《終了〜!》
「はぁ、終わった?」
変身を解いてそのまま大の字に寝っ転がる。全身筋肉痛になったみたいに体がギシギシ痛むせいで座り直すこともできそうにない。やっぱり10分間ずっと全力で動き回るにはまだまだ体力も筋力も足りないみたいだ。
周りの受験生たちも座り込んだり、大きく深呼吸を行うなど緊張をほぐしているようだ。まあ、私みたいに地面の上で大の字になっている人は流石にいないから少し恥ずかしいけれど。
ふと頭上に影ができる。
「おい、大丈夫か?」
「あ!あなたは!」
声をかけてくれたのは黄色い髪をした男の子だった。差し伸べられた手を取り立ち上がる。彼は試験のとき0ポイント敵が倒れてくるにもかかわらず、「ウェーイ」といいながら動かないので、手を引っ張って一緒に逃げた子だった。
「さっきはありがとうな!俺は
「私は
_______________
「おい!危ないぞ!逃げろー!」
「0ポイントに向かって行くとか何考えてんだ!?」
通り過ぎて行く人たちが逃げろと声をかけてくる。でも、《彼女たち》なら立ち向かうはずだから!
ジャンプをして大きなビルの瓦礫を飛び越える。私はまだ0ポイント敵を乗り越えられるほど大きくジャンプは出来ない。本当なら頭を狙ったほうが確実なのだろう。でも……
「真っ正面から!全力でパンチを叩き込めれば!!」
いくら大きくても所詮はロボットだ!一部だけでも壊せれば動きが止まる可能性は高いはず。脅威なのは腕だ!腕を塞げば攻撃できなくなる!
「やああああ!!」
0ポイント敵の右腕に連続でパンチを叩き込む。バシッバシッと拳の当たるごとにガンッガンッとロボットの腕が凹んでいく。これならなんとかなるかもしれない!
ブンッ
「きゃああぁ」
0ポイント敵が大きく動き出し、振り下ろされた左腕がぶち当たる。地面に叩き落された私がとっさに上を向くと、0ポイント敵がこちらに腕を伸ばそうとしているところだった。
どうしよう!どうしよう!どうしよう!
パニックになった私は座り込んだまま動き出すことができない。
「うらあぁあああ!!!」
BZZZZZ
周りがカッと光ると同時に、目の前に雷が落ちたようにバチバチと電気が走る。0ポイント敵は今の攻撃によって動くことができないようだ。
「!?__あなたは!」
「ウェーイ」
「ええ!?ちょっとあなた、大丈夫?あっ!そっちは危ない!」
私を助けてくれた雷は彼が出したものだったのか。でもなんだか様子がおかしい。フラフラとしながら0ポイント敵に近づこうとする彼を引っ張って、大きな音を立てて倒れ出した0ポイント敵の反対方向に走り出したのだった。
_______________
そう、結局あの時正面から飛び込んだ私が、0ポイント敵に与えたダメージは行動不能にできるほどではなかった。腕を一本動かなくさせるくらいがせいぜいだった。悔しい気持ちに一旦蓋をして、助けてくれた彼に感謝を伝える。
「あなたがいなければ潰されていたもの。本当にありがとう!」
「!そ、そうか!あはは、なんか照れるな……」
「それにしてもすごい"個性"ね。あんなに大きな電気を生み出すことができるなんて!驚いちゃった」
「ああ!俺の個性は"帯電"なんだ。ただコントロールできないからまだまだなんだけどな!それよりも!さっきとは服装が全然違ってるから近くに行くまでわかんなかったぜ!お前は何の"個性"なんだよ!なんかヒーローのコスチュームみたいでむちゃくちゃカッコよかった!」
「ありがとう!私の個性は"具現化"よ。イメージしたものを再現できるの。さっきは私の憧れのヒーローの格好を再現したものだから、カッコいいって言ってもらえるのすっごく嬉しい!」
お互いの個性について興奮しながら話し合っていると「お疲れ様~。ハリボーをお食べ」と通りがかった小さなお婆さんからお菓子が配られる。
「いやー、でもあんだけ活躍できたら受かっちゃう可能性、結構高いかもな!」
「0ポイントだけどね?でもそうね、ヒーローみたいに助けてくれた上鳴君、とってもかっこよかったもの。絶対、大丈夫よ!」
お菓子を食べながら移動を始める。いろいろなことがありすぎて本当に大変だったけれど、自分に出来ること、まだまだ足りないところ、たくさんのことに気づくことができた。
これも、
「助けてくれて本当にありがとう!また4月に会いましょうね!」
「おう!約束だな!」
ぎゅっと握手をしてまた会う約束を交わしたのだった。
_______________
そわそわとリビングを歩き回り、雄英高校からの通知を待つ。
「
私が落ち着くようクッキーを用意してくれたママに背中をバシッと叩かれる。試験会場から帰った後、全身筋肉痛で動けなくなった私を見てママもパパも大パニックだった。
「だってだってだって、緊張するんだもん!もちろん全力だったけど、あそこにいたみんなだって全力だもん!それに私思ったよりもポイント稼げなかったし!」
すでに半泣きになりながらソファーの上でばたばたと足を動かす。あの時の行動に後悔なんて絶対ないけど、不安になってしまうのもしょうがないと思う。それに筆記試験も正直自信がない。
「もー、暴れないで!あら?きたんじゃない?」
!!
