【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド   作:擬態人形P

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第31話 超遠距離狙撃

危険を察知するアラートはその後も続いた。

御手洗翔太のフェニーチェによる強力な最大出力のリナーシタライフルがレーダーの範囲外から飛んできて、逃げる工藤忍のコレンカプルと依田芳乃のフルアーマー7号機が身を隠していた場所を次々と容赦なく破壊し、削り取って行く。

 

『どうしますー?「背部長距離びーむ・きゃのん」で牽制しますー?』

「足が止まるからダメ!………大丈夫、今3発撃ったからフェニーチェのほうは弾数が尽きたはず。」

『はてー?最大出力で3発しか撃てないのですかー?』

「元が「ウイングガンダム」の「バスターライフル」だからね。………だから、このタイミングで一気にジグザグに動いてライトニングストライクの攻撃を躱しながら攻め込もう。」

 

身を隠していた場所から飛び出すと、忍機と芳乃機は一気に飛び出す。せめて、こちらのレーダー範囲内………可能ならば目視範囲内に敵機を捉えられればまだ策は立てられるはずだった。だが………。

 

バシュゥウウウウウウン!!

 

『!?』

 

4発目のリナーシタライフルが飛来し、今度は芳乃のフルアーマー7号機が狙われた。身を屈める事で直撃は避けるが、背部長距離ビーム・キャノンの砲身を吹き飛ばす。

 

『4発目ー、来ましたよー?』

 

バランサーと共に砲身をパージして誘爆を避けた芳乃が訴えかけるような声をする。これには忍も予想外だった為に、結局下手に身動きが取れなくなってしまう。

 

「どういう事だろう?リナーシタライフル………というかフェニーチェってこんなにエネルギーあったっけ?」

『まだ来ますー。』

 

若干散発的ではあったが、リナーシタライフルは無尽蔵に撃てると言わんばかりに連射されてくる。何かがおかしかった。

 

「何か「カラクリ」がある………?多分、ライトニングストライク側に何かが………?」

『むー………。これではまるで、えねるぎーを補給して貰っているみたいですねー。』

「「補給」………あ!!」

 

忍はいきなり叫ぶ。

若林智香が操るライトニングストライクの持つ、もう1つの他の機体と違う個性を思い出したのだ。

 

「そうだ………確か腰部に大型のバッテリータンクを備えていて、友軍機のエネルギーを補給できるんだ!前に本でチラっとだけ見た事ある!」

『それはまた変わった機体ですねー。でも、だとしたら近づくのは困難なのではー?』

 

ライトニングストライクが超長距離センサーと実弾武器と補給装置を備えているのならば、フェニーチェにとっては最高の相棒になる。バトル前に智香と翔太が言っていた「機体の相性」というのは、この事だったのだ。

 

「だったら、補給のタイミングで隙ができるはず………!」

『どのたいみんぐで、どの程度補給するか分かりませぬよー?』

「………失敗したかなぁ。こんな時こそ妖刀システムだよね。」

 

機動力を爆発的に上げられる妖刀システムならば、強引に攻めていける。

だが、それでは朝の講習で美城専務の言っていた通り、その挙動に頼りっきりになってしまい、戦略がワンパターンになるのも事実だった。しかし、忍の射撃武器は勿論、砲戦使用の芳乃の射撃武器でもこの距離では相手に届くわけが無い。

 

「今のアタシが当てずっぽうで「ミサイル」撃ってもなー………。ん?待てよ?」

『何か策を閃いたのでー?』

「ねえ、芳乃ちゃん………沢山装備してる「ミサイル」と「フルアーマー」捨てる覚悟ある?」

 

 

――――――――――

 

 

『どう、智香さん?忍さんと芳乃さんはまだピンピンしてる?』

「動きに変わりは無いから問題は無いよ?でも、このまま一方的に撃ち続けるのもなー。」

『ガンプラバトルなんだからこういう戦い方もアリだよ。相手がサテライトキャノンとか持ってたら、こっちから仕掛けないといけないんだし。機体の相性が悪かったって思って貰わないと。』

 

ライトニングストライクを操る智香は、大型のレールガン………「70-31式電磁加農砲」を構えながらフェニーチェを駆る翔太に指示を出していた。

70-31式電磁加農砲は折り畳んで分割する事で両腕部にマウントができ、省スペース化を図る事ができるのが特徴だ。測距離センサーと合わせる事で、何と宇宙では1万キロ以上先から狙える。これは、自機だけでなく、遠距離武装を持つ友軍機にとっても役に立つ物であった。

