魔法転生・ネギ?ま   作:雑草弁士

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第011話:教えると言う事

[タカミチ]

 

 修学旅行が終わって日本に戻ったとたんの、木乃香君の誘拐事件。ネギ君の助けもあって無事解決したけれど、直後エヴァが京都観光をすると言い出して、土日でわーーーっと観光して日曜の夜に麻帆良へ帰って来た。ちなみに皆疲れていたので、帰りは新幹線を使った。

 なおネギ君は僕の自動車を京都に乗って行ってたけど、自動車はネギ君の影の中にある空間歪曲庫にしまって、全員新幹線で帰って来た。翌日月曜日の朝早くから登校しなければならないエヴァはぶーぶー言っていた上に、教室ではぐっすり眠っていたなあ。……僕は教師だから、生徒であるエヴァよりも早く出勤しなけりゃならなかったんだけど。

 日曜に話を戻すけれど、僕らはナギが昔住んでいた家へ、詠春さんの案内で行ってきた。ネギ君は、感慨深げにしていたなあ。なんか、ところどころで魔法を使っていたっけ。何の魔法か聞いて見たら、過去知魔法だってさ。ナギの家に残された思い出を、少しでも回収したかったんだそうだ。

 ちなみにエヴァも、過去知魔法を教えろとネギ君に言っていたっけ。僕が、悪用するんじゃないだろうねと言ったら、悪用すると言い切ったのは見事だった。ただネギ君は、教えてもいいとの事だったね。いいのかと言ったら、「マクダウェルさんなら、悪用はしても(よこしま)な使い方はしません。」と言い切ったんだよね。あれも見事だった。エヴァが赤くなってたっけ。

 まあエヴァも、すぐに教えろとは言わなかったね。今後何かの折に、何か助力の代償として教わるそうだ。ネギ君は今回の報酬としてでも良いと言ったけど、今回は「ほんの気まぐれ」で力を貸したのだから、後から前言を(ひるがえ)して報酬を受け取るのは矜持(きょうじ)(もと)るそうだ。

 

「ふう……。やれやれ、事件が終わったら、また今度は出張か。いつもいつも自習じゃ、やっぱりマズいよな。代講を、しずな先生か誰か頼めないかなあ……。」

 

 そう、明後日水曜日から週末の土曜日にかけての4日間、また僕は海外へ出張なのだ。『悠久の風(AAA)』の仕事で。けれど……。

 今度の出張のついでに、僕はネギ君の「計画」に有用でかつ協力してくれそうな人材を幾人か見繕って説得する予定なのだ。ただし人格的に信頼が置けて、秘密を守ってくれそうで、その上で能力的にも高い人物は、そう多くない。

 

「もっとも……。」

 

 僕はつい口に出しかけて、言葉を飲み込む。うかつに言葉にしては、壁に耳あり障子に目あり、だ。気を付けなくては。

 まあ、ともかくだ。ネギ君は骨子となる(メイン)計画については、可能な限り人間の手を使わずに、ロボットたちの手で行うつもりでいる。僕がスカウトして欲しいと頼まれた人材は、(メイン)計画が完了した後の補助(サブ)計画、火星と地球との関係を構築するための、地球側の交渉窓口になってくれそうな人材なのだ。

 本当は学園長も取り込みたいんだけれどね。学園長がメガロメセンブリア元老院側じゃなさそうな事は、ネギ君が分身を魔法世界(ムンドゥス・マギクス)に送り込んでいて、そちらからの報告と実際のこちらでの動きとを突き合わせて理解している。学園長は、ネギ君の事をメガロメセンブリア政庁には報告していないのだ。

 だけどもう少し学園長の行動、その根底にある動機と言うか心根と言うかが理解できるまで、本格的な取り込みにかかるのは避けようと言うのが僕とネギ君、そしてこれも「ほんの気まぐれで」付き合ってくれたエヴァ、更には宇宙にある、と言うか居る、と言うか、計画の管理をしているネギ君謹製の人格AIを載せた量子コンピューター「ブレイン・0-0」の結論だ。

 そんなコンピューター建造する頭あるんなら、ネギ君が自分で計画の進行を管理するべきじゃないかって?いや、ネギ君も人間だから。生身の頭脳でしかないネギ君は、知識とかは物凄くても色々忘れたり、ついうっかりって言う事があるんだよね。だから意思決定はネギ君だけど、計画の管理自体はコンピューターがやってるんだ。

 

「さて、出張中の僕の授業は、幾つあったかな……。お茶やご飯を奢るので、代講頼めるかなあ……。」

 

 しずな先生や、他の英語科の先生、まだ職員室に残ってるかな?

