【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド 作:擬態人形P
「愛ちゃんもチーム募集してたんだね。」
「はい!アタシも涼さんや夢子さんみたいに色んな人達と組んでみたいんです!」
346プロからやってきた池袋晶葉、八神マキノ、大石泉、原田美世達が876プロのシミュレーターのグレードアップを行っている間、オフィスで相葉夕美と幽谷霧子にお茶を出しながら会話をする日高愛。
丁度チームを組もうと思ってた所で、ガンプラチームを募集している人達に出会えたのは彼女にとっては運命すら感じた。
勿論、それは夕美や霧子にとっても同じですぐに意気投合する事になる。
「愛ちゃん。お母さん………日高舞さんは元気にしていられる?」
「ママは相変わらずです。大人げ無いから今回の「シンデレラとガンプラのロンド」にも参加したいって言うんじゃないのかな?」
「あはは………。」
ズケズケと自分の母の事を言う愛に苦笑する夕美。
日高舞とは過去に伝説を色々作りだしたアイドル………なのだが、性格が破天荒で色々ととんでもないイベントをやって愛達を困らせる事もある女性だ。
その圧倒的な存在感故に愛にとってはアイドル活動を始めた当初はトラウマともなっており、それを乗り越えるのが彼女にとっての試練だったとも言われている。
………とはいう物の、母として娘を溺愛しており、愛情をたっぷり持っているのも事実であるのだから、憎めないのが娘である愛を始めとしたアイドル達の総評だ。
「チーム戦だから、きっと他のプロダクションのスケールの大きなアイドル達を引き連れて大暴れしそうです。」
「そこまで来ると笑えないね、それ………。」
話を聞いている内に苦笑が乾いた笑みへと変わる夕美。そこで、霧子がこの雰囲気を変えようとしたのか愛に聞いて来た。
「愛ちゃんは………どんなガンプラさんを使うの?」
「ママは強さだけで考えれば「赤い彗星」です。だから、まずは敢えてこの機体を選びました!」
見せてくれたのはファイアーレッドのモノアイの機体だ。「ゲルググ」と呼ばれる種類の機体だという事は分かったが、赤い彗星の「シャア専用ゲルググ」とは少し違う。
「………赤い彗星とよく間違えられたと言われている「真紅の稲妻」の「ジョニー・ライデン」?」
「はい!漫画「機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還」に登場する「ジョニー・ライデン専用高機動型ゲルググ」です!」
「カッコいいガンプラさんを選んだんだね、愛ちゃん。」
成程、確かにこのガンプラで日高舞を打ち破る事ができれば凄い話だろう。ここら辺、愛の拘りを感じさせられた。
「ママはその気になればどんなガンプラでも使いこなせます!アタシも早く乗りこなせるようにしないと!」
「………話はまとまったみたいね。最後の1人を求めて765プロに行きましょう。」
愛が立ち上がりガッツポーズを取った所で泉がシミュレーター室から出てくる。どうやらグレードアップが終わったらしい。こうして、愛を加えた一行は書置きを残し(愛曰く876プロはアイドルの自主性に任せているのでこれでいいらしい)、765プロへと向かった。
――――――――――
765プロの前に着いた一行は妙な光景を目にした。
劇場風の建物の前ではカメラなどの撮影セットが並んでいて、その中心で青髪のセミロングの女性と赤み掛かった茶髪のロングの女性が相対していたのだ。前者は素手、後者はレイピアのような物を持っていた。そして衣装は、何故かセーラー服を基調としたものだった。
「なんだろう?………コレ、何かの撮影かな?」
「あ、あの服装見覚えがあります!「出撃!アイドルヒーローズ」ですよ!」
「わたしも思い出しました………。765プロが誇る大人気のヒーロー特撮番組ですね。」
「そーいう事。」
『ん?』
別の声に振り向いてみれば、そこには北条加蓮が何故かマイクを持って立っていた。
「加蓮ちゃん、どうしてここに………?」
「インタビュアーの仕事をしてたの。素手で構えている正義側が「マイティセーラー」こと、七尾百合子。レイピアを構えている悪側が「デストルドー総帥」こと、田中琴葉さん。」
丁度、加蓮の説明に合わせて、2人が会話をし互いに位置を入れ替えながら、派手な演劇を繰り広げる。やがて、集まっていた観衆が大熱狂のままに撮影は終わる事になった。
「346プロの蒸機公演のスチーム=テのシーンを思い出すね。」
「感覚としては、それに近いと思うよ、夕美さん。」
そして、一段落するとその演劇を演じた2人がこちらにやってきた。夕美達にも気づいたのか、ぺこりと挨拶をしあう。
「そうですか、皆さんがシミュレーターのグレードアップをしに来てくれたんですね。」
「うむ。早速だが取り掛からせて貰おうか。行くぞ、マキノ、泉、美世。」
琴葉に挨拶を済ませ劇場内のシミュレーター室へと向かう晶葉達。
夕美、霧子、愛の3人は2人にガンプラチームを作ったのかを聞いた。
