【デレマス×ガンブレ】シンデレラとガンプラのロンド 作:擬態人形P
「うぅっ………迂闊に「ミノフスキードライブ」を「最大出力」してしまったから機体が………。ごめんなさい、加蓮さん。」
「ドンマイ、ドンマイ!ここまで善戦しただけでもいいほうだって!」
シミュレーションを終えて、栗原ネネは北条加蓮に慰められながら出てくる。
反対側から出てきた工藤忍と辻野あかりはバトルの最後に何が起こったのか分からず首を傾げる。
「あの、ネネさん………セカンドVって………?」
「あ、バトルありがとうございます、あかりちゃん。………実はセカンドVは光の翼を発生させる「ミノフスキー・ドライブ・ユニット」を「Vガンダム」の基本フレームに外付けした機体なんです。ですから、最大出力で光の翼を出し続けていると………。」
「ボカーンッ!と、「空中分解」を起こしちゃうってワケ。」
「く、空中分解って「ヅダ」じゃないんだから………。」
「ガンダム顔のヅダ………んご。」
呆気に取られる忍達に対し、ネネは恥ずかしそうにする。
実は346プロ内にもそのヅダを愛用しているアイドルはいるのだが、やはり空中分解とは隣り合わせの戦い方をしている。
それ故に、ネネの大人しそうな性格を考えると、この危うさが入り混じるセカンドVという機体のチョイスは意外に思えた。
「テレビを見ていると、Vガンダムが不憫に思えて………それで、せめてVガンダムの一番の装備………セカンドVで挽回させてあげたかったんです。」
「Vガンダムと言うよりシュラク隊だよねぇ。ネネの気持ちはよく分かるよ。」
その事情を説明するネネと加蓮の言葉を聞き、忍とあかりは納得する。確かにVガンダムの不憫さは、ある意味ウィンダムに匹敵するからだ。そういう機体を自分の手で活躍させたいという気持ちは何となく2人には理解できた。
「何はともあれバトル楽しかったよ!ありがとう!………由愛ちゃんもガイドをしてくれて………。」
そこで忍達は気づく。
笑顔で見守る成宮由愛の所に多数のアイドル達が集まっている事に。
「すっごーい!忍ちゃんやネネちゃんって強いんだね!まいちゃんもそう思ったでしょ!」
「はい。あかりさんと加蓮さんもカッコよかったです!」
目を輝かせて横山千佳と福山舞がバトルを終えた少女達を褒める。
それに続いて、遊佐こずえと市原仁奈が独特の口調で話しかける。
「ふわぁ………。ガンプラバトル………たのしそー………。」
「楽しそうでごぜーます!仁奈達もやりたいでごぜーます!」
「みんな………これは一体?」
「私達………途中から………ネネさん達のバトル………見てた………。」
「かおる達ね!お姉ちゃん達のガンプラに興味あるの!」
驚く忍達に対し、佐城雪美と龍崎薫が状況を説明する。
10歳になるかならないかの小学生組は年齢的な事情から自分のガンプラを持ちにくい。だからこそ、その自分のガンプラを使ってカッコよく戦う忍達4人のような存在は憧れだったのだ。
「みんな、ガンプラバトルがしたいのですね。………でも、困りましたね。私達の手持ちのガンプラは癖が強いから、今貸してあげるのは難しいですし………。」
「ならば、シミュレーターに登録されているガンプラを使ってCPU戦を行うか?」
「晶葉ちゃん?………それに、泉ちゃんも!」
悩むネネに対し、現れたのはシミュレーターの作成を行っていた池袋晶葉。そして、今回はデータ面で協力をしていた大石泉も一緒だった。彼女は手持ちのノートパソコンを開き、説明する。
「このシミュレーターは元々多数のCPUのガンプラと戦う事を想定して作られてるわ。だから、忍達のような癖の強すぎるガンプラはともかくとして、基本的な「ジム」とか「ザク」とかの機体のデータは登録されているのよ。」
「じゃあ、その登録されている機体を使えば、みんなでバトルができるんですね!」
「そういう事。今の所、最大で4人までしか参加できないから順番待ちになるけれどね。」
喜ぶネネに対し、泉も笑顔で応える。
何でもシミュレーターによるガンプラ同士のバトルはあくまで二次的な副産物で、元々は大多数の対CPU機体とのバトルを楽しむ為に作られたのだ。
メインで開発を行っている晶葉はニヤリと笑いながら忍達4人を見渡す。
「勿論、危ない事が起きないように忍達にも手伝ってもらうぞ。………あ、その癖の強すぎる機体も今は無しだからな。」
「分かったよ!アタシ達もガンプラバトルの楽しさ、知って欲しいし!」
「私達も色んなガンプラを使って学ぼうと思います!」
「初心に帰るってヤツだね。いっちょやりますか!」
「みんな、良かったですね!じゃあ、順番に、ケンカせずに………ね♪」
『は~~~い!』
ガンプラバトルができるという事で、幼い少女達の元気の良い声が響いた。
――――――――――
その日の夜、小学生アイドル達を家や寮に帰した後で、忍達4人は集まっていた。帰宅する前に、加蓮からある提案を持ちかけられたのだ。
「4人でチームを作る!?」
「そ。専務も言っていたじゃん。大会に出るには控え合わせて4人必要だって。こういうのは早い内に結成しておいた方がいいと思ってね。」
「加蓮さんのアイディアは素晴らしいけれど、私達、まだまだガンプラバトルは未熟ですよ?」
「未熟だからこそ、競い合って鍛え合うのが上達への早道!これはトライアドプリムスで学んだ事だから、効果はあるよ。」
「確かに………それに、新しいガンプラを作りたくなった時に、忍さんやあかりちゃん達を含め4人で金銭面でも相談できますよね。」
「そうそう、ネネの言う通り。………ってなワケでどう?」
笑顔で投げキッスをしてみる加蓮の姿に忍とあかりは考える。
これも何かの縁だし、4人チームを結成してみるのも面白いと思えた。何より、先程のバトルで加蓮とネネの力も知る事ができたのだから、ガンプラバトルに関しては問題は無かった。
問題があるとすれば………。
「チーム名、どうする?リンゴと元病弱………じゃ、カッコ付かないし。」
「そうだね………「不屈のリンゴ」とか?」
「「不屈のりんごろうさん」?」
「何でそこでりんごろうが出てくるの!?」
「え、英訳してみますね!………えっと、「フォーティチュード・アップル」って出てきました。」
携帯端末で検索をしたネネの言葉に、他の3人はおおっと顔を合わせる。
「何かカッコいい………!」
「いけるんご!」
「じゃあ………決まりだね!」
加蓮が手を出す。
それに忍、あかり、ネネが手を乗せていく。
『フォーティチュード・アップル!結成!!』
こうして346プロの最初の4人チームがここに結成された。