転生しても楽しむ心は忘れずに   作:オカケン

38 / 75
 短めなのと出来は良くないが勿体なので投稿。もっと、質を上げれるよう精進します


八神一家の退屈しない1日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここに入れ歯があるじゃろ?」

「何でそんなもん持ってんだよ」

「これをこうして……こうじゃ!」

「あっおい!頭に乗せんなよ!」

 

 慌てて手で叩いて入れ歯を落とすヴィータちゃん。場所は八神家、守護騎士達は管理局の仕事やらで家を空けることが多い中珍しく皆んなの休みが重なったというので飛んで来たのだ。ちなみになのはちゃん達は予定が合わず来れたのは俺のみ。

 

 ヴィータちゃんの慌てっぷりが面白くてプギャーと笑うと怒ったヴィータちゃんから頭突きが飛んでくる。それは見事に俺の鼻を潰し激痛を走らせた。

 

「ぬおおおおお!?鼻がっ!鼻が潰れた!?あ、鼻血だティッシュとってヴィータちゃん」

「おう」

 

 一瞬の争いはどこへやら素直にティッシュを手渡してくれた事に礼を言いつつ鼻に詰める。

 

「そんな怒んなくてもいいじゃんか、誰かの使用済みとかじゃなくて新品だぜ?」

「何でお前がそんな新品の入れ歯なんか持ってるんだ」

「ウチの学校の校長先生から貰った」

「大丈夫かお前んとこの学校?」

 

 だって土太郎と俺と校長でメイド談義してる時に何か悪戯に使えそうなものないです?って聞いたら笑顔で未使用の入れ歯渡してくるんだもん。使わない手はないでしょう。

 

「慎司、この間借してくれた漫画読み終わったから返すぞ。礼を言う」

「おうシグナム、確かに受け取ったぜー」

 

 数十冊の漫画を受け取る。確かシグナムに貸してたのは………そうだそうだ、ドラ○ンボールだ。バトル漫画の金字塔のこれならシグナムも喜ぶと思ったんだ。

 

「どうだった?好みにあったか?」

「ああ、大満足だ」

「ダニィ!?」

「……どうした突然?」

 

 すまん、ネタ通じないわな。あれアニメの映画のネタだし。

 

「慎司君、これ返しますね。ありがとうございます」

 

 今度はシャマルが登場、また貸してた漫画を返してもらう。さてさてシャマルには……

 

「どう?悪役令嬢物の短編集」

「面白かったんですが……どれも同じ展開ばかりで……」

「ああ……」

 

 大体どれも婚約破棄から始まって最終的に見返して終わりだしな。まあ、スカッとして面白いんだがいかんせんそんな内容ばかりの短編集などもはや詐欺だ。

 

「そんなシャマルさんにはこれをお勧めしよう」

「……また短編集ですか?」

「おう、今度はいわゆる追放物ってやつ」

「慎司君のオススメならまた後で読ませて貰いますね」

 

 にこやかに受け取るシャマルに苦い顔を浮かべるのはヴィータちゃん。先にヴィータちゃんに読ませて洗礼を受けたからだろう。あれは確かに面白いが流行りに乗るのにも限度がある。まぁ、それでも名作は多いからどんどん増えて欲しいって気持ちもあるがな。どうでもいいけど

 

「はやてちゃん〜、この間貸した漫画どうだったよ?」

 

 昼食の支度をしてくれているはやてちゃんにそう声をかける。

 

「でんじゃ○すじーさん?」

「そうそう、どうだった?」

「中々面白かったで〜」

「普段のはやてちゃんの方が面白いけどな」

「………ウチそんな愉快かな?」

「誘拐されそうなくらいは」

「なんでやねんっ」

「なにがやねんっ」

「「……………このやり取り飽きたな」」

 

 と言う事である。せっかく八神家に遊びに来てもグーたらしてることの方が多い。一緒にゲームやって漫画読んで談笑してはやてちゃんの美味い飯をご馳走になって帰る。まぁ、そんなくだらない事が楽しくてしょうがないのだがな。

 

「慎司……来てたのか」

 

 ひょっこりと姿を表すリインフォース。何だか少し眠そう。普段もゆるふわな雰囲気だからわかりづらいけど眠たそうだ。

 

「何だリインフォース、寝不足か?」

「いや……何でもない」

「リインフォース、昨日から慎司君が来るって聞いてソワソワしてたやん」

 