 

 

 

[千雨]

 

 わたしと近衛は、今回の事で魔法を習う事になった。それか記憶を消して魔法関係なしの日常に戻るかだと言われて、記憶をいじられるのはイヤだったので、已む無く魔法を覚える事にしたのだ。だが後から裏話を魔法の先生役から聞かされたのだが、近衛もわたしも実は選択肢は無かったらしい。

 近衛は最初から魔法覚える気バリバリだったし、その秘めたる魔法の才を放って置いて一般人の生活を送る事は、他所の妙な連中……前回近衛を誘拐したような連中が手を出して来る危険性に繋がる。近衛が堂々と西洋魔術を学んでいれば、関西呪術協会を継がない意思表明にもなるし。学園長が近衛を見合いさせたがったのは趣味もあるが、近衛の安全のために何とかして関西呪術協会から切り離したかった事もある様だ。

 でもってわたしの事なんだが。わたしには麻帆良の土地に敷かれている麻帆良結界が持つ、認識をいじる魔法効果が効きづらいらしい。元々は、あのギネス級大樹の俗称世界樹、神木蟠桃が持っている、アレ自体から認識を反らしてアレの存在を不思議だと思わせないための能力であるらしいんだ。

 麻帆良の魔法使い連中はその効果に、本人たち曰く「ちょっとだけ」手を加えて、麻帆良の土地で妙な事が起こっても不思議に思わなくさせているんだそうだ。いや、それ聞いた時は、流石に怒った。ちっちゃな頃に、アレが変だコレが変だと言っては「なんで変なの?。変な千雨ちゃん。」と言われて傷付き、孤立したのは嫌な思い出だ。

 しかし詳しく事情を聴くと、仕方のないところもあった。麻帆良は霊地だけあって、世界樹の霊力を求めて妖怪とか出るらしい。麻帆良の魔法使い連中はそれを秘密裏に退治ているんだが、どうしても表沙汰になってしまう場合もあるんだそうだ。魔法使いの秘密を守る為ではあるが、決してそれだけでは無く、妖怪関連事件などをもみ消して一般人に普通に生活してもらうためもあったと言われた。

 それに対するわたしの反応は、盛大なタメイキだったりする。やり場のない怒りは、文字通りどこにもやり場が無かった。拳を振り上げても、下ろす位置に困るだけだ。学園長に、少し嫌味を言うぐらいは許されてしかるべきだと思う。と言うか、言った。善い魔法使いとかほざいてるんだから、環境に適応不良起こしてる子供を見つけて保護できなかったのか、と。

 盛大に謝られた。土下座こそしなかったが、それに近い勢いで。学園長室の執務机に、ガツンと頭を叩きつけて「うわ、見てる方が痛え……。」って感じで、学園長の(じじい)がこんな小娘に謝ったのだ。無論パフォーマンスもあったんだろうが、それでもわたしは何も言えなくなった。

 まあそんな訳で、わたしも魔法側に放り込まれる事は決まっていたんだそうだ。と言うか、魔法側の人間にならなきゃ逆にわたしの場合、危険だからな。それでわたしに選択を迫った奴らは、記憶を消す場合のパーになっちまう危険性を、過大に話していたらしい。

 と言う事で、今まで帰宅部だったわたしだが、これからは放課後に近衛と共に、魔法の先生役のところへ通う事になった。近衛は本来の部活は、しばらく休む事になる。やれやれだ。しかしもっと「やれやれ」なのは……。

 

