【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド   作:擬態人形P

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第17話 346&961対876&315

宇宙に飛び出した藤原肇のヅダFは、詩花の「νガンダム ダブル・フィン・ファンネル装備型」と共に暗礁宙域を飛んでいた。

この詩花の白いガンダムは、文字通り「νガンダム」の「フィン・ファンネル」をバックパックの左右両方に装着した物だ。大気圏内ではデッドウェイトになるが、宇宙では倍のファンネルを駆使できる為、空間戦闘で有利になる。

 

「味方として頼りにさせて貰いますね。」

『はい♪任せて下さい。』

「問題は夢子さんと涼君の機体ですが………。」

 

桜井夢子の操る「ザンスパイン」はゲーム「SDガンダム GGENERATIONシリーズ」のオリジナル機体。「V2ガンダム」をザンスカール帝国用として開発したという設定だ。「ミノフスキードライブ」から「光の翼」を出す事ができる他、「ティンクル・ビット」という4基のビット等の攻撃手段を持つ。

一方で秋月涼の「ザクII改」は「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」の主役機体。「バーナード・ワイズマン」の手で「ガンダムNT-1」と相打ちになったという経緯がある。武装はそんな強力な物は備えていないが、前のガンプラバトルでの夢子の発していた言葉が気に掛かっていた。

 

「あの雰囲気だと涼君のザクII改は夢子さんのザンスパインに勝ったらしいですが………。」

『気になりますが………いえ、今はこのバトルに集中ですね。来ましたよ、ザンスパインが!』

 

詩花の言う通り、夢子の小柄で紫を基調としたザンスパインが、赤い光の翼を発しながら迫って来た。肇のヅダFと詩花のνガンダムは宇宙空間での機動力と瞬発力を活かし、突撃を躱す。そのまま、両肩からザンスパインはティンクル・ビットを出した。

 

『ッ!?………フィン・ファンネル!』

 

詩花は早速背中のフィン・ファンネルを放出する。そして、倍のファンネルがある事を活かし、自分と肇の機体の両方に四角錐の「ビーム・バリア」を張る。

 

「ありがとうございます。これでビームは防げますね。」

 

ティンクル・ビットは赤いビームを数発、ヅダFとνガンダムに撃ってくるが、見事にこれを無効化する。そのまま詩花の号令と共にバリアを解除すると、ヅダFは「95mm狙撃ライフル」を、νガンダムは「ニュー・ハイパー・バズーカ」を撃つ。

 

『やるわね!』

 

夢子はそう言い残すとティンクル・ビットを回収し、ザンスパインを反転させる。

肇と詩花は砲撃を続けながら追いかけるが、そこで奇妙な光景を見た。

 

「こ、これは………?」

 

何と、暗礁宙域いっぱいに巨大なサンタクロースが浮かんでいたのだ。これには肇達は思わず戸惑ってしまった。

 

「も、もしかして、ポケットの中の戦争で登場した「ダミーバルーン」ですか?」

『涼さんのザクII改がセットしたのでしょうか?通るのに邪魔ですね………。破壊しますか?』

「そうですね、何処にザンスパインが潜んでいるかも分かりませんし………。」

 

だが、そこに夢子の声が聞こえてきた。

 

『さて問題。この中に「ハンド・グレネード」入りのバルーンは幾つあるでしょうか?』

『ッ!?』

 

その言葉に2人は固まった。

ハンド・グレネードはザクII改の武装だ。確か最大で弾数は3つあったはずだから、少なくとも3つのバルーンは爆弾入りという事になる。

下手に破壊して近くで誘爆したら目も当てられない。

 

「………どう、飛び込みましょうか?」

『落ち着いて下さい、肇さん。要は爆発に巻き込まれない距離から破壊すればいいだけです。その為のフィン・ファンネルですから!』

「確かにそうですが………。」

 

イヤな予感がした肇のヅダFは一瞬動きが止まってしまう。その結果、詩花のνガンダムと少しだけ距離が開く。詩花はファンネルの1基でバルーンを撃ち抜いた。すると………。

 

ボフッ!!

 

『ええッ!?』

 

思わず2人は驚かされる。

破壊したバルーンから出てきたのは爆弾ではなく煙幕。しかも、奥で涼のザクII改が他のバルーンも起爆させたのか、立て続けに煙幕が起こる。若干ではあるがファンネルの操作の為に近づいていたνガンダムはそれに呑まれてしまった。

 

『ば、爆弾入りっていうのはウソだったのですか!?』

『ウソを付いたらいけないって決まりは無いわよね!』

『!?』

 

正面から赤いビームが飛来する。夢子のザンスパインが「ビーム・ライフル」を撃って来たのだ。慌てて防ごうと詩花のνガンダムはビーム・バリアを張ろうとする。

 

『ファンネルで………!』

「待って!詩花さん、バリアはダメ!?」

 

バチッ!

 

直感でマズいと感じた肇の忠告は間に合わず、展開したフィン・ファンネルの1基がイヤな音を立てる。ザンスパインが右肘から出していた電磁ワイヤーである「ビーム・ストリングス」に引っかかったのだ。

 

バチバチバチバチバチッ!

 

『ふぁ、ファンネルがッ!?』

 

そのままフィン・ファンネルに電気が流れてショートしてしまい、ビーム・バリアが消える。更に、ザンスパインは素早く左肘から直接νガンダムにビーム・ストリングスを放ち、今度は機体をショートさせ動きを封じこめてしまう。肇のヅダFは助けに行きたかったが、煙幕の外にいるので状況判断が遅れてしまった。

 

『涼!』

『楽勝!………って事でゴメン!』

 

響いて来たのは爆発音。

ザクII改が「ヒート・ホーク」でνガンダムを叩き斬った事だけは理解できた。

煙幕が収まって広がった空間には、νガンダムの残骸だけ。ザンスパインとザクII改はまた隠れていた。

 

『私もザクに敗れるガンダムになっちゃいました………。ごめんなさい、肇さん。迂闊でした。』

「気にしないで下さい。バルーンがハッタリと分かっただけでも………ッ!?」

 

アラートが鳴り、肇のヅダFは自分の後ろに4基のティンクル・ビットが飛来したのを察知する。否が応でも前進を余儀なくされてしまう。

 

(落ち着いて………!暗礁宙域だからビットも簡単には当たらないはず!)

 

「ザク・マシンガン」を持って撃ち落とそうと反転して狙いながら肇のヅダFは土星エンジンを吹かし、暗礁宙域内を飛びまくる。何とか1基でも破壊できれば楽になる。そう思い、マシンガンをひたすら連射する。

 

「当たって………!」

 

その労力もあって1基のビットに命中し、爆発させる。

しかし、その時、右足に何かが巻き付くのを察知した。

 

「なッ!?」

 

それは、バルーンに入って無かった紐付きのハンド・グレネード。ブービートラップに引っかかったのだ。

 

「しまッ!?」

 

次の瞬間、それは起爆し、派手に爆発を起こした。

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