目覚めたら、レミリアとフランの妹になっていました   作:松雨

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ほのぼのとした姉妹

「リーシェ、お疲れ様! 流石、()()妹だね! スッゴく強かったよ!」

「うん。褒めてくれてありがとう、フラン姉様」

 

 ネイビスとの勝負を勝利で終えた後、負担のかかる魔法の使い方をして疲れていた私は、皆が見ている中で恥じらいもなくスキンシップをしてきたフラン姉様の、成すがままにされていた。

 

 幸いにも、スキンシップと言っても抱きつきや頬擦りなどの、ギリギリ他人の前でやれなくもないものだったのが助かった。これがもし、姉様2人とのふれあいでやるようなキスとかだったら、恥ずかしさや諸々の感情が爆発して()()()()()失神していた事だろう。

 

 ちなみにレイブン家の方は、降参して若干落ち込んでいたネイビスに対して、ミドナが『ネイビスは良く頑張ったと思う』と、頭を撫でながら慰めると言ったやり取りを兄弟で交わしていた。これもあってか、私とフラン姉様のスキンシップにも、あまり反応がなかったのは幸いだ。

 

「天使様! 今日は負けたが、次は絶対勝ってやるからな! 覚えとけよ!」

「それはこっちの台詞だよ、ネイビス。次も私が勝つから」

 

 そうして、ある程度の時間フラン姉様に成すがままにされたところで、ミドナに慰められて元気を取り戻したネイビスがタイミングを見計らい、次は絶対に勝ってやると私に対して宣言をしてきた。

 

 正直、やる前はそれ程この戦いに熱意があったわけではない。けれど、勝つ度にフラン姉様にこうやって褒められるなら、次もやっても良いかと思い始めてきたので、ネイビスの宣言に対して同じ感じで私が次も勝つからと、皆の前で堂々と宣言をした。

 まあ、次も同じようにフラン姉様に褒めてもらえる根拠はないし、勝負を挑まれた時に私がやる気かどうかは分からないけど。

 

「よし! そうと決まれば早速帰って特訓を――」

「ネイビス坊。そんなボロボロの状態で特訓なんかやったら死にますぞ! 館に戻ったら、まずは休息を取りませんと!」

「……分かったよ。じゃあな、天使様!」

 

 そんな事を思っていると、今の勝負で随分とボロボロになったにも関わらずにネイビスが特訓を行おうとして、それを彼の叔父さん吸血鬼が即座に止めると言ったやり取りを交わしながら、ルーテさんやミドナを置いて挨拶を済ませ、一足先に館へと帰っていってしまったのを見た。勝負前にミドナがフラン姉様に対して、図書館で本が読みたいとお願いをしていたところを見たからだろう。

 

「さてと、ミドナ! うちの大図書館の本を読みたいんだよね? 一緒にお願いしてあげるから、早速行こう!」

「うん……お母様はどうする……?」

「どうするも何も、ミドナがここに居るなら私もここに居ますよ。と言う訳で、フラン。よろしくお願いしますわ」

「はーい!」

 

 で、ネイビスと叔父さんが館の地下室を出て行ってからすぐ、フラン姉様が図書館の本を読みたいと言っていたミドナと一緒に、今現在の管理者であるパチュリーにお願いしに行ってあげると言ったため、少し休憩をした後に流れで私も含めた4人で向かう事になった。

 

「あっ、パチュリー! 今って暇?」

「今? 確かに暇だけど、どうしたの?」

「えっと、そこに居るミドナがね、ここの本を読みたいって言ってるんだけど、大丈夫かな?」

 

 階段を上り、着いた図書館で何を読もうか選んでいるパチュリーを発見したフラン姉様は、早速声をかけてミドナがここの本を読んでも大丈夫かと聞いた。

 

「別にそれ位なら、飽きるまで読んでいっても良いわよ」

「良いんですか……?」

「レミィたちの知り合いなんでしょ? 丁寧に扱って、読み終えたらあった場所に戻すか私に渡してもらえれば歓迎するわ。勿論、君の保護者も同様よ」

「分かりました! しっかり条件を守ります!」

「感謝しますわ。パチュリー」

 

 結果は特に何もなく、丁寧に扱った上で読み終えたらちゃんと戻すかパチュリーに渡すかしてくれれば、飽きるまで読んでいっても構わないと言うものだったため、ミドナは言われた条件をしっかり守ると誓うと、喜びながら母親であるルーテ夫人と一緒に魔導書を選び始めた。普段見せるミドナの姿とは、正反対である。

 

「さてと、フラン姉様。私たちはどうしようか? ミドナたちについてく?」

「えっとね……じゃあ、リーシェ。ミドナたちはパチュリーに取り敢えず任せてさ……さっきの続き、やらない? 今日はお客さんも居るし、軽めにするからさ」

「さっきの続き……あっ、そう言う事ね」

 

 ミドナが図書館の本を読む許可を得れた後、手持ち無沙汰になった私はフラン姉様に対して、この後何をしようかと聞いたところ、上目遣いで()()()()()()をやろうとお願いをしてきた。

 一瞬だけ何の事かと思ったけれど、すぐにさっきのスキンシップの続きがしたいのだと理解出来た。どうやら、抱きつきや頬擦りでは足りなかったらしい。

 

 私としては大歓迎なのだけど、先にネイビスと叔父さんが帰ったとは言え、ミドナとルーテ夫人が来客としてまだ館に居る以上、私かフラン姉様の部屋であったとしても、普通のふれあいをするのは色々な意味で危険が伴う。

 

 しかし、そんな私の危機感を読み取ったのか、フラン姉様はふれあいは軽めにしておくと言ってきた。正直、フラン姉様の()()は当てにならない事がそれなりにあるから心配ではあるけど、流石に来客が館に居るこの状況は理解しているだろうと考えた私はそのお願いを了承し、一緒に部屋へと向かう事に決めた。




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