【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド   作:擬態人形P

12 / 48
第11話 鳥の意地

『ッ!?』

 

砂漠の砂を思いっきり噴き上げる羽田リサのインプルース・コルニグスの姿に気付いた涼宮星花のサンドロックは、その狙いに気付き、慌てて止めようとする。

 

『やらせない!』

 

しかし、同じくその意図に気付いた綾瀬穂乃香のウィンダムがジェットストライカーの今回の装備に選んだ空対地ミサイルである「ドラッヘASM」を撃ちだす。

それは、サンドロックでは無く砂漠に炸裂し、大量の砂を巻き上げ目くらましをする。

 

『し、視界が………!?』

「ありがと、穂乃香!………「アイツ」は任せて!」

 

弾丸のように飛び出したインプルース・コルニグスは全身がスラスターである事を活かし、強引に砂地を疾走していく。

………味方を邪魔するビームを撃っている、梅木音葉のゲルググキャノンに向かって。

 

『迎撃して下さい、音葉さん!』

『は、はい………!』

 

星花の指示を受け、音葉はビーム・キャノンを撃つがインプルース・コルニグスのあまりの速さに照準が定まらない。どんどん距離が詰まってきて、焦りが募る。

 

『回避して下さい!敵は曲がれません!』

『ッ………!』

 

ビームクローを何とか突き出しながら突貫して来た敵を見て、もう間に合わないと思った音葉は慌てて機体を転がしその突進を躱す。インプルース・コルニグスは推進剤が尽きたのか、そのまま減速していく。ホッとする音葉。だが………。

 

「ごめんなさい、音葉さん。………ファンネル!」

『あ………。』

 

そのインプルース・コルニグスから僅かに稼働する事ができた数基のファンネルが飛び出す。音葉が気付いた時にはゲルググキャノンは引き裂かれ、爆発を起こしていた。

 

『す、すみません。星花さん、後を頼みます………。』

「穂乃香、任せたわよ………。」

 

戦闘不能になった2機のモビルスーツはそれぞれ味方にエールを送った。

 

 

――――――――――

 

 

『まさか、音葉さんを倒すとは………やりますね!』

「そちらこそ………!これなら十分バトルで通用しますよ!………でも、ここからは!」

 

リサの活躍で邪魔な狙撃の心配がなくなった。

これにより、穂乃香のウィンダムは空中から攻勢に出る。彼女は右手にビームサーベル、左手にスティレットを持つと、サンドロックに「同時に」突き付けるように突進する。

 

『う………ッ!』

 

ビームの刃と実体剣。どちらを対処すればいいか分からず、止むを得ず左腕の巨大なシールドで受け止める。しかし、無情にもビーム刃の方で装甲が引き裂かれてしまう。

 

『だったら………!』

「ここは砂漠ですよ!」

 

増加装甲をパージして相手の隙を作ろうとした星花だったが、大気圏内では、重い装甲は周りに飛ばずに自分の傍に落ちてしまう。

穂乃香はそのままスティレットを右手のヒートショーテルに投げて爆破。ビームサーベルで左手のヒートショーテルを破壊し、完全に武器を奪う。

せめて最後に、とサンドロックは頭部からバルカンを撃ってくるが、ウィンダムは身を低くするとコックピットにビームサーベルを突き付けた。

 

『………参りました。降参です。』

 

穂乃香の怒涛の攻撃に、星花は負けを認める。

こうして、穂乃香&リサチームが勝利を収める結果になった。

 

 

――――――――――

 

 

「ごめんなさい、音葉さん。わたくしの判断ミスで………。」

「いいえ。星花さんのせいでは無いですよ。………それに、少し分かりました。」

 

シミュレーターを終えて出てきた星花は、何故か充実した表情を浮かべる音葉の姿に首を傾げる。

 

「分かった………とは?」

「ガンプラバトルの楽しさです。不器用な私でも役に立てたと感じた瞬間、これが楽しさなのだなって思いました。だから、ありがとうございます、皆さん。私に………この楽しさを教えてくれて!」

「えぇ!?」

「ど、どういう事ですか!?」

 

1人1人深々と礼をする音葉に思わず穂乃香とリサは慌てる。

そんな2人に笑みを浮かべながら栗原ネネは事情を説明する。音葉が不器用故にガンプラを楽しめないでいた事を。

しかし、今回のバトルで彼女は少し自信を付ける事ができた。これは今後、彼女がガンプラバトルをやって行く上での基盤となるだろう。

 

「ガンプラってこんなに自由に溢れてるんですね………。私でも、楽しいと感じられたのだから。」

「わたくしも、元はこのガンプラのパイロットが、バイオリンを得意としているから親近感を覚えて選んだのですが………確かに音葉さんの言う通り、色々な可能性に溢れていますね。」

「……………。」

 

笑いあう音葉と星花の姿を見て、リサは無言になる。

音葉も音葉なりに楽しさを見つけようとしていたのだ。そして、その切っ掛けを今回、見つけた。その姿は、美城専務が言っていたガンプラバトルを楽しむ事に対する1つの答えのように思えた。だからこそ………。

 

「あの!音葉さん!星花さん!私達と組みませんか!?」

『え?』

 

その言葉に2人だけでなく、穂乃香やネネも驚いた顔を見せる。

思わず自分の言った言葉に赤面したリサは、しかし言葉を続ける。

 

「わ、私もガンプラバトルの楽しさを穂乃香と探っているので………だから………。」

「まあ!それはいいかもしれませんわ!「バレエ組曲」ってジャンルもあるのですもの。私達が合わさったら綺麗な音楽を奏でられません?」

「そうですね………。4人のハーモニーが揃えばガンプラもより楽しく舞い踊るかもしれません。「ガンプラバレエ組曲」を響かせられますね。」

 

喜ぶ顔を見せる2人の姿を見て、リサは穂乃香を見る。どうやら最終確認を求めているらしい。

 

「音葉さん、星花さん、それにリサちゃん。私からもお願いできませんか?みんなで響かせていきましょう、この「ガンプラバレエ組曲」を!」

『はい!』

 

こうしてネネの見ている前で2つ目のガンプラチームが完成する事になった。まだまだ未完成で、しかし大成が楽しみなチームが。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。