最後の生存者、異世界入り   作:12.7arks

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グダグダになる予感しかない


第1話 始まり

「このゲームも長く遊んでるなぁ」

キーボードを操作しながら彼女がつぶやく。

彼女は至って普通の会社員である。

彼女は今、あるゲームに熱中していた。

 

「Fallout4」

 

今では古くなったゲームではあるが今でも遊ぶ人のいる、アメリカのボストンを舞台にした核戦争後の世界を旅するゲームである。

戦争後の荒廃した世界、数多くのキャラクター、いろいろな個性を持つコンパニオン、多彩な武器や服装など何度遊んでも新鮮味のあるゲームだ。

それに加えて様々な追加要素、MODを足せば永遠に遊べるゲームだと彼女は思っている。

しかし、やはりゲームの限界というものはある。

「それにしてもこのキャラはもう遊び尽くしたかな?」

そう言って彼女は今遊んでいるキャラクターをまじまじと見つめる。

腰まで伸びた美しい金髪と細部までこだわった体型と赤い瞳の人形のような整った顔、最高クラスまでカスタマイズした装備を確認すると、満足そうに頷いた。

「さて、次のキャラクターを作る前にいつものアレをやってみようかな」

彼女はそう言ってキーボードの@キーを押す。

すると画面に半透明の膜のようなものが出てくる。

これはコンソールというもので、様々なものを設定できるものである。

中には無敵になれるコマンドもあるので彼女は今まで使わなかったのだが、最後の時ぐらいは自由にやってみようと思ったのだ。

「とりあえずゴッドモードをオンにして、ベリーイージーモードに設定して…と」

そこで彼女は手を止め、あることを思いつく。

「どうせならこっちも適当にやってみますか」

そして官女はキーボードを適当に打ち込み始めた。

殆どのコマンドはエラーで弾かれてしまったが、どれが当たったのかゲーム画面にあるものが出現した。

「あれ、これって冷凍ポッドじゃない?」

そう、ゲーム序盤で主人公が入ることになった冷凍ポッドが目の前に出現したのである。

「こんなものが出現するMOD入れたかしら?」

訝しみながら「それ」をマジマジと見つめる。

「ま、とりあえず入ってみますか」

そのまま彼女の作ったキャラクターはポッドの中に入る。

すると本編のように画面が白く染まっていく。

「さて、どんなクエストなのかしら…なんだか私まで眠く…なって…」

そこで彼女の意識も薄れていった。

 

次に彼女が意識を取り戻すと、そこは純白の世界だった。

なにこれ、と声を出そうとしたが、声が出なかった。

というより自分がどうなっているのか分からなかった。

まるで体が存在しないような、そんな感覚だった。

どうしよう、と彼女が不安になっていると目の前に文字が現れた。

【あなたは二つの世界の力を手に入れた】

2つの世界?と彼女が困惑していると次の文字が現れた。

【あなたは全てを手にしている】

【あなたの旅路に幸あらんことを】

その文字が消えるとまた彼女は意識を失っていった。

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