利用規約を読んだところAIで書いた物を貼ったらダメよとはなっていなかったので、自分用投稿。運営様からダメよされたら消します。
もし見逃してて、本当は利用規約に書かれているとなっても消します。
あらすじ
ウナ「朗報だぞ葵パイセン」
葵「何?」
ウナ「あのポッチャマ、捕まえたら絶対すごい」
葵「だからどうした!?」
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茜「えーりゃあああああああーー!!」
茜が両手で抱えるほど巨大化したラブラブボールを気合いで前へ放り投げる。
普段の茜なら、のんびりした掛け声で済ませるところだが、今回ばかりは腰が入っている。
何しろボールが重い。というか、デカい。
投げられた巨大なラブラブボールが空中で開き、そこから桃色の光が膨れ上がる。
ぽん。
などという可愛らしい音ではない。
ぼふん。
もっと言えば、森の空気を砂糖菓子で押し広げるような、妙に甘ったるく重い音がした。
「ペロッパアアアアアアアアーー!!」
現れたのは、巨大なペロッパフ。茜がこの森で捕まえた、ニックネームわたあめだ。
ウナ「でっかいわたあめだ」
葵「本当に名前通りになった……」
ついな「すごいな。で、これで勝てるんか?」
ヒメ「勝てる!
ダイマックスとはガラル地方が誇る、ポケモンを巨大化させる現象! デカい敵にはデカい味方! 怪獣にはウルトラマン!」
ウナ「分かりやすいナ〜」
葵「分かりやすいけど、それで全部説明したつもりにならないでほしい」
ヒメ「細かいことは後だ!」
ついな「後でええ情報と、今くれな死ぬ情報があるんやけどな!?」
「ポッチャマアアアアアアアアアアアアーー!!!!」
巨大ポッチャマが吠えた。
木々が揺れる。葉が散る。空気が震える。それだけで、葵の膝が少し笑った。
葵「……やっぱり逃げない?」
ウナ「葵パイセン。ここで逃げた場合、あの巨大ポッチャマを捕まえるチャンスを失うウナ」
葵「命を守るためなら安いよ!」
ウナ「それは否定しないウナ」
ウナは即答した。
葵「否定しないんだ!?」
ウナ「命は大事だからね。でも、このまま逃げたら、葵パイセンは、ポッチャマから逃げた女として生涯後悔する人生を送るルートがあるかもしれないウナ」
葵「出たな精神攻撃」
ウナ「口撃してない。事実確認、事実確認」
ついな「事実で殴られるのは悪口より痛い時あるで」
ウナ「ソレは置いといて。
逃げても誰も責めないと思う。茜パイセンは優しいし、ウナも黙ってる。ついなちゃんは多分しばらく自分のことで精一杯だし」
ついな「否定できんのが腹立つわ!」
ウナ「だから、逃げたいなら逃げていいよ」
葵「………………」
ウナはそこで言葉を切った。
普段のように派手に煽り散らかすでもない。ただ、逃げ道を示した。
その逃げ道が、葵にはどうしようもなく刺さった。
誰も責めない。
誰も怒らない。
誰も失望しない。
自分がいなくても何とかなる。
琴葉葵がいなくても、ここに居る皆は。
葵「……嫌だ」
ウナ「うん?」
葵「それは嫌」
葵は泥で汚れたモンスターボールを握り直した。
「逃げるのは嫌。怖いけど。すっごい怖いけど。足も痛いし、さっきから泥水が目に入って最悪だけど。
私だけ必要ないのは……いや!!!!」
ウナ「………………そっか」
ついな「よう言うた! その勢いや葵はん! 背中押したるからいったれ!!」
葵「ーーでもやっぱり怖いよぉ!!」
ついな「どっちやねん!!」
ウナ「よし! あのポッチャマはアオイのものだ! 背中押して上げるウナ(グイグイ……)」
葵「物理的に押さないで!?」
そう言っている間にも、巨大ポッチャマの口元に水泡が集まっていく。
ただのあわ。
本来なら、序盤のポケモンが使う初歩的なワザ。しかし、今のポッチャマは巨大だ。当然。あわも巨大。
子どもの頭くらいある水泡が、いくつも、いくつも、いくつも、ポッチャマの口から吐き出された。
ウナ「散開!」
ウナの声に、全員が飛び退く。次の瞬間、あわが地面に叩きつけられた。ばしゃん、ではない。
