【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド 作:擬態人形P
「うーん………このガンプラ、どう仕上げようかな~?」
好物のフライドポテトを食べながら346プロ内の2階の見晴らしの良い通路を歩くアイドル………北条加蓮は悩んでいた。
ガンプラバトルに向けて本格的な機体選びと組み立ては順調に行っていたが、肝心の塗装とチームメンバーの募集が上手くいって無かった。
(やっぱりアッと驚くようなチームを作りたいよね。トライアドプリムスがダメって言われている以上、私と共通性を持った子を引き入れたいというか………。)
テラスに差し掛かった所で加蓮は見る。丸いテーブルの席に2人のアイドルが座っていた。
1人は黒髪の栗原ネネ。もう1人は灰色の髪の成宮由愛であった。
「やっほ、ネネに由愛じゃん。何してるの?」
「あ、加蓮さん、こんにちは。………って、またポテト食べてるんですか?」
「いいじゃん、健康体なんだし。ネネもたまには食べてみるといいよ。………で、改めて何してるの?」
「私がネネさんのガンプラに色を塗っているんです………。ちょっと細かいパーツが多いので………。」
由愛の言葉に、加蓮はネネが持っている物を覗き込む。
確かにそれは塗装中のガンプラであった。ガンプラの組み立てを終えたネネは、由愛に塗装を手伝って貰っていたのだ。しかし、そのガンプラの正体は………。
「へ~………、ネネってそんなガンプラが趣味だったんだ。ちょっと意外。」
「茶化さないで下さい、加蓮さん。」
「だって、ネネってテレビ鑑賞が趣味でしょ?ガンダムのアニメの知識もあるとは思ってたけれど、まさか「小説」の方のモビルスーツを使うなんて思わないじゃん。」
「昔、入院していた頃は漫画や小説も読んでいたんです。………それだけ時間もありましたから。後、妹のしーちゃんに読ませていい物を選ぶのに、全部読み込んでたんです。」
「成程ねー………。他人事じゃないね、それ。」
加蓮も昔は病弱で入院していたのだ。そこでの肉体的、精神的苦痛は想像を絶する物だ。お互い滅多に言葉にはしないが、これは経験した者にしか理解できないだろう。
「大丈夫ですか、加蓮さん?」
「あ、大丈夫、大丈夫。………そうだ、ネネ。私とチーム組まない?」
「チームですか?でも、まだ私ガンプラバトルには慣れて無くて………。」
「いいのいいの。………元病弱同士、チームを組んだら面白いと思ってね。周りをアッと言わせたいじゃん。」
「加蓮さんがいいなら………お願いします!」
「よーし、1人ゲット!由愛はどうする?」
「あ、御免なさい。私はサポートに回ろうかなって………。」
由愛は少し申し訳なさそうに言う。
ガンプラの組み立てをするに当たってサポートをする者達の存在は必須だ。由愛のように塗装等の手伝いを行って回る者達の存在も少なくない。346プロでは、他にも吉岡沙紀が塗装の手伝いを行っていたし、組み立てに関しては原田美世といった存在が皆のサポートを担当していた。そう言った人達の存在はバトルをする者達にとっては本当に有り難い。だからこそ………。
「そんな謙遜しなくていいって。由愛達に感謝している人達は多いんだからさ。」
「そうでしょうか………?」
「うん。………と言うか、実は私も塗装手伝って欲しくて。」
「分かりました。見せて下さい。」
「はい!」
加蓮は自慢のガンプラを2人に見せる。それを見たネネが珍しく怪訝な顔を見せた。
「加蓮さん………。何でそんな「無茶」なガンプラ使うんですか?きっと、凛さんや奈緒さんが怒りますよ?」
「だって、カッコいいんだもん!」
「でも、偶然ですが、ネネさんと加蓮さんのガンプラ、イメージが似通ってます。「空」をイメージしているようで………。」
「そう言えばそうだね。………って事はこの出会いは運命だったって事だね!」
加蓮の笑みにネネと由愛も思わず笑い合った。
――――――――――
数時間後、ガンプラの塗装を終えた加蓮とネネの2人はうずうずしていた。早速この新規のガンプラを使ってバトルを行いたい。それが人の性であった。
「でも、そう簡単に2対2のバトルをしてくれる人なんて………。」
「いや、いるかも………。」
加蓮はテラスを見下ろす。その視線をネネと由愛は追った。
見れば、下の階の広場で工藤忍と辻野あかりが地元のリンゴについて口論を行っていた。