Fate/Grand Order CCC tearDrop   作:アマシロ

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とあるキャラが書きたくて始めましたが、なかなか上手く行きませんね……。
あのid-esの扱い難しすぎでは…?

あと今回からバッドエンドの選択肢があります。
バッドになったら次の話の最後で再度選択し直す形式になります。


第7話:合流/集結

 

 

 

 

 

 

―――――よし、先に岸波さんと合流しよう。

 

 

 

 このあたりで領土拡大しているという間桐シンジなるマスターは気になるものの、安全地帯である校舎は特に影響はないはず。なので確実性を優先していきたい。

 

 問題は、岸波さんと別れた場所がキングプロテアの出現地帯だということ――――そして、宝具の激突でそれなりに吹き飛ばされている可能性が高いことだろうか。

 

 

 

「ふーん、人探しですか。面倒ですね、もう死んでるんじゃないですかぁ?」

 

 

 

 いや、あの英雄王が本気を出して負けることなんて殆ど無いはず。――――特に今回は最初からやる気で慢心も無かったので。それに、自分の前に盾として巨大な剣をだしてくれるくらいには余裕があったし。

 

 

 

「英雄王って……えぇ、私あの人苦手なんですけど。帰っていいですか?」

 

 

 

――――でもアシュヴァッターマンよりは?

 

 

 

「いえ比べる対象が可笑しいですよね!? それ私の死因みたいなものじゃないですか!」

 

 

 

――――じゃあパールヴァティーよりは?

 

 

 

「それ自分が顕現するのにあたって依代(わたし)善じゃない部分(わたし)を削ぎ落とした女神ですからね。えぇ、近づくどころか見たくもありませんとも」

 

 

 

――――ちなみにキアラよりは?

 

 

 

「なんでアレと比べるんです、頭おかしいんじゃないですか!?『私ピーマン苦手なんですよね』って言ったら『毒飲むのとどっちがいい?』って聞くようなものですからそれ!」

 

 

 

 

――――ちなみに誰なら良いの?

 

 

 

「そうですね、エミヤさんとかならいいですよ。――――食堂に限りますが。普段口うるさすぎじゃないですか、オカン(パールヴァティー)ですかあの人」

 

 

 

――――なるほど。とりあえずカーマはピーマンが苦手、と。

 

 

 

「いや言葉の綾じゃないですか。――――というか、TPOを弁えて子ども姿をしてるんですしピーマン苦手な方が自然だと思いません?」

 

 

 

 

――――確かに。じゃあ岸波さんと英雄王を探しに行こう。

 

 

 

「―――――はいはい、行けばいいんですよねー。行けば。というかなんとなくその岸波さん?も私の権能()が効かなそうな気がするんですけど」

 

 

 

 

――――それは、まあ。

    あの英雄王がマスターと認めた人だよ?

 

 

 

「それ凄い変態では?」

「―――岸波先輩もマーラさんに言われたくないんじゃないでしょうか」

 

 

 

 嫌そうなカーマに対してどこか呆れたようにつぶやく桜。

 ちなみにマーラとはこのカーマと同一存在のようなもの――――お釈迦様の悟りを妨げようとした性欲の神であり、男性の生殖器と同一視されたりする。

 まあそんなふうに言われて黙っているはずもなく。カーマが露骨に嫌そうな顔で吐き捨てる。

 

 

「カ・ー・マですっ! なんですか、その『わたし無害ないい子ですー』みたいな顔して人を魔羅扱いしないで下さい中身漏れてますよ!」

 

「ま――――してませんっ! ただ変態の代名詞だと指摘しただけです!」

 

 

 

「変態の代名詞……? ふ、ふふふ……平和のためだとか同調圧力でシヴァに矢を撃たされて、灰にされて……。あげく釈迦の邪魔をした話と同一視され、変態扱いですかそうですか……」

 

 

 

 俯きつつ乾いた笑いを零すカーマから何やら黒いオーラが出ているような。

 とりあえず見えてる地雷なのであんまり指摘しないであげてほしい。本来なら男性神なのに依代ありで女性になってるせいで更に色々と複雑なのだ。

 

 

 

「いえ先に岸波先輩を変態扱いしたのはマ……カーマさんの方ですし」

「そっちじゃないですぅー! なんで性的な意味の変態だと思うんですか、英雄王に気に入られる人間って絶対人間やめてますよね変態的ですね、の意味の変態です」

 

