【安価】安価の機体でガンプラバトル大会に参加する【安価】 作:ダイハイト
なんかもう劇中のスレッドが既に作者の手を離れている気がするゾ…
追記
活動報告で リ ア ル 安 価 を 再び開始しました。
詳しくは【【安価&ダイス】イッチの4機目を安価とサイコロで決めよう!!】をよく読んでから参加して下さい!!
会場がまたも騒めく。昨日のそれよりハッキリと、それでいて単に騒々しいのではなく、皆同じように驚いている。中にはカメラを構える者達もちらほらと見受けられる。
『え~只今より地区予選第3回戦、第3試合を開始致します。なお、彩斗商店街代表ファイター、チハ・ショウジさんにつきましては既に本人確認が取られておりますのでご安心下さい』
恐らくかつてこんなアナウンスを聞いたことも、寧ろアナウンススタッフもこんなことは今の今まで言ったことがないであろう連絡をマイクで告げる。
3回戦は丁度中盤戦。この地区の予選では6回勝たなければ世界大会に行くことが出来ない。この戦いに勝って漸く準々決勝に進むことが出来る。
そんなまだ先の長くなる戦いを今まさに行おうとしている2人が居た。
1人は漆黒のGN-XⅡ、両肩のハードポイントに【GNバスターソード改】をそれぞれ懸架し、両腕に増設したハードポイントにもGNバルカン及びGNビームサーベル発振器を内蔵した籠手型の盾【GNクロスレンジシールド】を装備したガンプラ。
巷ではこの地区からの世界大会出場の候補とも言われている茶髪の青年【ナミキ・コウジ】と、そのガンプラ【GN-XⅡマルチプルポイント/ソード】だ。複数のハードポイントに遠近様々な種別の装備を搭載できるオールラウンダーな本機だが、今回はかなり
問題はもう1人の方だ。
ツンツン尖ったボサボサの金髪。これまた鋭く上がった真っ赤なつり目。物凄く楽しそうに口角を上げ、奥に見える尖った犬歯をチラリと見せる口。首元で黒光りする
不特定の傭兵組織が使っていそうなアーミージャケットと、
【唐突に出てきた不相応の真っ白なスカート】
大きな手錠が科せられた両手をダラリと下げ、その手にはGPベースが握られている。
「あ……あきゃ?」
そんな【彼女】が首をコテンと傾げて笑った次の瞬間、
「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃあァ!!!!!」
喉潰れないの?と言わんばかりの絶唱を上げながら手錠を引き千切って両手を大きく掲げた。
会場からも一気に歓声が沸き起こる。隣のバトルシステムでバトルをしている者達も思わず一瞬だけ手を止めてしまう。カメラのフラッシュがあちらこちらで焚かれるのが見える。
「あぎゃぁ……よろしくぅなぁ?ナミキ・コウジさんよぉ!?」
何処からどう見ても【フォン・スパーク】で、しかも【女体化】とかいう属性がニッチが過ぎて意☆味☆不☆明の姿をしたファイター【チハ・ショウジ】を相手に
「なんでそうなるんだよ!?」
ナミキ・コウジは昨日から抱いていた苛立ちとか以前に精神を保つのが精一杯であった。
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SIDE ナミキ・コウジ
頭おかしい(率直)
昨日のコイツの姿、そして戦法を見てあれだけ苛立ちを募らせたというのに、こうして筐体を挟んで目の前に立つチハ・ショウジ…?を見るともう何が何だか分からなくなった。
昨日コイツはAGE1部のヒロインの格好をしてたよな?その前はUCのトライスター?で、今日は00のフォン・スパーク……では飽き足らず、それの女体化Verと……
頭おかしい(2回目)
『
もうこれ以上コイツの姿形について考えてたらそれこそバトルどころじゃなくなる。なんで彩斗商店街ってのはこんなのを代表にしたんだよ!?馬鹿じゃねえのか!?正気じゃねえだろ!?誰だよ最初に言い出してそれを推薦した大馬鹿野郎はっ!?
『
バトルフィールドが決定した。【海面上昇で水没した高層ビルや建造物数多く、まるで水面にビルが突き刺さったような】どんよりと曇った空のフィールド【廃墟】。可もなく不可もないフィールドだが、負けるわけにはいかない。
カタパルトエリアにGN-Xをセットする。プラフスキー粒子がガンプラに散布され、GN-Xの太陽炉に火が入り、メインカメラに光が灯る。
『
「ナミキ・コウジ!
機体が発進する。カタパルトゲートを抜けた先は分厚い雲に覆われた水没した廃墟、今の自分の心の内を表しているようだった。
手近なビルの屋上に着地し、まずは敵機の位置を確認する。筐体7つ分とはいえそこまで大規模のフィールドではないこのステージならば、近接仕様に調整したこの機体のセンサーでもすぐに捉えることが出来るだろう。
(来いっ……切り傷だらけにしてやるっ…!!)
