それでは、本編をお楽しみください。
木々の間から照らす太陽はまさに頂点に達しまぶた越しからでも雲一つない快晴だとわかる。まだ残る眠気を振り払い、体を起こして驚愕した。
羽竜「ここ・・どこ・・?」
明らかにさっきまでいた自分の部屋とは違う。それどころかここは森の中だった。立ち上がり周りを見てみるが自分の知る記憶の中でこんな場所はない。どうしたものかと頭を抱えていると
???「あの・・・大丈夫?」
と、恐る恐る話しかける声が背後から聞こえた。その声に驚き反射帝に後ろを振り向いてみると、そこには、屋台を引いた背中と耳?に羽を生やした少女がいた。コスプレ、と最初は思ったが羽がピクピクと動き、目の前にいる人は誰なんだ、と思う好奇心と、何かやばそうな人がいる、という恐怖の二つの感情が体を走り動けずにいた。
???「おーい、大丈夫ですかー?」
目の前の人物による二回目の問いかけでようやく我に返る。
羽竜「あっ、ハイ、大丈夫です。それでは失礼します。」
そう言って、少女とは反対側の方を全速力で走る。恐怖で逃げ出したわけではない、急いで家に戻る方法を探さなければ、と自分に言い訳をして、やみくもに走る。
数分走りきったところで後ろを見て、追いかけてきてないことを確認する。
羽竜「ふぅー」
大きく深呼吸をして呼吸を整える。今考えてみれば、さっきの人から何か話を聞いた方がよかったような気がしてやまない。まず、考えてみれば、心配してくれる相手が急に襲ってきたりするのか?そんなことはない、はず。
羽竜「何か、悪いことした感じが強いな」
と、つぶやくと
???「ホントだよー。心配して声を掛けたら、急に逃げ出すしさ」
さっきの人の声がどこからか聞こえてきた。そんなはずはない、確かに走るのは周りの人に比べれば遅いかもしれないけど、ほんの数秒前に後ろには誰もいないことは確認したばかりなのだ。
???「そっちじゃないよー。上だよ」
その声の言う通り上を見てみると、さっきの少女は枝の上に座ってこちらを見ていた。
???「そんなに怖がらなくてもいいと思うんだけどなー」
枝の上からふわりと羽を羽ばたかせゆっくり降りてくる。足が地面につく前にもう一回逃げるか考えたが、正直もう体力が残ってなくてその場で、少女が下りてくるのを待った。
???「あれ?今度は逃げないんだね。」
羽竜「逃げないんじゃなくて、逃げる体力が残ってないだけです。」
???「なるほどねー。」
少女は、両手をポンと叩くと、頭を上下に振った。
???「そういえば、困ってるようだったけどどうしたの?」
そんなことより、目の前の少女は本当に人間なのか?羽生えてるし、さっきホバリングしたし、そっちの方が気になり、質問したい気持ちだったが、話を遮ったら何されるか、という恐怖がその考えを頭の中から除外させた。
羽竜「言って信じますか」
???「うーん・・・、信じるか信じないかはその内容次第だね。」
いや、信じる信じないはこっちだって思ってることなんだが、と突っ込もうとしたが言わず卒もんに答える
羽竜「さっきまで僕、自分の部屋の中で寝てたんです。それで、目を覚ましたらさっきのところにいたんです。」
それで、目の前に羽の生やした少女は現れ・・・、とまで言いそうになったところをどうにか口の中で抑える。
???「うーん、部屋で寝たたら森の中、そんなことったありえ・・・。」
そこまで行ったところで、少女は僕の方に勢いよく近づいてくる。何かされるんじゃないかと思って逃げそうとしたが、それより早く両手を握られ、
???「それってもしかして、外の世界から来たってことなの!?」
と目を輝かせて、聞いてくる。あまりにも急な展開に、思考が停止する。
ミスティア「あっ、ごめん。まだ名前言ってなかったわね。私の名前はミスティア・ローレライ。ミスティアって呼んでね」
羽竜「・・・鬼神羽竜です。」
なんだか、悪い意味ではないやばそうな人に捕まったな、と心の中でつぶやいた。
今回から羽竜の物語が始まります。早くて五話長くても八話には終わらせたいと考えているのですが、はたして、思い付きでやっている僕にそんなことができるのか心配です。ですが、しっかりと内容のあるものになるように頑張ります。
次回、紅魔の幼き吸血鬼
ご愛読ありがとうございました。