 

 

「え――――すみません、正直カーマさんが言うとあっちの意味にしか……」

「ほんとにキアラの同類扱いしないでくれません!? いえ同類(ビースト)ですけど、ものすっっごく、不本意です! 矢撃ち込みますよ!?」

 

 

 

 むぐぐ、と年相応にしか見えない悔しがり顔で桜に指を突きつけるカーマだが、桜も自分と同じ顔をした正反対の性格に思う所があるのか厳しい目でカーマを見据える。

 

 

 

「愛を引き起こす矢―――そんな状態異常(バグ)を引き起こす宝具を使うつもりならこっちにも考えがあります」

「へぇ――――月のAIだかなんだか知りませんけど、“それ”で私の相手になるとでも? 人間じゃないあたりイマイチやる気でませんけど――――無様に堕ちてみますか?」

 

 

 

 

――――いや、ちょっと待ってほしい。

 

 

 予想以上に健康管理AIと愛の神の相性は悪そうだった。

 ……意外と仲良くなれそうだと思うのだが。

 

 

 

「なんですか、マスターさん。これからこのポンコツAIを堕として、マスターさんに無償奉仕でもさせてあげようかと思ったんですけど」

 

 

 

 なんかさりげなく無償で働かせてることを非難されてる気がする!?

 カルデアに戻ったらエミヤにお菓子を頼むから勘弁して下さい…。

 

 

 

「ふーん。まあそんなに嫌なら止めてあげないこともないですけどプリンとクッキーくらいは用意させてくださいね」

「別に私は構いませんよ。ポンコツ愛の神なんかでは状態異常()なんて掛けられないでしょうし。というかそもそも――――自分の役目すら果たせない神なんて無価値ですよね」

 

 

 

「――――っ、へぇ~、言うじゃないですか。シヴァも釈迦も知らないAIのくせに。そこまで言うのなら――――どんなふうになっちゃっても知りませんから」

 

 

 

 

――――はいカーマ第二再臨!

 

 

 

 一瞬、ものすっごく嫌そうな目で見られたが、大人しく成長した姿――――中学生くらい?になったカーマは深い溜息とともに首を横に振った。

 

 

 

「はいはい、マスターさんには大人しく従いまーす。別に分かってもらうつもりも無いですし、分かってもらいたいとも思ってませんし」

 

 

 

――――いや、でもちょっとらしくないとは思ってるんじゃないか?

 

 

 

「……むぅ。はいはい、私らしくなかったですよーだ。私らしく消えてますから、マスターさんはその子とでも仲良しごっこに励めば良いんじゃないですか」

 

 

 

 残されたのは苦笑いする自分と、申し訳無さそうに目を伏せる桜だけ。

 やはり健康管理AIとして色々と思う所があったのか、目をそらした桜はぽつりと呟いた。

 

 

 

「……すみません、浅慮でした」

 

 

 

――――できればカーマに言ってあげてほしい、ってそんな嫌そうにしなくても。

 

 

 

 

「――――わたし、自分に似ている人は苦手なので」

 

 

 

 

 それはまあ、自分と同じ顔をしているとやりにくいだろうが――――。

 ともかく今は触れてほしくなさそうな桜に出発することだけ告げて保健室を出発する。

 

 

 目的地はキングプロテアと出会った地点――――校舎から出てまっすぐ進んだ先にある草原の中心付近だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

―――――とりあえず、これくらいなら問題なさそうで良かった。

 

 

 

 省エネのため第一再臨に戻ったカーマだが、『射られたものに情欲を呼び起こす』という権能を持つ。もともと矢を射ることが権能に入っているだけあって弓の英霊にも劣らない見事な射である。若干、矢の機動と軌道が意味不明なことになったりするが、それはそれ。アーチャーとかだとよくあることである。本格的になんでアサシンなのか謎である。弓を使わないのがアーチャーで、弓を使うのはアサシン……?

