カルデアのカウンセラー、サーヴァントをNTRたい。   作:榎田 健也

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149分かかりました。……うちのカルデアにクロエいねえんだよ! イベントの時に限って忙しいからな!(逆ギレ)


……というわけで、頑張ったので出来ればお気に入り、感想、評価等々お願いします。

忙しいので不定期になってしまいそうです。というか、久しぶりになろうに挑戦してみようと思っています。前に挑戦したら読まれなすぎて心が折れました。経験を積んだから次こそは!

今回は、ハクア・ルークベルトさんからのリクエストでクロちゃん……クロエちゃんです。

言い直したのにはとある理由があります。詳しくは本編にて。


カウンセリング⑨「クロエ、本物の大人への道」

 俺とレオニダスさんが死闘を繰り広げ、引き分けてしまった「カルデアスタッフ模擬戦事件」から四日。事件の翌日には筋肉痛、打撲で休みをもらい、翌日からは仕事を開始した。しかし、いつも通りというわけにはいかなかった。

雑用をしていると戦いを挑まれ、部屋でごろごろしていると戦いを挑まれ、あまつさえ寝ていると戦いを挑まれる……そんな状態。今日は少し落ち着いているが、恐らく今日も来るだろう。一方、俺のスケジュールには新たな日課が組み込まれていた。

 

「それでは、今日のトレーニングは終了! お疲れさまでした!!」

「「お、お疲れさまでしたぁ……」」

 

 

「みんなでカルデア体操~マスターバージョン~」。カルデアスタッフの運動不足を防ぐために不定期開催する「みんなでカルデア体操」とは違い、マスターの筋肉量を増加させ基礎体力をつけるための特別版。筋肉の超回復(筋トレ後に24~48時間程度の休息をとることによって休息の間に筋肉の総量が増加すること)を考慮して一日おきにマスターが行う筋トレで、運動不足防止のための全身をくまなく動かす通常版とは違って腹筋や大腿筋などの重要な筋肉に効くもの、らしい。

 そして俺はそのプロトタイプを何とか乗り越え、この地獄をマスター君にも喰らわせられるのか、なんてうずうずしていたのだが……

 

「なんで俺まで参加してんだよ……っ」

 

 俺はカルデアの雑用アルバイトからサーヴァント・カウンセラーに昇進を果たした。しかし、給与は変わらず自由時間はサーヴァントのカウンセリングで削られる。その元凶こそが、俺をカウンセラーに推薦した、俺と同時期にカルデアに来た同僚であり友達であるマスター君だ。

 そのため俺は、地獄を乗り越えた。そして俺は意趣返しとしてマスター君が苦しむ姿を楽しもうと思ったのである。なのに、これだよ! 俺も道連れにされてんじゃねえか!

 

「はぁ……はぁ……いまさら何を言ってるの、君は……」

「そうです、我がライバル。一昨日も一緒にトレーニングしたではありませんか!」

「まあ、そうだけどさ……っておい、ライバルってなんだ」

 

 俺は模擬戦以降、レオニダスからライバル宣言をされており、同等に扱ってほしいと言われた。そのため俺は、友達……いや、レオニダスが言うには「戦友」のような扱いらしい。

 

「ははは、模擬戦で私は途中から本気を出していたのです! それにもかかわらず、私はサーヴァントでもない貴方と引き分けた。貴方は最高のライバルです、なら共に肉体を高め合うべきです!」

「嬉しい気もするし迷惑な気もする……いや百パー迷惑だから。俺仕事があるから」

 

 一応、俺がこの体操で疲れて労働のパフォーマンスが下がるのを防ぐために夕方五時半から三十分なのだが(ただ単に筋トレが夕方に向いている、というのもあるらしいが)、それでも三十分勤務時間が減ったのは変わりない。そして……労働量は減らない。しくしく。

 

「おや、そうだったのですか? ダ・ヴィンチ殿は『ご自由に使ってくれたまえ!』と言っておりましたよ?」

「あんにゃろう……」

「そういえば、『むしろ私たちが付き合わされなくてすむからね! 人柱ならぬ筋肉柱さ!』 とも言っていたような……」

「マスター君まで!? っていうかおもんねえな!」

「だけど、まさか君と一緒に筋トレするなんて思わなかったな。これもカウンセラーの仕事なの?」

「どの口で言ってるんだよマスター君。俺を推したのは君だぜ?」

「まだ怒ってるの!?」

 

 当たり前だ。カウンセラーになってから俺はサーヴァントたちに振り回されて……まあ、楽しくなかったわけじゃないけどさ! 友達もできたし。

 

「そうだ。お二人はこの後どうするので?」

「部屋に戻って少し休もうかな。ロリっ娘たちに癒やしてもらおう!」

 

 マシュ君が不憫だ……

 

「君はどうするの?」

 

 俺か? 俺は、そうだな……

 

「風呂でも入ろうと思ってる」

 

 労働の後でも筋トレの後でも結局、汗をかいた後には風呂が一番だ。

 

「なら、私がお背中を流しましょう!」

「結構だっ!! ……ではお先に!」

 

 トレーニングルームから自室までの道のりは、足が鉛のようだった。……どんだけ辛いんだよ、「みんなでカルデア体操~マスターバージョン~」。

 

 

          ㋕

 

 

「ふぃ~」

 

 無事帰還。運良く、戦いを挑んでくるような気性の荒いサーヴァントの人たちにも出くわさなかった。さてと、大浴場に行きますか。……ん?

