カルデアのカウンセラー、サーヴァントをNTRたい。   作:榎田 健也

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前回までのあらすじ

俺はカルデアのサーヴァント・カウンセラー兼雑用で、サーヴァントの悩みを聞いたりしているのだが、今日は雑用として廊下を掃除していた。
すると、バーサーカー・清姫に追われているマスター君の逃亡劇に巻き込まれて共に廊下を走ることになってしまった。
俺はともかく、俺より長く走っていたマスター君は体力の限界が近く、その隙を突かれて清姫の放つ熱風を避けられず危機に陥る。
しかし、その危機にセイバー・ベディヴィエールが駆け付けたのだった……



カウンセリング⑪「何故か話の冒頭がチ〇コ」

「マスター、カウンセラー殿、ここは私にお任せください。不肖ベディヴィエール、あなた達に――傷ひとつたりともつけませんッ!」

 

 ベディ君は、マスター君のサーヴァントでありながら俺の友人でもある。弁慶? 誰それ?

 

 綺麗な銀髪に、女性とも間違われるほどの端正な容姿。しかし鎧の下には無駄のない引き締まった肉体が隠されており、アソコは凹むほどデカい。……うわ、当時のこと思い出したぞクソ。

 

 

「落ち着いてください! 小さくないですから!」ボロンッ (カウンセリング④参照)

 

 

 端正な顔の好青年でありながら、アソコは凶悪……デカ○ンショタの需要の需要がわかった気がする。

 

 ちなみに、ギルガメッシュ少年のアソコは年相応で、俺(マスター君と同い年)と同じ位だったぞ! すごく凹むね!

 

『いや、古代ギリシャや中世ルネサンスでは小さくて皮かむりこそが知性の象徴とされたんだ。つまり君の息子は知性の象徴だ。よかったね』

 

 ダ・ヴィンチちゃん……脳内に直接……ってなんで俺の息子が短小包茎って知ってんだよ! てか何で脳内に語りかけてるんだよ!

 

『天才だからさ!』

 

 おう、そうか。じゃあ助けろ。

 

『面倒くさそうだからパス。ベディヴィエール君を頼りたまえ!』

 

 おい、この野郎! いや、野郎じゃねえか、う~ん……

 

「ねえ! 何でベディと清姫の戦闘見て呆けてるの!? 早く逃げないと!」

「そうです、早く逃げてください! 」

「包け……あぁ、悪い、『呆けている』か。そうだな、逃げないと」

 

 しかし、怒りで我を忘れているバーサーカーの清姫とベディヴィエールが戦っている状態、これは逃げるチャンスなのだが……

 

「なぁ、清姫さんとベディ君ってどっちが強いんだ?」ゴニョゴニョ

「ちょっ……! 耳はダメっ!」

 

 お前、耳弱いんか~い! 友人の性感帯とか知りたくねえな。

 

「……う~ん、大体同じくらいかな。クラス相性ではベディの方が有利かな……バーサーカーは与ダメが1.5倍だけど被ダメは2倍だし」

「おう、よくわからんがベディ君の方が有利ってこと?」

「でも、バーサーカーは攻撃力が高いから、一撃一撃が――」

 

「しゃああああッ!」

「ぐぅっ」

 

 そうか、ベディ君の勝利条件はマスター君と俺を「無傷」で守ることだが、怒りで我を忘れている清姫の勝利条件はマスター君を焼くことだ。

 

ゲームでよくある、仲間や陣地を守りながら戦うやつみたいなものだ。もちろん自分もやられては駄目だが、その守るものに細心の注意を払い――

 

――自分が死にかける。

 

「かといって、俺たちが逃げて仮に、仮にだぞ? ……ベディ君が戦闘不能になったらどうするんだ? 我を忘れているバーサーカーなら手加減もできねえし」

「う~ん。ベディなら大丈夫だと思うけど……」

「あぁ、ベディ君なら大丈夫だろうね。……俺は、きみの心配をしている」

「……へ?」

「体力がかなり消耗している。このまま逃げて、誰にも遭遇しないまま清姫さんに追い付かれたらそれこそゲームオーバーだ」

「確かに、そうだけど……あっ! キアラさん!」

 

 遠目に見えるのは……本当だ、殺生院キアラさん! 強力なアルターエゴのサーヴァントだ。あの人なら、清姫さんを止められる!

