カルデアのカウンセラー、サーヴァントをNTRたい。 作:榎田 健也
……すみません、出来ればお気に入り、感想、評価等々お願いします。
忙しいので不定期になってしまいそうです。
今回はキアラさんですが、うちのカルデアにはキアラさんはいないので、調べまくりました。要するに欲情魔だろ?
あと、今回のカウンセラー君のとある台詞には少し思うところがあります。
「は~、疲れた~」
大浴場でシャワーと湯舟を堪能し、髪を適当に乾かして廊下をぶらぶら歩く。
雑用の仕事が六時半までと昨日より長かったが、肉体労働の後にお風呂で汗を洗い流すのは気持ちの良いものだ。何人かのサーヴァントと会ったがカウンセラーの噂が広まっていたらしく、彼らのプチ悩み相談といった感じで仲良く話すこともできた。しかし、誰が広めたんだろう……マシュ君しかカウンセリングしてないんだけど。
「あ、お疲れ様です」
「こんばんは、マシュ君。ちょうどキミのことを考えていたんだ」
「え、あっ……え?」
あ、やべ、セクハラとして訴えられる。
「いや、違くてね、マシュ君。まだキミしかカウンセリング室に来てないんだけど、サーヴァントの人たちの間で知られていて何でだろうなぁ、って」
「あ、そうだったんですね。それなら、ダヴィンチちゃんが宣伝をしていましたよ。『悩みが無くても暇なら行きたまえ』とおっしゃっていました」
「悩みがないのにカウンセラーに何をしろってんだよ……。まだ一日だけど、調子はどうだい?」
「大人の女性になる、ですよね。昨日ダ・ヴィンチちゃんにききました! 困っていました!」
「うん、きく人を間違えたね、それ」
なぜダ・ヴィンチちゃんに聞いたんだろう。確かに見た目は美人なお姉さんだが、もっと他に適任そうな人がいるだろ。
「まあ、頑張って。昨日も言った気がするな。えっと――」
「気張りすぎるな、ですよね!」
「そうそう。……ごめん、今から食堂に行こうと思っていたんだ」
「そうだったんですね。すみません、引き留めてしまって」
「いや、気にしないでくれ。……じゃあ、おやすみ。まだ早いかな?」
「いえ、私はもう夕食を頂いたのでそうなりますね。……では、おやすみなさい」
手を振ってマシュ君と別れ、食堂に向かう。……マシュ君と話しやすくなったな。同じカルデアのスタッフ(片方は元バイト)としては良い事だと思う。
㋕
「う~ん、重い……」
股間にのしかかる重みで目が覚めた。「寝てるときにお腹の上に何かのってると怖い夢見るよね」とマスター君によく似た誰かが言っていたような気がするが、股間はどうなるのだろう、エロい夢か? 寝ぼけていて、誰が言ったのかも夢を見たのかもよく思い出せない。俺は寝つきは良いが、寝起きは悪いからな。……だめだ、頭があんまり回らない。
食堂でメシを食い、心理学のよくわからない本を読んでいたらもう十二時になっており、急いで歯を磨いて布団の中に入ったところまでは覚えている。割と早く寝つけたようだ。
「女性に『重い』なんて言ってはいけませんよ。新米カウンセラーさん」
う~ん。だれだ……? だめだ、視界がぼやける。
「だれですか……?」
「私ですか? ……私は、非力なサーヴァント。そして、ただの僧でございます。名乗るとすれば、そうですね……キアラ、とでもお呼びくださいな」
キアラ……聞き覚えはあるが、よく思い出せない。思い出さない方が良いとさえ思えてくる。なぜだろう。
「なんの御用で? 今は深夜だと思いますが」
「カウンセラーさんなのでしょう? カウンセリングを受けにきました。……それとも、夜這いかと思いました?」
「ははは、そんなまさか」
マスター君ならともかく、俺は陰キャで非モテ男子なのでね。夢でも経験がない。
「とりあえず、カウンセリングなら扉側の椅子に座ってください。……座り心地の良い椅子を探してもらってきたんですよ。……さて、俺も向かい側の椅子に座らせていただきますよ」
正直眠いが、自由時間にカウンセリングを行う、つまり自由時間に含まれる就寝時間も該当してしまう。今度ダ・ヴィンチちゃんに抗議をしようと思う。
「あ、別に寝たままでも私は気にしませんよ? 起こしてしまったのは私なので」
お、それはありがたい。不躾だとは思うが、お言葉に甘えさせていただこう。
「で、悩みというのは?」
深夜に訪ねてきた謎の女性僧サーヴァント。彼女の悩みというのは一体……?