どばん。
水の塊が爆ぜ、泥と小石が飛び散る。
葵「痛っ!」
飛び散った小石が葵の頬を掠めた。血が出た。少しだけだ。
少しだけなのに、妙に熱い。
葵「切れた! 顔切れた! ねえこれ跡残らないよね!?」
ウナ「んなこと気にしてる内はまだ行けるナ。行け」
葵「ウナちゃんの励まし方ってスパルタすぎる!」
ついな「葵はん! 前見て前!」
葵「え? あ、きゃあ!?」
別のあわが迫る。葵は慌てて転がるように避けた。痛みを回避した代償は泥まみれの自分。髪に葉っぱが絡む。
今の琴葉葵に、もう入学式前の女の子の姿はない。今の彼女は森で巨大ペンギンに追い回される、哀れな泥団子だ。
茜「わたあめ、ダイウォール!」
「ペロッパ!」
巨大ペロッパフの前に光の壁が出現する。あわの群れが壁にぶつかり、連続で破裂した。だが、防げたのは直撃だけ。
弾けた水圧が横へ逃げ、周囲に泥の雨を降らせる。
ついな「ぐべっ!? 泥が口に入った!!」
ウナ「自然の味ウナね」
ついな「オーガニックならええってもんとちゃうでー!?」
葵「これ本当に試験なの!? 災害体験じゃなくて!?」
ヒメ「ハッハッハッハ! いい感じに温まってきたな!」
葵「いい感じ!?」
ヒメはわたあめを見上げたその表情が、初めて少しだけ引き締まる。
ヒメ「アカネ! 今ので一手使ったぞ!」
茜「一手?」
ヒメ「ダイマックスはずっと続くわけじゃない! 基本は三回、大きなワザを撃ったら終わりだ!」
ウナ「……」
葵「……」
ついな「……」
茜「……そうなん?」
ヒメ「そうだぞ」
葵「なんでそれ今言うの!?」
ヒメ「今必要になったからだ!」
ついな「ちゃうねん! 必要になる前に言うてほしいねん!」
ウナ「つまり、今のダイウォールで一回。残り二回でどうにかしないと終わり」
ヒメ「その通り!」
葵「終わったら?」
ヒメ「わたあめが元のサイズに戻る!」
ついな「で?」
ヒメ「巨大ポッチャマと生身の我々が残る!」
葵「死ぬじゃん!!」
ウナ「端的に言うと、かなり困るウナね」
ついな「端的すぎるわ!!」
巨大ポッチャマが地面を蹴った。
たいあたり。
ただのたいあたり。
だが、巨大なポッチャマのたいあたりは、もう小型トラックが突っ込んでくるようなものだった。
葵「来る!」
茜「わたあめ、受け止めんでええよ。流して」
「ペロッパ!」
わたあめが巨大な身体を横に揺らす。真正面からぶつかれば潰れる。だから、受け止めない。
柔らかい身体で包み、横へ逃がす。
ポッチャマの巨体がわたあめの腹にめり込んだ。
「ペロッ……!」
巨大ペロッパフの身体が、ぐにゃりと歪む。
葵「わたあめちゃん!」
茜「大丈夫や。大丈夫……!」
口ではそう言っても、茜の手は強く握られていた。
柔らかいから無事。そんな都合のいい話なら、たいあたりなんてワザは成立しない。柔らかい身体が潰れる。内臓が圧し込まれる。地面に沈む。
それでも、わたあめは横へ逃がした。
ポッチャマの進路がずれる。そのまま巨体が木々へ突っ込み、枝をへし折った。
「ポチャッ!?」
ウナ「ーー今!」
ウナが拾ったモンスターボールを投げる。中から飛び出したのは、キモリのくろやき。
ジュカインなどではない。ダイマックスも出来ない。当然、強力な決定打など望めない。
それでも、何もしない選択肢は無い。
「キモ!」
ウナ「足元、このは!」
キモリが枝から枝へ飛び移り、ポッチャマの足元へ木の葉を飛ばす。
ダメージは小さい。
巨大なポッチャマ相手では、ほとんどチクチクした嫌がらせ程度だ。
けれど、狙いは足裏。体重が乗る瞬間。踏ん張る膝。小さな木の葉が、細かく、浅く、しつこく入る。
「ポッチャ!?」
ポッチャマの体勢が少し崩れた。
ついな「ウチも行くで!」
ついなは腰に手を伸ばした。何もない。ディクソンはいない。
試験前に、手持ちも持ち物も預けている。いつものポニータはここにいない。
ついな「ひぇ……………………っっ!!」
一瞬、ついなの顔から血の気が引く。
