一年草の忘念記   作:604技術開発隊

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毎回コメント見るのが楽しみで楽しみで………
ははは、 »箒病んでね? 何故バレた!?
今回はその要因とも言える話です
箒さんのリボンは赤黒い包帯のリボン~

今回、少々アレです
いつもアレですが今回はそれ以上にアレです


6:箒星と流れて

「篠ノ之さん篠ノ之さん」

 

「どうかしましたか、先生?」

 

「篠ノ之さんのその……リボンって…………包帯って本当なの?」

 

「誰がそんなことを?」

 

「生徒の間で噂になってるのよ……」

 

「ええ、偽りなく事実ですが?」

 

「!?」

 

「ふふ、気持ち悪いだなんて思ってくれても構いませんよ?だってこの気持ちは私だけのモノなんですから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、それは私がまだ小さく、姉が小学生だった頃の話………

私の姉には千冬さんと山本お兄さんという友達がいて、千冬さんは家の道場の門下生、山本お兄さんは毎朝姉を迎えに来る無表情であまり喋らない人でした。

山本お兄さんは朝姉さんを迎えに来る以外は篠ノ之家と山本家が遊びに出掛けた時位しかあまり顔を合わせたことがなかったので、その頃の私は山本お兄さんを少し怖い人だと思っていました。

でもたまにそんな用事がなくても山本お兄さんは家に来るようになりました。

いつも何かを見ていてまるで男版の姉さんみたいな人。

山本お兄さんは私を『箒』と呼びます。

姉さんのことはあまり名前で呼ばず、たまに『篠ノ之』とか呼んでいました。

最近は『束』と呼んでいるそうです。

 

ある日姉さんが帰ってくると姉さんは見慣れない物を頭に着けていました。

聞けば山本お兄さんから誕生日プレゼントを貰ったんだとか。

二人の会話を見ているといつも山本お兄さんは姉さんの話を聞き流しているように見えたのですが、実際はちゃんと聞いていたみたいなんです。

それは姉さんの好きなウサギの耳を模した装飾品でした。

 

次の日私は先生と山本お兄さんの話をしました。

先生は山本お兄さんの話を沢山してくれました。

先生は山本お兄さんが私と同じくらいの時の山本お兄さんの組の先生だったんだそうです。

私の知らない山本お兄さんの話に、私はいつしか時間を忘れて聞いていました。

 

それは唐突な話でした。

私と母はデパートに買い物に出ていました。

買い物………目的は山本お兄さんへの誕生日プレゼントでした。

聞いてみると山本お兄さんの誕生日は姉さんの誕生日の3日前だったんだそうです。

 

それは突然の出来事でした。

銀行に寄った私達の前で目出し帽をした男達が一般客をナニかで殴ったのです。

そのあとナニかを天井に向けると大きな音が二回、その次に男達が喋り始めました。

「これに金を入れろ、お前達は人質だ」

私達は捕まってしまいました。

どれくらいの時間がたったのでしょうか………

恐ろしいことに男一人が母を連れて外に顔を出し、駆けつけてきたのであろう警察官達に何かを言うと母にナニかをつきつけました。

このままでは母が何か危ない。

私は焦って駆け出しました。

それが間違いだったのです…………男は私にナニかを向けました。

何も知らない私でも、ああ、死んでしまうと思いました。

大きな音が四回…………しかし私は何ともない………処か何かに抱き寄せられどことなく安心する匂いがしました。

 

一般客や職員、私の母の悲鳴が聞こえ私は目を開けそして恐怖しました。

山本お兄さんが、いたのです。

山本お兄さんは私に微笑を見せると私を優しく突き飛ばし、男達の方を見ました。

すると山本お兄さんは私の視界から消えました。

私の視界が溢れる涙で歪んでいたから消えたように見えただけなのかもしれません。

しかし男達が次々と倒れ行く様を見て、山本お兄さんが何かしているんだと思いました。

数秒も経たないうちに男達は全員倒れ、次々と人が入ってきました。

山本お兄さんのお腹から血が流れているのを見た人は立っている山本お兄さんを連れて何処かに行ってしまいました。

私はずっと山本お兄さんのあの顔が忘れられずにいました。

しかしそれ以上に山本お兄さんが包帯を真っ赤にしていたのを見て私は何てことをしてしまったんだろうと後悔しました。

しかし山本お兄さんは私を見ると優しく私の頭を撫でながらこう言ったのです。

「……………君があそこで撃たれるのは私にとって不都合だった。逆に君に感謝する。『死なないでくれてありがとう』」

私はその時初めて泣きました。

後悔や山本お兄さんへの感謝、そしてまだ理解できない気持ちで私は泣きました。

しかし山本お兄さんは優しく続けました。

「………………そう泣かれると不都合。女の子なのだから柔らかく微笑むべき」

そう言うと山本お兄さんはお腹に巻かれていた包帯を外し、私の髪を纏め始めました。

私の長い髪を纏め、ポニーテール(?)にすると一言

「…………………これで綺麗なSAMURAI大和撫子」

しかし「あ」っと少し気まずそうな顔をして続けました。

「………………迂闊………その包帯は私の血液で汚れていた。誰かに新しい包帯を調達してもらう」

私はその時何を思ったのか山本お兄さんの包帯をほどこうとする手を掴みこう言っていました。

「汚くないから………このままで」

そのあと来た人が包帯を外した山本お兄さんを見て大騒ぎしたあとに山本お兄さんのお腹を見て気絶しました。

見てみると山本お兄さんのお腹には傷ひとつありませんでした。

そこまで驚くことないのに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………これが私の包帯の出所。

今になっても異臭を放たずに赤黒い綺麗な包帯のままなのは、私が誕生日にそうできる薬品を山本お兄さんにダメもとてお願いしたら山本お兄さんが快く包帯に加工を施してくれたから。

山本お兄さんは優しくて、大人で、でもどこか抜けてて(「迂闊」って口癖みたい)とっても格好良くて不思議な人。

私は山本お兄さんに相応しくなるために大和撫子になってみせる。

そして一生私は山本お兄さんの三歩後ろから着いて行くんです。

それが私の夢………




ウサギ耳の話のサブタイが見事に伏線というか……なんと言うか……
『それは間違いなく君のモノ』
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