生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡   作:おたふみ

5 / 41
5話

「今日はこれくらいにしましょうか。各々、持ち帰って精査してください」

 

「ゆきのん、手伝って~」

 

「私もあるのだけど…。確かに会計資料は多いわね、仕方ない…」

 

「やった~!ゆきのん、大好き!」

 

「ゆ、由比ヶ浜さん、離れて」

 

「じゃあ、私はサッカー部行きますので、お先です」

 

「じゃあ、藤沢の分は僕が手伝ってあげるよ」

 

「ありがとうございます、副会長」

 

「じゃあ、会長、由比ヶ浜さん、お先に」

 

「お疲れ様でした」

 

「本牧君、藤沢さん、お疲れ様」

 

「バイバ~イ」

 

「ゆきのん、一緒に帰ろ~」

 

「ごめんなさい、平塚先生に用事があるから」

 

「じゃあ、仕方ないね。またね」

 

「ええ、また明日」

 

由比ヶ浜さんと別れ、職員室へ向かう。

 

「厚木先生、平塚先生はとちらに?」

 

「部活の様子を見てくると言ってたな」

 

「そうですか。ありがとうございます。」

 

自分で経過報告をするように言ったのに、席を外すなんで…。でも、比企谷君に会えるかもしれない…。

 

部室の前に来ると、比企谷君と平塚先生の話し声が聞こえてきた。

 

『んで、先生は何をしに来たんですか?サボりじゃないことはわかりますけど』

 

『察しが良くて助かる。雪ノ下と由比ヶ浜とはどうだ?』

 

『どうもこうも、お互いにがんばってるんじゃないですか?しらんけど、たぶん』

 

『雪ノ下はああいう性格だ。また文化祭のようなことがあるかもしれないぞ』

 

『それはないと思いますよ。万が一の為に由比ヶ浜を会計に推したんですから』

 

比企谷君は、そんなことを考えていたのね。

 

『だが、君じゃなきゃダメな時もあるだろうに。近くで支えようとは思わなかったのかね?』

 

そ、そうよ、平塚先生!もっと言って!

 

『…雪ノ下さんに何を言われたんですか?』

 

えっ…、姉さんが…。

 

『はははっ、君は本当に察しがいいな』

 

『本当にそうだったのかよ…』

 

『いや、陽乃からは二人の様子を見て欲しいと言われてるだけだよ』

 

『じゃあ何故…』

 

『陽乃は無意味なことはしないし、させない』

 

『では、なんでそんなこと言うんですか?』

 

『君と雪ノ下のことは私も心配しているんだよ』

 

『贔屓ですか。ウレシイナー』

 

『修学旅行の顛末は陽乃から聞いている』

 

『うぐっ!』

 

『それに関しては、私もすまないと思っている』

 

『先生が気にすることじゃないですよ』

 

『だがな、葉山にここを教えたのは失敗だったよ』

 

そうよ平塚先生!あの男が来るとロクなことにならないんです。

 

『それに、君はまだ何か隠しているんじゃないかね?』

 

『ナ、ナンノコトデショウカ』

 

『陽乃にも口を割らなかったんだ、言いたくないのだろう』

 

比企谷君はまだ何か隠してる…。それは、私にも言えないこと…。

 

『でも、いつかは二人に言うつもりですよ。時が来れば』

 

『それならいい。だが、どちらかが気がつく方が先かもしれないぞ。特に雪ノ下が』

 

『最近のアイツを見てると、そんな気がします』

 

『ほう、雪ノ下のことを見ていると?』

 

『あ、それは言葉の綾と言うかなんというか…』

 

比企谷君が私を見ていてくれる…。

 

『誤魔化さなくてもいい。良いことではないか。他人に興味をしめさなかった君が雪ノ下のことを…』

 

『それ以上は勘弁してください』

 

『雪ノ下で思い出したが、生徒会の書類を持ってくるんだった。その時に君の気持ちを伝えておいてやろうか?』

 

『勘弁してください。それに俺はまだ…』

 

『まぁ冗談だが、次はきっと上手く出来るさ、雪ノ下が認めてくれる方法でな』

 

『そうだといいんですがね』

 

『君なら出来るさ。では、職員室に戻る』

 

『はいはい、お疲れ様です』

 

平塚先生が出てくる。とりあえず、逃げないと…。

廊下を少し戻って、階段までたどり着いたところで平塚先生に見つかってしまった。

 

「雪ノ下、丁度君に…。顔が赤いようだが、大丈夫か?」

 

「は、はい、大丈夫です」

 

平塚先生は何かを察したような表情をした。

 

「ふむ、大丈夫ということにしておいてやろう」

 

「す、すいません。あ、あの…」

 

「あ~、私は何も知らんぞ」

 

「ありがとう…ございます…」

 

「君も比企谷のことを見ている。そうだな?」

 

「…はい」

 

「では、何も言うまい。上手くやりたまえ」

 

「はい」

 

「では、職員室に行こうか」

 

平塚先生、ありがとうございます。なんで、こんなに良い先生が結婚出来ないんだろう…。

 

 




~~~~~~~~~~~~~~~


お家でSSを書く。すていほーむですね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。