目覚めたら、レミリアとフランの妹になっていました   作:松雨

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姉妹と兄弟

「レミリアさん。わざわざパーティーの誘いを受けていただき、ありがとうございます」

「気にしなくて良いのよ。うちの妹2人も楽しそうにしてるし、誘ってくれて感謝しているわ」

 

 レイブン家からのパーティーの誘いを受け、それに姉様2人が行くと決めたため、私も一緒に館へと訪れていた。

 ビックリしたのが、招待状と手紙を送ってきたレイブン伯爵本人が嬉しそうにしながら、門番の人と一緒に待っていた事である。余程、私たちをパーティーに誘いたかったらしい。

 

 どんな意図があるのかは分からないけれど、レミリア姉様が言う様に、フラン姉様や私を合わせた3人でレイブン伯爵の館で開かれるパーティーに参加するのは楽しそうだし、危害を加える様な吸血鬼ではないから、考えなくても問題はないだろう。何かと恩恵をもらっているのだから、尚更である。

 

「そうですか、実に喜ばしい事です。では、ここでの立ち話は程ほどにして、中へ行きましょう」

「ええ、そうね。フラン、リーシェ。行くわよ」

「はーい!」

「うん、分かった」

 

 と言う感じで思考を巡らせていると、レイブン伯爵が立ち話は程々にして館の中へ入ろうと言ってきたため、姉様2人と一緒に館の中へと入っていった。

 

 何だか、元から黒や紺などの暗い色の装飾品が多かったこの館に、心なしか更に装飾品が増えた気がする。中には、とても高価そうな宝石が散りばめられたものまであったけれど、一体どこで集めるのだろうか。

 

 それに、これだけの量の高価そうな装飾品があれば、きっと掃除をするメイドさんもうっかり傷つけたり壊したりしないかと、ヒヤヒヤするに違いない。

 まあ、壊してしまうのがわざとかつ高頻度でなく、証拠隠滅をしないで正直に申し出ると言う条件を守りさえすれば、それ程怒られずには済みそうだけれど。

 

「おっ、今日は天使様も来たのか!」

「皆さん、いらっしゃい。姉妹3人、仲良くパーティーを楽しんでいってよ」

 

 これから始まるパーティーには全く関係ない事を考えながら会場へと入った瞬間、扉の側で待ち構えていたミドナとネイビスから歓迎の挨拶をされたけど、少しだけ驚いた。服装も然ることながら、装飾品も凄い高そうなものを身につけていたからだ。良く見たら、他の招待客も、似た様な感じだった。

 

 勿論、私や姉様2人の格好は普段着と言う訳ではなく、よそ行き用の少し着飾ったものではある。ただ、他の招待客はそれを超えている訳だから、多少なりとも目立ってしまうかもしれない。

 

 私自身は、吸血鬼なのに天使の様な見た目である事で、否が応でも悪目立ちしてしまうから良いけど、姉様2人については別問題である。

 故に、容姿や服装などで悪く言われるとするならば、悪く言われるのは私だけにして欲しいと思う。言われ慣れすぎて、いくら投げかけられようとも全く堪えないのだから。

 

「ねえ、お姉様。何だか着飾ってる吸血鬼や悪魔が沢山居るよ……?」

「あら、本当ね。ほぼ普段着の吸血鬼や悪魔が全く居ない訳じゃなさそうだけど……もう少しだけ、着飾っておくべきだったかしらね?」

 

 で、殆んどの招待客が結構着飾っている光景を目にした姉様2人も、私と似た様な感じで困惑していた。まあ、これ程までに着飾っている招待客が多いと言う予想はしていなかったのだし、仕方ないだろう。

 

「いえ、とんでもない。その格好で問題ありませんよ。招待状を送った我々も、彼ら彼女らがここまで着飾るとは予想していなくて、困惑してますし」

「そうだぜ! まあ、オレたちはパーティーの主催者だから、歓迎の意を示すためにこんな格好なんだがな」

「それに、ここに居るのは殆んどがスカーレット家かレイブン家の傘下たちだから、余程酷い格好でなければ何も言われないと僕は思うよ」

 

 現に、レイブン家の面々もこの状況を予想していなかった様で、困惑する姉様2人と私に対して、今の格好で全く問題はないと言ってきてくれた。

 それに、ミドナが言っていた通りこの場に居る吸血鬼や悪魔たちは、殆んどがスカーレット家かレイブン家の傘下たちである。多少着飾っていなかった位では、何も言ってこない様な吸血鬼や悪魔が多い。まさに、レイブン家の面々の言う通りであると思った。

 

「さてと。後の事は私とルーテに任せて、ミドナとネイビスはレミリアさんたちと一緒にパーティーを楽しんできなさい」

「えっ、良いの?」

「良いのか、父様? 仕事はまだ残ってるんじゃ……」

「勿論。お前たち2人に任せた仕事は、()()()()()()()からな」

 

 すると、話が一旦落ち着いたタイミングでレイブン伯爵が1回手を叩き、ミドナとネイビスに向かって『レミリアさんたちとパーティーを楽しんできなさい』と、そう声をかけた。

 

 声をかけられた2人は嬉しそうにしつつも、主催者としての仕事がまだ残っているのではと聞き返していたけど、レイブン伯爵はそれを含みのある言い方で否定した事で、2人のテンションはかなり上がった。

 

「と言う訳で、一緒に行っても良いか?」

「お父様もそう言っているので……僕もレミリアさんたちと一緒に、行っても良いですか?」

「構わないわよ。フランもリーシェも、そうでしょ?」

「まあね! パーティーは、皆でワイワイ楽しむ物だし!」

「うん。姉様2人がそう言うなら、私はそれで構わないよ」

 

 で、その高いテンションのまま、2人は私たちに向かって一緒に行っても良いかと尋ねてきて、レミリア姉様やフラン姉様が構わないと即答したため、このパーティーを5人で楽しむ事となった。




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