アンダーウッドの東南の平野で俺は今・・・・・。
「デュランダル!!」
翼を羽ばたかせ巨人族や巨龍から誕生した魔獣たちを十六夜と共にぶっ殺しています。
デュランダルとレーヴァテインを握りしめ巨人や魔獣を切り刻み、燃やし尽くしたりしてはいるがやっぱり二人だけだとキツイ。
俺は魂の抜け殻状態の"龍角を持つ鷲獅子"の連盟たちに視線を送るが何も変わらずただこちらを見ていた。
ハァ~めんどくさい。
「・・・・・ふぅん?ケルトの巨人族と聞いていたから、てっきり神群を指すものだと思っていたんだがな。これは考えを改めなきゃいけない。要するにお前達は"巨人化した人類"という幻獣の枠組みでしか無い訳か。・・・・・・しかし俺達みたいなガキ相手にこの為体じゃ、今頃ご先祖様が泣いているぜ?」
うわ・・・・・十六夜の奴ひでねえな。巨人族も可哀想に。同情はしてやるよ。
「一度だけ言う。今すぐ失せろ、木偶の坊。こっちは本気で収穫祭を楽しみに来たんだ。唯でさえ空飛ぶトカゲも相手にしなきゃならんのに、余計な手間を掛けさせるなよ」
「ウオオオオオオオオオオオオオッォォォォォォォ―――――――――!!!」
飛び掛かってくる巨人族。もちろん向かって行っているのは十六夜・・・・・・・とやはり俺にも。
十六夜罵倒入りました!巨人が俺にまで来ました!全員十六夜に行けよ!コンチクショウ!楽に出来ねえじゃねえか!
そんな愚痴を内心で叫んでいると俺はいつのまにか巨人の手の中にいたが俺は嘆息し叫ぶ。
「全身龍化!タンニーン!」
全身を龍にして俺はその鋭い爪で巨人の手を切り刻み脱出する。そして、巨人の上空へ移動し息を大きく吸う。
「龍の業火に燃え尽きな!」
吐き出した業火により巨人が炭となって燃え尽きた。十六夜のほうは持ち前の規格外のパワーにより巨人族を圧倒していた。
「ところで、味方側にも疑問なんだが・・・・・・。"龍角を持つ鷲獅子"連盟の同士諸兄らは、何時まで絶望しているフリをしているんだ?」
不意に十六夜は龍角を持つ鷲獅子の連盟たちに問いかけると何体か騒ぎ出した。
「見ての通り、敵は十人一殺の覚悟で挑んできた。その心構えはなるほど、紛れもない強敵のそれだ。見事と言わざるを得ない。・・・・・そんな仇敵の気構えを目の辺りにして、勇気の象徴を掲げる"龍角を持つ鷲獅子"連盟が、臆して怯むはずがない」
おーおー、煽ってる、煽ってる。なら俺も。
「おいおい、十六夜。無理言ってやるなよ。見ろよ、最初は討ち死に覚悟で向かっていたにも関わらずたかが小僧二人が圧倒している巨人族に戦意喪失する奴らなんかに何を期待すればいいんだ?」
さらに俺は調子に乗り言う。
「ま、確かにそのまま動かないでおけば命は助かるはずだ。大切な家族を悲しませたくなかった、という言い訳もできるからな」
俺は嘲笑うような表情を浮かべながら連盟たちを見る。
「無様でここで死ぬより臆病者として生きていたほうが長生きもできだろうしな」
遠回しにわかるように言えば誇りも何もない奴はその後の生涯笑い者にされるだろう。という感じで貶してみた。
『・・・・・・・ッ・・・・言わせておけばこの小僧共ッ・・・・・!』
『多少は出来るようだが所詮、爪も無ければ牙もないみすぼらしい猿ではないかッ!』
『応よ!奴らは拳と武器で二〇の巨人を砕き、斬り裂いたが、我らの角はその倍は貫いてきたッ!決して劣るものではないぞッ!』
なーに言ってるかはわからんがとりあえずこれで少しは楽に出来る。というかここまで言わねえと闘志が燃えねえのかよ。
『オオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォ!!!!』
雄叫びをあげながら巨人や魔獣たちに突っ込んでいく連盟たち。さて、これで少しは休めるだろう。
俺は今も空に飛んでいる巨龍を見上げる。
やっぱり一番の問題はアレをどう倒すということだな。
巨龍を見ているとアンダーウッドの収穫祭本陣営のほうから黒ウサギの声が聞こえた。
「"
「――――――――GYEEEEEEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaa!!!」
黒ウサギが審議決議を宣言しているとき突然、巨龍がアンダーウッドへと急降下し、その動き一つで突風が俺達を襲った。それに驚いたのは俺だけじゃない、俺も十六夜も連盟たち全員がそれに驚愕したが俺は突風が襲ってくる一瞬早く正気を取り戻してギフトカードからイージスを取り出す。
「十六夜!」
イージスを十六夜に投げると十六夜もそれを受けとりイージスをかまえ突風をガード。俺は全身龍化している状態だったため何とかなった。俺達以外は・・・・・・・。
恐ろしい、連盟たちも巨人もまるでゴミのようになってるじゃねえか。
下を見下ろすと連盟たちも巨人も血まみれとなりまるで地獄絵図のようになっていた。
アンダーウッドの地下都市、緊急治療所で俺はイージスを使い連盟たちの治療を行っているが・・・・。
数が多すぎる・・・・ッ!
