生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡 作:おたふみ
「この度、生徒会長に就任した2-Jの雪ノ下雪乃です」
私は体育館のステージ上、マイクの前に立っている。ステージ上には、由比ヶ浜さん、一色さん、本牧君、藤沢さん…。
比企谷君、貴方はどうして一緒のステージに…、私の隣に居てくれないの…。
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数日前
「雪ノ下、由比ヶ浜、君達が生徒会長に立候補するということでいいんだな?」
「はい」
「はい」
平塚先生の問いかけに私と由比ヶ浜さんは返事をした。
城廻先輩も一色さんも頷く。
「ゆきのん、負けないよ」
「挑むところよ、由比ヶ浜さん」
「ひとついいか?」
比企谷君が声をあげる。
「十中八九、雪ノ下が勝つだろう」
「そ、そんなのわかんないじゃん!」
「まぁ、最後まで聞け」
比企谷君が由比ヶ浜さんを制し話を続ける。
「現在、立候補の届けが出されているのは、会長候補の3人、副会長候補の本牧、書記の藤沢。会計は立候補者なし、庶務はもとから任命制だ。このままだと、会計も任命になる。そうですよね?城廻先輩」
「うん、そうだね~」
ふんわりとしたいつもの口調で答える城廻先輩。
「そこで、雪ノ下には会計に由比ヶ浜、庶務に一色を指名してほしい。万が一、由比ヶ浜や一色が当選した時も然りだ」
私は由比ヶ浜さんと比企谷君を指名するつもりだった。奉仕部の枠組みがなくなっても、また三人で出来ると思っていた。
「どうして…」
動揺する私に彼は言った。
「由比ヶ浜の会計としての能力が高いのは文化祭のクラスでの予算管理で証明されている。一色もこんなキャラを作ってるが頭はキレる」
『えへへ』と言っている由比ヶ浜さんと『キャラ作ってないです』と怒ったフリをしている一色さんを他所に平塚先生が私の言いたいことを代弁してくれた。
「比企谷、君は生徒会には入らないのかね?それと奉仕部はどうする?」
「俺は奉仕部に残ります。悪評だらけの俺が生徒会に入ったらダメでしょ。それに…」
「それに…、なんだ比企谷?」
「雪ノ下、俺のやり方嫌いなんだろ?」
胸が苦しくなった。
あの竹林で、彼の嘘の告白を聞いて出てしまった言葉。
あの時、気がついた。自分が彼のこと『比企谷八幡』を好きだということを。彼が他人の為に自らを傷つける姿を見たくなかった。何より、嘘でも自分以外の人に告白する姿を見たくなかった。
でも、吐いた言葉は戻らない。
俯くことしか出来ない…。
「何、下向いてるんだよ、雪ノ下」
声をかけられ彼の方を向く。
「『雪ノ下雪乃』が生徒会長をやろうっていうのに下を向いてどうする。それとも怖いのか?」
挑発?いいえ、彼は私を鼓舞している。その顔は、少し挑戦的な笑みを浮かべてはいるが、目は腐ったそれではなく、優しい目だった。彼はまだ私を信じてくれているの?
「何を言っているの?目だけでなく頭も腐ってしまったのかしら?私が生徒会長ごときで怖がる訳ないでしょ」
「頭は腐ってねぇよ。安心して生徒会長になれ、奉仕部部長は俺が引き継いでやるから」
「貴方が残るから、安心出来ないのではないのかしら?それと、部長は任せられないわね。精々部長代理かしら」
「ああ、面倒臭ぇ。それでいいよ」
普段なら、そんなことはないのだが、この時はお互いに目をみつめあっていた。
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比企谷君が壇上に居ないことを不安に思いながら演説を進めている中、比企谷君と目があった。その目は部室で見た目のと同じだった。
いいわ、比企谷君。今は貴方の思惑に乗ってあげる。いずれは私の隣に居させてみせるわ。
そして後悔することね、私の心を奪ったことを。
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なんとなく思いつきです。好評なら、続けます。
書記ちゃんは300文字で停滞中です。もう少しお待ちください。