 

 それはともかく。とりあえずそんのあたりの雑魚、丸いだけのエネミーなら適当に弓を射るだけで相手にもならずにSmに変わっていく。

 

 

 

 

 

「リソース不足が~なんて話でしたが、あの保険医もどきが十分にSmとやらを注ぎ込んだみたいですね。私のステータスは特に問題ありません」

 

 

 

――――どうやらそうらしい。自分の目から見ても特に異常はない。

 どちらかというと、岸波さんの気配がまったくないことが問題だろうか。

 

 

 

 

「ですね、あの英雄王なら少し近くに来ればすぐ分かりそうなものですが――――マスターさん」

 

 

 

 

 不意に遠くの方を見て油断なく弓を構えたカーマにあわせて、即座にガンドを発射できるように準備しつつカーマが気づいた何かの方に向かう。

 

 そこにあったのは、(キューブ)だった。

 

 

 

 ただの黒ずんだ箱のようだが異様な点は、その箱の周囲が綺麗な四角形に“抉り取れて”いることだ。まるで、その空間だけを綺麗に切り取ったかのうような――――見たことのある光景に、油断なく周囲を見渡す。

 

 

 

 

―――――これは、まさかパッションリップのid_es(イデス)

 

 

 

 かつてセラフィックスで共に戦ったBBのアルターエゴの一体。

 メルトリリスの姉妹機であり、“手で包んでしまえるもの”であればあらゆるものを圧縮するチートスキル。この厄介な点はパッションリップから見て手で包んでいるように見えるだけで発動すること。宝具発動時は直接的に潰しにかかることもあるが、真に恐ろしいのはその遠距離からの即死攻撃。

 

 何かしらの対策を取るか、ガウェインのように近距離であのハイ・サーヴァントのA+相当の筋力と凶悪すぎる爪に対抗できなければ対処が困難だ。

 

 

 

 本格的に岸波さんとの合流を急がなくては。

 ……それにしても、もしかして岸波さんが襲われている可能性もある、のか?

 

 

 

「普通は戦えば痕跡の一つでもありますけど、電脳空間だとよく分かりませんね」

 

 

 

 ダ・ヴィンチちゃんたちがいれば何かしらのコメントはくれそうだったのだが。

 というかもしアルターエゴ……BB曰くのサクラファイブ全員に狙われているのだとすると、流石の英雄王でも万が一が無いとは言い切れない。というかBBは流石にいないよな……?

 

 

 

 

 

 

 本格的にサーヴァントを増やしたい。

 できればいつもと同じように三騎くらいはいてくれればある程度戦術も立てやすいのだが。

 

 

 

「まあ、一人は一人で魔力が集中するので宝具は撃ちやすいですけど――――正直面倒なのでさっさと便利な人でも呼びましょう」

 

 

 

 便利って…。

 とりあえず前衛張れる人だろうか。カーマも弓で殴ったりしてるけど。

 

 

 

「私の筋力はDですからね。ゴリラと殴り合いとか趣味じゃないですし普通に負けます」

 

 

 

 まあそのあたり、接近戦だけが得意な相手はカーマならなんとかなる。

 けどなぁ、リップもメルトもいるとすると相当に厄介だ。特にメルトとか疾いから接近されそうだし、下手をすれば一撃で終わるし。

 

 

 

「……まあ、あっち(カルデアにいる)の方なら“矢”が当たれば堕ちるでしょうけど」

 

 

 

 そんなこんなで歩いていると、いきなりカーマが弓を構えて振り返る。

 そして矢を放ちかけたその瞬間――――どこからともなく現れた鎖を慌てて回避。

 

 

 

 

「――――ふん、この我に弓引くとはな。だが良い、特に赦す! ファイトだ藤丸とそのペットの小娘よ、あのストーカーどもを撃退するがいい!」

 

 

 

 岸波さんが撃たれないように牽制したのか、特に追撃もなく黄金の王が背後にやや疲れた雰囲気の岸波さんを引き連れて現れる。それと同時に英雄王が頭に被っていた帽子――――恐らくは姿を消す宝具であるハデスの隠れ兜――――を宝物庫に仕舞う。まさか姿を消しているのは想定外だったが、それだけ危なかったのかもしれない。

 

 

 

――――――ギルガメッシュ王! 岸波さんも、やっぱり無事だったか!

