生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡   作:おたふみ

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10話

昼休み。

由比ヶ浜さんと生徒会室でお弁当を食べている。

 

お弁当を食べ終わり、俯いていた由比ヶ浜さんがぽつりと言葉を発した。

 

「ゆきのんは、姫菜こと知ってたの?」

 

やはり、昨日はその話だったのね。

 

「この前、初めて聞いたわ。貴方達を見ていて、違和感があったから海老名さんに聞いてみたのよ」

 

「そうなんだね。私、ヒッキーにヒドイこと言っちゃった。姫菜の気持ちを考えてなかったし…。人の気持ちを考えなきゃいけないのは、私だった…」

 

由比ヶ浜さんは今にも泣き出しそうだった。

 

「姫菜に『もう少し現状維持がいい』って言われて表面上は大丈夫なフリをしてるけど、次に何かあったら…」

 

たぶん、葉山君が告白の阻止を比企谷君に依頼するはず。それが露見すれば、あのグループは終わる。

 

「大丈夫よ、由比ヶ浜さん。グループが壊れても、三浦さんや海老名さんは友達なのでしょ?」

 

「うん。それにゆきのんも居るから」

 

「そうね」

 

由比ヶ浜さんに笑顔が少し戻ったわね。

 

「ねぇ、ゆきのん。ヒッキーは謝ったら許してくれるかな?」

 

「大丈夫よ、きっと。私も一緒に謝るわ」

 

そう言って、由比ヶ浜さんを抱きしめた。

 

「ゆきのん…」

 

「何かしら?」

 

「生徒会役員選挙の前にさ、ヒッキーと見つめあってたよね?」

 

え?

 

「もしかして、ヒッキーとゆきのんは…」

 

「ち、違うのよ、由比ヶ浜さん。あれは比企谷君が挑発めいた発言をしたから、睨んでいたのであって決して目と目で会話をしていたとか、そういう類いではないの」

 

そうよ、まだ比企谷君が私のことを好きと決まった訳ではないし…。

 

「ふ~ん。なんか、いい雰囲気だったよね」

 

そんなジト目で見ないで!

 

由比ヶ浜さんの追求を逃れ、放課後に奉仕部へ行くこととなった。

 

 

放課後、生徒会室で待ち合わせをしていたのだが…。

 

「由比ヶ浜さん、どうかしたの?」

 

「あのね、ヒッキーは隼人君とどっか行っちゃったんだ」

 

あの男はやっぱり…。

 

「由比ヶ浜さん、どこへ向かったかわかるかしら?」

 

「え?えっと、たぶん屋上かな?」

 

人気のない屋上となると、ますます怪しいわね。

 

「由比ヶ浜さん、三浦さんと海老名さんと一緒に屋上に来て!私は先に行ってるわ」

 

「え?ちょっと、ゆきのん!」

 

「それと、ごめんなさい。貴方達のグループ、たぶん壊れてしまうわ」

 

「え?」

 

「修学旅行の一件、葉山君が関わっているはずだから」

 

「えっ!」

 

「百聞は一見に如かずよ!」

 

由比ヶ浜さんを残し、屋上へ向かった。

 

由比ヶ浜さん、百聞は一見に如かずって、わかるかしら。

 

 

 

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