「なんでマクダウェルが、わたしらの魔法の先生役なんだろうな?」

「それはわたしの言う事だ。」

 

 

 

[エヴァンジェリン]

 

「まったく……。純米大吟醸『亜歌舞』二樽に釣られて引き受けてしまったが……。まあ、(ジジイ)の言う事も分からんでは無いのだ。麻帆良の下手な魔法使いに任せて、正義バカに仕立て上げられては困ると言う物だろう。特に孫娘たる木乃香はな。」

「わたしはオマケか。」

「正義バカ……?」

「……。たしかにその様な方もおられますが……。」

 

 わたしは溜息を吐く。近衛について来た刹那ですらも、この件については口籠るか。

 

「麻帆良の魔法使いどもは、自分たちを「善なる魔法使い」だと臆面もなく言っている。そう言う奴らの実体は、千雨。お前なら解るのではないか?」

「あー、「正義のためなら当たり前」って感じか?」

「そうだ。」

「???……うち、ようわからんえ。」

「お嬢様……。」

「あー、つまりだな近衛……。」

 

 千雨が木乃香に、わたしの言葉の意味を説明する。

 

「ヒトラーとかナチとか知ってるか?」

「知ってるえ。第二次世界大戦に居た独裁者と親衛隊やろ。」

「アレを思えばいい。ナチどもは、自分たちこそが正しいと思い込んで、酷い事繰り返した。悪を悪だと知った上で飲み込んで邁進するならば、ああいや、それも問題だが。けれど自分たちの正義が暴走するのは、すげえヤバい。何せ「自分たちは間違ってない」んだから、「他の間違ってる奴ら」「悪の連中」には何やっても許される、とか思いこむ。」

「……。」

「麻帆良の連中がそこまで行ってるとは思わないがな。だけど、自分たちの「正義」を過信して、「悪」のレッテルを貼られた奴らを蔑視し、迫害するぐらいはありそうだな。」

「無いとは言えないのが、つらいところですね……。ですがそんな人だけでは……。瀬流彦先生や弐集院先生、何より高畑先生の様な方も……。」

 

 そこへ声がかかる。

 

「まあ、僕も復讐に走る気満々だから、その点では他人の事言えないけどね。」

「あ!たしか……ネギさん?」

「な、なんでアンタがここに?」

「ああ、ネギはお前らに魔法を教えるにあたり、講師役として呼んだんだ。代価はわたしが払う事になっている。

 講師が必要なのは、わたしは麻帆良大結界の中にいる間は、ほとんど完全に魔力が抑制されて吸血鬼どころか一般人の子供並の能力だからな。魔法薬とかは使えるが。」

「「吸血鬼!?」」

 

 ああ、言って無かったか。

 

「わたしは既に失効しているが、600万$の賞金首でな。悪の魔法使いで真祖の吸血鬼だ。」

「真祖……って、たしか物の本によれば、吸血鬼に噛まれて吸血鬼になったのとは違って、強力な術者とかが不老長生を得るために秘術をもって吸血鬼化したやつの事だったか?」

「うわぁ、千雨ちゃん物知りやなあ。」

「漫画とかファンタジー物の本の知識だからな。褒められたもんじゃねえよ。」

 

 いや、それでもそこまで正確に知ってるのは凄いぞ。と言うか、最近のファンタジー漫画が凄いのか?

 

「……厳密には、わたし自身の意志で吸血鬼になったわけでは無いがな。」

 

 しまった、ポロリと漏らしてしまった!?

 

「「「え?」」」

「ああ、そうでしたね。僕が調べた結果も、そうなっていましたね。」

「な、なに!?知っているのかネギ!?」

「知ってます。元々僕が麻帆良に来た目的の半分は、マクダウェルさんの呪いを解く事でしたから。だから解いて良い物か、マクダウェルさんが邪悪で邪悪でどうしよもない品性下劣な存在だったら呪いを解かない事にしようと、マクダウェルさんの過去を調べたんです。色々と。

 幸いマクダウェルさんは誇りある悪でしたから、呪い解きに来たんです。まあ、来てみたらまさか呪いが解けてるとは、思いませんでしたが。」

 

