【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド 作:擬態人形P
「無事に終わりましたね、撮影。」
「疲れたし、スパに行こうよ、スパに!」
「洋子さん、すぐスパに行きたがるよな。」
「その前にシミュレーターで鍛えませんか?」
蒸機公演関連の撮影会を終えたチーム「クロックワークメモリー」の岡崎泰葉、斉藤洋子、神谷奈緒、中野有香はいつものようにシミュレーター室へと向かっていた。
最近、システムのグレードアップが行われたという事もあり、泰葉達もその過程で導入されたと言われている新しいステージを体感してみたかった。
しかし………。
「何かシミュレーター室が騒がしいですね………?」
入ってみると、そこには色々なチームのアイドル達がモニターを見ていた。藤原肇率いる「豊穣の色」、西川保奈美率いる「青春の16歳」、桃井あずき率いる「和装の美少女」………チームカラーもアイドルの所属事務所も様々だ。
「あ、泰葉さん達も挑戦しに来たんですか?」
「ネネちゃん?挑戦って一体………?」
少し離れた所で、1人携帯端末を弄っていた栗原ネネに話しかけられた泰葉は首を傾げる。そのタイミングでシミュレーターが開いた。
「うわーん、負けましたー!」
「初見でアレは辛すぎませんか!?」
「本当に貴女達、結成したばかりなの?」
「熟練の香りがするのでー。」
4対4のガンプラバトルに敗北したのだろう。矢口美羽、輿水幸子、黒川千秋、依田芳乃のチーム「ダジャレンジャーズ」が出てきた。
その反対側から、勝利チームである4人のアイドルが出てくる。その娘達を見て、泰葉達は少し驚く事になる。何と全員が「赤」系の髪をしていたのだ。
その内3人はボブくらいの長さの赤髪の少女達で、残り1人の若干茶髪っぽい髪のロングの少女に連れられて出てきた。代表して、そのロングの少女が挨拶をする。
「美羽ちゃん達、対戦ありがとうございました。色々学ぶことがありましたね。………あ、貴女達も対戦希望ですか?」
「あ、こんにちは。………あの、まさかとは思いますが。」
モニターを見ていたチームを合わせた4チームの顔を見て泰葉は気づく。この様々な特徴を持つチーム達に勝ったというのだろうか?しかも、美羽達の話が確かなら、結成したばかりだと言うが………。
「まずは自己紹介しますね。私は田中琴葉。こちらの同じ765プロダクションのアイドルはジュリア。」
「ギターを弾くのが趣味なんだ。パンクロック系のアイドルだから宜しくな。後は、同じ346プロのアイドルだから改めて挨拶は必要ないかもしれないけれど………。」
「おう、村上巴じゃ。どうじゃ、うちらのチーム「紅蓮の魂」は?中々の結束力じゃろ?」
「安斎都です!皆さんの協力のお陰でただいま4連勝です!」
どうやら765プロ&346プロの混合チームであるらしい。しかしよくもこんな赤い光沢を放つ髪の乙女達を集めた物だと泰葉達は密かに感心する。
とりあえず、彼女達4人も自己紹介を行っていく。
「蒸機公演クロックワークメモリーは私も見ました。恥ずかしながら涙を流してしまいました。お仕事応援しています。」
「ありがとうございます。………あの、宜しければ私達ともガンプラバトルをして貰っていいですか?」
「いいですけれど………興味あるんですか?」
「はい。私達も力のあるチームとのバトルはやってみたいんです。」
元々シミュレーターを使う予定だったのだ。どうせならば、新しいチームと戦ってみたい。それが泰葉達4人の想いだった。
そんな新たな挑戦者の出現に、周りのアイドル達はどうなるだろうと色々会話をする。
泰葉達と琴葉達の8人はネネにナビを頼みながら、ステージを選択する。
選ばれたのは、偶然にも少し前まで765プロのシミュレーターでバトルを繰り広げられていた機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYの最終決戦の舞台である「コロニー攻防戦」。
彼女達もステージギミックに興味があったので周りの戦艦やモビルアーマーが入り混じる乱戦にする。
「素敵なバトルにしましょうね。」
「お姉さん達は負けないよ。ね!」
「ああ!相手が765プロでもな!」
「押忍!宜しくお願いします!」
「不束者ですが、全力で取り組みます!」
「さて、実力見せて貰おうか!」
「相手にとって不足無しじゃな!」
「バトルの真実を見極めますよ!」
こうして8人のアイドル達はシミュレーターを起動させた。
――――――――――
泰葉はシミュレーターにガンダムX3号機と12基のGXビットをセットする。
フラッシュシステムによるGXビットの操作は、ルール上は自由だったが、相手の実力に不気味な物を感じたので、今回は全機投入する事にした。
「これが吉と出るか凶と出るか………くすっ、私やっぱり、負けず嫌いかな。」
やがて発進準備が整う事を知らせる文章がコンソールに表示され、背景が電子的なカタパルトへと変わる。泰葉は集中した。
「岡崎泰葉流ガンダムX3号機………咲かせてみせます!」
