カルデアのカウンセラー、サーヴァントをNTRたい。 作:榎田 健也
……すみません、出来ればお気に入り、感想、評価等々お願いします。
忙しいので不定期になってしまいそうです。
ダ・ヴィンチちゃんのせいで前編・後編に分かれてしまいました。ですが、絆レベルは前編で一つ、後編で一つ上がることとします。
次回はリクエスト? のあったキアラさんです。うちのカルデアにいねえよ……
「つまり、マスター君は、正確にはロリコンではない! ……小児性愛者の予備軍だッッ!」
「な……なんですって――!!」
「……そういえば、キミはロリコンの定義についてきちんと知っていたね」
とりあえず、落ち着かせるために一時的に話題を変える。これで少し落ち着いてくれれば良いのだが。
「え、ええ、まあ。あくまでも知識の範囲で。……先輩が、そのような類の性癖を持っていたのは気づきませんでした」
気づいてなかったのかよ。
「いや、ええと、マスター君がよく幼女サーヴァントを連れているのは知っていたんだよね?」
「ええ、でも子どもが好きな方なのかな……と。日本のロリコンの定義は知らなかったので」
仕方ない、しっかり説明しておくとしよう。
「まず、『ロリータ・コンプレックス』は和製英語だ。……最近は、外国でも使われる場合もあるけどね。そして、由来は……わかるかい?」
分かっていることを改めて説明されるのも時間の無駄だからな。知らなければざっくり教えた方が良いだろう。この先の説明のために。
「主人公が年の離れた少女を愛する、ウラジーミル・ナボコフの小説『ロリータ』に由来しています。コンプレックスは心理学用語ですが……すみません、一言では説明できません」
まあ、ロリータを知っているだけで大したものだ。ところで、俺たちは一体なんの話をしているのか……気にしないようにしよう。
「まあ、そこまではいいよ。さっき読んでいた本には『感情複合』と書いてあったけど……感情が合わさったものを一言で、ていうのは無茶だと思う。複雑な感情、とでも思っておけばいいんじゃないかな」
「そんな適当でいいんでしょうか……」
たしかに、適当だ。だが、俺が考えるには――
「大丈夫だ、問題ない」
「……何でですか?」
「言葉というのは、間違って作られることだってある。現に納豆と豆腐は逆だ、ていう説もあるくらいだ。豆を納めるためににがりで固めたのが納豆、豆を腐らせたのが豆腐ってな」
「……むずかしいですね」
「あまり深く考えるものじゃない。結局、言葉は今生きる人が使っているんだ。今生きる人が意味を決めていけばいい、と俺は考えているよ。……で、ロリコンと小児性愛の話か」
「言葉の意味とは何か」という割と高尚な話から「ロリコンと小児性愛とは何か」という低俗な話にすり替わってしまいました。めでたくないめでたくない。
「まず、定義上はロリータ・コンプレックスは12~15歳の少女への性的嗜好・恋愛感情のことだ。つまりマシュ君が言ったことで大体合ってる。で、さらに仲間がいて、アリス・コンプレックスは7~12歳、ハイジ・コンプレックスは5~7歳、ベビー・コンプレックスは0~5歳への性的嗜好・恋愛感情を指す。アリスとハイジは、有名な少女だから由来が分かるだろう。……ここまではいいかい?」
まったく、陰キャにこんなに喋らせやがって。……おい、聞いているのか?
「ベビー……コンプレックス……? 赤ちゃんへの……恋愛感情……?」
「あ~、そこか~。……安心しろ、そんな変態は滅多にいない。それに、俺の予想が正しければマスター君はハイコン・アリコンあたりのはずだ」
「そうですか、よかった…………ってよくないですね! それは!」
うん。よくないし、「滅多に」だから少しはいるんだけど、言わない方がいいな。
「だが、それらは病気ではない」
「え、違うのですか?」
「ああ、病気としてあるのは13歳以下と、その…………≪自主規制≫してしまう、『小児性愛』というものでね……」
あぁ、病気の説明でなんでこんなに顔が熱くならなきゃならないんだよ。ていうか何で俺こんなに詳しいんだよ。いや、さっき読んでいた本に書いてあったからなんだけどね? あの本どこまで網羅してんだよ。
「そ、それが、先輩が予備軍になってしまっている、小児性愛ですか……?」
「うん、まあ簡単に言うとヤらなければセーフなんだよね、病気としては」
「そ、そうですか……ダ・ヴィンチちゃんに治療を依頼しようと思ったんですが……」
「うん、まあカウンセリングならともかく、俺に医療行為はできないからね。……で、治療って何をするの?」
「セイバーの方にも協力していただかなければいけませんね」
「いや、だから何をするのさ……」
「先輩のアレを斬ります」
「( ゚Д゚)」
「あの、どうしました? 急に腹部の下部に手を当てて固まって……」
「( ゚Д゚)」
「あの……」
「( ゚Д゚)…………ごめん、ちょっと腹が痛くなって。収まったから大丈夫」
「あ、そうだったんですね。お大事に」
「ああ、ありがとう。……それで、対応策なんだけど――」
「斬るんですか?」
「斬らない斬らない。それは文字通り根本の解決になっちゃうから」
ていうか、「斬る」という言葉に本気を感じるから怖い。マスター君がパーティに入れない気持ちが少しだけ理解できた、気がしないでもない。
「性癖の改善をしようと思う」
「せいへ……な、なんですかそれ!」
今言いかけたな。言いかけて恥ずかしくなって顔紅くして言い直したな。かわいい。
「女性のヌードとハイヒールを同時に見せ続けていると、しばらく経つと今度はハイヒールを見るだけで興奮してしまうようになった、という実験があるらしい」
「え……?」
「つまり、性癖がいつの間にか『入れ替わっていた』んだ。マスター君がそうなっていれば勝機があるッ!」
「お、教えてください!」
マスター君の性癖を知りながら、彼のパーティに入って助力しようとするマシュ君。なんてすばらしい後輩なんだ! ただ、第三者がこの状況を見た感想は「なんだこれ」だと思うぞマシュ君! 目を覚ませマシュ君!
