【安価】安価の機体でガンプラバトル大会に参加する【安価】   作:ダイハイト

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チハヤと名を出した瞬間に7272五月蠅くて死ぬほど笑ったので初投稿ですwwww
……あ、72と言った兄貴はイッチのロードバーサルとのタイマンをしてもらいますのでガンプラ構えてお待ちして下さいね?(ニッコリ)


世界大会本戦 第7ピリオド第8試合前

 第6ピリオドが行われた日の夜。日が高く昇っていた時はあれだけ熱気と歓声に溢れかえっていたスタジアムも、月灯りも無い暗闇の中では静かなものだった。

 

「………」

 

 当然、関係者であろうとこんな夜更けにこの場所に居る筈が無い―――にも関わらず、既に閉め切られているスタジアムの専用駐車場の中を歩いている人物が居た。

 紺色のトレンチコートに黒の中折れ帽を被り、目にはサングラス、手元はグローブまで身に着けるといういかにも怪しいという風貌の男。左手にはシルバーのアタッシュケースを抱え、その立ち振る舞いも何処かカタギではないことが窺える。

 

「………」

 

 男は終始無言のまま、最低限の照明が灯されている下を歩いていく。周囲を確認する素振りも一切見せず、さも当然のように駐車場の非常階段トビラまで辿り着き、ドアノブに手を掛ける。

 

「相変わらず殊勝な心掛けだね?」

「っ!?」

 

 突然の声に、背後を振り返った男の表情には焦りが生じていた。手にしていたトランクをアスファルトの上に落とし、鈍い音を立てる。

 

「決してぶっつけ本番なんてことはせず…例え時間がなくとも1回は必ず下見を行う…」

 

 いつのまにか、【若年の紫髪の中性的な青年(リヴァイヴ・リバイバル)?】が駐車場の壁にもたれかかるようにして立ち、男の事を嘲笑うかのような笑みを浮かべていた。

 

「その勤勉さは変わってないみたいだね?」

「貴様…っ!」

 

 躊躇は無かった。男はすぐさま臨戦態勢を取ると同時に、いつまでも笑みを浮かべる青年?へ右の拳を放つ。

 

「おおっと!」

 

 それをヒラリと躱した青年?は、避けられたことで体勢を崩した男の鳩尾目掛けて右膝を蹴り放った。

 

「ぐうっ!!」

 

 放たれたそれを男は間一髪左手で遮り、それを受け流すと共に再び青年?と距離を取る。ヘラヘラとした笑みを浮かべていた青年の顔はいつの間にか真剣なっていた。

 

「……けど、今日でそれも終わりだ!」

 

 青年があるものを取り出す。手のひらに収まるようなカード型の端末だ。

 そこには【機動戦士ガンダム】の主人公のモビルスーツにして【はじまりのガンダム】でもある【RX-78-2 ガンダム】のシールドを模したエンブレムと、その中央に記された【GUNPURA】の文字。

 

国際ガンプラバトル公式審判員!チハヤ・ショウジ!

 

 その証であるエンブレムを手に青年?――【チハヤ・ショウジ】が男に宣告するように告げる。

 

「【ガンプラマフィアC】!公式バトルへの不正参加及び違法操縦未遂、その他36件の容疑で貴様を逮捕、拘束させてもらう!」

「チハヤ……そ、そうかっ!貴様があの!?」

 

 名前を知った途端男改めCの表情が一変し、冷汗が流れ出すほどの焦りと焦燥を浮かばせる。

 

「くっ……オオオオオオッ!!」

 

 再びCがチハヤに殴りかかる。1発、2発と両手の拳を放つがそれらは全て動きを見切ったかのようにチハヤは避けていく。

 

「ふっ!!」

「むぎゅっ!?」

 

 僅かな隙を突いてチハヤがCの足を蹴飛ばし、その場で綺麗にすっ転ばせた。ものの見事に転倒したCは顔からアスファルトに倒れ込み、カエルが潰れたような汚い音を鳴らした後、そのまま倒れ伏した。

 

「……私を知ってるなら逃げるなりなんなりすれば良かったものを」

 

 今度はポケットから手錠を取り出し、のびたCの両手を後ろ手に拘束してからスマホを取り出し、事前に連絡していた仲間に連絡を取る。

 

「―――ええ、そういう訳ですので回収は任せます……はい、それではまた」

 

 短いやりとりを終え、スマホをポケットに仕舞うとチハヤは駐車場の出口へ向かう。

 本来ならこの後に然るべき処理であったり報告であったりとするのだが、【今日は試合】なので少しでも早く部屋に戻って休まなければならない。

 

「夜更かしは苦手だってのに……ふぁ~あぁ~…」

 

 大きな欠伸をしながらチハヤ―――チハ・ショウジは自室へ戻っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SIDE リカルド・フェリーニ

 

 先の第7ピリオド第3レース、一着でゴールし無事に勝利することが出来た。

 

「ふぃ~……これで決勝トーナメントは確定できたな」

 

 第一の目標であった決勝トーナメントへの進出。それを第7ピリオド終了時点という早いタイミングで決められたことをまずは安堵する。残すは明日の第8ピリオドだけだ。

 