 ニコニコと笑うはやてちゃんの暴露に「あ、主っ……」と顔を赤くして俯く。いや、可愛いかよ。ていうかキャラ変わりすぎだろ。いくら純粋無垢だからって変わりすぎだよ。 

 この間なのはちゃんにリインフォースさんに変な事教えないでよ?何て言われたけど俺が原因じゃないだろうな?まぁ、と思いつつもそんな美味しいネタがあるのに揶揄わない選択肢はないだろう。

 

「ほほう?リインフォース、そんなに俺に会いたかったのか〜?」

 

 なんかスケベジジイみたいな言い方になったのはご愛嬌という事で。

 

「どうなんだ?ん?ん?」

「……………た、楽しみにはしていた」

「素直かっ!」

 

 ぺちんと軽く突っ込む。いや、ホントやめて。1番からかいにくいタイプじゃんか。

 

「ちくせう!俺は本来ボケなんだ!ツッコミなんてさせるなよ」

「ならボケてみぃや」

 

 お?挑発かはやてちゃん?乗ったるぞ。

 

「よし、ザフィーラ。ちょっちこっちこい」

 

 狼形態のまま事の成り行きを尻尾を振りながら見ていたザフィーラを手招きする。素直にこちらまで来るザフィーラを膝の上に乗せ口を開かせ俺の手で表情を作り自分はザフィーラの後ろで顔を隠して渾身に本物の声を真似て

 

『黙れ小僧!貴様にサ○が救えるか!!』

 

「「ブフォ!」」

 

 何人かお茶を吹いたので俺の勝ちって事で。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うめええええ!!素麺ってこんなうまかったけ!?うおおおおお、箸がとまらなええええええ!!」

「お前騒がないと飯も食えんのか」

 

 ヴィータちゃんに冷静なツッコミを受けつつもズルズルと素麺を啜る。うめぇなぁ……なんでかこんな美味く感じるんだろうなぁ。

 

「うめぇよはやてちゃん、流石だよ!何か隠し味とかあんのか?」

「隠し味?強いて言うなら……食べてくれる人の事を考えながら愛情を持って作ることやね」

「いや、そう言うのいいから」

「結構ええ事言ったやん」

「大阪のおばはんの戯言?」

「おうコラ、表出るか?」

 

 怖えぇよ普通に。意外とドス効かした声も様になるのねはやてちゃん。本気で怒らす前に話変えたろ。

 

「で、どうなんだよシグナム達は?管理局の仕事」

「む、私達か?」

 

 素麺を行儀良く食べながらシグナムは淀みなく答える。

 

「そうだな、最初は周りも私達に思う所があるからか馴染めずにいたんだが……」

「だが?」

「今は上手くやれている、管理局の仕事にやり甲斐を感じるくらいはな」

「デスソース取ってリインフォース」

「話の腰を折るな」

「これか?」

「何で持ってるんだリインフォース」

 

 シグナムの二連ツッコミに「お〜」と拍手を送りつつ俺はそのデスソースを自分とリインフォースの素麺のつゆにかける。

 まぁ、そうやってシグナム達が上手くやれてるってことはちゃんと仕事で見返したと言う事だろう。正直彼女らは言い方悪くすると元犯罪者だし忌避されてしまうのは仕方ないっちゃ仕方ない。しかしまあ、何にせよよかったよかった。

 

「辛っ!!誰だデスソース入れたの!?」

「「「お前だよっ!?」」」

「うるせぇ煮干しにするぞゴラァ!!」

「「「逆ギレだっ!」」」

 

 結局全員で騒がしくする面々であった。ちなみにリインフォースはデスソース入りの素麺を美味そうに食べていたとかいなかったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「叩いてかぶってジャンケンポンしよう」

「突然どしたん?」

 

 素麺を美味しく頂いてから皆んなでテレビでも見ながら雑談をしている中、俺はそう立ち上がって言う。

 

「いや、食後の運動代わりさ。いつもみたいにトランプとかでもいいけどたまにはこう言うゲームも楽しいぜ?」

「まぁ楽しそうやから何でもええけど」

「なら決まりだ」

 

 そう言って懐からヘルメットを取り出す

 

「どこから出してるんだよ、てか何で持ってるんだよ」

 

 ヴィータのツッコミを無視してさらに画用紙で作った本気で叩くとかなり痛いお手製ハリセンを取り出す。

 

「だからどこから出して何で持ってるんだ」

「俺の懐は四次元ポケットだからな」

「ならタケ○プターでも出してみろ」

「あるよ」

「あるの!?」

 

 ねぇよバカ。

 

 

 

 

 

 