重症者を優先に治しているがそれでも数は一向に減らない。だが、問題はこれだけじゃない。いつの間にか耀までもが行方不明。巨龍、不気味なギフトゲーム、攫われたレティシア。
あー、クソ!面倒だ!
俺は苛立ちを感じて少し休みをとることにした。すると黒ウサギから"
"一本角"の頭首にして"
"六本傷"の頭首代行・キャロロ=ガンダック・
"ウィル・オ・ウィスプ"の参謀代行・フェイス・レス。
そして、俺達ノーネームが今ここに集まっている。だが、俺は六本傷の代行でここにいるキャロロを俺はどこかで見た覚えがあったがすぐに思い出した。
ああ、あの喫茶店で働いている猫の獣人か。
そのことに十六夜も気づいたらしくキャロロに直接訊くとどうやら諜報活動として働いているらしい。
へぇー、ふーん。
ここで俺、十六夜、飛鳥の心は一致した。
「なるほど。一店員の筈のアンタが南の収穫祭に招待されていたのはそういう理由か。・・・・・・しかしそんな秘密を聞くと、今後あの店には入れなくなるよなあ、篝、お嬢様?」
「そうよねえ。あのカフェテラスで作戦を立てていたことも、全部筒抜けだったんでしょう?怖くて今後は使えないわ」
「だよな。ここは
「ちょ、ちょ、ちょっと待って下さいよ!?そんなことされたらうちの店がやっていけなくなりますよ!!」
俺達の言葉に焦るがもう遅い。悪魔はすでに目覚めている。
結局のところキャロロは半泣き状態でこれから俺たちはあの店でメニュー三割引きで手を打つことにしました。そんなおふざけもやめ、真面目な話に切り替え、サラさんから黄金の竪琴だけではなくバロールの死眼まで盗まれ、更には魔王は俺たちのように連盟を作っているかもしれないという仮説まで出て来た。だが、俺が驚いたのはそこではない。
レティシアが元"
すぐに俺はそのことを否定した。だが、それを言葉に出すのは証拠も証明も出来ないから言えない。それでも否定は出来る。何故なら、合わないからだ。
レティシアならむしろ仲間のために自分から命を捨て、その命を背負うような奴だ。それならレティシアと同じ種族は誰かに殺されレティシアはその偽りの現実を背負っている。何故、そんなことをする?・・・・・・いや、今それを考えても仕方ないだろう。レティシア本人を助けたときに訊けばいいか。
俺は自分の中でそう結論を出していると会議は終了し、俺達は水式エレベーターに乗っていると十六夜がポツリとつぶやく。
「・・・・・お嬢様と篝はどう思う?レティシアが魔王となって同士を虐殺したって話」
「あり得ない。だがそれを証明すること出来ない」
「昔はどうか知らないけど・・・・・・今は私たちが所有する、金髪のメイドさんでしょう?略奪されたままで黙ってなんかいられないわ」
飛鳥の答えに十六夜と俺は苦笑した。
確かに飛鳥の言うとおりだな。昔は昔、今は今。
そうして俺たちは何とか休戦期間で謎解きをしようと気合い入れ直していると
「――――――いや、謎なら既に解けているが」
規格外の言葉に俺達(十六夜は除く)は固まった。
この規格外のバケモノめ!
俺達ノーねえーむ一同はゲーム攻略に向けて話し合いをしていた。まず城へ潜り込む攻略組とアンダーウッドを守る待機組とで編成することになり、待機組はジンとペスト、攻略組は俺と十六夜が行くことにしようと十六夜が言おうとした瞬間。
「――――私が行くわ」
飛鳥が遮るように言ってきた。
「黒ウサギはゲームに参加できない。だから巨人族の対処に残ってもらう。ジン君とペストは対巨人の力を持っている。篝君は伝説の武器やいざとなれば龍化で巨人族を圧倒できる。残る私と十六夜君は、攻略の為空へ。・・・・・采配としては、これがベストでしょう?」
「何言ってんだ、飛鳥。俺と十六夜が攻略組でお前が待機組に決まってんだろ。だいたいどうやって空で戦うつもりなんだ?」
「・・・・・言ってくれるじゃない。私だって城にたどり着けさえすれば」
「たどり着けさえすれば、だろ?敵は空中戦はしてこないとは言えないだろうが。十六夜ならともかく飛鳥が城へ行けば足手纏いだ」
「な・・・・・ッ!そ、そこまで言わなくてもいいじゃない!」
テーブルをバンと叩き怒鳴る飛鳥に俺はため息を吐きながら言う。
「事実を言ったまでだ。飛鳥のギフトもディーンも強力だが飛鳥、お前自身は弱すぎる。それが空中戦になったらもっとだ。自分すら守れないくらい弱い」
俺の言葉に歯を噛みしめ睨みつける飛鳥だが俺は冷徹に返した。
「なんだ?俺の言葉に気が障ったか?だが、それが事実だということに変わりはない。意気込みや正義感で動くな。邪魔なだけだ」
「か、篝さん!それはいくらなんでも言い過ぎでございます!」
黒ウサギが飛鳥を庇うように言い放つが俺は止めなかった。
「言いすぎなもんか。耀やレティシアを助けるためにも、ゲームを攻略するためにも飛鳥の我が儘に付き合っていられるか」
「・・・・・・・決闘よ」
「あ?」
「貴方に決闘を申し付けるわ!」
「・・・・・いいだろう。ならアンダーウッド地下大空洞へ来い。俺の言った言葉が事実だと教えてやる」
「いいわ、望むところよ。篝君が間違っているということを証明してあげる」