 なるほどな。慎重は慎重なんだよな。ときどき抜けているが。

 

「でもまあ、これはマクダウェルさんの個人情報ですから。これ以上知りたければ、マクダウェルさんから聞いてくださいね。マクダウェルさんから、教えてもいいと判断される程度の信頼を得た上で。」

「……そうだな。」

「……そうやね。」

「……そうですね。」

 

 さて、では話を戻すか。こいつらの、魔法使いとしての修行だったな。

 

「じゃ、ネギ。始めろ。」

「わかりました。皆さん、僕の目を見てください。」

「あいかわらず、腐った魚の様な目だな。」

「ほっといてください。」

 

 そしてわたし達は、ネギの創る幻想空間(ファンタズマゴリア)へと移動した。

 

 

 

[刹那]

 

 ネギさんが創った幻想空間(ファンタズマゴリア)は、何と言うか……荒涼としてました。言わば、西部劇の風景の、和風版と言うか……。そう、映画『七○の侍』の風景でしょうか?

 ちなみに、何で英国人のネギさんが和風風景を創るのかと訊ねたところ、わたしたちへの気遣いだったらしいです。でも……時代劇風景って言うのは……。何か、ズレてませんか?

 

「えー、幻想空間(ファンタズマゴリア)内で長時間過ごしても、現実世界の空間では数十秒しか経過してませんから。実際に身体を鍛えるのには、現実の身体を使わねばならないので不向きですが、知識はじめ知的能力を鍛えるには良いと思って、皆さんをここにご招待しました。」

「ふむ、ではまず練習用の魔法杖(ワンド)でも渡して、初歩呪文の『火よ灯れ(アールデスカット)』でも練習させるか?」

「いえ、まずは自分の中の「魔力」を認識させる事から始めようかと。あと、属性的に「火」が上手く使えない人もいますからね。『火よ灯れ(アールデスカット)』から始めるのは、定石ではあるんですが……。」

 

 そしてネギさんの姿が変わった。全身黒づくめの、京都で見た完全武装スタイルだ。手には巨大な機械杖、呪力増幅杖(ブースターロッド)をちゃんと持っている。

 

「今から僕が、僕の魔力を解放する。君らからすると、強力な風が吹きつけて来た様な感覚を味わうはずだ。だから君らは、君らの体内にある「魔力」を感じて、それを操って僕の放つソレに対抗してくれ。僕は、それが出来たところでストップかけるから。」

「「は、はい!」」

 

 そしてネギさんの気配が解放されました。

 

 

 

[ネギ]

 

 今僕らは、幻想空間(ファンタズマゴリア)の外に出ている。木乃香と千雨……2人から、名前で呼ぶ許可を貰ったんだが、その2人が幻想空間(ファンタズマゴリア)の中では出来ていた魔法をちゃんと外でも使えるかどうかを確認する段階だ。

 

「「プラクテ・ビギ・ナル・火よ灯れ《アールデスカット》!」」

 

 うん、初歩呪文は普通に使えてるな。

 

「2人とも、魔法使いの世界へようこそ。」

「えへへ……。ありがとうなあ。」

「いや、わたしは本当は魔法使いとかになりたか無かったんだがな。」

「それは聞いてるけれどね。でも君の場合……。」

「いや、わかってる。単なる愚痴だ。それに実際に出来ると、何か感慨深い物もあるな。」

 

 ここで木乃香がそれこそ感慨深げに言う。

 

「そやけど……。凄いんやねえ幻想空間(ファンタズマゴリア)……。1週間はあそこで修行しとったのに、外では1時間も経っとらんなんて。」

「まあ、そこまで便利でも無い。中で作った資料とか書類とかは外に持ち出せないし。物品も持ち込むと言うか、幻想だから中で創造するのは簡単だけど、外に持ち出せないし。だけど魔法の修行とかなら、向こうでの鍛錬は身になる。」

 

 幻想、か……。魔法世界(ムンドゥス・マギクス)も、幻想空間(ファンタズマゴリア)と色々共通点はあるな。外の物質を持ち込めるとか、色々違いもあるけれど。幻想空間(ファンタズマゴリア)の中ではマクダウェルさんも本来の魔力で行動できるんで、木乃香と千雨に色々教えていたっけ。

