[ナギ]
こいつら、何しに来たんだ。いや、こいつらの目を俺に向ける事ができているのは、ある意味理想的なんだ。だがこいつらは、こちらを攻撃しようともせずに睨みつけているだけだ。
「よう、ナギ。こいつら何しに来たんだ。」
「知らん。」
俺の復活をアピールする……と言う建前で、メガロ連中やこいつら『
そう、こいつらは『
と、その魔術師タイプが口を開く。
「久しいな、ナギ・スプリングフィールド……。」
「だな。えっと……。」
「デュナミスだ。」
「おお、そうだデュナミス、デュナミス!覚えてる覚えてる!」
「……。」
デュナミスの奴は、仮面を外して素顔を
「ナギ・スプリングフィールドよ。取引がしたい。」
「あんだ?手前、頭腐ってんのか?」
「ジャック・ラカン。貴様……いや貴殿には聞いていない。黙っていてくれぬか?」
「おう、言うに事欠いて……。」
「頼む。」
「……。」
ジャックの野郎、面食らって黙っちまった。デュナミスの奴、何を……。
「この眼鏡は、虚言を感知する物だ。だがしかし、沈黙による嘘や、こちらの拡大解釈などを正す力は無い。ナギ・スプリングフィールド、今この場においてだが、我々は真実が知りたいだけなのだ。お前だけが知り得る、真実を。」
「ふうん……。」
「ほおう……。」
……なるほどな。ついに知った、か。
「おう、だったら1,500万ドラクマはもらわねーとな。ちなみに俺の取り分1,000万。」
「な!?待て待て待てってジャック!こいつらそんな事言ったら……!」
「なるほど、1,500万ドラクマだな。「
「それなら手持ちがある。活動資金の残りだが。取引成立だ。」
さしものジャックも愕然とする。
「なに!?」
「ホラみろ!」
「しまった……。もう少し吹っ掛けるんだったぜ……。」
「おまえな。」
って言うか、こいつら本気で1,500万ドラクマ入ったトランクを寄越して来やがった。重えっつの。
「では問う。……貴様、いや貴殿の内に、我が主……
「否、だ。いねえ。」
「……真実。」
「「「な!?」」」
おー、「アーウェルンクス」3人は愕然としてやがる。
「続けて問う。何故
「村が襲われた衝撃で、前世の記憶に目覚めたネギが、お
「……真実。まさか、な。あまりにおそるべき少年だ。……これが最後の問いだ。」
デュナミスの野郎、悲壮感
「
「消滅した。成仏したんじゃねえの?」
「……。」
「デュナミス!どうなんだ!」
「デュナミス!」
「し……ん……じつ、だ。真実だ……。ナギ・スプリングフィールドは真実を語っている。
「「「!!」」」
うん。「アーウェルンクス」新人3人は、心底愕然としているな。悲嘆に暮れるデュナミスは、だが
「デュナミス……。どこへ。」
「まだだ……。
「わ、わたし、は……。」
「少し考えたい……。僕はデュナミス、貴方によって目覚めさせられた。だから、
「お、おい「
「わたしはとりあえず、デュナミスに付いて行く。付いて行かせてもらうかわりに、計画の推進には協力する。けれどわたしなりの結論が出たら、もしかしたら離脱するかも知れない。」
「あ、「
ふうん。って事は残る1人が「
さあて、事は動き始めてやがる。『
[フェイト]
僕は今、魔力が再び消失して大地に落ちた旧オスティアに隠れ潜んでいる。いや、ネギ君やる事が豪快だね。
そして『
今ここには、僕と僕の従者5人、そして墓所の主の7人が揃っている。彼女らには今しがた、『
「しかし、な。その『
「過去のデータを元に、現在の社会情勢を『未来予測』できるか試してみたんだよ。結果は完璧に近かった。この結果を僕に導き出させるのがネギ君の狙いではあっただろうけれど。僕を誘導するのに、虚言は用いていない。事実のみを言っている。
僕はこれからネギ君と話す。そして彼の真意を確かめなくてはならない。」
そして僕は、ネギ君から貰った腕時計型通信機で、ネギ君を
ちなみにネギ君は、以前見た戦闘装備ではなく、ラフな普段着を着用している。まあそれはそうだよね。いつもあの格好をしていたら、息が詰まるだろう。しかし仮面をしていない彼の目は、なんと言うか死人の目の様だね。言い換えれば、疲れ果てた老人の目の様でもある。
『こちらネギ・スプリングフィールド。フェイトかい?』
「こちらフェイト、感度良好。……凄い性能の通信機だね。」
『僕の自信作だよ。褒めてくれてありがとう。他人に見られたくないときは、SOUND-ONLYのモードにすれば良いよ。
……で、通信をくれたと言う事は、君らの