(それさえ終われば相棒の改修も行える。パーツ単位で既に用意は出来てるからそこまで時間が掛からないからな)

 

 そんなことを考えながら選手控室に戻ると、そこには見知った顔がいた。

 

「…お?フェリーニはんやないですか、先程の試合はお疲れ様でした!」

「マオか!」

 

 一つ前のレースで一着でゴールし、俺と同じく既に決勝トーナメント進出を決めているファイター、ヤサカ・マオが俺に手を振っていた。

 

「そっちもお疲れさん。お陰で明日は楽ができるぜ」

「またまた?そないなこと言ってもやるからには全力でやるのでしょう?」

「はっ!まあな!」

 

 安堵したとはいえ、だからといってバトルで手を抜くのとは話が別だ。俺はどんな状況であっても全力で戦う!それが俺と相棒の流儀ってもんだからな!

 

「……ん?なあマオ?そのガンプラ?」

「えっ?ああ、これですか?」

 

 ふとマオが手にしていたガンプラが気になった。

 【GS-9900 Gファルコン】。先のレースでマオがガンダムX魔王のレース用装備として使用していたガンプラだ。レース用のみの装備かと思っていたのだが、何故まだこれを持っているのか?

 

「こいつには【まだ出番があり】ましてね?折角なんで改めて観察してたところなんです」

「!」

「……セイはん達、それにあの人(・・・)には内緒で頼んますよ?」

 

 ニヤリとした笑みを浮かべたマオに俺は黙って肯く。成程、お前達もただでは終わらせないというのは本当のことらしい……これは益々決勝トーナメントが楽しみになってくるじゃねぇか!!

 

【第6レース優勝!ルワン・ダラーラ!!】

『『『『『わあああああああああああああああああああ!!!!!!』』』』』

 

 控室に備え付けられたモニターには今の試合の中継映像と観客席の様子が映し出されている。相変わらず観客達は大盛り上がりのようだ。

 

「セイはん達は第8レースです!しかもその相手には」

「ああ、知ってるぜ。チハ・ショウジ達が居るんだろ?」

 

 ……まさか、この世界の舞台で最初に彼奴と戦うのがレイジ達になるとはな。レースっていう正式な戦いって訳じゃないが、それでもバトルはバトルだ。

 

「勝てますかね?セイはん達?」

「何言ってんだよマオ?勝つに決まってるだろ?」

 

 奴が何のガンプラを持ってくるかは分からない。だが、それでも俺はあいつ等のガンプラ【スタービルドストライク】はこの世界の舞台の中でもオンリーワンなものを持っていると思っている。決勝トーナメントの舞台ではその彼等と戦うことを俺は心待ちにしているのだ。

 

(だからこそ勝てよ…セイ…レイジ……!)

 

【第7レース優勝!ニルス・ニールセン!!】

 

 試合は第7レースを終え、いよいよお目当ての第8レースが開始される。選手たちが入れ替わるようにして入場し、各々が所定の位置に移動する。

 

「……あっ!いまし…た……?」

「おっ!俺も見つけたぜ!今回もガンダ…ム…の……」

 

 俺達は揃いも揃って言葉が途中で途絶えた。それはこの場に居る他のファイター達も似たようなもので、小さな動揺の声があちらこちらでざわついている。

 

 なお、原因は【いつもの2人(チハ・ショウジ組)】であることに変わりは無い。既に大会もそれなりの日程をこなし、選手や観客達も彼女達の変貌(コスプレ)には驚かなくなった。

 時折混ざる【非ガンダム作品キャラクター(俺達が知らないキャラクター)】についても有志の奴らがいつしか勝手に解説をし始めたことである程度は理解できるようにもなった。

 

―――だが今回はそれとは別に意味不明だ

 

 モニターに映し出されている2人組…チハ・ショウジとリターナ・ベル。

 

 オペレーターの方、恐らくはリターナ・ベルはまだ普通だ。腰より更に下へ伸びるほど長い金髪にピンク色の服装、深紅の瞳に額には独特な文様と、俺が知らないだけでまたしても何かのキャラクターの格好なのだろう。

 

 問題はファイター…チハ・ショウジの方で、薄い紫色の髪にオペレーターと同じく赤の瞳のつり目。顔だけで誰なのかは分かった。【機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン】に登場するキャラクター【リヴァイヴ・リバイバル】だろう。

 

 オペレーターの彼女のキャラクターとは何の関係があるのか?というのも気になるが、【そんなことは重要じゃないくらい】明らかにおかしいところがあるのだ。

 

「な…なんで……(;'∀')」

「おま……なんで…(^^;)」

 

 何故……何故…………そんな【格好】で【ガイアライガーRS】を手にしているのか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……何故【ナイトウェア(パジャマ)】の格好なんだよアンタはっ!?しかもっ!?なんかっ!?リヴァイヴの割には【外見】が幼くないかオイッ!?




ロリヴァイブ・リバイバル
※ナイトキャップ完備

イッチ作を始めとした機体解説の掲載場所(改定)

  • イッチが掲示板内で解説(セイ君並感)
  • 作者が後書きにて解説(次回予告並感)
  • 作者が活動報告にて解説(説明書並感)
  • (そもそもいら)ないです

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