『斉藤洋子でフルアーマー百式改!………師匠の意地、見せますか!!』
『神谷奈緒!ジェスタ・キャノン、行きます!』
『押忍!カラ=テの使い手である中野有香が、マスターガンダムで出ます!』
『田中琴葉のナイチンゲール、発進………みんな付いてきて!』
『ジュリア!インフィニティットジャスティスでロックに弾かせるぜ!』
『村上巴!アリオスガンダム アスカロンで魂見せたる!!』
『レッド・ゼータを駆る安斎都が真実を見出します!』
こうして8体のガンプラは星の屑作戦の最終段階の舞台へと飛び出して行った。
――――――――――
CPUのモビルスーツや戦艦………そして、デンドロビウムとノイエ・ジールの砲火が飛び交う中で泰葉達のチーム「クロックワークメモリー」は事前に仕入れた情報を纏めていく。
「確か、琴葉さんの扱う「ナイチンゲール」は「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン」の「シャア・アズナブル」専用のモビルスーツですね。赤い大型のモノアイ機で「ファンネル」が使えたはず………だったと。」
『ジュリアちゃんの「インフィニットジャスティスガンダム」は「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の「アスラン・ザラ」のガンダムだね。赤い機体で接近戦用の装備を備えてるよ。』
『巴の「アリオスガンダム アスカロン」は「機動戦士ガンダム00V」とかに登場するモビルスーツだ。「アリオスガンダム」を赤くした感じで、変形もできたはずだよな。』
『都ちゃんの「レッド・ゼータ」は「GUNDAM EVOLVE」に登場する「Zガンダム」の赤いバリエーション機ですね。こちらも変形できると思います。』
『……………機体まで全部赤い?』
ここまで徹底して赤いチームを作ろうと考えたのは誰なのだろうか?
とりあえず、注意しながら進んで行こうと4人は話し合う。
「何を仕掛けてくるか分からない以上、12基のGXビットを先行させます。」
『ヤスハの言う通り、それが妥当だろうな………。』
フラッシュシステムを扱うのは大変だが、色々な用途に使えるGXビットを進める泰葉。やがて、反対側の戦場から4機のモビルスーツが登場する。
『アレ?何か作戦練ってくるかと思ったけれど、真っ向勝負?』
『おかしいですね、ヨーコ先生?ナイチンゲールがファンネルを展開していません。出し惜しみでしょうか?』
奇妙な顔をしている一同だったが、ここで戦場に変化が起こった。
先行していたGXビットが12基ともいきなり加速してチーム「紅蓮の魂」に突撃し始めたのだ。
「え!?」
『おい!ヤスハ!?何やってるんだよ!?いくら相手が単純戦法だからって………!?』
「私の指示じゃないです!?」
『何!?』
泰葉は慌ててコンソールを弄るが何故か画面には「制御不能」の文字が出てくる。
そうこうしている内に12基のGXビットは………レッド・ゼータの周りに集まり、「反転する」。
「………都ちゃん?」
『すみません、泰葉ちゃん。この12基のGXビット「借ります」ね?』
その言葉通りGXビット達はフォーメーションを作る。
6基が前に出てシールドを構え、その後ろに6基が隠れるように並ぶと「サテライトシステム」の「リフレクターパネル」を展開し………サテライトキャノンの準備に入る。
「ま、待って下さい………何がどうなって………?」
『マイナーな機体なので知識は無いと思いますが、このレッド・ゼータは「サイコミュ・ジャック」を備えていて相手のサイコミュ兵器を自分の制御下に置けるのです。』
「い、一度に6発のサテライトキャノンを操作できるのは何故?私、同時発射は自機含め2発が限度なんですが………。」
『「サイコ・ニュートライザー」で思考や動きがダイレクトに機体に反映されるようになってるんですよ。あ、ご心配なく。フェネクスのようなデメリットは有りません!』
楽しそうに発言する都の言葉に、背筋に寒い物を覚える泰葉。他のチームが「初見殺し」でやられた理由が分かった気がした。
サイコミュ………ビット系の兵器は全て都のレッド・ゼータ制御を奪われてしまう。琴葉のナイチンゲールがファンネルを展開していなかったのは、サイコミュ・ジャックの邪魔にならないようにする為なのだ。
「あ、あの、サテライトキャノンの破壊力はコロニーすら吹き飛ばしますよ?星の屑作戦も………。」
『それ面白いですね!一度は地球に住む民の為、星の屑作戦阻止してみたかったんですよ!』
「そんな歴史を変える事をしていいのですか!?」
『ガンプラバトルですからアリです!………というわけで、言わせて貰いますね!マイクロウェーブ来る!』
都の言葉と共に6本の光がGXビットに降り注ぐ。
不味いと泰葉は思った。彼女は本気で泰葉達や落下するコロニーを吹き飛ばす気でいた。
「各機、散開!出来る限り各機、離れて!」
『サテライトキャノン………発射ーーーッ!!』
泰葉達4人が分散する。そして、それと同時に都は発射命令を出す。
6機のGXビットから殲滅級の光が放たれた。