ゆかり(今どこかで誰かが物凄いお仕置きを受けた時の絶叫を上げた気がした。)
タマムシ学園の校外【試験の森】
全く話を聞いていなかった少女達は、教師に荷物と手持ちを預けた後、エスパーポケモンのテレポートによって、無茶苦茶暗い森の中に転移させられていた。
ウナ「うわぁ…さっきの入学式やってた方の森と比較にならない位”森”してるウナ」
整備なんて微塵もされていない地面には、樹木の根っこが露出しており、もし仮にここで何かに襲われて逃げることになれば、足を引っかけて転ぶことになるのは間違いないだろう。
葵「うわぁ……暗いしジメジメしてる……」
二人にはもちろん自分達が森のどの辺にいるのかも分からない。
何をすれば良いのかもロクに聞いていなかったからテストの内容すら不明。
積みである。
何より……
ウナ「まさか、葵パイセンと二人きりだなんて……」
葵「え?何で??私ウナちゃんに嫌われてたの!?さっきゴールドスプレーくれたのは何だったの!?お情けかな?」
ウナ「いや~ウナは葵パイセンのこと好きだよ?人間としては。
ただ、ウナ達のコンビって、前回も碌な活躍が無かったから、ものすっごく不吉だよね?
出番的な意味で。と言うかいい加減に葵パイセンは茜パイセンと組ませろよ
葵「何だか分からないけど、すごく無粋なことを叫んでる気がする!?」
ウナ「なんて叫んでも仕方ないから、とりあえず歩いてみようか、パイセン」
葵「ええ!?それはやめた方が良いんじゃ無いかな」
ウナ「なんで?」
葵「だ、だって森の中だよ?遭難した時はなるべく動き回らずに、安全な場所を確保するのが定石じゃないかな?」
ウナ「ウナ達は遭難してないよ?テストだよ。
良い?パイセン。よーく
ウナ達はこの森で何の試験をしてるのか全く知らないんだよ。でも、もし森で何日かキャンプしなさいなんて内容だったら、タマムシ学園がポケモンの英才教育機関である以上、ポケモンを手放してやるのはおかしいよね?」
葵「それは…ポケモンに頼りすぎないように~とかじゃないの?」
ウナ「そんな精神的な成長を望むような内容を、入学してすぐの子も混ざってやる試験でやるのはおかしいよ。
なにより、アイドルの片手間で通ったとはいえ、ウナは初等科の1年間の授業でポケモンに頼りすぎた授業なんて受けたこと無いんだよ。
だから、ウナ達が受けているこの試験は
『入学したばかりの生徒と、既に授業を受けている生徒が不公平にならない』よう平等に受けられる何かになっているハズだと思う。」
葵「平等に…?私達はみんな、一応はポケモンに関わる者達として
『トレーナー』だったり『ブリーダー』だったり私みたいに『コーディネーター』だったり、結構バラバラな分野だけど、1年間以上の専門的な勉強をしているウナちゃん達と不公平にならない状況…?」
ウナ「うん。少なくとも、そんなに大きな差が生まれるような試験を入学初日に教育機関がやるメリットなんてないウナ。
学費とかこれからいっぱい儲けなきゃ為らないのに、早々金づるを逃がすようなことなんてしない。」
葵「金づる……まあ、言葉はともかく、理には叶っている気がする。不思議なことに」
ウナ「そりゃそうだよ。だってウナだって、ファンの課金で儲けを出すアイドルなんだから。
ケツ毛一本までむしり取る為には、常にファンのみんなに『自分たちは大切にされている』って思わせなきゃならないんだよ。
このご時世、宗教の信仰対象になるくらいで無いと、商売なんて続かないんだな~」
葵「わたし、年下の子からそんな生々しい話聞きたくなかったよ……」
ウナ「そんなわけだから、ニートみたいに引き籠もってても得は無いと見て、ウナ達は動きだそう!事情を知ってる他の子達に試験の内容を教えて貰えば、無事に動けるウナ。
情報を収集したフラグを建てれば他の皆にも会えるかも知れないし。前期みたいに出番薄いの嫌だし(ボソッ」
葵「ねえウナちゃん本当は私のこと疫病神かなんかだと思って無い!??(泣)」
ウナ「ソンナコトナイヨー」
こうして、ウナと葵の青髪コンビは、当てもなく他生徒を捜し回る探索パートに進むのだった。
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【試験の森(西)】
ついな視点。
ついな「こちらついな。セイカはん。今試験会場に到着したでー」
役ついなは、試験開始と共に上司の京町セイカに連絡を取っている。
ちなみに荷物は預けてあるが、ボディーチェックはされないので、スマホやポケットに入る程度の者は余裕で持ち込めるのである。
セイカ《ああ、こちらでも位置を確認している。どうやらお前の1番近くにいるのは『東北きりたん』のようだな》
ついな「うげっ!??」
セイカ《うげっ??どうしたんだガマゲロゲのような声を出して》
ついな「誰がガマゲロゲやねん!!せやかて工藤…」
セイカ《京町だが?テレポートで記憶の一部を欠損したのか?》
ついな「……もうええわ。単純に苦手やねん。あの子。
助けてもろうてこんなこと言うんは失礼やと思うけど、あの『東北きりたん』って子……昔会った霊媒師を思い出すから……」
セイカ《霊媒師?》
ついな「せや…まあ、昔の話やし、気にしても何もならんけどな。」
普段のバカそうな雰囲気からは想像も付かないような沈んだ声で話すついなに、セイカも僅かに冷や汗を垂らすが、すぐに切り替えていく。
セイカ《なら如月、改めて試験の内容を説明するぞ》
ついな「は!?え、何!?ウチも試験受けるんか!!?関係無いと思っとったから何も聞いとらんかった」
