「では、まずはこちらからですかね……私はレイブン家当主の『クァーツ・レイブン』です。で、こちらの薄い金髪の方が妻の『ルーテ』で、紫色の髪の子が長男の『ミドナ』、真っ赤な髪の子が次男の『ネイビス』と言います。妻共々、よろしくお願いします。あ、何故か叔父と伯母がついてきてしまいましたが、こちらは無視して頂きたいと思います」
「スカーレット伯爵様方、よろしく頼みますわ」
「よろしく……」
「えっと、よろしく頼む!」
用件を言う前にまずは交流しようと言う一声によって始まった交流会は、レイブン家側からの自己紹介で始まった。順番に当主の『クァーツ』、薄い金髪の女性が『ルーテ』で紫髪の男の子が『ミドナ』、紅魔館の外壁と遜色ない赤髪の男の子が『ネイビス』と言う名前のようだ。やはり、名家なだけあって全員からかなり強い力をひしひしと感じる。
後、彼の後ろにピッタリとくっついている2人の吸血鬼がいたけど、あれは無視してくれと言っていたので、以降は居ない者として扱う事に決めた。
「ええ、よろしくお願いするわ。で、次はこっちの番ね……私は『レミリア・スカーレット』よ。こっちの金髪の子が私の妹で、『フランドール』と言うの。レイブン家の皆さん、改めてよろしくお願いね」
「えっと……よろしくね!」
そうして、レイブン家側の4人が自己紹介を終えた後にこっちの番になったのだけど、お父様はもう自己紹介を済ませていたらしく、私とフランの自己紹介の番となった。なので、そう難しい事は言わずに自分の名前を伝え、その流れでフランの事も紹介すると言う感じでこれを終わらせた。
簡単な自己紹介が終わると、言っても特に問題ない範囲であるけれど、お互いに普段何をしているかや得意な魔法や技の軽い披露会、それ以外にも人間たちの動向についてのお互いに知らなかった情報の交換を行った。
それが済むと、時期すら未定ではあるものの、レイブン家主導の『名家吸血鬼を集めて聖魔騎士団に襲撃を仕掛ける計画』に私たちスカーレット家も加わって欲しいとの依頼の話が持ち上がった。
「今は私共でも対処は割りと余裕を持って可能なレベルではありますが、放置しておけば後世に禍根を残す事になりませんからねぇ。近い内に対処する必要があるのですよ」
どうやら、現時点でも中々厄介な集団となっている聖魔騎士団を、名家吸血鬼一家の強力な天敵と化す前に始末してしまおうとの事らしい。確かに、何年か前に戦った聖魔騎士団の人間たちはかなり厄介であった。
「ふむ、なるほど。確かに聖魔騎士団の奴らは現時点も厄介な存在と言えるだろう。半年前にも、1つの中堅吸血鬼一家が滅されてるとの情報もあるしな……よし! 今すぐと言うのは中々に厳しいが、いずれその計画が実行された曉には、
「感謝しますよ。スカーレット家の面々が参加してくれれば、心強いですからねぇ」
そして、それを憂えていたのはお父様も同じであるらしく、レイブン伯爵の提案を了承し、私とフランを合わせた
まあ、私たちが参加する事になったのは百歩譲ってまだ良い。こう言う類いの約束は吸血鬼界隈では良くある事だと結構前に聞いていたためだ。
ただ、そうなるだろうとは分かってはいても、さも最初からリーシェの存在をなかったものと扱われる事に対しては、私の気分まですこぶる悪くなる。フランに至っては、もはや狂気すら感じる笑みを浮かべる領域まで達していた。辛うじて爆発しないのは、リーシェにかかる迷惑が理性を繋ぎ止めていると推測が出来た。
「うちの息子も参加しますからね。その時はよろしくお願いしますよ、レミリアさん。フランドールさん」
「ええ。精々足を引っ張らない程度には活躍して見せるわ」
「……あっ。私もお姉様と同じだよー!」
そんな感じで話し合いを聞いていた時、レイブン伯爵が私たちの方を向き、とても丁寧な態度でその時はよろしく頼むと頭を下げてきたの目にした。名家の当主直々に丁寧に接してくれているので、私もそれに見合う振る舞いをしつつ、活躍はして見せると意気込んだ。
「頼もしいお子さんたちだ。ですが、死にそうになったら迷わず逃げてくださいよ? 私の息子を含め、貴女たちのような吸血鬼族の大切な子孫が無惨にも死んでしまう姿は、見たくありませんからねぇ。まあ、だったら参加させるなとはお思いかもしれませんが、中々そう言う訳にも行かないもので……」
すると、レイブン伯爵は私とフランの発言を頼もしいと喜びつつ、死の危険が迫ってきたら迷わず逃げろと忠告をしてくれた。子供である私たちや彼の息子たちが参加する事自体は問題なくとも、無惨に死ぬ事に対しては彼にとって問題が色々とあるようだ。
まあ、私たちの歳くらいの吸血鬼が人間との戦いに出る事自体は割りと良くある事だし、その中で殺られてしまう吸血鬼も居ると聞いた故の発言なのだろう。伯爵の言葉の大部分に、私は納得した。
「そうそう。最後に言い忘れていましたが、襲撃計画の日に是非とも
「……」
そうして色々と話し合いが終わり、レイブン家の面々が自分の館に帰ろうとした時、伯爵がお父様にとって無意識か故意かは分からないけれど、
ただ、どちらにしてもお父様を無駄に刺激してしまったレイブン伯爵に対して、なんて事を仕出かしてくれたのかと思った。案の定、これのせいで不穏な事を口走っていたのを聞いた上、同時に胸が締め付けられる程の辛く悲しい運命が見えてしまったためである。
(1ヵ月か半年か……いや、3年? いずれにせよ、フランと一緒に早く強くならなきゃ……)
しかも、その運命が訪れるまでの期間には1ヵ月~3年までのバラつきがあったため、少しでも迷っている時間が惜しい。だから私は、心の中でフランと一緒に今よりももっと強くなって、
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