本来ならば存在しないヒーローがもしも、あの時に駆け付けたら。
そんな妄想の話です
ジャンパーソンの主題歌が好きなのと、純粋なロボットヒーローならではの活躍を見てみたいと思ってしまいました。
ヒューマギア自治都市構想を巡る住民投票においての「演説対決」を行っていたがヒューマギアであるMCチェケラの暴走と天津垓の策略によって、ゼロワンは大きく追いつめられていた。
「ヒューマギアの脅威から守る為に、我々は武器を持って立ち上がらなければならないのです!!」
そう宣言したサウザーに向けて、投げられたのは一つのカードだった。
「あれは」
「まさかっ!!」
その言葉と共にカードを投げた先を見つめると、そこに立ってたのは紫色が眩しいロボットが立っていた。
「なんだ、あのヒューマギアは」
「ヒューマギアではない、まさかお前はっ」
その場にいる多くの人々が疑問に思う中でサウザーだけが、そのロボットの正体を知るように睨み付ける。
「天津垓。
貴様の悪事は既に露見している」
「ジャンパーソンっ!」
サウザーの本名である天津垓はそのままロボットの名前、ジャンパーソンに向けて憎しみを籠めるように言う。
「ジャンパーソン?」
一方、ゼロワンこと或人は疑問に思うように首を傾げる。
「彼の名前はジャンパーソン。
今から30年程前に警視庁で開発された軍用ロボット。
ですが、その後は女性技術者・三枝かおるが保護し、正義のロボットとしてデイブレイクで破壊されるまでの間、戦い続けた存在です」
「えっとつまりは、俺の先輩?」
そう言いながら、ジャンパーソンはそのままゼロワンの横に立つと、その腕に装着されたバックレットコントローラーを操作する。
同時に映し出されたのは
「これって」
「天津垓、貴様の言う民間兵器のレイダーはこれまで多くの悪事に使用されており、その中には貴様の会社の社員が使用している所もある。
さらに五番勝負での数々の不正に加えて、人命に関わる出来事でも無視する出来事も多く確認される。
そして」
その言葉の後に映し出されたのは天津が先程の放送中にチェケラに向けてゼツメライザーへと蹴り渡している場面だった。
「このように、意図的にヒューマギアを暴走させているのも既に調査済みだ」
「何を言っているんだ、貴様はっ」
そう言いながら、映し出された映像を見ながらもサウザーはジャンパーソンを睨み付ける。
そんな中で、ゼロワンはジャンパーソンに話しかける。
「ジャンパーソン、なんでそこまで」
「俺はデイブレイクで破壊されたが、君の祖父である飛電是之助に助けられ、数時間前に再起動した。
そして、君の事も事前に知らされた」
そう言いながら、ジャンパーソンはゼロワンの手を握る。
「ロボットを、ヒューマギアを心から思う君の力になりたいと」
「っあぁ!!」
同時にゼロワンはその手を握る。
「危険だな。
自己判断し、ありもしない証拠を突きつけるロボットなど」
そう言うと共に、サウザーはその武器を2人に向けた。
「いいや、ヒューマギアだろうとロボットでも、人々の為に動く彼らを俺はいや俺達は守る」
そう言いながらも、ジャンパーソンとゼロワンは向き合う。
「「お前を止められるのは、俺達だけだ」」