セイカ《そんなことだろうと思ったが【教会】からも、勉学に関しては一切介入しないから自力で乗り越えるようにとのことだ》
ついな「嘘やろ!?ウチ足し算と引き算までしか分からんのに!!」
セイカ《貴様それで良く大人のレディを自称したな。小学一年生じゃないか》
ついな「ウチは14歳や!!」
セイカ《ならそれに相応しい最低限の学力を付けろ
ああ、良い機会だから勉強し直すと良い。テストの点数次第では『罰』も辞さない》
ついな「ひぃっ!??」
バッと自身の尻を庇うついな。すでに本編と前書きで2発喰らっている【お仕置きハリテヤマ】の恐怖はしっかり身に染みているようだ。
セイカ《それでは試験内容を確認するぞ。
第一試験は
”森のどこかに隠されているモンスターボールの中にいるポケモンを手に入れること”
これは最低1体から6体まで手に入れることが許されているが、モンスターボールから解放した時点で入手したものと見なされ、手に入れたトレーナーの飼育下に置く。》
ついな「新たにポケモンを!?ウチの小遣いで出来るわけないやろ!?おこづかい月300円やぞ!??『ディクソン』だけで精一杯や!!」
セイカ《なら、1体までなら必要経費として認めよう。
この試験で手に入れたポケモンを最終進化まで成長させることが中等科卒業資格の条件になる。》
ついな「な、なんてイケずな課題や……貧乏を殺しに来とるやないか!!」
セイカ《そうでもない。タマムシ学園に在学している生徒は殆どが中等科に進学するまでに何らかの資格を持ち【協会】の資金援助を得ている。
逆にそこまでいかない者は、自身に見切りを付けるか、退学処分であることが殆どだとも言えるがな。》
ついな「えげつない学園やな……」
セイカ《当然だろう。ここは義務教育ではない。才能ないものに与えられる権利もない。
お前に分からないわけがあるまい?》
ついな「……才能なければ死ねってことやろ」
セイカ《この学園は命まで取りはしない。安心しろ》
ついな「……さよか。」
セイカ《さて、第二試験だが
”【試験の森】のどこかにある『レインボーバッチ』のハーフレプリカを手に入れること”
だ。
これは私の予想だが、先の第一試験のポケモンを使用した何かを攻略の手順として用意されている可能性がある。》
ついな「どういうことやねん?」
セイカ《ポケモンの所持について、最低1体からという指定があったが、この試験で得たポケモン全てを最終進化させなければならない以上、ポケモンが多いのは卒業を視野に入れるとメリットとは言い難い。
よっぽど珍しいポケモンならともかく、欲しいのならテストの外で捕獲した方がデメリットが存在しない。それでも学園側は、ポケモンの所持数を1体と考えていない様子だった。
つまり、複数のポケモンを所持していなければクリア出来ない何かが、初等科生徒に立ちはだかることになると予想出来る。》
ついな「それなら、他の誰かと協力すればええんちゃう?」
セイカ《ああ。そうだな。だがこの森は広い。
ついな「なるほどなあ。ほんでも【教会】はウチに【護衛対象】に仲良うして欲しいからサポートしてくれるっちゅーわけやな」
セイカ《ああ、そうだ。あくまでも試験の補助になるのは副産物。メインは彼女たちとの合流だ。それ以降は自分でなんとかしろ。》
ついな「分かったで!ほんならあんまり気分は乗らんけど、まずは『東北きりたん』のとこに行こうか」
セイカ《いや、今回はあえて『東北きりたん』ではなく、別のところだ》
ついな「お、そうなんか。正直それは助かるわぁ。やっぱり苦手なんは苦手やし……。
ほんじゃ、茜ちゃんのところに案内よろしく頼むでーセイカはん」
キャラクター設定
東北きりたん(11)
ロケット団のとの戦いの後、ゆかりに師事してバトルの腕を磨いている。
わずか一ヶ月の修行期間で随分と師匠に似通ってしまったことに関して、姉のずん子はなんとも言えない顔をしている。
前回のエースであるハガネまる(ハガネール)は、一日に”いのちのかたまり”で無理をし過ぎたので、療養必須の状態になっており、ジョーイさんにキレられた。
現在の手持ちは
リオまる(リオル)
アムドまる(エアームド)
ゆかりからはゆかり自身のスタイルを叩き込まれており、曰く『才能無しのスタイル』
ただひたすらに、愚直に、極め続けていれば誰でも自分と同じくらいのバトルは可能だ。
とのこと。
なお、東北の遺伝子が覚醒しかけているらしく、胸囲はすでに師匠を超えており、マキとずん子ですら『世界の破滅の危機があったときだってしてなかった』と証言するほどの絶望の顔をしたらしい。
きり「ざまあwww」
ゆか「グアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーー!!!!!!????」
17歳きりたんの夏
【挿絵表示】
これからメインとして活躍するロリ組ですが、現在アナタがこの小説で1番好きなキャラに投票して下さい
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東北きりたん
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琴葉茜
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琴葉葵
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音街ウナ
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役ついな