【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド   作:擬態人形P

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第14話 フェネクスとの対峙

『忍、仕掛けるわ!』

『私と幸子ちゃんで1基!千秋さんで1基!ファンネルを狙います!』

『その隙に本体を狙って下さい!』

「分かった!」

 

黒川千秋はビギナ・ロナの「ヴァリアブル・メガビームランチャー」を使い、左手に見えるシールド・ファンネルに高出力のビームを放つ。

同時に矢口美羽のタイタスはヅダから奪った135mm対艦ライフルを右手のシールド・ファンネルに撃ち、輿水幸子のギラ・ドーガは「オプション・シールド」の4門の「メガ粒子砲」を同じ方向に集中させる。

堅い「フル・サイコフレーム」で「Iフィールド」を備えたシールド・ファンネルには全然効果が無かったが、シールド表面を向けて防御しないといけない為、その間はメガ・キャノンを使えないという欠点があった。

その間に工藤忍はフルアーマー・ストライカー・カスタムで一番破壊力のある太刀フカサクを使い、一発で決めようとビーム・マグナムを回避しながら懐に飛び込む。

 

「一刀両断………ッ!?」

 

だが、妖刀システムによる超振動で簡易なビームすら斬り裂けるはずだったその太刀はかざした左腕で防がれる。見れば腕から高出力のビーム刃が発生しており、フカサクを防いでいた。

 

「「ビーム・トンファー」!?………でも、フカサクで押し切れば………!」

 

しかし、ここで奇妙な事が起こる。

フェネクスが右手でフカサクに触れると突如爆発したのだ。

 

「えぇッ!?………うわぁッ!?」

 

その僅かな隙に付け込まれ膝蹴りで蹴り飛ばされた忍は揺れを感じながらも、本能でフェネクスの次の行動を予想し、慌てて増加装甲を全てパージさせ、とにかくバーニアを吹かす。

思った通り、今いた場所にビーム・マグナムが飛来し、パージした武装を次々と吹き飛ばしていく。

 

「今のは何!?」

『「ソフトチェストタッチ」!?右手で触れた物をわけの分からない力で粉砕するわ!』

「わけの分からない力って………!?みんなは………!?」

 

八神マキノの通信にツッコミを入れつつ、モニターを見渡すと、シールド・ファンネルは美羽達を執拗に襲っていた。

目立った被弾は今の所無いが、機動性に難がある美羽のタイタスが若干遅れ始めており、135mm対艦ライフルはもう破壊されていた。

 

「分断された………!どうすれば………!?」

 

妖刀システムも残り時間が少ない。怒涛のフェネクスの攻撃をどうするか。忍は頭がいっぱいになる。

 

「突破口は………!」

『忍さん!ビーム・マグナムだけでも破壊できますか!?』

「美羽ちゃん!?………それだけでどうにかなるの!?」

『えっと………正直、信じて下さいとしか言えないですが………。』

 

タイタスは機動力が追い付かず、ビギナ・ロナに半分引っ張って貰う形で回避している。その頼りなさを見ると心配にはなってしまう。だが………。

 

「………信じるよ。」

『本当ですか!?』

「その代わり、美羽ちゃん!必ず芳乃ちゃんを救って!」

『分かりました!』

 

他人を信じ、頼らなければ何も始まらない。アイドル活動でそう習った忍は美羽に賭けた。

彼女はストライカー・カスタムの「ナックル・ダガー」を取り出すと、トンファー状のビームを展開する。

 

「うおおおおおおおッ!!」

 

そして、敢えて一直線にフェネクスに向かって行く。当然フェネクスはビーム・マグナムを撃つが、彼女は最小限の動きでビーム弾の周りを回るように動くとナックル・ダガーを2つビーム・マグナム本体に向けて投げる。しかし当たらない。

 

「まだまだーーーッ!!」

 

それでも諦めずにバースト・ナックル用の吸着爆弾を2つ放り投げる。それが丁度ビーム・マグナムの次発の発射と重なった。赤いビーム弾が投げつけた爆弾を至近距離で爆発させ、ビーム・マグナムの本体を呑み込む。

