生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡 作:おたふみ
ファーストキスを姉と義妹(予定)に見られるという、この上ない恥ずかしい体験の後、食堂に向かっている。隣で「死にたい…」って言ってる八幡には、キスのやり直しを要求しましょう。
食堂に入ると配膳はほぼ終わって、父さんは席に座って待っていた。私たちが来たことに気がつくとこちらへ来た。
「雪乃、お誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」
「比企谷君も、よく来てくれたね」
「ひ、比企谷八幡です。ほ、本日はお招きいただき、ありがとうございます。それに妹まで呼んでいただいて…」
「妹の小町です」
二人とも緊張している…。
「いやいや、気にすることはない。こういう日は賑やかな方がいい」
「そ、そう言っていただけると助かります」
奥から母さんが声をかけてくる。
「そんなところで立ち話なんていてないで、座ってもらってください」
「おお、そうだな。比企谷君は飲めるのかね?」
「い、いえ、未成年なので…」
「そうか、残念だな。二十歳になったら、相手をしてくれるかね?」
「俺で、良ければ」
「是非頼む。娘を晩酌に付き合わせる訳にはいかないからな」
父さんは、本当に反対していないのね。むしろ、歓迎しているくらい。
「雪乃、誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」
「では、乾杯!」
「「「「乾杯!!」」」」」
父さんの合図で乾杯し、食事が始まった。
…何故か八幡が父さんに捕まっている。どうやら千葉について語っているらしい。
「比企谷君、君の千葉愛は素晴らしい!私の地盤を継いで議員をやらんかね?」
「アナタ!」
「おお、そうだった。すまんな」
「い、いえ、大丈夫でふ」
「なら、ウチの会社はどうだ?」
「アナタ!」
「いや、これは強要ではなく選択肢のひとつとして考えてほしい。どうかね?」
「わかりました。考えておきます」
すると、姉さんが。
「お父さん、比企谷君をそろそろ雪乃ちゃんに返してあげて。寂しそうだよ」
「わ、私は別に…」
「そんなこと言わないの。ね、雪乃ちゃん」
そ、そうよね。もう恥ずかしがることはない。
「は、八幡…と、隣に…」
「お、おう」
姉さんと小町さんがニヤニヤしているわ…。
「それから、雪乃。帰ってきませんか?」
母さん…。今なら帰っても…。
「ダメだよ、お母さん。せっかく比企谷君と付き合い始めたのに、イチャイチャできないじゃん」
い、イチャイチャ!八幡とイチャイチャ!そ、それは、いいわ。
はっ!八幡以外が私を見てニヤニヤしてる…。八幡は…、真っ赤になって俯いてる。