 

「あ、おかえり~。遅かったじゃん」

 

 褐色の肌と、対象に絹のような髪を持つ美少女がベッドで寝転がっていた。華奢で可愛らしいが、可愛い顔に貼り付いた笑顔が少し怖い。

 

「何で!? 誰!?」

 

 おっかし~な~。鍵締めてなかったっけ。とりあえず疲れたから椅子に座ろう。ベッド取られているし。

 

「わたしはクロエ。クロって呼んで。……そんな疑うような眼で見ないでよ。鍵は開いてたよ、うっかりさん?」

 

 なんだこのロリ。ウインクしても全然セクシーじゃないぞ。

 

「で、何の用だい? 君はサーヴァントのようだけど、試合をする気はないよ」

「違うよ~、カウンセラーのお兄ちゃん。……夜の試合なら、考えてあ・げ・る♡」

 

 うぜえ。

 

「子どもは夜にたくさん寝ないと大きくなれないよ。そろそろ晩ごはんの時間だからお部屋に戻りな? 食べたらちゃんとハミガキするんだよ?」

 

 そういえば、サーヴァントは成長したり、ハミガキしたりするんだろうか。……いや、成長しない方がマスター君は喜びそうだな。

 

「こ、子ども扱いしないでくれる!? 私は大人のレディー。キスだってしたことある大人のレディーなの!」

「はいはい、れでぃーですね~。」

「馬鹿にするんじゃないわよ!」

 

 ……いかんいかん、マスター君と違って俺は子どもと遊んでいるヒマは無いのだ。かといって、子どもを無理やり追い出すのは気が引ける。どうしましょ。

 

「で、何の用だい?」

「えっとね~。あなた、あのレオニダスさんと引き分けたんでしょ?」

「途中まで手を抜いていたらしいけどね。で、それがどうかしたの?」

「淡々と言うのね……。で、そんなあなたはすごい魔力を持ってそうだから、私に供給してもらおうと思ってね。そう、私のキ――」

「あ、俺は別に魔術師じゃないよ。魔法も使えないただの人間」

「……え?」

「模擬戦を見ていたのか、誰かから聞いたのかとかは知らないけど、俺は魔術師じゃないから魔力とかも当然無い。ごめん、汗で気持ち悪いから風呂入ってきてもいいかな?」

 

 っていうか、もう結構乾いてきてる気もする。まあでも、レオニダスも筋トレ後の風呂は血流の関係で筋肉に良いとも言っていたし、早く入りたい。

 

「かわいそうに……。私に甘えてもいいのよ?」

「あ、結構です」

 

 むしろ甘える側な気もするが……そんなこと言ったら怒りそうだな、この子。大人ぶりたい年ごろなのだろうか。

 

「あ、あなたは……魔術師になりたいとか思わないの? ほら、ここは魔術師が多いんでしょ? なら……」

「最初は思ってたさ。でもね……だからって、幸せになれる訳じゃない」

 

 俺がここに来たときにカルデアにいた、ツンケンしていた、でも一生懸命だった人。家柄や役職の重圧に押しつぶされそうだった人。俺が廊下で気絶していた間にいなくなってしまった人。彼女は、魔術は使えるけどレイシフトができなかった、俺とは正反対の人だ。彼女の幸せそうな笑顔を、俺は見ることができなかった。

 

 きっとあの人の笑顔は……綺麗だっただろうに。

 

「カウンセラーのお兄さん、どうしたの?」

「あ、いや、何でもない。……俺は今から風呂に入るんだ。また今度、ヒマな時に遊んであげるから」

「子ども扱いしないでって言ってるでしょ! ……あ、そうだ。わたしと一緒に入る?」

「…………いいよ、別に」

「え!?」

「じゃあ、準備するか。着替え持っておいで。仕方ない、一緒に入ろう」

 

 この子くらいの年齢なら、別に一緒に入っても問題ないだろう。

 

「いや、その……冗談というか、何というか……」

「シャンプーハットあったっけ……?」

 

「だから、子ども扱いしないでよっ!!」

 

 うわっ、ビックリした。何だよ。

 

「わたしは子どもじゃない、大人のレディーなの!」

 

 ……はぁ。

 

「いいかい、クロちゃん。ちゃんとした大人は、自分の事を大人と言わないんだ。何でかわかる?」

「……何でよ」

「大人は辛いんだよ。むしろ、大体の大人は子どもに戻りたいと思っているんだ。俺も出来れば昔に戻って初恋の人に告白して……ああ、どうして告白しなかったんだろう!」

「知らないわよ」

「こほん。でね、クロちゃん。これは誰かが言った言葉なんだが……『大人になりたいのが子どもで、子どもになりたいのが大人』らしいよ。つまり、本物の大人は子どもみたいに楽しむものなのさ」

「ほ……本物の大人……わたし、本物の大人になる!」

「……それなら、これからやる事わかるよね?」

「うん! ご飯をたくさん食べて、歯をちゃんと磨いて、夜九時に寝る!」

「よくできました。じゃあ、そろそろ部屋に戻りな?」

「うん! ありがとう、カウンセラーのお兄ちゃん!」

 

 ……ふぅ、行ったか。ちょろいな。俺、マスター君と同い年だから大人とも言えない年齢なんだが。だから本物の大人もクソも知らんから適当言ったのだが、何か悪いことをした気もする。まあ、気にしない気にしない。

 さて、風呂の準備をしよう。……そういえば、さっきから寒気がするのだが、なぜだろう。そういえばクロちゃんは――ああ、またっ!




主人公はクロちゃんアレルギーです。鳥肌が立ちます。

というわけで、クロちゃ――クロエちゃんです。

大人ぶる子どもってかわいいですよね。

次に機会があれば、イリヤと一緒に出したい。

とりあえず、次回はリクエストがあったきよひーです。好きな娘だからちゃんと書きたいけど、何も思いつかないから結局ぐだぐだしそう。
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