東方暇潰記   作:黒と白の人

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第7記 都市の防衛準備

さて今日はロケットの発射日……

現在俺と永琳はロケットの発射地に居り今乗り込むところだ

 

「虚行きましょ?」

 

豪鬼の居る森の方角を見て立ち止まっていた俺を永琳が呼ぶ

 

「あぁ分かった今行く」

 

俺は頷いて永琳について行こうとする

そしてロケットに乗り込む寸前で警報が鳴り響く

 

緊急警報!緊急警報!大多数の妖怪が攻めてきています至急都市防衛軍は配置についてください!繰り返します……

 

来たか……おそらくこれが豪鬼の言っていたものなのだろう

 

「それじゃ永琳、行ってくる」

 

俺は軽く手を振り、そう言って引き返そうとする

 

「ダメよ」

 

その言葉と共に俺は永琳に腕を掴まれる

 

「……しかしだな俺も軍所属だから行かない訳にいけないんだ」

「軍所属?だからなに?私はこの都市の要人よ?それにか弱い女一人、護衛の一人くらい欲しいわ」

「護衛なんて君にはいらない程強いじゃないか」

「あら?そうでもないわよ?私は貴方が居ないとダメな女よ?」

「……俺は死なないよ、どうせ気づいてるだろ?」

 

おそらくもう俺が人間ではなくなっているのに彼女は気づいているだろう

 

「当たり前よ何年貴方と一緒だったと思ってるのよ……」

 

永琳は俯いたまま言う

 

「いつから俺が妖怪になってたって気づいた?」

「貴方が任務から帰ってきた時貴方に妖力が宿っていた、でも都市の検問の妖力発見システムが見逃すはずがない、なら何故か……貴方、センサーの部分を霊力で壊したでしょ?」

 

そうであると確信している声色で永琳は言う

 

「正解、そしてごめんな、だから妖力を持った俺は月には行けないんだ」

「あのセンサーが逝ってしまうと他の部分も駄目になるから修理が大変だったわ、あぁ別に気にしなくてもいいわよ、私は全然気にしてないわ、えぇ全く気にしてないわ、仕事がちょっぴり増えてその日の睡眠時間が削れただけだものね?」

 

ねちねちと責めるようにそして顔を上げて、いい笑顔で永琳は言う

 

「うぐ……だからごめんって、もし妖力が発覚したらもう会えなくなるんじゃないかとか思ってたんだよ」

「あら?気にしてないって言ってるじゃない、まぁその話はいいわ、なら貴方の妖力を私が封印すれば一緒に行けるわよね?」

「……今回の妖怪の進行、俺は知っていた」

「だから?」

 

永琳は俺の腕を引いて抱き締める

 

「来る妖怪の数は少なく見積もっても数億……正に数の暴力、そこに上級妖怪も多数」

「……貴方こそこの都市の防衛設備を嘗めてないかしら?」

 

確かにその辺の下級妖怪が億や京の数来ようが都市の防衛設備の前では無力だろう、だが過半数は上級妖怪さらに能力持ちも多数、それにあの豪鬼までも入っている、半分は削れるだろうが守りきるのは不可能と言うのが俺の結論だった

 

「分かってるだろう永琳?時間が足りないんだよ都市全員をロケットに乗せて飛び立つまでの時間がね」

「どうしても?本当に無理なの?」

「億の妖怪の中に一人だけ他の連中より突出した奴が居る正に化物と呼ぶに相応しい奴がな、アイツをどうにかしない限り間違いなく間に合わない」

「そう……分かったわ、貴方が時間を稼ぐ間に私は月に行く」

「あぁ…「ただし……」ん?」

 

俺の言葉に被せるように永琳は言う

 

「絶対に迎えのロケットを飛ばして迎えに行くわ、だから死ぬんじゃないわよ?」

「ハハハ俺はこんなところで死ぬほど柔じゃないよ、じゃあね永琳」

 

俺がそう言うと永琳は険しい顔で言う

 

「じゃあねじゃないでしょ?…またね虚」

「……そうだな、またな永琳」

 

俺がそう言うと永琳がそっとキスをした

そして彼女はロケットに乗り込んだ

 

さてとそれではやりますか……

 

俺は妖怪達が攻めてくる都市の門まで走った

他の軍人達には先にロケットに乗ってもらい完全に都市の防衛は俺と都市の防衛設備である機械のみになった

 

「自分で作った状況だけど孤軍奮闘といきますか」

 

俺は手を打ち刀を創るそしてその刀に【切断】の概念を付与する

この『概念を付与する程度の能力』は俺がこの都市で能力を検査したときに発見したものだ

能力は言葉のとおり概念を付与する

例えば先ほどの刀であればどのようなものでも斬れるつまり防御不能の攻撃となる概念を付与した

例にもれずこの能力も体力を消費する

 

さらにどうやら俺の『知っている物を創造する能力』は少し使い勝手がよくなり物を変質できるようになった、具体的には俺が持っている刀だが材質は鉄ではなく永琳が作った合金を使用しているこの合金はとにかく硬くなかなか壊れない……だが重い、とても凄く、だいたい拳大の大きさで100kgを越える、それに硬いと言うことはそれだけ加工が難しい、だから彼女曰く使い物にならないらしい

だがこの量の妖怪を斬るとしていたらただの刀に【切断】の概念を付与したとしても戦闘中に壊れるのは確実、だからこの合金を俺は選んだ

 

こんなもの持って平然として振り回せるあたり俺も大概あの鬼を化物とは言えないな

 

俺は内心苦笑して煙を上げながら都市に攻め込みに来ている妖怪を見る

 

「さぁ掛かってこい妖怪(化物)共、化物より化物をしていると言われた化物が相手だぞ」

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