「私は実はもう4人チーム作っていて、これから同じチームのジュリアちゃんと一緒に346プロに行く所なんです。加蓮さん、向こうでネネさんが待ってくれているんですよね?」
「そうそう。こっちからもう色々話してあるから、リラックスして行って来ればいいよ。」
「ありがとうございます、それじゃあ、お先に失礼しますね!」
もう一度丁寧に挨拶をして去って行く琴葉。どんなチームを作ったのだろうかと疑問に思う夕美達だったが、残った百合子がもじもじとしながら何かを言いたそうな顔をしている事に気付く。
「あ!百合子さんってもしかしてまだ1人なんですか!?」
「う………ガンプラはあるんですけれど、中々組めなくて………杏奈ちゃんとのチームは、今回は避けたほうがいいって言われてるし………。」
「じゃあ、百合子ちゃん。わたし達とチームを組みませんか?これで丁度4人ですし。」
「本当ですか!やった!………あ、じゃあ、4対4のチーム戦しません?撮影前にシミュレーター使っている人達がいましたし、その人達に頼めば!」
「そうだね。………ちなみに百合子ちゃんの機体は?」
「風の戦士である私はこれです!」
百合子がバッグから取り出したのは白いゴーグルアイの機体。283プロの社野凛世の操った「トールギス」の系統に似ていたが、青いラインが入っていた。
「「火消しのウインド」が操る「トールギスIII」です!「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz」の機体になります!それでチーム名はどうします?」
「そうだね………色とりどりの花が揃ってるし、「カラフル・フラワーズ」でどうかな?」
「いいですね!アタシは賛成です!」
愛の言葉に全員が納得し、チームが出来上がる。何気にガンダムタイプが1機もいないチームであったが、これはこれで面白い気もした。
「じゃあ、765のシミュレーターを使っているチームの人々に挨拶をしよう!」
こうして、チーム「カラフル・フラワーズ」の面々は劇場の中に入って行った。
――――――――――
「それで、使っていたのが穂乃香ちゃん達のチームである「ガンダムバレエ組曲」の4人だったんだね。」
「夕美さん達もチームの結成おめでとうございます。」
シミュレーター室で会話をしてきたのは、綾瀬穂乃香を始め、羽田リサ、涼宮星花、梅木音葉のチーム「ガンプラバレエ組曲」の面々だ。
最初の頃こそ、バトル初心者である音葉が苦戦を強いられていたが、徐々に操作も慣れてきてチームとして仕上がりを見せてきているらしい。バトルが楽しみだった。
「346、283、876、765の有名アイドル達が来るなんて………。」
「本当に重厚な曲を聞かせてくれそうですわ。」
「私達も………、それに応えるような音色を響かせないと。」
「よし、グレードアップ終了!………いいよ、何処で戦ってみる?」
美世の言葉に一同は頭を悩ませる。どういうステージが面白そうか………。
迷う一同は「コロニー攻防戦」というステージに注目した。
「これ、どういうステージなの?」
「見る目があるな。これは「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」の最終決戦のステージだ。普通は単に背景でコロニーが地球に落下していくだけのステージだが………ステージギミックでその場にいた戦艦やモビルスーツ………果てには「デンドロビウム」や「ノイエ・ジール」を介入させる事も可能だぞ。」
晶葉のその言葉を聞いた一同は思わず身を引かせる。大型モビルアーマー同士がぶつかり合う戦場で戦うというのか?
「あの………その2機とかが、わたし達を攻撃してくるというのは………。」
「普通は無いな。只、流れ弾に巻き込まれる可能性はあるし、「大きく戦況を変えてしまった時はその限りでは無い」。」
「戦況を変えた場合?………こ、怖いけど面白そうですね………やってみます?」
愛の言葉に試してみようと頷いた8人は怖い物見たさでシミュレーターに入った。
――――――――――
夕美はフォーンファルシアをセットすると椅子に座りペダルを踏み操縦桿を握る。
ステージもそうだが、別々のプロダクションの仲間と混合チームを試してみるのもワクワク感があった。
(みんなこうやってチーム作っていったんだな………。)
そんな感慨深さを覚えている内に背景がカタパルトに移り、発進準備が整う。それぞれ、自慢の口上を言う時が来た。
「相葉夕美!フォーンファルシアで戦場に花を咲かせます!」
『幽谷霧子………ブレイヴ指揮官用試験機さん、宜しくね。』
『日高愛!ジョニー・ライデン専用高機動型ゲルググ!!発進ですッ!!』
『風の戦士、七尾百合子のトールギスIIIが火消しします!』
『綾瀬穂乃香、ル・シーニュ!発進お願いします!』
『羽田リサ!インプルース・コルニグスが行くわよ!』
『アーマディロ装備ガンダムサンドロック………涼宮星花が奏でます!』
『梅木音葉のゲルググキャノン1A型………戦場に音を響かせます。』
こうして8体のガンプラは戦場へと飛び出して行った。