【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド   作:擬態人形P

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第39話 悩めるリンゴ娘

「んご~~~~~………。」

「何でそんな深い溜息ついてるの、あかり?」

 

西川保奈美達からチームを結成してから数日後、346プロのカフェでは辻野あかりが北条加蓮の前で落ち込んだ顔をしていた。

 

「何か人には言えない悩みでもある?何なら、この加蓮お姉さんが聞いてあげるよ?」

「本当ですか………?」

 

あかりは先日の出来事を話す。

保奈美達に付いて283プロ、346プロを訪問した際、福丸小糸という少女に出会った。彼女は特別な幼馴染3人の背中を追いかける為に努力し続けるアイドルであるのだ。

 

「努力ね~。私は最初の頃は身体弱いから無理だーって言ってたけれど、アイドルを続けている内にそんな事言ってられなくなったね。」

「私もそれは同じです。努力すれば全部が叶うなんて夢物語だけれど、都会で輝きを見せる山形リンゴのように、努力の全てが無駄だとは思えなくなりました。だからこそ………。」

「だからこそ?」

「ガンプラバトルで忍さんや加蓮さん、ネネさんに後れを取りたく無いんです。」

「成程ね~。………じゃあ、今から鍛えちゃう?」

 

意地の悪い笑みを浮かべた加蓮にあかりは首を傾げる。加蓮と戦って鍛えようって事だろうか?

しかし、実はチーム内でのバトルは何回も行っている。その中で最近一番勝率が悪いのがあかりであった。

 

「チームを組む前に忍と戦ってた時は五分五分だったんでしょ?だから今、勝率が落ち込んできていて、余計焦っちゃって悪循環を生んでる………違う?」

「多分、大当たりです………。更に小糸さんのように努力する子を見てきていると、余計に………。」

「じゃあ、折角だし気晴らしも兼ねて何処かのチームと戦おうよ。えーっと………。」

「その話!私達が受けてもいいですか!」

『ん?』

 

別方向から掛かった言葉に振り向けばそこにはサイドテールの少女とおかっぱ頭の少女。五十嵐響子と喜多見柚であった。更に、その奥には腰まで届くポニーテールの若林智香と315プロの薄緑の短髪の御手洗翔太もいた。

 

「へー、響子ちゃん達4人でチーム組んだんだ。」

「はい!名付けてチーム「ロータリー・クリーナー(回転掃除屋)」です!さっき、美城専務に頼んで翔太君の315プロにも許可を取って貰った所です!」

「お姉さん達、面白いガンプラ使うからね。何か楽しそう。」

「柚も!やっとこれで、フリルドスクエア全員チーム結成だね!」

「アタシ達と4対4で戦って貰ってもいいですか?」

 

「ロータリー・クリーナー」の4人の言葉に加蓮が素早く端末を弄る。他2人の予定を確認しているのだ。

 

「ネネは大丈夫だけれど、忍が今日はレコーディングだ………。仕方ない、リーダー不在だけれど、ネネに誰かオフの子連れてきてもらおう。」

「響子さん、柚さん、智香さん、翔太君、宜しくお願います。私も頑張るんご!」

 

こうして一行は346プロ内のシミュレーター室へと向かった。

 

 

――――――――――

 

 

「んで、ネネ。連れてきたのが、美羽なのね。」

「チーム「ダジャレンジャーズ」のリーダーですし………。」

「アレ?私じゃ不満ですか!?」

「いや、フェネクス暴走事件じゃ活躍したって聞くから頼りにするよ。………一応。」

 

栗原ネネが連れてきたのは、矢口美羽。これでも、輿水幸子、黒川千秋、依田芳乃のチームのリーダーを務めているので、忍の代役をお願いしたという話だ。

機転は利くが、普段は何処となく頼りない………というか抜けている印象があるのが正直な美羽のイメージだった。

 

「バトルは真面目にやります!………それに、晶葉ちゃん達とメンテナンスした時に、面白そうな「追加ステージ」をやってみたんですよ。」

「追加ステージですか!?もしかして絶叫マシン!?」

「響子さん、そこから離れて下さい。あの一年戦争の舞台である「ソロモン」です。外の宇宙空間だけじゃなく、中の迷路のような通路でも戦いを繰り広げる事が可能なんです。」

「へー、じゃあやってみようか。智香さん、今日はどのストライクで行く?」

「そうだなー。色々使ってみたいし………。」

 

美羽の説明で楽しみになる一同。こうして、「ソロモン」でガンプラバトルを繰り広げる事になった。

 

