ボイスポケットⅡ ~ボイロ達の学園生活~   作:SOD

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5.ちゅわ!?もしかしてワタクシ・・・既に!??

今までは背中だけで分からなかった。

確かに特徴は一致する。

 

カバンからタブレットを取り出して、画像と照合する。

 

赤みがかった黒髪が、一致する。紅い瞳が一致する。顔つきが一致する。

 

 

【挿絵表示】

 

 

隣の少女も同じく。

桃色の長い髪、柔らかな表情。大きな瞳が一致する。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

「・・・・・・待ち時間が退屈だったんですよ・・・」

 

年齢にそぐわぬ気怠げな丁寧口調。

 

「せやからこんなにおっきな本買うてあげたんやんかー。

メモの漬け物石になっとるのに気付かへんかったから、持ち上げてすぐ飛んでいってしもうて、ずっと迷子になっとったんやよ。重かったわー・・・」

 

 

 

気の抜けた炭酸のような、役のものとは異なる関西弁。

 

情報と一致する。

 

セイカ「そうか、彼女たちが『東北きりたん』と『琴葉茜』か」

 

セイカがなるほどとタブレットをしまうと、腰が抜けてケツを庇っているついなも反応した。

 

ついな「え?あの2人がか!

そんな・・・ウチ、護るはずの相手に護られたんか・・・・・・・・・」

 

セイカ「そうだな。勝手に暴走したことと言い、これは後でもう一度躾直す必要がありそうだ。」

 

 

ついな「お仕置きハリテヤマはもう堪忍やあああああああああああーー!!!!!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

セイカ「そうか、彼女たちが『東北きりたん』と『琴葉茜』か」

 

 

 

東北きりたんは、セイカの僅かな気の緩み、口から零れた言の葉を聞き逃さなかった。

 

 

きりたん(私達のことを知っている?誰だこいつは?

わざわざタブレットなんか開いて照合しやがった。敵か?)

 

わずか11歳とは思えない、或いは聞く者が聞けば中二病を疑うような思考をしたきりたんだが、ほんの一ヶ月前に堂々と悪の組織などと名乗るような者達を一網打尽にしていたのだから是非も無し。

 

すると・・・・・・。

 

 

 

むにぃ~。

 

 

きりたん「・・・・・・・・・・・・ふぁんひぃてふんふぇうふぁ?ふぁかえ(なにしてるんですか?あかね)

 

茜が両手できりたんの両頬をむにぃ~と引っ張った。

 

茜「アカンよ。きりちゃん。おっかないこと考えとる顔しとる・・・・・・」

 

少し悲しげな表情で、きりたんを見つめる茜。

 

きりたん「・・・・・・・・・」

 

茜「あんなぁ、きりちゃん。たしかにきりちゃんはあの日、ロケット団と戦った。

ほんでも、きりちゃんは警察でも無いし【協会】の戦士でもないんよ?

 

ウチ、心配や。ゆかりさんを追いかけて一緒に学園に行った時と、おじいちゃんの研究所に帰ってからのきりちゃん、エラい顔つき変わってしもうたから。」

 

 

頬を引っ張る手を離し、今度は優しく包み込んだ。

 

 

茜「ウチはもう、ロケット団なんかと関わって欲しくないよ・・・・・・」

 

きりたん「それは・・・向こうの出方次第でしょう。」

 

きりたんが年齢に見合わぬ鋭い視線を僅かにセイカに向ける。

 

茜「分かった。そんなに言うんなら!」

 

きりたん「は?」

 

 

茜「お二人さん、大丈夫やったか?ケガしとらんか~」

 

 

意を決したような顔をしたかと思えば、茜はセイカとついなの元へ駆け寄っていった。

 

きりたん「は?いや・・・は??」

 

きりたん(何やってんだあのアホの子は)

 

茜「ウチは琴葉茜。この子は東北きりたんや。よろしくな~」

 

セイカ(やはり・・・彼女達が・・・・・・。

 

当初の予定の目立たずに交友を持つというのはもう無理だろう。

となれば、ここはやむを得ず次善の策として、彼女たちと友好的な関係を築いていくしかない)

 

 

