生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡   作:おたふみ

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28話

舞浜駅に着き比企谷君を探す。壁に寄り掛かる彼を見つけて駆け寄る。

 

「ごめんなさい、待たせてしまって」

 

「いや、俺も来たばっかりだ」

 

「じゃあ、行きましょうか」

 

「あの、雪ノ下…」

 

「何かしら?」

 

「その、なんだ、その服似合ってるな。すげぇ可愛いぞ」

 

「くすっ。小町さんに言えって言われたのかしら?」

 

「確かに言われたけど、本心でそう思う」

 

「そう、ありがとう」

 

やった。比企谷君が誉めてくれた。

 

「何をガッツポーズしてるんだ?」

 

やってしまったわ。

 

「コホン。さぁ、改めて行くわよ」

 

「…方向が逆だ」

 

 

 

ゲートを入ると園内は新年を迎える装飾になっている。

 

…!!比企谷君が手を握ってきた!!

 

「…はぐれたら困るだろ。それに、きょ、今日はデートだし…な」

 

一生懸命に言葉を出してくれてるのがわかる。

 

「一番は、そのだな、俺が雪ノ下と…、手を繋いでいたいんだ…」

 

恥ずかしそうにソッポを向いてしまった。

 

「嫌だったら、離してくれ」

 

彼のその言葉を聞いて、私は少しだけ強く握りかえした。彼は驚いたような顔をしている。きっと彼は心が思うままに言ってくれた。私も心が思うままに返そう。

 

「私も比企谷君と手を繋いでいたいから」

 

「そうか」

 

短く返事をする彼は恥ずかしそうだけど、とても嬉しそう。

 

「どっから行く?」

 

「パンさんのバンブーファイトね。最低3回は乗るわよ」

 

「マジかよ」

 

ディステニーランドは元々好きだった。何回も来ている。だけど、今日が一番楽しいかもしれない。好きな人と一緒に居るって、こんなにいいものなのね。

 

 

楽しい時間は、あっという間に過ぎ、パレードの時間になった。近くで見てもいいのだが、ベンチに座り遠くで光が流れて行くのを見ている。座っていても繋がれている手…。

 

彼が前を見ながら話しかけてきた。

 

「なぁ、雪ノ下」

 

「何かしら」

 

「捻れたのも面倒なのも変化球もなしだ」

 

こちらを向いた彼と目が合う。

 

「雪ノ下、好きだ」

 

「えっと…あの…」

 

シドロモドロになっていると、彼が私を抱きしめてきた。

 

「俺と…付き合ってくれ」

 

「比企谷君…」

 

「NOなら突き飛ばしてくれ、YESなら…、抱きしめてくれないか…」

 

そ、そんなの、決まってるじゃない。

 

「比企谷君…」

 

「…おう」

 

「私は、それに対しての答えはYESしか持ち合わせていないわ」

 

彼の背中に手をまわす。

 

「私を比企谷君の彼女にしてください」

 

「ありがとう、雪ノ下。大好きだ」

 

「私も大好きよ、比企谷君」

 

 

………拍手が聞こえる。

『おめでとう』とか『お幸せに』とか言われてる。周りを見ると、大勢の人がこちらを見ている。は、恥ずかしい!!

 

「雪ノ下」

 

「え?」

 

「逃げるぞ」

 

「ええ」

 

比企谷君に手を握られてゲートに向かう。

 

「比企谷君」

 

「なんだ?」

 

「手…、離さないでね」

 

「当たり前だ。絶対に離さないからな」

 

 

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