 

 

 

「だ・れ・がペットですか! イシュタルに惚れるように矢でも撃ってあげましょうか!」

「む……やめよ。そんなことをすれば我の宝物を根こそぎかっぱらい、高笑いするイシュタルめの姿が目に浮かぶであろう。それは我も辛い。とても辛い」

 

 

 

 

「このAUOにも苦手なものがあったなんて……」

 

 

 

 感慨深げにつぶやく岸波さんだが、実際のところカーマの矢が効果あるかは微妙なところである。ちょっとでも好意があれば流石の英雄王でも耐えきれないかもしれないが、この王様、精神力がおかしいので。

 

 

 

「そうだな、藤丸よ。だが我も今は王である前に白野のサーヴァント。無駄な死亡フラグを建てることもあるまい――――飴をやる故、心置きなく働くがよい」

 

「えー、飴ですかぁ。仕方ないですね……」

「なんで私には飴がないのか」

 

 

 

 黄金の波紋から現れる、これまた黄金の飴。

 すすす、と急に見事なアサシン的動きで飴を受け取りに行くカーマと、英雄王に真顔で圧をかける岸波さん。……うーん、強い。

 

 

 

 

「ええい、離れんか白野! だがよく耐えた。褒美に飴をやろう――――そして藤丸よ、心せよ。不本意ながらBBめの分身が一体のみならず四体も白野めを狙っている。万全を期すべくその場を離れたが――――チィッ、仕事熱心ではないか!」

 

 

「―――――お言葉ですが、仕事ではありません」

 

 

 

 

 言葉と共に軽やかな跳躍。降りたつのはボディスーツっぽい服を身に着けた大人びた桜であり――――見た目からして、新たなアルターエゴ!

 

 

 

「………見ない顔がいますね。――――ですが、その問いは肯定しましょう。私は“純潔”のアルターエゴ、ヴァイオレット。そろそろご退場頂きます―――――クラックアイス」

 

 

 

 

 

―――――いきなり宝具!?

 

 

 

 英雄王の宝具は、その性質上黄金の波紋から呼び出すという一瞬のラグがある。

 そして、反撃のために無数に呼び出されたその空間ごと―――――ヴァイオレットがその眼鏡を外した瞬間に世界が凍る。

 

 一切の遊びも油断もなく、殺すために放たれるそれはあまりにも初見殺しの宝具。

 

 

 

 

「フン――――石化、いや空間そのものに作用する魅了の魔眼か」

「慧眼ですね、流石は英雄王。ですが―――――これで終わりです」

 

 

 

 

 

 ヴァイオレットの腕が布のようにほどけ、形成される形状は螺旋―――ドリル!?

 身動き一つ取ることが出来ず、無数の宝具を持つ英雄王であっても、取り出すことが出来なければ何もできない――――!

 

 

 

 いっそゆったりと見えるほどの動きで構え、ヴァイオレットが英雄王目掛けて疾走する。その刃は、どうすることもできずにその首に迫り――――。

 

 

 

「――――しょうがないなぁ」

 

 

 

 

 攻撃の瞬間、水平に三本放たれた矢のうちの一本がヴァイオレットを掠める。

 矢が視界に入るや否や、咄嗟に跳躍したことで回避に成功した形だったが。

 

 

 

「はいはい、予想通り――――ちょっと重たいの、あげますね」

 

 

 

 

 あらかじめ更に高く跳躍していたカーマが、その頭上から背中を撃ち抜く。

 魔力を十分に溜め込んだ一撃は、ヴァイオレットを貫通し。カーマは落下したヴァイオレットについでとばかりに無数の矢を叩き込む。

 

 

 

 

「――――わざわざ私なんかに頼むなんてどうかと思いましたけど、そういうことですか」

 

 

 

 気怠そうでありながら、少し得意げに微笑むカーマ。

 魔力によってできた矢が爆発した煙から立ち上がる傷だらけのヴァイオレットは、その顔を憎々しげに睨む。

 

 

 

「なぜ――――私のクラックアイスが」

「ざんねーん、“魅了”は私には効きませんよ。私こそは愛の神、魅了こそが私の権能。まあ海で溺れる水神がいないのと同じことですね」

 

 

 

「ハッ、我が魔眼に気づかぬと思われていたとは舐められたものよ――――石化であれば我の鎧には効果がなく、魅了であればその藤丸の(ペット)めには効かぬ。その他であれば我の宝物がどうとでもしよう」

 

眼鏡(それ)をはずすなんて とんでもない」

 

 

 

 流石の観察眼というかなんというか。

 いや、しかしいきなり真顔でぶっこんできたが岸波さん、眼鏡好きなのか……。

 

 

 

 

「なるほど――――ではかけておきましょう」

 

 

 

 

 すちゃ、と音を立てて眼鏡を再装着するヴァイオレット。

 英雄王はなんとも言えない顔になっており、カーマも「うわぁ」という顔で見ているが岸波さんと本人は満足げである。

 

 

――――なんかやっぱり、この人も岸波さん大好き勢っぽいぞぅ!

