リコンスト 世界に嫌われた子供たちが世界を救う話 作:林檎アメ
山の中って暗いな・・・
今まで何回も思ってきたことを今回も思い出す。
(こんな暗い山ん中に住まなくても・・・)
俺がそう心配してるのは山の中に住んでいる俺の友達だ。
別に山の中で修業しているわけではない。ではなぜか。
奴はパラノイアだ。パラノイアとは妄想癖のことで被害妄想や空想などが酷い人達のことを指す。それと共に奴は”リコンスト”でもある。
聞きなれない単語が出てきてびっくりしただろう。”リコンスト”とは・・・いや、実際に会ってみたほうがいいだろう。
「おい、入るぞ」
俺がそういうとカチャッと音がした。そしてドアがギィーと開いた。
中に座っている一人の少年・・・というか年齢的には青年なのだろうが。身長が低いせいで少年に見える。
「ほらよ。頼まれたやつだ」
「ああ。ありがとうございます」
青年は・・・もう見た目が少年なので少年と呼ぶことにしよう。
俺の目の前にいる少年は、”リコンスト”と呼ばれるいわば”改造人間”である。
もう”ってつけるのめんどくさいから省略するな。でリコンストの特徴が素材が生きている人間だということだ。生きている人間をなぜ使うか。それは人間の脳に関係する。
まあ話してると長くなるのでこれも省略。
ちなみにこいつはリコンスト2号。リコンストの証として頭の耳と腰の尻尾がゆらゆらしている。
「というかこのドア入りにくいからもうちょっと広くしてくんない?」
「僕にそこまでの予算はない。そのキャタピラーぐらいデカくするのは無理です。」
俺のキャタピラーにケチつけんな。
「君も僕ん家のドアにケチつけるのやめてくださいよ」
「いい加減心読むのやめろ」
「しょうがないじゃんこれだけが僕の取り柄なんですから」
少年はそんなことを言っているが彼の取り柄はそれだけではない。
猫をイメージされた彼は暗いところでも見通せる目はもちろん、肉球の役割をはたすクッションから出し入れ可能な爪まである。ただ猫舌なのが欠点だ。すべてイメージに合うようにというのは科学者の趣味だ。というかあいつ絶対ぶっ飛ばす。仕事ぬかしやがって・・・。
少年はキュッと猫目をちぢませると、
「僕には君のキャタピラーが羨ましいですよ。”1号さん”」
「そうか?」
「あとマカロンを作れる技術もです」
「お前絶対俺のことからかってるだろ」
「1号さんも心読めるじゃないですか」
「あとで覚えとけよ」
「忘れなかったらですね」
「あっそうだ。そろそろ向こうの国と戦争になるらしいから、戦争になった次の日には出撃するように・・・って軍曹が」
「まったく・・・最近は物騒ですね。いろんな兵器とかロボットが作られてますし」
「お前もだけどな」
そうツッコミを入れると少年はフッと顔をほころばせると
「戦争が終わったらチョコマカロン作ってくださいね」
この野郎・・・
「猫にチョコはいけんぞ」
「僕はただの猫ではありませんから」
はぁ~と大きなため息をついて
「じゃ、戦場での活躍期待してるよ」
「僕の空想通りに進めますよ」
俺はその言葉を背中に受け、そのままドアをしめて、ガショガショとキャタピラーの歩く音をあたりに響かせながら山奥の小屋から立ち去った。
(アジト帰ったらぜってぇ科学者ぶっ飛ばす)
そう決意しながら・・・。
キャタピラーかっけぇですよねっっっ! あすいません取り乱しました。