まあ、きっとマシュ君は真面目だから何か思うところがあるのだろう。それに俺も、友人が誤った道を進むのを止めてあげたい。この作戦は、そういうものだ。
「まず、茨木童子の外見はどんなものかな?」
「ええと、少女のような見た目をしています。小児性愛の対象である13歳以下に見えると思います」
「では、内面はどうだろう?」
「内面は……あっ」
「わかった?」
「ええ、内面は、少女のものではありません。成熟した鬼のものです!」
そう、内面は成熟している。サーヴァントという在り方だからか、見た目に反して中身が成熟しているサーヴァントも多い。そこを突く!
「つまり、マスター君は小児性愛の予備軍でありながら、成熟した内面を求めている可能性がある。マシュ君、外見を少女にするのは無茶だと思うが、内面を成熟した女性のものにするのはできない事ではないはずだ。そうすれば、マスター君の症状が軽減する可能性はある」
そう、外見はそうそう変えられないし、変えられたら俺だってこんなに苦労はしない。しかし、内面は少しずつでも変えることができる。経験を積み、人と出会い、成長する。キミたちはレイシフト下でもそれをしているはずなんだ。
ていうか、俺たち症状症状言って、完全に病気扱いですね。
「わかりました、でも、どうすれば……?」
「え? 周りに仲の良い大人な女性サーヴァントがいるだろう? 彼女たちにきけばいいんじゃないか?」
パールヴァティーさん、ブーディカさん、玉藻の前さん、ダ・ヴィンチちゃん、メディアさん、頼光さん――このカルデアには他にも、大人の女性がいるはずだろう。彼女たちにきけばいいだろう。大人の女性とは何かを。……一人変なのが居た気がする。
「いや、でも……大人は一人で何かを解決するものではないのでしょうか」
「ん?」
「子どもは大人に頼ることができます。しかし、大人は誰かに頼らず一人で――」
「それは違う」
「……え?」
それは違う。違うんだよ、マシュ君。俺は自分を立派な大人とは言い切れないけど、君が言っていることが違っているとはわかる。
「年齢なんて関係ないさ。困ったことがあったら、誰かに頼ればいい。辛かったら誰かに助けてもらえばいい。……俺は頼りないと思うけど、サーヴァントのみんなはもちろんのこと、マスター君とかダ・ヴィンチちゃんとか君の周りには頼りになる人がいるんだ」
そう、頼ればいい。頼れる人が近くにいるなら、頼るべきなんだ。……俺も、そうするべきだったのかもしれない。
「そうですね。……わたし、サーヴァントの皆さんにきいてきます!」
「あ、待って。それと一つ」
「?」
廊下に出たマシュ君を引き留めた。……あ、一つじゃねえわ。
「あまり気張らない方がいいよ。寝よう寝ようって気張っても眠れないのと一緒。それと、これはカルデアスタッフの一人として――」
「――マスター君のこと、よろしく頼むよ」
「……はい、ありがとうございます! ……あの、わたし――」
『ウィーン』
ドアが閉まった。おい、何か言いかけてただろ。……まあいいや。頑張れよ、マ――
『ウィーン』
「あのっ、わたし……!」
な、なんだい。
「わたし……あなたを頼りないとは思いません! またお願いします! ……失礼します!」
そう言うとすぐに出ていった。何だったんだろう。……はぁ。
「真面目に勉強してみるか」
妙に嬉しく、すがすがしい気分でベッドに寝転がり、専門的でよくわからないカウンセリングの本を開いた。
…………うん、やっぱり面白くない。
マシュ なすびサーヴァント
ぱーてぃにいれても こすとが ぜろ。 たーげっとしゅうちゅうしながら じぶんに むてきふよを つかって てきのこうげきに たえる。