目覚めたら、レミリアとフランの妹になっていました   作:松雨

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妖精たちの計画

「皆揃って、どうしたの? 急に私を部屋まで連れてきて……」

「ごめんなさい、リーシェさま。実は、リーシェさまに協力して欲しい事があったから……もしも、嫌だったり途中で気が変わって断っても良いですからね!」

 

 ある日、パチュリーと当たり障りのない魔法についての話をしようと思い立って地下の大図書館へと向かっていた途中、私はすれ違った青髪の妖精さんたち5人に腕を引っ張られ、メイド妖精さんたちの部屋へと連れてこられていた。

 

 有無を言わさない感じに驚きはしたものの、そうする位の相当な何かがあるのだろうと考えて尋ねてみたところ、どうしても協力して欲しい事があるからこうしたと、謝りながら青髪の妖精さんから伝えられた。やはり、相当な意図があってこその行動であったらしい。

 

 どこにどの程度で何をして欲しいとか詳しくは言ってなかったけれど、妖精さんたちが私に無理難題を押し付ける事はないだろうし、いつも色々とやってくれるお返しが出来るとあっては、断ると言う選択肢はなかった。

 

「大丈夫だし、お願いも聞くよ。それよりも、私が何にどう協力すれば良いのか教えて。やっぱり話を聞かないと、どうともならないから」

「はい! えっと……私たちが作ったお洋服があるので、どうしても着てもらいたいんです!」

 

 故に、青髪の妖精さんたちに協力する事をすぐに決めた上で詳しい協力内容を教えてと頼むと、嬉々として自分たちの作った洋服を着て欲しいと伝えてきた。特に難しい内容でもない上、とても可愛いお願いであった。

 

「洋服……そう言えば、青髪の妖精さんたちは裁縫とか得意だったんだよね。なら、きっと凄い洋服とかなんだろうなぁ」

「ふふっ……勿論、凄いって思ってもらえる位の服を用意してますよ! さあ皆、リーシェさまに見せてあげて!」

「「「はーい!!」」」

 

 普通に頼まずに有無を言わさない感じで連れてくる位なのだから、きっとかなりの自信作が出来上がったのだろう。そんな風に考えながら待っていたところ、ウキウキの彼女たちが新設されたクローゼットから出してきた『洋服』を見て、色々な意味で驚いた。

 何故なら、花柄の装飾が添えられたロングスカート、腕どころか肩まで露出している灰色のドレス、おまけにそれに見合うだけの髪飾りや靴などまでもがしっかりと揃えられていたからだ。

 

 靴は違うにしても、これだけの素晴らしいものを作り出してしまう青髪の妖精さんたち5人を含めた全ての妖精さんを、凄すぎてどう言い表して良いのか私は分からなくなった。

 

(色合いは好みなんだけどなぁ……)

 

 けど、お風呂と着替え時以外で肌を露出するのが恥ずかしさから、いつも露出の少ない装いを好んでいる私にとって、スカートや小物類は問題なくても灰色のドレスだけは正直言って抵抗感がある。

 洋服担当である青髪の妖精さん含めた皆にもしっかりと伝えたのに、どうしてこの服を勧めてきたのか不思議に思って聞いてみたら、姉様たちをビックリさせたかったからと答えてきた。

 

 確かに、頑なに肌の露出のある装いを避けている私がこれを着て現れれば、妖精さんたちの目論見通りさぞかし驚いてくれるだろう。同時に、途中で気が変わったら断っても構わないと前置きをしたのも、そんな私の事を良く理解してくれているからなのだと理解出来た。

 

「えっと、無理しないで――」

「このドレス着るよ。確かに恥ずかしいけど、姉様たちに見せるならまあ……頑張れば大丈夫だもの」

「ありがとうございます! 最初は隠していた私が言うのも何ですけど、リーシェさまって優しいんですね!」

「ふふっ、ありがとう。でも、こう言うのは出来るだけ勘弁してね」

 

 まあ、何だかんだ言っても精々()()()()()()()()()()()の負担で恩返しが出来るのであれば、着てあげようと言う私の思いは変わらなかった。だから、改めて尋ねてきた青髪の妖精さんに対して、このドレスを着た姿を姉様たちに見せると答えた。

 勿論、耐えられるとは言え、こんな系統のお願いはあまり頻繁にされると厳しいのは変わらないから、出来るだけ控えて欲しいと伝えておく事も忘れない。

 

「じゃあ、着替え終えたら知らせるから……妖精さんたち、一旦外に出て欲しいな」

「分かりました! 皆、リーシェさまがお着替えするから急いで外に出て!」

「「「りょーかい!」」」

 

 で、時間が経てば経つほど恥ずかしさが比例して増えてきてしまうと考えた私は、早く事を済ませてしまうために妖精さん全員に一旦外へと出てもらい、急いで用意してもらったドレスや髪飾り・靴や各種装飾を身につけ、準備を終えた。

 自分でも驚く位の早さで準備が整ったけど、これも出来る限り短く済ませてしまいたいとの意思が働いたのだろうか。確かめ様がないから、推測しか出来ないけど。

 

(あはは……うん。まあ、うん)

 

 そんな風に頭の中に思考を巡らせながら、部屋の片隅に用意してあった魔導鏡(まどうきょう)で身だしなみの最終チェックをする訳だけど、慣れない格好をしているせいで何だか落ち着かない。

 お陰で、この姿を見せた時の反応が急に気になって仕方なくなってきたけど、今考えてもしょうがない事だからやめにしておこう。

 

「えっと……妖精さん、準備終わったよ」

「おぉ……あっ、分かりました! では、今からレミリアさまたちを呼んでくるので、それまで待っていて下さい!」

 

 そうして、深呼吸をして少し気分を落ち着かせてから部屋の扉を少し開け、青髪の妖精さんに着替えを終えたと伝えた後はすぐに扉を閉めて用意されていた椅子に座り、姉様たちがやって来るまで待つ事となった。




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