目覚めたら、レミリアとフランの妹になっていました   作:松雨

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被害の全容

「リーシェ、本当にありがとう。聖女2人を釘付けにしてくれたお陰で、考え得る限りの最悪な事態にはならなかったわ」

「私も、リーシェに感謝してるよ! サポートしてくれたり、聖女に魔法銀の槍で貫かれた傷を治す助けになってくれたりしたからさ!」

 

 最悪な事態になる前に辛くも戦闘を終える事が出来た私は、今にも泣きそうなレミリア姉様にそのまま抱き抱えられ、フラン姉様に見守られながらベッドに寝かされてお世話をされていた。

 

 レミリア姉様もフラン姉様も見てすぐに分かる程にボロボロで、私と同じ位に疲れてきっていそうに見えるにも関わらず、怪我をしている箇所にパチュリーの魔力を帯びた包帯をキツく巻いて済ませ、側に居てくれているのは本当に嬉しい。

 

 けど、流石に姉様2人自身がこの戦いで凄く疲れきっていて、なおかつ怪我をしている時までお世話されていると、何だか申し訳ない気持ちと言う思いも生まれていた。

 まあ、姉様2人が『気にせず貴女はお世話されてれば良いの』と言っていたから、これ以上はこの事を考えない様にしよう。

 

「それにしても、館が一部とは言え壊れる程の被害が出るなんて……ビックリしたね。今までで1番の強敵だったんだって、しみじみ思うよ」

「本当にそう思うわ。だって、私が対処しきれない敵から美鈴とパチェが全力で防衛してくれてたのにも関わらず、これ程の被害を被ったのだから」

「そっか。美鈴とパチュリー、頑張ったんだね」

「ええ。お陰で身体が動かせなくなる程の負担をかけてしまったのは、本当に申し訳なく思ってるわ」

 

 そう思いながらレミリア姉様との会話を続けていると、美鈴とパチュリーが必死になって館への被害を抑えてくれたお陰で、身体が動かせなくなる程のダメージを負っていた事が判明した。

 しかもパチュリーに至っては、負担のかかりすぎによる持病の喘息も相まって、より苦しい思いをしているとも分かった。

 まあ、あれだけの激しい戦いの中館の防衛をしつつ、自分や皆の身を守るために強力無比な魔法を使っていたのなら、そうもなるかと納得しかない。

 

 ただ、命に別状がある訳ではないらしいから、そこだけはホッとひと安心である。出来る限り早く、かつ後遺症などが何もなく回復してくれるのを願うばかりだ。

 

「そう言えば、館が一部壊れたっていってたけど……メイド妖精さんたちは大丈夫だった?」

「えっと、一部地下室に逃げ遅れて巻き添え食らって1回休み寸前の大怪我をした妖精メイドも居たらしいから、完全には大丈夫とも言えないんじゃないかしら。でも、1回休みにならなかったと言う意味では、大丈夫だったと言えるわね」

「なるほど……」

 

 そして、館への物的損害が出た以上は中に居た妖精メイドさんやこあに対しても、何らかの被害が出ていてもおかしくはない。

 だから、心配になってレミリア姉様に尋ねてみると、パニックになって逃げ遅れてしまった新参の妖精さんが数人、1回休み寸前の大怪我を負ってしまったと答えてくれた。

 

 幸いにも1回休みになる妖精さんは居なかったらしいけど、それでも痛い思いはしてしまった訳だから、何だかとっても複雑な気分である。

 

「あっ、居た! レミリアさま、美鈴さまの怪我の処置が終わりました! 痛みとかは大分引いてくれたらしいです! パチュリーさまも同じで、かつ喘息の方も大分落ち着いています!」

「ご苦労様。私もリーシェのお世話が終わったら見に向かうから、それまで引き続きよろしくお願いね」

 

 館の状況についての話を聞きつつ、お世話されながらある程度の時間が経った頃、レミリア姉様を探して赤髪の妖精さんが部屋へと訪ねてきた。どうやら、身体を動かせなくなる程の怪我を負った美鈴の処置を終えたのと、それに加えて持病の症状に苦しめられたパチュリーが、落ち着いてきたとの報告をしに来た様だ。

 

 妖精さんたちが頑張ったお陰で、美鈴もパチュリーも落ち着いてきてくれた訳である。良かったと安心すると同時に、私が完全回復して動ける様になったら、頑張ってくれた妖精さんたちに何か喜ぶ様な事をしてあげたいなと思った。

 

「じゃあ、もうそろそろ私は行くけど、フランはどうするの?」

「私はまだリーシェの側に居るよ。今は館の修理とかで皆忙しいから、私が行くと話し相手が居なくなるし」

「そう、分かったわ。リーシェ、しっかり休んで早く回復してね」

 

 で、報告を済ませた赤髪の妖精さんが部屋を去っていった後すぐ、レミリア姉様はフラン姉様を残して美鈴とパチュリーの様子を見に、私に早く回復してねと言ってから去っていった。

 

「それにしても……あの時のリーシェ、凄く綺麗で格好良かったよ。改めて言うけど、私のためにありがとうね!」

「そう? えへへ、良かった」

 

 それからは、フラン姉様から改めて笑顔でお礼を言われたり、しょうもない話をしながら声をあげて笑ったりなどの、負担を殆んどかけず楽しく思える事をしたりして過ごした。

 つくづく思うけど、これ程激しい戦いがあったのにも関わらず、これだけ動ける体力があるレミリア姉様やフラン姉様は、本当に凄い。

 

(フラン姉様、お休みなさい……)

 

 そんな風に頭の中で考えたりしながら、フラン姉様が限界を突破して眠ってしまうまで、この一時は続く事となった。




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