だが、次の瞬間には落ちていた枝を拾っていた。
ついな「現在のウチの戦力、木の枝一本っっ!!」
ウナ「頼もしいウナね」
ついな「心にも無い言葉をォ!!」
ついなは枝を振り回しながら、ポッチャマの横へ走った。
「こっちや! でかいポッチャマ! ほらほら! ウチや! ウチを見ろ!」
葵「ついなちゃん、危ない!」
ついな「危ないのは生まれた時からや!」
ウナ「人生観が重いウナ」
ついなが注意を引く。キモリが足元を乱す。わたあめが巨体で壁になる。
それでも足りない。
ポッチャマは倒れない。
巨大な怒りは、まだ森の中で暴れている。
ヒメ「アカネ、二手目だ! 次で削れ!」
茜「うん。わたあめ、ダイフェアリー!」
「ペロッパアアアアアーー!」
桃色の光が森に広がった。甘い匂いが濃くなる。
ポッチャマを包むように、フェアリーの力が降り注ぐ。
「ポッチャマアアアアアーー!?」
ポッチャマの巨体が揺れた。
効いている。
怒りの声が少しだけ弱くなる。
だが、倒れない。
ウナ「まだ足りない」
葵「今のすごかったのに!?」
ヒメ「相手もデカいからな! デカいは強い!」
ついな「雑な真理や!」
その直後、わたあめの身体が一瞬だけ揺らいだ。巨大な輪郭の端が、光の粒になって散る。
茜「わたあめ?」
ヒメ「まずい。もう切れ始めた!」
葵「え? もう?」
ヒメ「あと一手! 最後の一回を撃ったら終わりだ!」
ウナ「捕獲圏内まで持っていけなかったら?」
ヒメ「全員で逃げる!」
ついな「逃げ切れるんか!?」
ヒメ「分からん!」
葵「あわわわわわわわ!?!?」
ポッチャマが口を開く。今度は、あわではない。もっと大きい。もっと重い。
水が集まる。
森の湿気を吸い上げるように、巨大な水の塊が口元で膨れ上がっていく。
ウナ「……あれ、受けたらたぶん終わるウナね」
葵「終わるって、試験が?」
ウナ「前途あるウナ達の人生」
葵「言い方!」
ついな「でも否定できへん!」
茜は息を吸った。泣きそうな顔ではない。けれど、余裕がある顔でもない。
「わたあめ、最後や」
「ペロッパ……!」
わたあめも震えている。
怖いのかもしれない。
痛いのかもしれない。
そもそも、さっき出会ったばかりのポケモンだ。
ずっと茜と旅をしてきた仲間ではない。
でも、今この瞬間、茜の声に応えていた。
茜「真正面から止めんでええ。横から弾こ」
ヒメ「そうだ! 押し返すな! 逸らせ!」
ウナ「葵パイセン、ボール構えて」
葵「う、うん!」
葵はボールを握った。手が震える。泥で滑る。頬が痛い。膝も痛い。
正直、今すぐ帰りたい。温かいお風呂に入りたい。マキ先輩に泣きつきたい。けれど、ここで投げるのは自分だ。
ポッチャマの水弾が放たれた。
巨大な水の砲弾が、地面を削りながら突っ込んでくる。
茜「今!」
「ペロッパアアアアアーー!!」
最後のダイフェアリーが、水弾の横腹にぶつかった。
正面からではない。斜めからぶつけて、軌道を逸らす。
桃色の光と水の塊がぶつかり、森の中に爆音が響いた。
わたあめの巨大な身体が、水圧で削られる。
「ペロッパアッ!?」
茜「わたあめ!」
水の塊が弾けた。それでも全ては逸らせない。水飛沫というには重すぎる濁流が、周囲に叩きつけられる。
ついな「ぐえっ!?」
ついなが転がる。
ウナも木の根に足を取られて膝をついた。くろやきは
吹き飛ばされ、木の幹に叩きつけられる。
「キモ!」
ウナ「くろやき、戻って!」
すぐにボールへ戻す。もう無理はさせられない。水弾は軌道を逸れ、葵達の横を通り過ぎた。
後方の木々がまとめて吹き飛ぶ。その音だけで、葵の背筋が凍った。
直撃していたら? 考えたくもない。
そして、その瞬間。わたあめの身体が縮み始めた。巨大な綿雲が、光の粒をこぼしながら萎んでいく。森を塞いでいた壁が消える。
茜達とポッチャマの間にあった、最後の盾が消える。
ヒメ「時間切れだ!」
ウナ「けど、見て!」
葵「……!」
ポッチャマが膝をついた。今の一撃で、明らかに弱っている。
捕まえるなら、今。