 

『智香さん、本当にタッグ組んじゃう?想像以上にこの組み合わせ強力だよ。』

「そうだねー。ステージによってストライカーパックは交換できるし………え?」

『どうしたの………うわ?』

 

智香は思わず目を見開く。センサーに映る熱源が急に増えて扇状に拡散していくではないか。目視で対応できない為に、何が起こっているか2人は一瞬判断に迷う。

 

「どれが………本物!?」

『そうか、分かった!「ミサイル」だ!フルアーマー7号機もコレンカプルも積んでいるミサイルを全部適当な方向に撃って熱源を誤魔化してるんだ!』

 

言うや否や翔太はリナーシタライフルを最大出力で放つ。

翔太の予想通り、ビームに当たったミサイルが爆発を起こしていく。だが、それだけでも忍達にとっては十分な隙だった。智香と翔太の視界に採掘用の重機である「ミンチドリル」を担いだ忍のコレンカプルと、加速力を上げるテールスタビライザー以外のフルアーマーを捨てた芳乃の7号機が目に入ってくる。

 

「そう簡単には勝たせてはくれないね!」

『でも智香さん、内心喜んでるでしょ!』

「ごめんね☆」

 

智香のライトニングストライクは70-31式電磁加農砲を分解して折り畳み、近距離や中距離射撃用の「71式強化徹甲尖頭弾」に切り替える。

そして、翔太のフェニーチェはモビルアーマー形態に変形して、「ハンドガン」を連射し、突撃していった。

 

 

――――――――――

 

 

『距離を詰める作戦は成功なのでー。ふぇにーちぇが前に来ましたがどうしますー?』

「アタシが相手するよ!芳乃ちゃんはライトニングストライクをこれ以上暴れさせないで!」

 

忍はハンドガンを連射して来たフェニーチェに向かって飛び上がると、スタビライザーも捨てて完全にガンダムらしい姿になった7号機を駆る芳乃を行かせる。

 

『カプルでフェニーチェ相手に空中戦?お姉さん根性あるねぇ!』

「空中戦?………違うよ!」

『違う?ここは宇宙だから?』

 

ミンチドリルを構えて飛び上がってきたコレンカプルに対し、再度モビルスーツ形態に変形したフェニーチェは上から「リナーシタシールド」で強烈な破砕の一撃を防ぎ、ミンチドリルを弾き飛ばす。そのまま足でカプルを蹴り飛ばすが………。

 

「貰いッ!」

『ええッ!?』

 

コレンカプルはその瞬間に左指に絡めていた簡易ドッキング用の「ケーブル」を投げつけ、フェニーチェの右腕に引っ掛ける。

 

「これがホントのど根性ーーーッ!!」

『うわあああああッ!?』

 

そのまま落下の勢いも使い、遠心力でフェニーチェを逆に地面へと叩きつける。

勿論、それだけで破壊には至らない。だが、バランスを崩して叩きつけられたフェニーチェの左のウイングは破損していた。

 

『自分が空中に飛ぶんじゃなくて、こっちを地上に落とすって事か………やられたなぁ。』

 

「ビームサーベル」を抜きながら翔太はフェニーチェをコレンカプルに向ける。そのカプルを操る忍は落としたミンチドリルを拾いモーターの電源を入れる。

 

「この距離と地上戦でならそう簡単には負けないよ!」

『おっと、その大口もこれまでだよ!』

 

2機のパイロットはそう勝気な言葉を言うと、一直線に突進していった。

 

 

――――――――――

 

 

芳乃の7号機は「ビーム・ライフル」を連射しながら智香のライトニングストライクへと迫る。智香機も71式強化徹甲尖頭弾を撃ってきたが、フルアーマーを外しただけあり、芳乃の7号機は身軽であった。そのまま巧みなライフル捌きでレールガンを破壊する。

 

『あ、壊れちゃった………。』

「智香さんー。これであの強力な射撃武器は使えませぬー。お覚悟をー。」

『そうだね………じゃあ、外すね!』

「?」

 

芳乃の声に何故か嬉しそうな言葉で智香はライトニングストライカーをパージする。只のストライクガンダムになった彼女は、コンバットナイフである二振りの「アーマーシュナイダー」を取り出すと構える。

 

『やっぱりアグレッシブに行かないとアタシらしくないよね☆』

「何とー………。」

 

決してリーチが長いとは言えないそれを構えた智香のストライクは、芳乃の7号機に向かって突撃していった。

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