 というわけで

 

「第一回!八神家プラスαによる情け無用の叩いてかぶってジャンケンポンっ大会!開催じゃあああああああ!!」

「どんどんぱふぱふ」

「ありがとうリインフォース」

 

 無表情ながらも体の動きと言葉で乗り気なリインフォースにお礼を言いつつ俺は皆んなにルール説明。まぁ、簡単なゲームだしな。ルールもクソもないんだが。

 

「内容は総当たり戦で1番敗北数が多い者は1番勝利数が多い者に何でも命令できる!これなら燃えるだろ」

 

 俺の言葉にうーむと首を傾げる八神家一同。

 

「何だ?不満か?」

「いや、不満はないんやけど……仮に慎司君が勝ったらどんな命令されるんか心配なんよ」

 

 どういう意味かなそれは?

 

「なあに、そんなひどい命令したりはしないさ。ちょっと恥ずかしい事してもらうくらいだと思うぜ?」

「例えば?」

「マヨネーズを天に掲げながら『太陽ぉぉおおっ』って叫びながら町内一周」

「社会的に殺す気まんまやないかい」

「特別ルールでお手付きした奴は即刻今の命令を実行してもらおうかな」

「よりハードにすな」

 

 ちなみに冗談じゃないぜ?本気でこのルールでやるぞ。と宣言すれば皆んなの顔付きが変わる。そうそう、遊びでも勝負は真剣にやろうぜ。それが全力で楽しむって事よ。

 

「ちなみにザフィーラは狼形態から戻る気なさそうなので審判をやってもらいます」

「あ、ずりぃ」

 

 ヴィータちゃんの一言にザフィーラはどこ吹く風の態度だ。まあ、禍根を残さない為にも審判はいるし勘弁してやろう。  

 

「というわけでまずは第一戦は……よし、シグナムとシャマルで行こう」

 

 どんどん対戦を進めていく。ちなみに皆んな動きはぎこちない、せっかくジャンケンに勝ってもハリセンを取ろうとする動きは鈍い。お手付きの罰を恐れてるのだろう。八神家同士の勝負はどれも長期戦となるほどだった。

 

「ジャンケンポン!」

 

 勝った!

 

「死に晒せえええええ!!」

「いてっ!?」

 

 かく言う俺は躊躇いなく動く。ふははは!これで3連勝じゃい。俺に勝つには3年早いぜヴィータちゃん。

 

「くっそー」

「ふははは、このままじゃ俺が全勝だなぁ諸君」

 

 天狗になりそうな勢いで煽る。

 

「慎司君以外集合や!」

 

 ここではやてちゃんの号令により八神家会議へと発展する。一応バトルロイヤルだけど俺対策会議かな?うん?

 

「(不味いで皆んな、このままじゃ慎司君が優勝してまう)」

「(しかし主はやて、慎司は一般人とは思えないほど強いです)」

「(そうだな、さっきもシグナムよりも速くハリセン取って叩いてたし)」

「(私もあっさり負けました……どうして慎司君は遊びとなると規格外になるんでしょう……)」

「(…………舌がひりひりする)」

「(それはデスソースのせいやねリインフォース)」

 

 一応密談っぽいので俺は聞こえないように離れているが会議したところで無理だろうなぁ、チーム戦じゃなくて個人戦だし。だがどうしても俺が勝つのは嫌なのだろうか頑張って作戦を練ろうとする5人。暇なのでザフィーラと遊ぼう。

 

「お手」

 

 パシッ

 

「おかわり」

 

 パシッ

 

「バァン!」

 

 どて

 

 あれまやられたフリまでやってくれるとは。プライドないんか貴様。

 

「なぁなぁザフィーラ、いつも狼形態だけど人間状態にはならんの?」

 

 首を振るザフィーラ。魔力リソース的な話は前に聞いた。その姿の方が節約なのだと。そういえばアルフも普段は子犬モードだったな、まさかザフィーラも将来そういう感じにするつもりなのだろうか。それはなんか嫌だな。

 

「チンチン」

 

 ……………

 

「あ、それはダメなんだね」

 

 ここまで来たら見たかったけどいいか。と暇をつぶしていると会議は終わったのかゾロゾロとこちらにくる5人。

 

「慎司君、お待たせ」

「お、もういいのかいはやてちゃん?」

「うん、結局普通に勝つしかないって結論になっただけなんやけどね」

「ケツをロンだ」

「意味わからへんわ」

 

 大丈夫、俺もわからん。

 

 

