【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド 作:擬態人形P
「裕美ちゃんがいきなり4人チームを組んだなんてビックリだよ。」
「そう言われても私も本当にさっき入ったばかりだし………「和装の美少女」なんて似合わないかな?」
「そうは思わないよ、可愛いし。………というわけで、皆さんバトル宜しくお願いしますね。」
『宜しくお願いします。』
シミュレーター室で8人の少女達は互いに挨拶をしあっていた。
片側に集うのは、チーム「和装の美少女」。桃井あずきを始め、765プロのの白石紬、283プロの社野凛世、そしてあずきと同じ事務所の関裕美だ。
もう片側はチーム「クロックワークメモリー」。岡崎泰葉をリーダーに斉藤洋子、神谷奈緒、中野有香の4名の公演仲間が集っていた。
ちなみに今回のバトルを見守るのは美城専務と北条加蓮と喜多見柚である。
「岡崎泰葉。君達のガンプラも見せておかないと不公平だろう。」
「はい。じゃあ、紹介しますね。」
専務の言葉に泰葉は答えると、背中にKともXともとれる変わった形のパネルを背負った白と青の機体を見せる。
「「機動新世紀ガンダムX」の主役機、「ガンダムX」!?………でも、肩の部分の色とか違ってるような………。」
「後日談を描いた漫画作品「機動新世紀ガンダムX NEXT PROLOGUE「あなたと、一緒なら」」で出てくる「ガンダムX3号機」です。」
「「サテライトキャノン」は健在なのですか………?」
「設定上は使えますよ。」
サテライトキャノンというのは月の施設からの「マイクロウェーブ」を背中のパネルである「リフレクターパネル」に受信して、凄まじいエネルギーを照射する攻撃だ。隙も大きいが、破壊力もガンダム作品の中で1、2を争うだけの物は持っていた。
泰葉曰くガンダムX3号機は武装面で隙が無くなっているとか。
「洋子さんの機体は、「百式」ですか?」
「「ミッシングモビルスーツバリエーション」、略して「M-MSV」から登場している「フルアーマー百式改」だよ!只の百式だと思ってもらったら困るんだから。」
「顔つきとかが違っていますね。フルアーマーの名の通り、堅そうです。」
洋子の取り出した金色のモビルスーツは、百式を改造した「百式改」と呼ばれる機体に追加装甲や武装を取り付けた機体だ。左肩にマーキングされている百改のペイントが特徴的で、防御面はかなり優れているという事らしい。
「有香さんは………。」
「押忍!「機動武闘伝Gガンダム」のライバル機「マスターガンダム」です!蒸機公演のユカの役割を考えると、この機体が似合うと思ったので!」
有香が高く掲げた機体は、黒めの塗装をしており、全身を覆う「ウイングシールド」と呼ばれるマントを付けていた。Gガンダムに登場するガンダムは「モビルファイター」と呼ばれており、搭乗者の動きに反応する「モビルトレースシステム」を採用しているのが特徴だ。………流石にシミュレーターまではそうはいかないが。
「最後に奈緒さんは………。」
「アタシは比奈さんや菜々さん達と最近ガンプラ作りをしているからなぁ………。今回はバランス考えて「機動戦士ガンダムUC」の「ジェスタ・キャノン」を使うよ。」
奈緒が見せてくれたのは、マッシブな体型の銀色の重装備型の機体。「ジェスタ」という地球連邦軍の当時のエリート向けのモビルスーツを砲戦型に換装した物であるらしく、キャノンの名の通り、後方からの援護能力が高かった。
「この4機を使って今回は戦わせて貰います。あずきちゃん、準備は大丈夫ですか?」
「あずき達は大丈夫だよ、泰葉さん!勿論、やるからには全力だから!」
お互いのチームのリーダー(と言ってもあずきの方はまだ仮段階だが)は笑顔で握手をすると、シミュレーターへと入って行く。8基のそれは無事に稼働し始めた。
「えっと………今回のステージは「夕暮れの渓谷」?………夜になるとサテライトキャノンが怖いね。」
『こちらも私のビギナ・ギナⅡが核弾頭ミサイルを持っていますが………切り札ですよね。』