今しかない。
ウナ「葵パイセン!」
ついな「行ったれ!! 女は度胸や!!」
葵「やるよ! やればいいんでしょ!!」
葵は走った。泣きそうだった。というか、もう少し泣いていた。でも走った。
「もうここで逃げたら、私ずっと琴葉ヨワイって呼ばれ続けるやつじゃん!!」
ウナ「心配するなパイセン! ここで逃げたら情け容赦なく縁を切ってやるウナ!!」
葵「この畜生がああああああああーーーーー!!!!!」
泥で足が滑る。膝が痛む。
それでも、葵はポッチャマへ向かってボールを投げた。
「入って! お願いだから入って!! お願いしますチョコミントアイス上げるから!!」
ボールがポッチャマの胸元に当たる。赤い光が巨体を包み込む。
「ポッチャ……!」
巨大な身体が光になって吸い込まれて、ボールが地面に落ちた。
一回、揺れる。
葵は息を止めた。
二回、揺れる。
ウナが拳を握る。
三回、揺れる。
ついなが両手を合わせる。
カチリ。
とは、鳴らなかった。
ボールが跳ねた。
葵「うそ……」
中から赤い光が漏れる。ポッチャマが出てこようとしている。捕まえ切れない。あと少しなのに。本当に、あと少しなのに。
葵「やだ……」
小さな声だった。
叫びですらなかった。
「やだ、やだぁ!! お願い出てこないで……!」
その時。小さく戻ったわたあめが、泥まみれの身体で跳ねた。
「ぱふっ!」
ぼすん。小さなペロッパフが、ボールに体当たりした。
ダイマックスでもない。ダイフェアリーでもない。ただの、小さな体当たり。けれど、その一押しで、跳ねかけていたボールが地面に押さえつけられた。
赤い光が収まる。
一瞬の静寂。
そして。
カチリ………………。
森の中に、小さな音が響いた。
葵「……入った?」
誰もすぐには答えなかった。泥まみれ。傷だらけ。息切れ。
全員、あまりにも必死すぎて、その音の意味を理解するまで数秒かかった。
最初に声を出したのは、ウナだった。
ウナ「……捕まえたウナ」
ついな「捕まえたんか?」
ヒメ「捕まえた!」
茜「葵、やったなぁ」
葵はその場にへたり込んだ。
全身の力が抜けた。
「……捕まえた?」
ウナ「葵パイセンが捕まえたウナ」
葵「私が、あれを?」
ついな「せや。ウチら全員で死にかけた末にな!」
葵「………………わたし『たち』。私『も』?」
ウナ「『も』ウナ」
葵「………………」
葵は泥だらけの手で、ボールを拾った。小さなボールだ。あんなに大きかったポッチャマが、この中に入っている。
不思議だった。怖かった。重かった。
葵「……重い」
ウナ「ポッチャマ入ってるからね」
葵「そうじゃなくて」
葵はボールを両手で抱えた。
葵「私たち全員。『皆』で捕まえたって、ちゃんと重い」
ウナは少しだけ葵を見て、それからいつもの調子で笑った。
ウナ「じゃあ落とさない方がいいウナ。落としてまた出てきたら、多分ウナはもう走れない」
ついな「ウチも嫌や。もう今日はデカいポケモン見とうない」
ヒメ「よし! では感動もそこそこに撤収だ! アカネのわたあめも限界だぞ!」
茜は小さなペロッパフを抱き上げていた。わたあめは泥まみれで、ぐったりしている。けれど、ちゃんと息はある。
茜「ありがとうな、わたあめ」
「ぱふ……」
わたあめは小さく鳴いて、茜の腕の中で眠った。
葵「……ねえ」
ウナ「何?」
葵「これ、試験合格だよね?」
ついな「これで不合格やったらウチ、試験官に枝一本で挑むわ」
ウナ「現在のついなちゃん最強装備ウナね」
ついな「やかましいわ!」
ヒメ「大丈夫だ! これだけ派手にやったら、少なくとも記憶には残る!」
葵「合格者の記録に残りたいんですけど!?」
森の中に、泥まみれの少女達の声が響く。綺麗な勝利ではなかった。作戦も穴だらけ。解説は手遅れ。
全員、何度か死ぬかと思った。
それでも。
葵の手の中には、捕まえたボールがある。
その事実だけは、泥でも水でも消えなかった。
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