 とまぁボチボチと続きをやってくがあいも変わらずお手つきを恐れてる皆んなは不退転の覚悟の俺に遅れを取り気づけばあと1人勝てば優勝確定という事に。そうなればビリは例の罰ゲームが確定するのでなんとしても防ぎたいと思ってるはやてちゃんが最後の相手だ。

 

「ふっふっふっ、お前のまつ毛を全剃りしてくれるわ!!」

「叩いて被ってジャンケンポンするんよね?」

「ついでにすね毛も全剃りじゃぁ!」

「失礼な!生えてへんわ!」

「俺のすね毛をなぁ!」

「だから意味分からんことばっか言わんといてよ!」

「ジャンケンポンっ!」

「あ、ずるいねん!」

 

 とっさにジャンケンをするとパーを出す確率が実は高い。咄嗟に最初はグーのグーに勝とうとするらしい、って校長先生が言ってたそれを実践すると偶然か必然かはやてちゃんはパーを出し俺はチョキで勝利。認識するのと同時にハリセンに手を伸ばす。はやてちゃんはまだ反応出来てない、この勝負貰った!

 

「リインフォース、今やで!」

 

 ダニィ!まさか何か企んでたのか!?邪魔されるわけにはいかない。俺は咄嗟にリインフォースの方を向くと

 

「バルスっ」

 

 まさかのモノマネであった。

 

「ブフォww」

 

 集中力が切れ動きが一瞬止まるがすぐに立て直し視線を戻しながら手を動かす。

 

「あっ」

 

 しかし俺が触れたのはハリセンではなく何故かヘルメット。はやてちゃんが俺の目がリインフォースに釘付けになってる間にヘルメットをハリセンの上に移動させていたのだ。うわ、卑怯だ。だけどルール違反じゃない、モラルに問題はあるけどルール違反じゃない。

 

 はやてちゃんはしたり顔だ、しかしただで死ぬ俺ではない。

 

「えっ?」

 

 咄嗟にザフィーラが俺に反則負けを宣言する前にもう片方の手ではやてちゃんの手を掴んで引っ張ってハリセンの持ち手に持っていき触れさせる。沈黙が訪れる。

 

「…………」

「…………」

 

 ポンと前足俺とはやてちゃんの肩に乗せ首を振るザフィーラ。さて、お手付きの場合は例の罰ゲームを強制的に執行される訳だが。

 

「慎司君……ずるいわぁ」

「そっちも大概だったろ」

 

 外野からの妨害など誰が予想できるか。恨みを込めてリインフォースに視線を向ける。まだやってるよあいつ。

 

「命乞いをしろ、3分間待ってやる」

「……ワロス」

「ごめん、無理にボケさせてすまんかった」

 

 リインフォースの口からワロス何て聞きとうなかった。あ、でも恥ずかしがって顔を赤くしてるのは可愛らしいなおい。

 

「さてと……」

「慎司君……流石に…冗談やね?」

「ヴィータちゃん、マヨネーズふたつとって」

「いやや!そんなんやりたくない!」

 

 駄々をこねるはやてちゃんを車椅子に乗せて玄関から外へ

 

「慎司、流石にそれは……」

 

 シグナムが止めようと口を開く。ヴィータちゃんも流石にはやてちゃんが気の毒に思ったのか無しにしてもいいと言い出す。だがちゃっかりマヨネーズは渡してきた。一つははやてちゃんに渡しもう一つは俺の手に。片手で空に掲げて片手で車椅子を押しながら

 

「太陽おおおおおおおお!!!」

「あかーん!誰か止めてーーー!」

 

 全速力で駆け出した。お慌ててで止めようと追いかける守護騎士たち。涙目のはやてちゃんを無視して叫びながら車椅子を押す俺。いつの間にか隣に併走して一緒にマヨネーズを掲げるリインフォース。お前は本当に何がしたいんだ。

 

「さぁ!はやてちゃんも一緒に!」

「いやや!」

「罰ゲームはちゃんとしないと!」

「騙した事謝るから許してぇな!」

「はいせーの!」

 

「「太陽おおおおおおおお!!」」

 

 

 大騒ぎをしながら結局全員が町内一周する羽目に。しばらく外は出歩けないと嘆くはやてちゃんに俺は言ってやった。

 

「俺カロリー気にしてっからもうマヨネーズには、まぁ、用ねーっす」

 

 マヨネーズだけにな。

 

 

 分厚い魔導書で叩かれたとさ。こんな1日もまぁありだろ。え?なし?えー?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 次回で幕間2は最後です
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。