【安価】安価の機体でガンプラバトル大会に参加する【安価】   作:ダイハイト

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BF世界のガンダム以外のロボ作品の扱いが気になるので初投稿です。

そろそろ恒例になりつつありますがまたも支援絵を頂きました!!!

【非不未様】まさかのParty Parrotなロードバーサル!?

【挿絵表示】


【凛斗様】彩斗商店街エンブレム

【挿絵表示】


最近よく見かける鳥でロードバーサルを描くとは…私も想像力が足りなかったか。
新しいエンブレムデザイン!!力強さがひしひしと溢れるエンブレムだぁ…(恍惚)

いつも支援イラストありがとうございます!!!


世界大会本戦 第1ピリオド第16試合

 バトルフィールドは【孤島(Island)】。広大な海にポツンと1つ浮かんでいるそこそこ大きな島が、第1ピリオド第16試合の戦場だ。

 

「まずはあの変なファイターから片づける!」

「「ああ!」」

 

 孤島の海岸には3体のガンプラ、【GN-002 ガンダムデュナメス】【XM-04 ベルガ・ダラス】【EB-06r グレイズリッター】が残る1体を待ち構えていた。

卑怯にも思える行為だが、4人による勝ち抜き戦である今レギュレーションではこういった行動は珍しくも何ともなかった。事実、これよりも前の試合でフィンランド代表のファイターが3機による集中攻撃をされている……結果は既にご存じのことではあるが。

 

「代表だがなんだが知らねぇがアンナふざけた野郎ど……っ!!」

 

 その時、最も索敵範囲の広いデュナメスが敵機を捕捉する。10時の方角より接近中、高感度カメラが捉えた敵機の映像は―――――【波に乗っていた】

 

「い~ヤッホオオオオオオオオッ!!!良いねぇ!!最っ高だぜ!!!!」

『こら!調子に乗らないの!!』

 

 そのモビルスーツはスケートボードやサーフボードのようなものに身を乗せ、あろうことか海上の波を滑りながらこちらに接近してきたのだ。

 

【シャルドール・アヤト】

 

 その機体は世界大会予選会の日本第2ブロックの決勝戦でチハ・ショウジが使用していたガンプラだと3人はすぐに分かった。ただ、その決勝戦の時と比較すると装甲形状の変化や増設に加えて謎のボード型のSFSに乗っている。本来は警戒しなければならないところではあるのだが、傍から見ても分かるくらいに調子に乗っているような様子であることが酷く3人の癪に障った。

 

「舐めやがって!デュナメス!目標を狙い撃つ!」

 

 狙撃用カメラを展開したデュナメスがGNスナイパーライフルによる砲狙撃戦を開始する。

 

「こっちもだ!」

「調子乗ってんじゃねぇぞ!!」

 

 ベルガ・ダラス、グレイズリッターも続くように各々手にした銃で波に乗るシャルドールへ発砲する。3機のガンプラによる集中攻撃。それも世界大会へ勝ち進んできた者達によるレベルの高い一斉射が襲い掛かる。

 

 

 

―――が、それは彼女達とて同じである(若干一名除く)

 

「甘いぜっ!!」

 

 ビームと弾丸が命中するかと思った瞬間、シャルドールは【ボードごと飛び上がった】

 

「「「!?!?」」」

 

 これには3人も驚いた。

 シャルドールは脚を巧みに使ってボード後部に体重を掛け、グイッ!とボード先端を大きく跳ね上げさせる。すると波に乗っていただけのボードはその角度のまま急上昇して、まさかの宙を舞った(飛行した)のだ。

 海の波に乗っていたボードの底面には【淡い緑の光】が溢れ、今度はその光が生み出す波に乗って空を飛び始めたのだ。

 

『機体各部及び【リフ・ライドボード】のIFS、全て正常に稼働を確認!。続いて全出力、ドッズガンのIFSへ!』

「ナイスだぜリターナ!!それじゃあ行くぜっ!!」

 

 空の波に乗るシャルドールがライフルを構える。急激な上昇角度とボードの高い機動性のお陰で位置取りは完璧。海岸線の3機の頭上を取っている。

 

