[月詠]
とりあえず、ウチは場を引っ掻き回すために、ペットどもを出す事にしたんです~。このレベルの相手に通用するはずは無いんやけど、多少でもめくらましになれば御の字ですえー。ウチは懐から大量の召喚符を取り出して……。
「ひゃっきやこぉー♪」
大量の妖怪どもを呼び出した。ペットのみんな、間違いなく殺られてしまうやろけど、ウチのためなんやから本望やろー?そしてウチは、フリーになった刹那センパイへと斬りかかったんや。うふふ、苦労して手に入れた『妖刀ひな』……。センパイは、これの力を揮うほどのお方やろか……。試させてもらいますえ……。
そしてウチは何合もセンパイと打ち合ったんえ。センパイは対人戦には不向きなはずの野太刀で、ようもウチの二刀とやり合えるもんやわー。そしてセンパイの底は見えた。ウチよりは確かに強い、けれど圧倒的ゆーほどでも無いなあ……。この程度なら……。
さっさと食べてしもた方が、美味しおすなぁ……。
ウチは『妖刀ひな』の力を解放した。全身に、妖刀の力が染み込んで来る……。
「月詠、貴様!力のために『魔』に身を
「力のため?ウフフ……違います。センパイを美味しく、そう、心ゆくまで美味しくいただくためですわ。さあ、味あわせてください。センパイのすべてを……。」
「……いいだろう。とくと味わえ。わたしの仲間との、
「
手ごたえ……なし?
「ここだ月詠。」
「!?」
死角から声が。妙にカン高い!?ウチは妖刀を二刀化させて、斬りかかります。
「
「確かに
あたらない!?
「次はわたしだな。」
ザン!
あぐうぅっ!?
「基本にして原点にして
ザン!
ぐあああぁぁぁっ!?
「神鳴流・
不思議か?月詠……。だが、それが事実だ。友の心が……。仲間の友情が……。わたしに力をくれる。そしてお前が妖刀などでいかに力を増そうとも、それでは到底わたしには……『わたしたち』には届かない。」
「そんな、そんなこと……!そないなこと、あらしまへん!あってはいけないんやあああぁぁぁ!!」
そう叫ぶと同時、ウチは無防備に背中さらしとる敵……。他の面々は、皆が互いに目を配り合って狙えんけど、ただ1人、自信なのか油断なのか無防備に背を向けている、ネギ・スプリングフィールドを狙って二刀を振ったんや。
「神鳴流・
「!」
仲間との
そしてセンパイの
「神鳴流
「な……。」
センパイは腰からもう1刀……赤黒い刀身のソードブレイカーを抜いて、床に倒れたウチから奪った『妖刀ひな』をあっさりと折ったんえ。そやけど、それはもうええんや。なんで……。なんでネギ・スプリングフィールドが、「傷一つ負わずにピンピン」しとりますのんや!?
「ネギさんは、超科学の力で護られているからな。ネギさんの死角は、魔法障壁とかではなく超防弾・超防刃繊維の裏打ちと、理論はわからないが超科学のバリア、そして『
簡単に言えば、いったんスイッチさえ入れてしまえば、現実的に見て『
「つまりは……。」
「わたしは『仲間を信じて』いたのさ。あれぐらいでは傷一つ負わない、とな。」
意識が遠くなる……。あかん、あと1つだけ……。ウチは、もう1つ疑問に思っていた事を訊ねたんや。
「センパイが妙に強くなったんは……?」
「……絆の力、仲間の力だ。具体的に言えば、仲間が夜なべして造ってくれた加速装置。」
「え゛。」
「せいぜい2倍速が限度だった旧型と比較して、
ウチの頭は一瞬白くなったんや。
「え゛え゛え゛え゛え゛え゛ーーー!?そんなんズルイですわーーー!!なんやのん
「む?妖刀に頼っていた貴様に言われたくないな。わたしは一つたりとも嘘、偽りは言っていないぞ。わたしの
「そなこと言うたかてーーー!!あ、血が足りへん……。」
ウチが失血で気を失う寸前、デュナミスはんとアーウェルンクス3人が追い詰められとるのが見えましたんや。……駄目どすなあ。
[千雨]
ようやくの事で、デュナミスとか言う変態とアーウェルンクスどもを追い詰めた。なんだあの変態は。いきなり脱いだりして。ただ、エヴァンジェリンがその裸体を「……ふっ。」と鼻で
時間がかかったのはネギさんが直接に戦闘に参加しなかったせいもある。理由は幾つもある。大きく分ければ、3つぐらいか?