左肩のバスターソードを引き抜き、両手で構える。【あんな華奢なシャルドール】なんぞ、この大剣で真っ二つにしてやる!!
―――――そう思っていた矢先にふと思い出した。
―――――あれ?【バトルの前に相手のガンプラ確認】したっけ????
「……っ」
嫌な予感というものは信じない質な俺だが、今回ばかりは悪寒が奔った。
そんな時に自機のレーダーが反応を捉える。12時の方向から接近する物体を補足…数1…
【全長約40m】と推定。
望遠カメラが敵機の姿を捕捉。その姿をサブモニターに映し出したが、
「は?」
無意識の内にそんな間抜けた声を零していた。
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SIDE ティファナ・アディ
それは ガンプラ と言うには あまりに歪すぎた
タンクで 右腕が銀色で 5本爪のクローで そして 瑞雲に吊り下げられてた
それは 正に
……って誰!?この台本私に渡したの!?思わず読んじゃったけど!!
兎に角!ショウジ君…君?のガンプラ…ガンプラ??(もう以後ガンプラで統一!by店長)
ショウジ君のガンプラが相手のガンプラの索敵範囲に侵入した。どうやって作ったのかは分からないけど、【キルドルブより少し大きい瑞雲】に複数のワイヤーで括りつけられたキルドルブはそのタイミングで瑞雲から分離され、降下していった。残った瑞雲のようなものはそのまま高度を上げ、まるで戦場を周回するような軌道に入った……あの瑞雲、【レドーム背負ってる】けど索敵機なのかしら?
降下したキルドルブはそのままスラスターを全開、一気にジンクスⅡに向かって突撃を仕掛けた。ジンクスⅡの方も即座に反応、構えていたバスターソードを屋上にぶっ刺し、両手のGNバルカンと脚部に仕込んでいたと思われるGNマイクロミサイルを発射する。
それでも止まろうとしないキルドルブ。無数の光弾とミサイルが迫り、遂に直撃する………と思われた瞬間、【爆発のような音と僅かな閃光が起きた】
次にキルドルブを見た時には光弾とミサイルのすぐ脇に身体があって、バルカンとミサイルは素通りしていった。瞬間的に真横へ移動したような動きに周囲の観客はどよめきの声を上げている。代表は口をあんぐり、昨日増えた商店街の面々の皆様は何が起きたのか理解できていない様子。
金髪女の子ちゃんと英国紳士の2人はいつも通り……とは少し違っていて、驚いた様子は見せつつもギラギラとした目で彼のガンプラの動きを見つめていた。例えるならそう……心の底からワクワクするものを見た時とか、信じられないけど凄い!と言わんばかりというような表情だ。
あ、先の動きだけど私は一応把握できた。簡単な話だ、キルドルブは攻撃が当たる直前に【側面の強化スラスターを僅か一瞬だけ、それも最大出力で噴射】させたのだ。
こうすれば機体は瞬発的に右にも左にも、前にも後ろにも動くことが出来る。多段的に行えば異次元の動きが出来るだろう……マジでガンプラで再現しちゃったよ、【クイックブースト】
さて、そのQBで攻撃を避けたキルドルブは突撃続行。明らかに動揺した動きを見せるジンクスⅡも続けてバルカン&ミサイルをブッパするけどQBの回避で当たらない…あ、今3連QBしやがった!
そんなジンクスⅡへキルドルブの全速力体当たりが…‥っと、これはジンクス紙一重でその場から跳び退いて回避。キルドルブは廃ビルの屋上に車体から突っ込んでおまけにパイルバンカーまでぶっ放した。廃ビルは屋上からひび割れるように爆散しました。
凄まじい粉塵がまき散らされてキルドルブの姿が見えなくなりました。これで仕切り直しかな?
……何かもう観客席の人達ショウジ君の試合しか見てないような気がするけど、まあ良いか!これで一躍有名人だね!商店街も一気に盛り上がれるよ!!
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SIDE ナミキ・コウジ
「冗談だろクソがっ!!!!」
アームレイカーを思わずぶっ叩きたくなる衝動を何とか抑えて、一先ず眼前の粉塵から退避する。
何だ今のは!?巨大な水上機に吊り下げられた状態のヒルドルブ??が現れて、降下したかと思ったら一直線に突っ込んできて、バルカンとミサイルで弾幕を張ったら上下左右に瞬間的に動いて全部回避して、あげくそのまま突っ込んできたと思ったらビルに激突して車体に仕込んでたパイルバンカーでビル丸々吹き飛ばすとか正気の沙汰じゃねえよ!!
『あぎゃ!!今のを避けるなんてやるじゃねえか!!!』
通信で相手が俺を褒め称えてくるがこれっぽっちも嬉しくない。というか女性Verとはいえフォン・スパークに褒められて嬉しい奴なんていないだろ!!