 なお幻想空間(ファンタズマゴリア)での修行は、刹那が手持ち無沙汰だったんで、ちょっと気を使ったつもりで実戦形式の戦闘訓練に誘ってみた。たしかに身体を鍛えるのは幻想空間(ファンタズマゴリア)では無駄なんだが、戦術とかそう言った物の訓練にはなるし。

 最初は呪力増幅杖(ブースターロッド)自在護符(ヴァリアブル・タリズマン)および防具一式と言う基本装備での戦闘を。続いて魔斬剣(まざんけん)と呼ばれる、魔力を斬る剣を使った白兵戦闘訓練。拳銃や突撃銃(アサルトライフル)他の銃器を使った射撃戦闘訓練もやった。

 刹那は「神鳴流には飛び道具は効きません!」とか言うので、「じゃ、試してみよう」と言って魔弾をフル装填したバルカン砲……手持ち式の、ミニガンと呼ばれるアレを持ち出してみた。最大100発/秒の射撃速度は伊達じゃない。本来手持ちで撃てる武器じゃないんだけど、そこは身体施術(フィジカル・エンチャント)による肉体の強化で誤魔化す。刹那は唖然としてたね。

 まあ、当然ながら。最初の十数発をそれでも防いだのは凄かったが、装填しているのは魔弾。威力的には普通の銃弾どころか砲弾に匹敵する。彼女の野太刀『夕凪』が折れて飛んだ後は、彼女はハチの巣になった。幻想空間(ファンタズマゴリア)で良かったね。武器も幻想の代物で、本物の愛用武器じゃなかったし。

 ちなみに彼女は、幻想空間(ファンタズマゴリア)から出て来た今も凹んでいる。何かフォローしておいた方がいいかなあ。

 

「刹那。いつまでも気を落としてても、仕方ないよ。」

「ネギさん……。ですが、本物でなかったとは言え、長からいただいた信頼の証である『夕凪』をむざむざ折られてしまったのは……。」

「……そうだね。あのミニガンは、僕のオリジナルじゃなく現実に存在する分隊支援火器を改良した物なんだ。この世界の武器の進歩発展って言うのは、物凄いよ?飛び道具が効かない?相手が核ミサイルでも持ち出したら、どうするの?あれも飛び道具だよ?」

「……。」

 

 黙りこくる刹那に、僕は噛んで含める様に言葉を重ねる。

 

「君に必要なのは、「飛び道具が効かない」なんて油断する事じゃない。君に必要なのは……。」

「はい……。わかって、おります。いえ、わかりました。相手が飛び道具でも、その飛び道具がこちらの護りを打ち砕くだけの力があるかも知れない。そしてそれが万が一、お嬢様に向くかも知れない。

 此度の一件は、間違いなくわたしの油断でした。それを手遅れにならぬ内に教え諭していただいて、感謝いたします。」

「うん、わかってくれればいいんだ。」

 

 どうやら大丈夫みたいだね。さて、これから僕はどうしようかな。木乃香と千雨を放り出して行くわけにもいかないし。例の計画も、これからしばらくはロボットたちやブレインに任せておいても大丈夫だ。もうしばらく麻帆良に居ようかね。少なくとも、近衛近右衛門学園長を見定めるまでは。できれば学園祭も見て行きたい気持ちもあるけどね。

 既に最初の予定だった1ヶ月はとうに過ぎ、2ヶ月目に入ってしばらく経つ。ホテルは1回宿泊予約を延長したけれど、これ以上の延長は難しいと言われた。麻帆良に留まるなら、宿泊場所を探さないとなあ……。




木乃香とちうたん、魔法の勉強を開始しました。教えるのはエヴァンジェリン。そしてその脇で、刹那を諭す主人公……。
そして主人公と高畑先生は、人材の取り込みを考えてます。近衛学園長、取り込めるでしょうか……。いやほんと、難しいんですよね近衛学園長は。
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