『飛べるのが今の所、私のトールギスFだけなので、機体の位置の把握等はお任せください。』
『地形にも気を付けてね。前に「ビルドファイターズ」のアニメを見た時は、岩を降らす攻撃もあったから。』
それぞれの意見を確認したあずきはふむふむと頷きディアッカ専用ガナーザクファントムをセットする。
『こちらも準備できました、あずきちゃん。』
『お姉さん達の強さ、見せちゃうよ!』
『ガンプラバトルも負けたくないからな!』
『それでは正々堂々と勝負させて貰いますね!』
クロックワークメモリーの4人の通信が入り、8機のガンプラが発進準備に入る。電子的なカタパルト空間に変わり、それぞれがお決まりの口上を名乗る。
「桃井あずき!ディアッカ専用ガナーザクファントムでグゥレイトな大作戦発動!!」
『白石紬の愛機であるギリ専用ビギナ・ギナII………発進です!』
『社野凛世………。トールギスF、参りますね。』
『関裕美でムーンガンダム………ワンステップを踏み出します!』
『岡崎泰葉流ガンダムX3号機………咲かせてみせます!』
『斉藤洋子でフルアーマー百式改!………師匠の意地、見せますか!!』
『神谷奈緒!ジェスタ・キャノン、行きます!』
『押忍!カラ=テの使い手である中野有香が、マスターガンダムで出ます!』
そして、一斉にカタパルトから飛び出して行った。
――――――――――
ステージである渓谷に降り立ったあずき達は地形を確認する。
周りは様々な高さの崖がそびえ立っており、上から射撃を行ったほうが効率は良さそうだった。但し、その分狙われるリスクも高くなる。一方で、谷の部分はそんなに広くなく、モビルスーツ1機が通れるくらいの広さの曲がりくねった道が様々な場所で続いていた。時間帯に関しては、日は沈みかけており、夜になるのはそう遅くは無い。
「………どう考えます?この状況。」
『紬です。………まず、桃井さん。敬語を使わなくても宜しいですよ。そのほうが指示もしやすいでしょうし。』
「じゃあ、お言葉に甘えて………紬さんはどうしたい?」
『あまり上手く飛べない機体ですが、崖の上で戦いたいですね。狭い谷だと、スネークハンドを扱うのに邪魔になります。』
『裕美だよ。私もサイコプレートとかの武装を扱うのが難しいから敢えてリスクの高い崖の上に登って敵のモビルスーツを確認して一気に突入したい。』
「上かぁ………。ガナーザクファントムはスパイクシールドに対ビームの効果もあるからジェスタ・キャノンやフルアーマー百式改の攻撃もある程度は耐えられるけど………。」
崖の上に行きたがるチームメンバーの意見を聞き、あずきは考える。そもそも谷の底では切り札の「オルトロス高エネルギー長射程ビーム砲」がそこまで機能しない。
それは相手の砲撃機もそうだったが、こちらはサテライトキャノンという時間経過によるリスクがあった。アレを撃たれると地形なんか関係ない。
「よし、登ろう。まずは手短な………。」
『凛世です。相手が先に動きました。泰葉さんのガンダムXが空中に………。』
「どうしたの、凛世さ………?」
珍しく言葉に詰まった様子の凛世にあずき達は空を見上げ驚く。
そこには確かに泰葉のガンダムX3号機がいた。だが、その周りに10機ものモビルスーツが浮かんでいるではないか。
『な、なんなん!?アレ、反則じゃ………!?』
『いえ、紬さん、違います!………あの機体、思い出しました!「GXビット」です!』
『ビット!?岡崎さんが「フラッシュシステム」で操っているのですか!?』
紬と裕美の会話にあずきは戦慄する。ガンダムXはサテライトキャノンだけの機体では無かった事に今更ながらに気付かされる。この機体にはフラッシュシステムという物が備えられており、ビットモビルスーツを操る事ができた。
ガンプラバトルでもその辺を活かす事ができるが、その分のガンプラを作るのは大変だし、細かい動作を命令するのも難しい。それでも数の利を発揮できるのは強力であった。
『公演での私の「エンフォーサー」をイメージしてみました。行きますよ。』
泰葉からの通信が聞こえると共に、GXビットが一斉にあずき達の方向に向けて「シールドバスターライフル」を乱射してきた。