「馬鹿め!!易々とSFS(ゲタ)の腹を見せるヤツがいるか!」

 

 だか彼らも無能ではない。ダラスとグレイズは即座に散開、デュナメスは露呈したボード底面ごとシャルドールを狙い撃つ。敵機の移動を加味した精確な偏差照準から放たれたビームは見事にシャルドールとボードを捉え……それが乗っている【淡い光】に阻まれ消滅した。

 

「何!?只のエフェクトじゃない!?」

「俺がそんな馬鹿するわけねぇだろ!!」

 

シャルドールが構えたライフル前方に光が収束していく。機体の各部、ボード、そしてライフルに増設した【IFSユニット】の全てが発生させたIフィールド力場が銃口付近に擬似的な長砲身を形成する。

 

「撃てっ!!νアヤトォ!!」

 

チハの目がまたも赤く輝く。トリガーを引き、本来の限界以上に溜められたエネルギーが螺旋を描きながら解放されると、桁違いの閃光が銃口から弾き出された。

 

「うわああああああああっ!?!?」

 

デュナメスはライフルを放り投げてGNフルシールド、そして改造によって仕込んでいたGNフィールドを展開するが、放たれた螺旋の奔流(ドッズ・ビーム)は粒子の防壁を易々と貫通し、シールドを抉り、蒸発させ、その威力を殆ど殺すことすら出来ずにビームは機体へ到達する。事前に確認していたこのシャルドールのドッズガンの最大威力を遥かに上回っていた。

 

デュナメスは胸部コクピットどころかGNコンデンサが消し飛びかねないような大穴を開けられ、直後に爆散し敗北した。

 

「まずは1機!!ナイスな展開じゃないか!!」

『だから油断しない!!そんなことでは墜とされますよ!!』

「は、はい…(;'∀')」

 

先ほどから調子の良い声とそれを叱責する言葉しか交わしていないような気がするチハとリターナのコンビ。そんな2人の早速の活躍に観客席の一部は大盛り上がりを見せていた。

 

『早速1機!!良いぞー!!』

『ナイスな展開じゃないか!!』

『…ところであのキャラ誰?』

『良いぞー!!』

『正義の味方ぁ!!!』

『ガンダムに居たかあんなの?』

『ナイスな展開じゃないか!!』

『?????????』

 

―――…どうにも一部でまだ疑問から抜け出せていない者達もいるようだが、仕方がないことだろう(遠い目)

 

「この野郎っ!!」

「やりやがったなぁ!!」

 

回避していたベルガ・ダラスとグレイズリッターが再び攻撃。ショットランサーのヘビーマシンガンと120mmバトルライフルを連続で放つ。

 

『攻撃来ます!ボード底面にフィールドを』

「ハッ!!そんな要らねえぜ!」

『ちょっ!?ちょっとチハさん!?』

 

リターナの言葉よりも先にチハが動く。シャルドールは自身の踵に重心を掛けて左ターンをし、迫り来るそれらを鮮やかに回避する。その後も次々と迫る弾丸は右に、左にと小刻みにターンを繰り返し、ボードのエッジを立てて急旋回や急減速する軌道まで織り交ぜ、光の上を滑る姿のそれは最早芸術とも呼べる域に達していた。

 

「当たらねぇ!?その動きは何だっ!?」

「ならよぉ!!」

 

ダラスのファイターが唖然としている中、グレイズのファイターはライフルからブレードに持ち替えて両脚部のスラスターと背部に改造で追加した飛行用バックパックのブースターを一気に噴出。調子良く飛び回るシャルドールに接近戦を仕掛けた。

 

「いくら機敏だろうがこの距離なら!!」

 

一気に上昇したグレイズが手にしたブレードを振りかぶる。それを見たシャルドールはライフルから武器を持ち替えーーーるのではなく、ライフルを腰に懸架すると何故か【右手でボードのエッジを屈みながら掴んだ】

 

『タイミング合わせ!3…2…』

「……へっ!」

 

そんな不思議な体勢の、しかもそれ以外これといった回避運動もしないシャルドールを間合いに捉えた瞬間にグレイズはブレードを振るった。

 

 

 

 

 

―――が、その一撃は空を斬った。

 

「…っ!?!?」

 

それをグレイズのファイターが認識するのに一瞬だけだが時間を要した。間合いは完璧、瞬きもしていない、ブレードが振り下ろされる瞬間まで確かにシャルドールを視界に捉えていた。にも関わらず自分が斬ったのは何もなく、手応えだって無い。

 

では何処に?