「マスターさんを堕としたいのです!」
「ま、マスター君を落としたいんですかぁ!?」
落とし穴でも掘るんだろうか。いや、カルデアに穴を掘る場所なんてないし……レイシフト時を狙うのか? ……それにしても、ずいぶんといたずら好きなサーヴァントだなあ。声は上品な女性のものなのに。
「ええ、それは私の望みであるものの、今まで自制してきたのです。……しかし、そろそろ我慢が利かなくなってきたのです。ああ、堕としたい。堕としたい!」
なるほど、いたずら心が抑えられなくなってきたんだな。で、マスター君を落とすと。
「どこで落とすんですか?」
落とし穴と一言でいっても、土を掘って作るものもあれば、雪を掘って作るもの、手間はかかるが建物に作って一階下にスポンジを敷いておく、というものもある。どうやって落とすのだろう。
「……あの、ずいぶんとあっさり仰いますね」
「ああ、テレビでよく見てましたから」
「テレビで放送しているのですか!?」
「……そんな驚くことですか? あの、出身はどちらですか?」
「に、日本です。……ですが、テレビは見たことが無いんです」
「あ、俺も日本出身です。テレビが普及する前に生きた方なんですかね? 現代の日本のテレビ番組……バラエティではよくやっていますよ」
「よくやっているのですか!?」
なんでそんなに驚いているのだろう。……まあ、テレビを見ないのなら驚くのも無理はない、のか……? そうだ、ならもうちょっと驚かせてやろう。
「それに、そのリアクションで人を笑かしているんですよ。ほぼそれ専門、とも言える人もいます」
「お、堕ちる専門でリアクションで笑わせる!? 日本はどこまでイってしまったのですか!?」
驚かせすぎてしまったか……壁は防音がしっかりしているとはいえ、もう少し声のボリュームを落としていただきたいものだ。
「お、落ち着いてください。バラエティでは普通なんですよ」
「落ち着いていられますかっ! 性が……性が乱れています!」
生が乱れる? ……まさかこの人、落とし穴で人が死ぬと思っているのか?
「安心してください。柔らかいところに落ちるだけですよ」
「柔らかいところに堕ちる!? 完全に堕ちてるじゃないですか! 安心できませんよ!」
う~ん、いたずら好きなのにいたずらでの事故を恐れる……どういうことだ?
「あ、あなたはテレビでその光景を見て、どうしているのですか? 笑っているのですか?」
「ええ、はい。……いけないですかね?」
「いけないですよ! あぁ、この世はどうなってしまっているのでしょう……!」
何故かとても慌てているキアラさん。ああ、確かに人が落とし穴に落ちる……人が誰かの策略に嵌って失敗するのを笑うのは気が引ける、という事だろうか。なんて良い人なのだろう。
「他人の失敗を笑うのは、確かに良くないかもしれません。ですが、自分の失敗を笑い飛ばすのも、自分の心を安定させるのには必要なんじゃないでしょうか。……確かに、俺たち人間は、失敗や災害、戦争といったピンチを体験してきました。ですが――」
「人間は、どんなピンチだって乗り越えられると思うんです。あなたたちサーヴァント――過去を生きた人間たちから、知識をはじめさまざまな物を受け継いできた俺たち――今を生きている人間たちは、どんなに大きな災害だって、どんなに激しい国際衝突だって、どんなに危険な未知のウイルスだって……乗り越えられる。俺はそう信じています。…………あの、きいていますか?」
「あぁ、この世は、この世はいったい……!」
「キアラさん……?」
様子がおかしいので、近づくためにベッドの上で起き上がろうとした。
「ひっ!」
「な、何ですかその反応?」
「乱れてますうぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
……だから死なないって。はぁ、何だったんだいったい。
「ふぁぁぁぁ……」
…………寝るか。
㋕
仕事に向かうために寝ぼけ眼をこすって廊下を歩く。
う~ん、寝不足だ。何か変な夢を見た気もするし。何だったんだろう。全然覚えてないや。
「きゃっ」
ん? 可愛らしい悲鳴。後ろか?
振り返ると、そこにはマスター君のサーヴァント、アルターエゴの殺生院キアラさんがいた。あまり話さないタイプだ。尼さんのような被り物を被り、薄手の黒い衣装をまとっている。ザ・宗教信者といった格好なのに、存在感が強い胸と衣装から見え隠れする細くてきれいな脚、そしてそれを包むハイソックスがセクシーだ。
「あぁ、殺生院キアラさん、おはようございます。……どうしました?」
「あ、その……な、何でもないです! では!」
「ぴゅ~っ」なんて擬音が似合いそうなスピードで向こうに消えていった。
「え、えぇ……?」
どう考えても避けられている。……俺、なんかやっちゃいました?
キアラさんかわいい。
次回はカウンセラー君が言っていた男湯での一幕です。リクエスト? があったのでギルさんが出ます。