生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡 作:おたふみ
翌朝。シャッターの音と話し声で目が覚めた。
「雪乃さん、可愛いですね」
「でしょ!自慢の妹だからね」
「ん…。うるさいわよ、姉さん」
「雪乃さん、おはようございます」
「おはよう、雪乃ちゃん」
「…おはよう」
「いや~、二人が一緒に寝てるなんて、小町的にポイント高いです♪」
え?
「雪乃ちゃんもやるわね」
え?え?
場所はリビング、隣には比企谷君。何故?
「ど、どどどど、どういうことかしら?」
「うるせぇなぁ。…なんで雪ノ下が隣に居るんだ?え?俺、なんかやらかしたか?」
思い出すのよ雪乃。比企谷君の部屋で寝ていて、お手洗いに起きて、比企谷君の様子を見にリビングに来て、そのまま比企谷君の隣に…。
「あ、ああああ!」
「ど、どうした!」
「ごめんなさい…。私が勝手に…比企谷君の隣に…」
起きて三人に事情を説明する。
「ふ~ん」
「へ~」
ニヤニヤする姉さんと小町さん。
「それで雪乃ちゃん」
「何かしら」
「そのネックレス、昨日までしてなかったよね?」
「こ、これは、比企谷君が…」
「えっ!このゴミぃちゃんが!」
「おい小町。俺だってプレゼントくらい…」
「お兄ちゃん、ず~っと『雪ノ下にプレゼントしても大丈夫かな?』って言ってたじゃん」
「うぐっ!言ってたかもね」
姉さんが時計をチラリと見た。
「さて、そろそらかな」
「何かしら、姉さん」
「雪乃ちゃん、携帯はどこかな?」
「テーブルの上に…」
言い終わる前に着信を知らせる音が鳴った。ディスプレイを見るとお母さんの名前が…。
「雪乃ちゃん、でなくていいなかな?」
「で、でるわ」
一呼吸して、通話ボタンを押す。
「もしもし」
『おはよう、雪乃』
「おはようございます、お母さん」
『陽乃から写真が送られて来たのですが、一緒に写っている男性はどなたですか?』
姉さんは余計なことを!!なんかニヤニヤしてる!!
「ひ、比企谷君です。い、一緒に生徒会をやっています」
「そうですか。お付き合いされてるんですか?」
「い、いいえ、まだ…」
『『まだ』ということは、お付き合いすることになるんですね?』
「そ、それは…、比企谷君次第というか…」
『まぁ、いいでしょう。貴方の誕生日に彼をここに連れてきなさい』
「そ、それは…」
『いいですね』
「…はい」
有無を言わせぬお母さんの物言いに了承してしまった。
「ひ、比企谷君!」
「おう、どうした?」
「1月3日は私の誕生日なの」
「そうか」
「その日に、お母さんに会って欲しいの…」
「え?普通にイヤなんですけど。ましてや、付き合ってもねぇし」
「え?お兄ちゃんと雪乃さん、付き合ってないの?一緒に寝てたのに?」
「あれは事故みたいなモンだし、それにまだ…」
比企谷君がシドロモドロになっている。
「ジャジャーン!ここでお義姉さんからプレゼントです!」
「何ですか急に」
「そうよ姉さん」
「ここにディステニーランドの入場券があります。雪乃ちゃんは年パス持ってるよね。今から二人でデートしてきてください」
「な、何を急に言いだすんですか」
「そ、そうよ姉さん」
比企谷君とディステニーでデート。
「雪乃ちゃん、顔が緩んでるよ」
はっ!いけないわ。
「二人とも、面倒臭すぎ。心の思うままに楽しんできてごらん。帰る頃には答えが出るはずだから」
「そうなんですかね」
「じゃあ、雪乃ちゃんは支度があるから、舞浜駅前で待ち合わせね」
「は~。わかりましたよ」
「わかったわ」
比企谷君とデート…。クリスマスは過ぎてしまったけど、嬉しいわ。