生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡 作:おたふみ
「これより、生徒会クリスマスパーティーを開催します!」
一色さんの号令で盛り上がる面々。約一名げんなりした顔が…。
「先輩!なんで、そんな顔してるんですか!はっ!私と二人っきりでイブをすごしたかったとか狙いすぎです来年はぜひお願いしますごめんなさい」
「マイクを通してフルな。泣いちゃうよ」
今のはフッているのかしら?
カラオケボックスに集まった生徒会メンバー+1名。
「比企谷、いきなりフられてるし、うけるwww」
「うけねぇよ」
何故か折本さん。
「かおりん、何歌う?」
「何がいいかな?」
由比ヶ浜さんと一色さんと意気投合した折本さん。今日は特別参加らしい。
「なんで俺まで…」
相変わらず、つまらなそうな顔をしている。
「一応、生徒会メンバーなのだから、一応」
「なんで二回言ったの?」
「ほら、本牧君も歌ってるんだから、貴方も歌いなさい」
「俺にプリキュア歌えっていうのか?全部歌えるけど」
「何故、女児向けアニメの曲を歌えるのかしら…」
「お前、プリキュアバカにするなよ」
「せんぱ~い、デュエットしましょうよ」
一色さんが比企谷君の腕にくっついてきた。
「あざとい。腕を離せ。『銀恋』でいいか?」
「は?なんですか?それ」
お父さんのパーティーで誰か歌ってた気がする。
「『ルパパト』歌いましょうよ」
「なに、お前歌えるの?」
「先輩の為に可愛い後輩が覚えてきましたよ」
「そのあざといのはいらんが、歌うぞ」
何、その曲?
比企谷君と一色さんが楽しそうに歌ってる。所謂『特撮』ソングね。
比企谷君、楽しそう…。私ではダメなのかしら…。
「雪ノ下さん、暗い顔してどうしたの?」
「お、折本さん!」
「さっきから比企谷のこと見てるよね」
「そ、そんな…」
「心配しなくても大丈夫だと思うよ」
「それは…」
「比企谷、だぶん雪ノ下さんのこと好きだから」
「なっ!」
「私のせいで、あんなになっちゃったけど、比企谷から好きな人が出来たって聞いた時は嬉しかった…。それに悔しかった」
「折本さん…」
「逃がした魚はってヤツかな。ウケるwww」
おどけたように笑っているけど、どこか寂しそうだ。
「比企谷のこと、よろしくね」
そう言って由比ヶ浜さんのところへ戻った。
ワイワイと騒がしい時間はあっという間に終わりをむかえた。
ここで比企谷君に声をかけないと明日はもちろんのこと、冬休み中会えなくなってしまう。
「比企谷く…」
「せんぱ~い。送ってください。こんなに可愛い後輩を送れるなんて役得ですよ」
一色さんに遮られてしまった。
「い、いや、一色。俺はだな…」
比企谷君も抵抗しているんだけど…。
「さぁ、行きますよ」
彼に近づこうとすると…。
「ゆきのん、一緒に帰ろう」
由比ヶ浜さんに捕まった。
「由比ヶ浜さん、私は…」
「ゆきのん…」
由比ヶ浜さんが私の腕を掴む力が少し強くなった。
「わかったわ、由比ヶ浜さん」
終始無言のまま、由比ヶ浜さんと帰路についた。