「ここは、夢?」
「違うとも言い切れないとこね」
「また、厄介ごとですか?」
「それよ。言い忘れたことがあったのよ」
「いい?貴女の思考を女性に変えるに当たってのことよ。乙女プラグインしておいたから、意識しなくても女の子の仕草が出来るようにしておいたわ。じゃあね」
主人公の一人称に悩んで入れようと思って入れて無かったの。後付けじゃないのよ。信じて…。っておわ、私にも入ってる!
おフランス戦車って過労死するレベルだと実感した。車長の仕事が多い。私はソミュアS35の車長をやっているのだが、砲手と装填手も兼任している。まだいいほうで無選手も兼任する車両もあるらしい。これで前へ前へ出ようとするエクレール隊長を素直に感動する。
マジノの車両は、ソミュアS35を7両・オチキスH35を6両・ルノーR35を10両にB1bis1両・ルノーFTを3両その改良型のルノーFT75BS自走砲が3両。そして、シャルル・ド・ゴール大統領も搭乗したD2戦車が3両。戦車道では珍しい装甲車AM39Gendronが1両に、AMX38が1両の計35両。
「うん。陣籠りするならともかく、打って出るには何とも心もとない」
フランス戦車は、1940年6月にドイツに降伏して、戦車等の開発も止まったことから、戦車道で使える戦車はその年までのものだ。アメリカ・ドイツ・ソ連戦車より、非力といわざる負えないが、この戦力で優勝を目指さなければならい。差し当たってサンダース大付属との練習試合にどうすれば勝てるかを考えなければならない。地形を味方にすればってそんな都合がいい場所がある訳…。あったよ!ここ使えば勝てるじゃん!
「ハーイ!来たわよ」
「今日はよろしくお願いします」
そして試合当日。やって来ました。サンダース大の皆様。一応ウチの練習場での試合です。一応だが。今回の試合は15対15のフラッグ戦形式。試合前の交流を終えさぁ、試合だ。
○○■△
「こちらフラッグ車!敵に発見されました。至急応援願います!」
なるべく慌てているように、見せる。地図を飛ばすというおまけつきだ。よし。食いついた。しかも、ケイさんじゃないか。予想外の大物である。ここで彼女を倒す。ファイアフライはフォンデュに任せてある。よし伏兵の場所までごあんな~い。
一回戦のアリサさんを意識して喚きながら逃げる逃げる。そして、目的地である、イロハ道へと辿り着く。イロハ道とは、イロハ坂のように曲がりくねった道であり、その先はひょうたん型の広場になっている。両側が盛り土?土壁でいいのだろうか。高さが戦車の砲塔から顔を出して丁度同じくらいの高さといえば分かるだろうか?そこを追いつかれないように離れ過ぎないように逃げていく。そして例の地点。狙うは、天板。戦車の装甲は上の天板と下の車体は薄い。正面から弾かれる弾も弾かれず、貫通する。その結果は、
「順次任意に発砲」
「「Consentement‼(了解)」」
『サンダース大付属M4シャーマン行動不能』
よし。上手くいった。M4の後退速度よりソミュアS35の前進速度の方が早い。このUターン出来ない地形なら、上から狙い打ちだ。これが簡単にシャーマンを撃破する策である。先頭車両のケイ車を撃破できた。ここでサンダースの本隊をほぼ壊滅させられる。
「こちらフラッグ車。作戦が大成功し、敵隊長車を撃破。戦果の拡大中!」
「こちら副隊長車。ファイアフライの狙撃により、戦力半減。後退して立て直します」
「無理しないで大丈夫。それより敵フラッグ車はまだ見つからないんですか?」
「もう少し。あと少しで見つけるから」
「頑張ってくださいね」
作戦が順調に進んでいる。このままいけばサンダースに勝てる。夢でも幻想でもない。これなら全国大会でも優勝できる。感触を得た試合だった。彼女のこと以外は。
「さぁ撃ちなさい。見えるもの全てよ。逃げる敵は何とかで逃げない敵は何とかよ!」
「いや、貴女の部隊ですよね?何でここにいるんですか?ケイさん」
「撃破されて暇だし。まぁいいんじゃないの」
ケイさんが何故か専任の無選手として乗り込んできたのだ。隊長級の人でまともそうだったケイさん。でも印象変わっちまったZE。まぁいいやと流した後半は何の滞りも無く勝つことが出来た。本格的に気になるが白旗ってどういう基準ででるんだろう?
○○△■
試合開始後、数両を連れてマップの端に来ていた。こここそがこの試合の勝敗を握る場所だ。事前の作戦通りにスコップを持ち作業を始める。練習試合といえども適用されるのは公式ルールなのだ。だから、この時間に作業しないと公式ルールに抵触するらしく、事前に出来なかった作業だ。戦車が上れる坂を作る位簡単といいたいが、重労働だ。次からは絶対にやらないでおこうと駄女神に誓った。