生徒会長・雪ノ下雪乃 奉仕部部長代理・比企谷八幡 作:おたふみ
今、私は由比ヶ浜さんに用事があって2-Fに来ている。ドキドキするわ。だって比企谷君が居るクラスですもの…。
「失礼するわ」
「やあ、雪ノ下さん…」
「貴方に用はないわ。どいてちょうだい」
なんなのかしら、この男は。こんな男と話をしているのを比企谷君に見られたくないわ。
…良かった、寝てるみたい。
三浦さん、そんなに睨まなくても、私は比企谷君にしか興味はないわ。
「ゆきの~ん」
「由比ヶ浜さん、抱きつかないで。話しにくいわ」
柔らかいわね、悔しいけど!
「今日の生徒会なのだけど…」
放課後の生徒会は、本牧君と藤沢さんが来れないので休みのことを伝えてる。
「あの二人、デートなのかな?」
「どうなのかしらね?」
そんな話をしていると、海老名さんに声をかけられた。
「結衣!ちょっといい?」
「じゃあ、ゆきのん。またね」
「由比ヶ浜さん、海老名さんとは仲が良いのね」
「うん」
何か引っかかる…。
由比ヶ浜さんが比企谷君のことを好きなのは海老名さんも知っているはず。比企谷君が海老名さんに告白した…。本来なら海老名さんは由比ヶ浜さんとギクシャクするはず…。
「そこに居られると、あーしが通れないんですけど」
「あ、ごめんなさい」
そうだ!三浦さんなら!
「三浦さん、ちょっといいかしら?」
「え?なに?」
「すぐに終わるわ」
三浦さんに廊下の隅に来てもらい、思いついた質問をしてみる。
「なんだし!」
敵意むき出しね。
「海老名さんは、由比ヶ浜さんが比企谷君に好意を持っていることは気がついているわよね?」
「あれだけわかりやすければ当然しょ」
それはそうよね。
「それから三浦さん、仮に私と貴方が友人だとするわね?」
「仮に…ね」
「三浦さんは葉山君のことが好きで…」
「な、な、なにを言って…」
「仮によ」
バレバレなのよ、三浦さん。
「葉山君が私に告白してきて、フッたら、どうおもうかしら?」
「そんなことあったの!」
「仮によ!仮に!」
考えただけで、虫酸が走るわ。
「友達としてやっていける?」
「そんなの、なってみなきゃわかんないし…」
「では、逆だったらどう?私に話し掛けられる?」
「話し掛けにくくはなるかな」
やっぱり、そういうことね。
「ありがとう三浦さん。お陰でスッキリしたわ」
「なんかわかんないけど…」
これだけは、はっきり伝えないと。
「三浦さん、私は葉山君のことは1㎜も好きじゃないから安心して」
「…そんなこと…、わかってるし…」
「私も好きな人は居るわ。だから、お互いに頑張りましょう」
「雪ノ下さんから、そんなこと言われるとは思わなかったし」
「話に付き合ってくれたお礼よ」
三浦さんと別れクラスに戻った。
海老名さんの竹林での表情と今の由比ヶ浜さんへの態度…。比企谷君の取る行動を知っていた。と、いうよりは予想していた?
何故?
比企谷君に依頼をしていた?
依頼といえば、葉山君と戸部君の後に来て、訳のわからない話をして…。
まさか、あれが依頼?
それを比企谷君だけが理解していた…。
「雪ノ下さん、授業終わったよ」
クラスメイトに声をかけられ、授業が終わったことに気がついた。
「ありがとう」
「生徒会、大変なの?」
「いえ、ちょっと考え事をしてたのよ」
クラスメイトと雑談をして、ノートに目を落とすと、しっかりとノートはとっていた。
さすが私。