 

「此処だぜ??」

 

【真上】だ。

 

グレイズのすぐ直上。上を向けば頭部がぶつかるのではないかというような至近距離に、シャルドールは【縦回転に宙返りした状態】でグレイズを見下ろしていた。それも先程までの進行方向から90°以上向きを変えた状態で。

 

「そんな馬」

「今更遅い!!!」

 

そんな体勢のまま右腰のビームソードを引き抜いたシャルドールは、グレイズのメインカメラから胴体へ串刺しにするようにソードを突き刺した。ビームソードはそのまま放置し、後は縦回転の慣性運動に身を任せ、一気に急降下していった。

 

「あ…あり得ない…あんな……!?」

 

グレイズリッターは爆散。開始早々から1対3という状況を強いられたというのに、気が付けばあっという間に残り2機、即ち1対1(タイマン)にしてしまった。

 

「う、うわあああああああああああああ!?!?!?」

 

残されたベルガ・ダラスは半狂乱状態に陥りながら、急降下で迫り来るシャルドールへショットランサーを構えてひたすらマシンガンを放つ。が、ただ弾幕を張っているだけの射撃では、まるで荒れ狂う波を乗り捌くような軌道のシャルドールに直撃を与えることはおろか、牽制射撃にもならなかった。

 

「【アレ】を決めるぞ!リターナ!!」

『ハイハイどうぞ。出力の調整タイミングは合わせますからお好きに』

 

一気に急降下し、海面スレスレのタイミングでボードを持ち上げて水平に戻ったシャルドールは急加速。先程とは打って変って一直線にダラスへ突撃する。

 

「なっ!?でもこれで!!!」

 

突然の行動に驚くダラスのファイターだが、これはチャンスだとヘビーマシンガンを放っていたショットランサーから文字通りの【ショットランサー】を放つ。自らの改造で劇中同様に穂先が勢いよく射出され、ガンダリウムすら貫く槍が放たれる。

 

それに対しシャルドールは乗っていたボードから唐突に跳び、後方部を蹴り落としてボードのデッキ横向きに。そうして【ボードの裏面にあったグリップを握り込み、先端部が鏃のように突出させる】

 

『全IFS、出力完全開放!!!!!!』

「いっくぜええええええええええええええ!!!!!」

 

突出した先端角からIFSによるエネルギー・フィールドが螺旋を描きつつボードとシャルドールを包み込み、そのまま凄まじい速度で突撃する。迫り来たショットランサーはそのエネルギーフィールドにあっけなく弾き飛ばされ、これ阻む者は居なくなった。

 

「嘘…だ……っ!?」

 

ベルガ・ダラスは大急ぎで空に逃れようとするがもう遅かった。

 

「「はあああああああああああああああああああ!!!!」」

 

2人の声が重なった必殺の一撃はベルガ・ダラスを捉え、淡い緑の奔流が突き抜けた。その後に残ったのは右半身が丸ごと抉り取られたようなベルガ・ダラスの残骸。無論、直後に爆発を起こした。

 

『Battle Ended』

 

『第16試合勝者。日本代表第2ブロック優勝者!!チハ・ショウジ!!リターナ・ベル!!』

 

「いよっしゃああああああああ!!!!!」

『まずは1勝ですね!チハさん!』

 

掴んでいたボードに再び乗り、砂浜にランディングして着地したシャルドール・νアヤトが大きく右腕を掲げて勝利のアナウンスに応えた。

 

会場はこれまた大きな歓声に包まれた。




2号姉貴「トラパー!!ボーダタック!!」
イッチ「もうどっちも採用!!」

イッチ作を始めとした機体解説の掲載場所(改定)

  • イッチが掲示板内で解説(セイ君並感)
  • 作者が後書きにて解説(次回予告並感)
  • 作者が活動報告にて解説(説明書並感)
  • (そもそもいら)ないです

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