 

――――――――――

 

 

ガンプラをセットすると、あかりは椅子に座りペダルを踏み操縦桿を握る。今回はいつものメンバーと違う戦いだ。特に智香は忍のりんごろう………でなくコレンカプルを倒したという事も聞いている。強敵なのは確かだった。

 

「使いこなしてみせる………絶対に………!」

『あかりちゃん、準備はいい?』

「OKんご!」

 

発進準備が整う。各チームそれぞれ8体のガンプラが稼働する。

 

『矢口美羽!ガンダムAGE-1 タイタス!マッシブにゴー!』

『北条加蓮のガンダムデルタカイで、アクロス・ザ・スカイ!!』

『栗原ネネ!セカンドVで宇宙(そら)に羽ばたきます!』

「辻野あかり!クロスボーン・ガンダムX1フルクロス、発進するんご!!」

 

『五十嵐響子お手製のリバウが戦場を駆け巡ります♪』

『喜多見柚!アドヴァンスドジンクスでグサァーッ!とね♪』

『若林智香!パーフェクトストライクガンダムでレッツファイト!』

『御手洗翔太のガンダムフェニーチェリナーシタで、魅力を発揮するよ!』

 

それぞれの機体が正常に起動し、ソロモンへと飛び出して行った。

 

 

――――――――――

 

 

ソロモン宙域へと飛び出したあかり達一同は、目の前の宇宙空間にそびえ立つ巨大な岩石を見る。反対側では、チーム「ロータリー・クリーナー」も同じように見ているのだろう。

 

『超長距離狙撃に向いてない戦場だと判断したからか、相手チームは、智香さんのストライカーパックを変えてきましたね。』

『「パーフェクトストライクガンダム」………。「機動戦士ガンダムSEED HDリマスター」で登場した装備だね。エール、ソード、ランチャーの3つの混合パックだったっけ。』

 

パーフェクトの名の通り、様々なストライカーパックの良い所取りのパック………なのだが、エネルギーの消費や武装の使い分けに思考を割く為、中々扱いは難しかった。その強化処置として追加バッテリーを備えているが、機動性までは改善しきれず、最終決戦では使われなかった。

 

「パーフェクトストライクが外に来るか中に来るか………。」

『さて、突入しますよ!あかりさん!』

「んご!?って、美羽さん、中で戦うんですか!?」

『相手がどちらから攻めて来るか分からない以上、2組に分かれたほうが効率的です!………クロスボーン・ガンダムは接近戦に強いんでしょう?』

「た、確かに………。」

『じゃあ、私とネネは外周を周って攻めるよ。………ネネ、モビルアーマー形態になるから乗って。』

『了解です。』

 

作戦が決まると加蓮のデルタカイは変形し、ネネのセカンドVを乗せて飛んでいく。あかりのX1フルクロスは、美羽のタイタスと一緒に通路の中に入って行った。

 

 

――――――――――

 

 

「あかりちゃん、随分悩んでいる感じでしたが、大丈夫でしょうか?」

『まー、ここら辺は徐々に慣れていくしかないね。』

 

ソロモン外周を周っているセカンドVを操るネネはデルタカイを操る加蓮に聞く。実はガンプラバトルをする時のメールでの連絡で、あかりが色々と悩みを抱えている事は情報として仕入れていた。その為、彼女の事を考えるといささか不安ではあった。

 

『ま、とりあえずは楽しもう。美羽がいるし、案外何とかなるかもしれないし。』

「そうですね。………さて、相手の機動力を考えたらそろそろ遭遇します。」

『相手4機の内、長距離砲撃のできる機体は?』

「リバウ以外の3機ですね。多分、外にいるのは………。」

 

ピピピピピッ!

 

ネネの言葉と同時にアラートが鳴り、長距離ビームが2つ飛んでくる。

それは、モビルアーマー形態の翔太のフェニーチェの「リナーシタライフル」と、その上に乗った智香が駆るパーフェクトストライクの左腰に据えた「320mm超高インパルス砲「アグニ」」であった。

 

『邪気が来たか!』

 

講習等で訓練した成果か、セカンドVを乗せたままモビルアーマー形態で華麗に回避する加蓮のデルタカイ。

すぐさま、デルタカイはそのまま「ハイ・メガ・キャノン」を撃ち、セカンドVは「メガビーム・キャノン」で応戦する。

一足先にソロモンの外で熱いガンプラ同士のバトルが始まった。

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