1つ目は、わたしたちの実戦訓練の相手に丁度良さそうだ、と見た事か。葉加瀬と五月は完全非戦闘員なのでここには来てねえ。超と木乃香、瀬流彦先生、弐集院先生はここに来てはいるが、別件で『この場には』いない。それ以外のメンバーで、アーウェルンクス3人と
2つ目は、ネギさんが捨て駒にされた妖怪を憐れんだ事がある。ネギさんは必要があるなら仲間以外は見殺しにしたりする事も
と言うかネギさんが、「くくく、これならどうです?」と
そして妖怪の足元とか頭の上とかにもワームホールが開いて、そこからさっきの
そんなんで、ネギさんは妖怪掃除に集中してたんで、わたしらの戦いには基本的に手は出さなかった。ちょっと危なくなったときとかには、手を出してたけどな。
3つ目は、何を言っても結局は今回来た目的が、奴らを潰す事では無かった事か。ネギさんは『
なので、とりあえず潰しておくか的な事は言ったものの、本音ではどうしようか悩んでいるんだと思う。間違ってうっかり潰しても気にならない程度の悩みではあるだろうが。まあ今回麻帆良を狙った「
たぶん『
まあ、そんなこんなで
「みんな!ゲートの要石、破壊完了だ!もうすぐここは、世界間扉を繋ぎとめていた魔力が暴走して、吹っ飛ぶよ!」
「葉加瀬君とは連絡がついている!すぐに転移が始まるよ!」
弐集院先生は、手元にトランシーバー型の通信機を持っている。超と木乃香も走って来た。ま、ネギさんも敵にトドメは刺せれば刺してもいいって程度の感じだったしな。それであれだけの迫力出せるのは凄えが。
「んじゃネギさ……あれ?」
「ああ、こっちこっち。」
いつの間にか、皆から離れた場所の柱の陰にいたネギさんが、歩いてこちらへ戻って来る。そして
「……今日のところは、逃がしてあげるよ。良く考えたら、君らへの恨みは無いとはいわないが、そこまで深くない。」
「な……!」
「なんだと!?情けをかけるか!」
キュキュキュンキュキュンキュキュキュキュンキュキュン!
ネギさんの
「う、うわあっ!?」
「な……!?」
「縁があれば、また会おう。もう居ない
「な!?貴様
「成仏したって事をかな。今頃はもしかしたら、どこか別の並行異世界で、前世の記憶をきれいさっぱり忘れて転生しているかもね。」
「な、なんだとうわあああぁぁぁ……。」
ワームホールが閉じた。それとほぼ同時に、わたしたちの足元には光の円が描かれて、わたしたちは円錐状の光に包まれて、空間転移をする。そして目を閉じ、開けた時には
[ネギ]
刹那さんが月詠とか言うゴスロリ眼鏡女を叩きのめし、ほぼ問題は無くなった……と思った時だった。一瞬、『時間の流れが変動する』感覚を覚えた僕は、加速装置のスイッチを入れる。とりあえず1.2倍速。
そして僕は、あの『
「……で、僕の前に出て来たと言う事は、死にたいんだね?
「ままままま待って!待ってくださいーーー!」
「口上を述べるまで、待って欲しい。その後は、ご随意に。」
「……?」
怪訝に思う僕に対し、
「ふぇ、フェイト様からのメッセージがあります!『『
「そのためだけに、僕に殺される覚悟で?」
「そう。」
……ふう。となると……フェイトは、気付いたか。『
「了解した。と言っても互いの連絡方法が無いね。……これをあげるから、フェイトに渡して。」
「え。」
「殺さないんですか?」
「殺さない。今回は。」
僕は影の中の『空間歪曲庫』から、腕時計型の通信機を選んで取り出す。普通に腕時計としても使える、優れものだ。そしてそれを
「あ、あわわわ!う、受け取りました!」
「……感謝します。」
「いいよ。それより、さっさと結界解いて。それとも前みたいに僕がやろうか?」
「……。」
結界は、あっさりと解除された。
と言う訳で、月詠サンさくっと(笑)。
あとネギ君のグランゾンごっこ(笑)。
そして
更にネギ⇔フェイトのホットライン開通!?