一年草の忘念記   作:604技術開発隊

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2:試作一号機

新エネルギーの開発、そして新兵器の開発も順調に進み、遂に試作一号機が開発した。

GP01FB……フルバーニアン

新エネルギーを銃弾にしたエネルギー兵器、新エネルギーを刃にしたエネルギー兵器。

どれもこれもが試作一号機ながらも満足のいく完成度となった。

 

が、まだまだ完成とは言えない。

私は次の試作機の構想の組み立てに着手した。

が……………公的には妹であるアイツの妨害に加え、以前私が逃げるという選択で回避したお節介焼き、そして最も厄介な人間が邪魔をし始めた。

 

ある日最早私の指定席と呼んでも差し支えないあの木陰に座るとふと、気配を感じた。

少し首を動かすと見慣れぬ幼児がいた。

木陰で端末を見て何かをしているその姿に私は自分と同じ人間だと思い、最初は特に気にもしなかった。

が、それが甘かった……

ある日私が試作一号機のプログラミングをしていると真横から大音量で人間の声が流れ激しい振動が私を襲った。

他でもない、私の体が揺さぶられることによる振動だ。

が、それが不味かった。

私は以前の通り、怪我をしやすく、そしてすぐに治る。

性別学的に女性である幼児の力であっても、握られた部分が青黒くなり始めた。

他でもない、内出血によるもの。

それを見て幼児は私を揺するのを止めるも時既に遅し………私は幼児の居ない側に倒れた。

気絶……失神した訳ではなく軽く目眩がしただけ。

だが流石に相手は幼児。

私が倒れたのを見るや否や騒ぎ始めた。

煩い………頭痛がする……グラグラする……気持ち悪い……

不快要素満点なこの状態で私はこの場から立ち去る事を選択した。

最早それしかあるまいて……

私はユラッと立ち上がりフラフラっと木陰から離れズルズルと別の木陰へと移動した。

これで落ち着いて試作機のプログラミングを再開できる………と若干頭痛が悪化した状態で端末を操作し始めると

私の意識は遠くなり、私は再び倒れた。

何とも言えない…………以前似た体験をしたことがある。

他でもない前の私の死の直前の出来事だ。

体の感覚がなくなりこうして考えることしかできなきなる。

つくづく私は運がない………再び倒れてしまったところを先程の幼児に見られてしまったらしい。

先程の幼児が此方に走ってきている。

……………面倒だ。

ここで彼女に助けられてしまうと恩義ができてしまう。

すると私は少なくとも彼女と関わりを持たなければならなくなる。

一人で研究を続けるという夢が粉々になってしまう。

が、この貧弱なのかどうかさっぱりわからない色白な体を私は制御できていない。

終わったな…………これは

 

 

 

以上が私と天敵三人目との出会いだ。

あれ以来煩くて煩くて仕方がない。

おまけにどうだろう、アイツは私のお隣さんだった。

何故か家族ぐるみの付き合いに発展している。

毎朝毎朝キンキンキンキンキンキン………これは何だのあれは何だのこの新エネルギーは何だの教えろこうしろ煩いったらもう………

親は親で仲が良いのねオホホホホ……これで接触する時間も減って更に距離も遠ざかって万々歳だろうさ。

 

そろそろ私も我慢の限界が近い。

ロングチェーンマインでここら辺一帯を爆破してしまいたい。

家族ぐるみの付き合い、つまり不仲になれば両親の面目は丸潰れだろう。

私の心情としては一応恩義のある両親の面目丸潰れは避けたいので我慢はしている。

が、何なんだアイツは!?

私の試作一号機を勝手に触る、触る、分解しようとする!!!!

何なんだ!?

プログラムをクラッキングしようとする、設計データを勝手に見ようとする、いつの間にか研究室に盗撮カメラまで設置されていた。

不愉快極まりない………妹を煽るので妹がいつも以上に鬱陶しい……

しかし無理に突き放したりすれば何かが悪化してしまい私は不利になる。

 

「……………はぁ」

 

一人で研究をしたい…………やはり前の人生で水疱瘡に掛かってしまったのが悪かったのかもしれない。

水疱瘡にさえ掛からなければ私は前の人生で一人静かに心向くままに研究をすることができただろう。

 

私は基本怒ることはない………そう自負しているつもりだ。

怒ったとしても外にはださない。

心の中に留めておく。

だから何をしても許されると相手は思う。

これのある意味無限ループ

私は今怒っている

相手は笑顔

私の怒りはほんの数秒で消えてなくなり、相手に興味がなくなる。

好きの反対は嫌いではない。

無関心であると偉い人はよく言ったものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………誕生日プレゼント………何て面倒な……」

 

来週はアイツの誕生日らしい。

ご丁寧に招待状が私の家族宛に届いた。

そして両親は私にアイツへのプレゼントを用意するように言った。

私は両親の面子を潰さないように誕生日プレゼントを思案することにした。




試作一号機は勿論GPシリーズのあれです
作者はGP03の中のステイメンにEXVSの持ち機としてお世話になってます。
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