心臓が口から飛び出てしまいそうなほどバクバクと荒ぶっている。震える手でポストから雄英高校からの封筒を取り出しリビングのソファーまでダッシュする。心を落ち着かせるためにクッキーを一枚食べて……よし!
「なんだろう、これ?__うわぁあ!」
封筒から出てきたのは平べったい機械だった。手のひらよりも小さいくらい。ペタペタと手の上で弄っていると、パッと画面が浮かび上がりオールマイトが現れた。
『私が投影された!!』
あわあわと机の上に機械を置いてソファーの上に正座をする。心臓はいきなり現れたオールマイトといきなり始まった試験の結果発表でバックンバックンと胸を突き破りそうなほど暴れている。
『初めまして
「ええー!オールマイトが雄英に!すごいじゃない!」
となりに座った大興奮のママからバシバシ背中を叩かれる。
「いたたたた、痛いよママ。それに合格してなくちゃ会うこともできないし」
ダララララとドラムロールが鳴り響く中、祈るように手を握りめ、結果を待つ。
『筆記試験はまあ合格ラインだ!肝心なのは実技試験!
19ポイント……少し足りない、不合格……。
ジワリと涙が浮かび出す。演習場ではたくさんの受験生がポイントを取り合っていたから、最後の方には動き回っている
『しかし!入試で見ていたのは説明にあった
オールマイトがリモコンを操作すると映像が浮かび上がる。
『攻撃手段を持っていない受験生を襲う
『しかも倒した敵は周りの邪魔にならないよう律儀に端に寄せています。周りに被害が広がらないよう常にフォローを行なっていますね』
『あまり合理的とはいえないがヒーローの行動としてはこの中の誰よりも正解に近い』
『何より自分を鼓舞しながら周りを守るために0ポイント敵に向かって行く姿勢は大きく評価できるね』
『もちろん行動不能にできなかったのは大きな減点ですが、逃げている間も周りの受験生に声をかけ続けているところに好感が持てる』
画面に映っているのは実技試験を審査している雄英高校の先生たちなのだろう。評価とともに次々と点数が挙げられていく。
『
「う、うああぁあああん」
ボロボロと涙を流してママに抱きつく。私がやってきたことは無駄じゃなかった!私は
これが私のスタートラインだ!
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「お、大きい……」
雄英高校入学当日。私は1年A組の大きなドアの前にポカンと口を開けて立ちすくんでいた。ちなみに校門の前、昇降口見るもの全てのスケールが異なる雄英高校である。その度に立ち止まっていたため、30分前には教室にたどり着くつもりがもう集合時間ギリギリだ。教室にはすでにたくさんの人が来ているのか賑やかな声が聞こえてくる。
「よ、よし!おはようございます!」
ガラッ
「あーー!あの時の!」
ばたばたと笑顔で駆け寄ってきてくれたのは試験会場で一緒になった、上鳴君だ。
「やっぱり受かってたんだ!あのとき連絡先聞かなかったから様子も聞けないし……でも絶対会えると思ってたぜ!」
「わー!上鳴君も受かったんだね!うん。
「おう!でも後先考えずにぶっ放したから
試験を思い出して上鳴君と盛り上がっていると、教室の入り口が静かになる。入り口の近くに立っている女の子なんてかちんこちんに固まっている。
入り口にいるのは寝袋に入って芋虫のようになった人がいた。ぬーっと寝袋を脱ぎながら立ち上がったその人は私たちを見回すと、時間は有限だと話し始める。
「担任の
た、担任!?