そう思っていた矢先に警告音!同時に粉塵の中から複数の弾丸が飛来してきた。
「このっ!!」
恐らくはヒルドルブ??の【105mmマシンガン】だろう……それにしては弾速が異様に速い気もするが、兎に角回避に専念して…
そう思った瞬間、粉塵の中から【どす黒い赤色の光流】がこっちに飛んできた。
僅かに回避が間に合わず、右手に構えていたGNバスターソードが赤い光流に飲み込まれる。直後、【バスターソードにぶくぶくと細かい気泡が膨れ上がり、一気にその体積を膨れ上がらせた】
「!?!?!?」
これはまずい!!急いでバスターソードを放り、その後すぐにバスターソードは爆散した。
『へぇ…?今のも避けるなんてなぁ!!』
「くっ!!」
視点を尚も立ち込める粉塵へ向ける。そこには車体下部のスラスターを器用に噴かせてホバリングしながら、【巨大な右腕のクローを】開いた状態で構えるヒルドルブ??が居た。
今のは何だ??ゴッドフィンガー??溶断破砕マニピュレータ??それともジェネシス????
今の攻撃に思い当たるものが無いまま、バトルは続いていく。
『さあ来いよ三下ァ!!その陳腐な大剣でぶった斬って来いよぉ!!』
「なっ!?テメェ!!」
明らかに悪手だったと思う。けれどもその挑発に耐え切れず、右肩に残されたバスターソードを反射的に引き抜いて斬りかかっていった。GN粒子の機体制御特性の一部を再現し、可能な限り不規則かつ高速軌道で接近。正面は危険と判断して【右側面、巨大なクロー側】へ回り込む。
まずはその腕頂く!!
振りかぶられた大剣がその質量のままに一気に振り下ろされ……クローが放つ【赤い波動のような障壁に止められた】
「何っ!?」
『ざぁ~んねぇ~ん??』
見えない壁……正確には赤の波動のようなものは見えているのだが、その波動にバスターソードが完全に止められていた。そして止められた大剣は5本の銀爪にガッチリと握られてしまう。
『あぎゃぎゃぎゃぁ!!!!弾けろガンプラァ!!!!!』
直後、そのクローから先程と同じ赤の波動がゼロ距離で放たれる。バスターソードがまたしても膨張し、その原型を留めなくする。しかも今度は右腕までもが巻き込まれ、右腕部が拉げた音を立てながらぶくぶく膨れていく。
駄目だ。【この距離はいけない】。離れないと
バスターソードと右腕が爆発四散し、凄まじい衝撃と黒煙に襲われながらも逃げようと必死に機体を動かす。
―――――が、動かない。
『何処行くんだぁよぉ…??寂しいじゃねぇか???なあオイ!?!?』
黒煙が晴れた先に【
GN-XⅡに【何かが巻き付いている】。先の右腕ではなく、空いていた通常の腕である相手の左腕が何かを俺に巻き付けていたのだ。
小さい円盤が鎖状に繋がれ、それが鞭のような武装になっているそれ―――――【チェーンマイン】
そして自分の周囲には2基の自立型機動端末【インコム】が自分を取り囲み、その末端はヒルドルブ??の背部から有線ケーブルが伸びていた。
「あ……」
『なぁ!?何時吹き飛ばされたい!?今!?10秒後!?20秒後!?それとも1分後か!?!?』
相手の声が喧しいほどに響く。
何だ、このファイターは?まるで本当にフォン・スパークじゃないか。口調も、行動も、戦い方も、思考も、まるでフォンそのものだ……何で女体化してるのは分からないが。
昨日の試合とは大違いどころじゃない、【別人】だ。ユリンのような慈愛も優しさも無く、ナイジェルさんのような冷静さも高潔さも、今のこのファイターからは何も無い。
「……化け物」
『あぁ!?化け物だぁ……?ハッ!!違ぇんだよ!!』
ヒルドルブ??がチェーンマインを引く。ppppp!と電子音が鳴り響き、2基のインコムにメガ粒子の光が奔り、次の瞬間にはモニターが真っ白に満ちて………
GN-XⅡは原型を留めないほどに爆散した。
『これが俺様の!!【キルドルブ・NEXT】の力だ!!あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぁ!!!!!』
『Battle Ended』
※声帯:早見沙織
因みに、輻射波動機構のクローの所為で【モビル形態オンリー】で運用しております。
以上、新キルドルブこと【キルドルブ・NEXT】のお披露目回でした。
追記
活動報告で リ ア ル 安 価 を 再び開始しました。
詳しくは【【安価&ダイス】イッチの4機目を安価とサイコロで決めよう!!】をよく読んでから参加して下さい!!
イッチ作を始めとした機体解説の掲載場所(改定)
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イッチが掲示板内で解説(セイ君並感)
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作者が後書きにて解説(次回予告並感)
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作者が活動報告にて解説(説明書並感)
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(そもそもいら)ないです