「ああ。もっともどちらにせよ、君の活躍で旧オスティアのゲートの要石が破壊された以上、僕らの
そうだよね。『
『ところでフェイト。本題に入る前に。君に伝えておかないといけない事がある。デュナミスたちに教えて、君に伝えておかないのはフェアじゃないからね。』
「なんだい?」
『6年前、僕の育った村が悪魔の集団に襲われた。そのとき僕が前世の記憶に目覚めたのは知っているよね。そのとき、僕を助けるために村に父さん……ナギ・スプリングフィールドがやってきたんだ。
父さんは、だが突然苦しみ出した。僕が前世の知識で父さんを調べたら、なんか他人を乗っ取るような
「!」
それは……。
『うん、君たちの言う
「そう。」
『反応薄いね?』
僕はその
「教えてくれた事には感謝する。けれど、今大事なのはそれじゃない。『
『できるよ。前提条件をひっくり返せばいい。それ以外の小手先の方法……。
「つまり
『うん。それで僕は、別
「そうか……。」
驚いたね。僕の声は、あきらかに動揺が表に出ていた。まるで人間みたいだよね。僕はネギ君に問う。
「聞かせてくれないかな。君が今実施中だと言う、君の
『そのつもりだよ。』
そして聞かされた彼の
「つまり最悪でも、今この瞬間
『6,700万人で済ますつもりは無いよ。この世界12億人は、せっかく父と母が護った人たちだ。……そうでなければ、僕が滅ぼしてやりたい人たちでもあるけれどね。母を
ネギ君は、不安定だね。骨子はしっかりしているけれど、その周辺を支える血肉の部分が揺れ動いている。少し不安になるね。けれど、事ここに至っては彼の計画しか道はない。他に方法があるとしても、時間が足りない。
ただ、どうしても気になる点がある。これだけは……。譲れない。
「ネギ君。僕ら
その答え次第では……。
『君たち『
「そうか。」
『ただし、重傷や致命傷を負った状態で送られてしまった人も多いみたいだね。そう言った人たちは、『重傷や致命傷を負った状態』で再生、受肉される。それに備えて現実の火星では、多数の救急隊と病院のベッドを用意しているけれど……。100%助けられるかは、わからないとしか言いようが無い。』
「!!」
僕の脳裏には、そのとき1人の女性の面影が浮かぶ。
「助けるんだ。」
『え?』
「1人も余さず、1人も残さず。全員を。そうでなければ、僕は。そうしなければ、僕は。……そうあるためならば、僕は君になんだって協力しよう。」
『……ブレイン0-0に計算させる。最悪に備え、僕の『
君が協力してくれるなら、本当なら儀式場の防衛戦力として欲しかったんだけどね。君を現実の火星に戻して、そこで救急隊に配属する。処置が間に合いそうにない怪我人を君の魔法で石化させて、病院に送り込んでくれ。』
「……わかった。了解だ。」
僕は深く頷く。と、
「ふぇ、フェイト様!」
「わたし達もご一緒にお連れください!」
「必ずお力になってみせます!」
「必ずや!」
「お願いします!」
『……。』
今の台詞が聞こえたのだろう。ネギ君が凄く嫌そうな顔をした。そう言えば、ネギ君は彼女らを嫌っていたね。
『う……ん。まあ。彼女らも救急隊に配属して、君の配下に置くから。しっかりと手綱取ってね。絶対に勝手な事させない様に。』
「「「「「ええーーーっ!?信じられてない!?」」」」」
『これまでの経緯で、信じられるとでも?』
ネギ君は、嫌そうな表情を崩さないまま言葉を続けた。
『ああ、それと。彼女らは
「わかったよ。魔力は?」
『5人程度なら、僕の魔力だけで余裕。』
ここで墓所の主が口を開く。ああ、そう言えば居たね。
「……『墓守り人の宮殿』が無くなってしまうのは、残念じゃの。まあ、仕方あるまい。12億人の命と引き換えだと思えばな。なれど……。
『……あなたは『墓守り人の宮殿』の、『墓所の主』と呼ばれている方ですね。僕からすれば母方の祖先、と言う事ですか。
ええ、『防衛戦力』です。旧オスティアのゲートを破壊した事で、
それで『ここ』に何かが存在する事を、メガロメセンブリア、ヘラス、その他各国に気付かれました。防衛戦力は現実の火星から、今も現在進行形でずんどこ送り込んでもらってますが。』
防衛戦力か。ネギ君お得意の、巨大ロボットかな?
失意のデュナミス、必死で崖っぷちに指一本でぶら下がります。でも、それでも無理ゲーですがね。
一方フェイトたちは、ネギとの協力体制を取りました。ネギはフェイトガールズは欲しく無かったんですがね(笑)。