雄英高校はプロのヒーローが先生をしてくれるというのが売りだからこの人もヒーローなのかな?なんだか私の知ってるヒーローとは全然違う。自己紹介を終えた相澤先生が自分の寝袋からごそごそと取り出したのは、体操服?
「早速だが、これを着てグラウンドに出ろ」
_______________
「「「個性把握テストォ!?」」」
グランドに出た私たちが相澤先生に伝えられたのは、個性を使用した体力テストの実施だった。雄英は"自由"な校風が売り文句、そしてそれは"先生側"もまた然りということで、先生が不必要と判断したなら入学式もガイダンスも"出る必要はない"ということらしい。また、個性禁止の体力テストは"文部科学省の怠慢"らしい。いろいろと、一筋縄ではいかない先生のようだ。
相澤先生がクリーム色のツンツンした髪の男の子にソフトボールを"個性ありの全力で"投げるよう言い渡す。
個性を"いかにうまく使うことができるのか"を見られるのかな?私の個性なら結構いいところまでいけそうだ。なんたって《
BOOOOM
死ね?
言葉のインパクトと大きな砂煙で私を含めたクラスのみんながポカンとする中、先生は手に持っていた機械を見せる。
「まず自分の「最大限」を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段」
先生の持っている機械には、「705.2m」と表示されている。
その結果を見た生徒たちは大きく歓声をあげ、個性を思いっきり使用できることに盛り上がる。私の目もキラキラしていると思う。しかしそんな生徒たちに向かって相澤先生は、トータル成績が最下位のものは見込みなしとして、"除籍処分"とすると言い放った。
「生徒の如何は先生の"自由"。ようこそこれが雄英高校ヒーロー科だ」
入学早々除籍処分なんて!これからの高校生活いったいどうなっちゃうの!?
次回、体力テストです。
笑夢ちゃんまだ上鳴君としか話してないですね。
オチは今のところ考えてません。そもそもプロットないからね。
キャラクターファイル
NAME:
CV:ご自由に
BIRTHDAY:未定
HEIGHT:153〜5くらい
好きなもの:プリキュア、チョコチップクッキー
個性:具現化
自分の想像したものに変身したり、生み出すことができるぞ。物を生み出すためにはより具体的なイメージが必要になるとともに、どれだけすごいものを生み出しても自分が信じることができなければ効果が出せない。また、自分の本来の力とイメージした自分に大きくギャップがあると維持することができなくなるぞ。
ものを生み出す時には八百万と同じように自らの脂質が必要となるため、意外と大食いだぞ。
元プリキュア5の世界の一般人。ホシイナーに襲われているところをプリキュアに助けられてころっと落ちた。なんでヒロアカの世界に転生しているのかとか、いつから記憶があるのかの部分はあんまりはっきりしてない。プリキュアがいないなら私がプリキュアになればいいんだ!とヒロアカ世界でプリキュアになることとを決意した。どうしてそうなった!
クラス全員が好きなヒーローにオールマイトを上げる中で、キュアドリームを貫いた強いハートの持ち主。
_______________
以下独り言です。
リアルでプリキュアで語れる人がいないのでここでつぶやいているわけですが、やっぱり同年代がこの場にどれくらいいるのかが気になる。
笑夢ちゃんの
服装の説明とかできないのですが変身した姿はまんまキュアドリームさんで、顔だけ自由に想像していただければ。顔についてはあんまり考えていません。今後文章の中で描写するかもしれませんがどちらかというとプリキュアに変身した姿の方が重要なので。
具現化の弱点は信じることができないと効果が出せないところです。
最強の盾を想像しても、いざ攻撃を受ける時に「本当に大丈夫かな?」と思ってしまうと最強ではなくなってしまいます。
「最強の盾があるから大丈夫だ!」という気持ちを常に持たないといけないので、けっこう大変。
笑夢ちゃんどれだけプリキュアが好きなのかが伝わっているといいな。
爆豪君に「がんばえぷいきゅあ!」って言わせたい。