 

「あら、マスター。どうなさいました?」

「清姫が暴走しているからベディのサポートを!」

 

 近づいてきてくれた殺生院キアラさんに端的に指示をするマスター君。流石はカルデア一のマスターだ。

 

「やれやれ、しかたな――すみません、用事を思い出しました」

「あの、何で俺の方見てるんですか? そしてなぜ顔が引きつっているんですか!?」

「失礼しますううううううう!」

「「キアラさあああああああああああん!!」」

「…………」

「…………」

「「どうする……?」」

 

 とりあえず、俺の方見て逃げ出したのは何故だろう。傷ついたんだけど。

 

「お二人とも! ここは私一人で大丈夫です、早くッ!」

 

 ……状況を整理する。

 まず、マスター君。清姫さんのターゲットであり、守備及び隔離させなければならない。

そして、ベディ君。戦闘能力は清姫さんと同程度。彼でないと清姫を戦闘不能の状態にできない。

 そして――

 

「……な、何をっ」

「しゃああああッ!」

「うおおおおおおお!」

「カウンセラー殿……!」

 

 マスター君とベディ君が驚いているのがわかる。俺だって驚いているさ。俺はただのカウンセラー兼雑用だ。マスター君と一緒に逃げるべきだ。

 だが、俺は前線に立ち、護身武器「ライト・シールド」で炎を防いだ。

 俺は、清姫さんのターゲットでもなければ、追い付かれたときにマスター君を守れるサーヴァントでもない。だが、ベディ君が消耗させたサーヴァントなら、足止めくらいはできるはずだ。

 

「俺がここで食い止める! もし突破されたらベディ君、マスター君を頼むッ!」

「……でも、カウンセラー殿が――」

「いいから早くッ!」

「……マスター、背に」

 

 俺の筋力では無理だが、サーヴァントなら軽々と持てるんだな。

 

「嗚呼、私のマスターが離れていく。ますたぁますたぁますたぁますたぁますたぁますたぁますたぁますたぁ……!」

「やはりバーサーカーには何かしらの精神異常があるのか……」

 

 言語すら使えないバーサーカーもいるが、彼女は言語が扱えるようだ。ますたぁますたぁ言ってるけど。部類としては、母性バーサーカー源頼光さんに近いようだな。

 

「ますたぁ……私のますたぁ……!」

「マスター君の友人として、そしてカルデアのサーヴァント・カウンセラーとして!」

 

「しゃああああッ!」

「あっつ! ……流石に熱は防げねえな!」

 

 さて、台詞が途切れてしまったので仕切り直し。

 

「マスター君の友人として、そしてカルデアの――」

「しゃああああッ!」

「あっつ! バーサーカーって空気読めないのかよ!? ……まぁ、とにかく――」

 

 炎が止んだタイミングを見計らってライト・サーベルで腹を斬りつけた。

 可愛らしい少女の姿ではあるが、手加減こそ無礼だ。ましてや相手はサーヴァント。真剣にならないと殺される。

 それに、俺を認識してもらわないと困るからな。

 

「あなたは誰……? 燃やす邪魔するの……?」

「そういうわけじゃない。俺は――」

 

 相手の行動を否定するのは逆上させるだけだ。俺は、武器だけでなく言葉によって彼女を戦闘不能にしてみせる。

 

「あなたのカウンセリングをする、カウンセラーだッ!!」

 

 戦闘兼カウンセリング、開始。




なろうでも活動しています。ぜひ遊びに来てください。明日新作投稿します。

しばらくハーメルンで活動していませんでしたが、両立して頑張りたいと思っています。応援お願いします。

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