 

 初のマトモなアルターエゴかと思ったがそんなことはなかった。

 性格的にはラムダ(メルト)が一番マトモっぽいが………バレンタイン? うっ、頭が……。するとプロテア(カルデア)がまともな気もするが、なんとなく嫌な予感がするし。リップ(カルデア)もマトモと見せかけてアビーがキレるレベルの被虐体質Aだし。

 

 

 

「うわぁ、あからさますぎません?」

「藤丸の(ペット)よ――――我がマスターを甘く見るなよ。この程度のアピール、疾うの昔に受け慣れておるわ!」

 

 

 

――――なん、だと。

 いや、ほんとだ。眼鏡には喜んでいるように見えるが、アピールに気づいてなさそう。不憫だ……。

 

 

 

 

 

 

 と、不意に聞こえる金属音。

 鋼を打ち付けるようなその音は、メルトの具足―――――!

 

 

 

 矢のような速度で飛来した鋼の棘と、相変わらずな挑戦的すぎるファッション!

 こちらを狙ってきたメルトを即座に戻ったカーマが弓で受け止めると、力比べをするつもりはないらしく滑るように優雅に離れつつ見下ろしてくる。

 

 

 

「―――――へぇ、案外やるのね。でも邪魔よ、貴方には興味ないからさっさと溶けてしまいなさい」

 

「ああ、センパイ―――――……やっと、追いついた。センパイを連れ去る、その金ピカのストーカー………潰れて、下さい」

 

「はくのせんぱい、どうしてにげるの」

 

 そして、更にアルターエゴが2体!

 キングプロテアは相変わらずどうなっているのか、虚数空間から目と手だけが出ている異様な状態だが――――いや、むしろ桜顔ハーレム築いてる岸波さんの方が異様な光景か。

 

 と、その岸波さんが若干遠い目をした後、手で大きくバツをつくる。

 

 

「気持ちは嬉しいけど命を狙うのはノーセンキュー」

 

 

 

「大丈夫、命は取らないわ。ただ人形のようになってくれるだけでいいもの――――」

「わたしの、手を握って……やさしくして………」

「―――――あいをくれるって、おなかいっぱい」

「……主張はどうあれ、我々はその英雄王が最大の障壁であるという点のみ一致しています」

 

 

 

「話が、通じない!」

 

 

 

――――なるほど。とりあえず岸波さんとヴァイオレットが苦労してそうなのは分かった。

 ………というかBBがサクラファイブとか言ってなかった? カズラドロップがどうとか。いないのか?

 

 

 

「はぁ? BBの話とかしないでくれるかしら。死んで」

「……あの子は、うるさいから……嫌いです」

「せんぱい――――せんぱい」

「――――カズラドロップは、我々と思想が異なるため別行動しています」

 

 

 

 

 そう、なのか。

 あのBBの分身で、思想が異なると言われると――――うーん。もうBBの時点で予測不能な気がしてきた。

 

 

 

「ああ、せんぱい――――せんぱい―――――せんぱい!」

 

 

 

 と、いい加減に我慢の限界なのか、動き出すキングプロテアにあわせて残りのアルターエゴたちも思い思いに動き出す――――!

 

 

 

 

 

 

「ふん、せいぜい暴れなさいプロテア――――白野は私が頂くから」

「(メルトごと)潰れて下さい――――!」

「……お覚悟を」

 

 

 

 

 

 

「ええい、四体相手などしておれるものか! 藤丸、どれでも良い一体引き受けよ!」

 

 

 

 

 

 

――――ギルガメッシュ王の言う通り、流石に四体は無謀すぎる!

 

 せめて誰か一体くらいはこちらで引き受けて、加勢に行けるようにしなくては。

 

 

 

 

 だが、誰を相手にするべきか―――?

 

 

 

 

 

どのアルターエゴと戦う?

  • パッションリップ
  • メルトリリス
  • ヴァイオレット
  • キングプロテア
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