ついな「ホンマにそうやったんかあああああー!!!!」

 

 

セイカ「え?」

茜「ふあっ?」

 

 

ついな「な、なんてことや!!ウチは守ってやるはずの子に守られてしもうたああああああーーー!!!」

 

セイカ「お、おいえーーいや、如月!?貴様何を言って」

 

ついな「こんなことではウチ、おじーちゃんに顔向け出来ん!いや、理不尽に押し付けられるであろうお仕置きが怖くて二度と家の敷居が跨げんくなる!!」

 

茜「お家、帰れへんの?」

 

 

ついな「せや!!このままでおったらウチ、またおじーちゃんに『神トレーナーの修業じゃー!!!!』とか言うて

 

ポケモンのタマゴ背負いながら【神トレーナー養成ギプス】を嵌められてシロガネ山ウサギ跳び登山10往復とか!!!!

 

ギャラドス溢れる『いかりのみずうみ』を往復100周!!!!

 

アサギシティからタンバシティをヨーギラス背負って濡れんようにストロー咥えて潜水30往復!!

 

リングマと素手喧嘩タイマンガチンコ勝負!!!!

 

とか無茶苦茶やらされよるねん!!!!!!!」

 

茜「・・・・・・・・・(絶句)」

 

きりたん(児童虐待)

 

ついな「普通の子やったら死ぬわ!!!!!」

 

きりたん(何言ってんだこいつ)

 

茜「大人でも死んでまうよ?」

 

ついな「せやろ!?それをおじーちゃんたと来たら『ウチにはレアスキル【ゲンシスキル】があるから、ちょっとくらい死んできた方が覚醒するんやー!!!』ぬかすんや!!!」

 

茜「・・・・・・そうなんかー」

 

ついな「それでも物には限度があるやろ!?」

 

茜「せやねぇ」

 

ついな「大人しいれでーのウチも仕舞いにはキレてな。おじーちゃんが昼寝し取る間に【神トレーナー養成ギプス】括り付けて、簀巻きにしてゴローニャと一緒にシロガネ山の山頂から叩き落としてドーン!!」

 

茜「ええ!?」

 

きりたん(お仕置き増えそう)

 

ついな「そんなわけやから、どのみちウチは家には帰れへんねんけどな」

 

きりたん(いったい何の話してたんだ???)

 

 

ついな「これ以上家に帰れない負債を増やすわけにはイカンのや!

 

・・・せめておじーちゃんの最期くらいは看取ってあげたいしな」

 

 

 

 

きりたん「ーーーッッッ!???」

 

 

 

 

《《ーー良いんですのよ。ずんちゃん、きりちゃん。

 

絶対にここは譲りませんわ。可愛い、最愛の妹たちに看取って貰えるワタクシが、世界で1番幸せのお姉ちゃん・・・・・・・・・。

 

これだけは神も悪魔も災害も(おか)せない純潔(りょういき)ですわ!!!ちゅっ》》

 

 

 

鮮明にきりたんの脳裏に回帰した記憶の中の長女。

 

その見返りの表情は、妹に看取られた、世界で1番に幸せのお姉ちゃんのものだった。

 

きりたん「ハァ・・・・・・」

 

ガリガリと頭を掻きむしるきりたん。

 

茜「きりちゃん?どないしたん?大丈夫か」

 

きりたん「そろそろ行きましょう、茜。どうせ学園に着いたら、弦巻先輩辺りが記念写真撮ろうとか言い出すんですから。

待ち合わせ場所にいないと、ウナも葵さんも探し回りかねないでしょう。

 

特にウナ。」

 

茜「せやったね。ウーちゃんジッとしとるの苦手やしなぁ。

 

それじゃあ、ウチら、待ち合わせしとるからもう行くな~」

 

ついな「ああ、そうなんか。分かったわ。と言っても、ウチらも同じタマムシ学園に行くわけやし、また会うやろうけどな!ほな、またな!」

 

 

セイカ(………結局、何一つ予定と合わないまま進行するのか・・・・・・ハア)

 

 

これからメインとして活躍するロリ組ですが、現在アナタがこの小説で1番好きなキャラに投票して下さい

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