忍の機体はビーム弾の奔流に貫かれ爆発したが、目的は達成する事ができた。

 

「頼むよ、美羽ちゃん………!」

 

最後に忍はそう言った。

 

 

――――――――――

 

 

『さて………どうするんですか、美羽さん!』

「幸子ちゃん!「インコム」で1つのシールド・ファンネルを!ビームじゃなくて「紐」を使って!」

『成程………そう来ますか!』

 

美羽の言いたい事を理解した幸子はオプション・シールドの側面からインコムを3基撃ち出し、シールド・ファンネルの内の1基に巻き付かせ、がんじがらめにする。

そこに、もう1基のシールド・ファンネルが咄嗟にメガ・キャノンを放って来た為、幸子のギラ・ドーガは動けず………いや、堂々と動かず撃破される。

 

「1基にバスター・ランサーを「6本」頼みます、千秋さん!」

 

そう言うと、幸子のギラ・ドーガの紐で身動きが制限されているシールド・ファンネルに向かって、右前腕部からリング状のビームを発生させながら美羽のタイタスは突っ込む。

そのまま「ビームラリラット」を青いフル・サイコフレームが剥き出しになっている部分………「耐ビームコーティング」がされていない部分を狙って思いっきり叩きつける。

 

「ヤグチラリアットーーーッ!!」

 

膨大なビームのラリアットをまともに受けたシールド・ファンネルは力で両断され爆散。

もう1基のシールド・ファンネルは、隙だらけの美羽のタイタスを狙おうとするが、そこに太い槍が6本飛来する。

千秋のビギナ・ロナがバスター・ランサーを中心の1本以外全て発射したのだ。これにはシールド・ファンネルも回避しきれず、2本刺さってしまい、爆発を起こす。

 

『邪魔なシールド・ファンネルは撃破したわ!美羽!』

「行ってきます!!」

 

美羽はタイタスの「磁気旋光システム」のリミッターを外し、四肢にビームのリングを生成し、忍のストライカー・カスタムを撃破したフェネクスへと突撃していく。

フェネクスはその動きを読み、ビーム・トンファーを両腕に出しながら機動力の差を活かし、高速でタイタスの背後に回りこむ。

 

「その動きは読んでます!」

 

だが、振り向きざまに美羽のタイタスは回し蹴りを喰らわして、フェネクスを吹き飛ばす。そのまま高軌道スラスターによる高い瞬発力を活かして突進すると、左手でフェネクスの右腕を掴み、ビーム・トンファーを握りつぶすと共に厄介な右手の動きを封じる。

 

「これでソフトチェストタッチは使えませんね!………おっと!」

 

フェネクスは左腕のビーム・トンファーでコックピットを狙ってくるがこれはリング状のビームを纏った右腕で防御。戦況を打開しようとお互いがスラスターを噴き上げる形になり、動きが止まる。

だが、徐々に根本的なパワーの差からタイタスの腕にヒビが入ってくる。マキノがそのデータを確認し、珍しく焦る。

 

『マズい!タイタスが………!?』

「だからこそ、残りの「1本」です!千秋さん!「私ごと」やって下さい!!」

『その覚悟、無駄にはしないわ!』

 

フェネクスは気づかなかった。タイタスの後ろからバスター・ランサーを構えながらビギナ・ロナが迫ってきていたのを。

フェイスオープンをして、赤いデュアルアイを見せた千秋のガンプラは、美羽のタイタスを貫通しながらフェネクスのコックピットにその太い槍を突き刺す。

 

『はぁぁぁぁああああああ!!』

 

フル・サイコフレームの装甲をゴリゴリと削ったバスター・ランサーは遂にフェネクスを貫く。手を離し下がったビギナ・ロナの前で、フェネクスとタイタスが同時に爆発を起こした。

 

「お、終わった………?」

『………芳乃のシミュレーターが開いたわ!貴女達の勝ちよ、美羽。』

「え?あ、いや~、私は美味しい所持っていっただけで………。」

『そんな事無いよ、美羽ちゃんの機転のお陰で芳乃ちゃんは助かったんだから。………ありがとう。』

「……………。」

 

忍の温かい言葉に、美羽は少しだけ泣きそうになった。

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