ソウルイーターRTA パイルバンカーデスサイズチャート 作:雑魚E
どんどん狂っていくRTAはっじまぁるよー
前回筆記試験タッグマッチでメスチームに完全勝利した所からです。
超筆記試験が終わると第一章と言うか序章の締めのイベント鬼神復活が始まります。
フラグ管理によっては連戦になる可能性もあるので何かのミスでそうなった場合は回復アイテムを買い込んでごり押しで突破するか大人しくリセしましょう。
今回のチャートではメデューサはイベントのみ、クロナを無視、フリーの茶番をさっさと突破して鬼神に一直線です。
デスサイズであると高確率でクロナ対応を任されますがマカに押し付けるので問題ありません。
信頼値と友好度が高ければ共闘を持ちかけられたりしますがいくらペルソナ付いてても一回しかコミュ取ってないので大丈夫です(ほんとぉ?)
さて、そうこう言っている間に前夜祭が始まりました。
まず死神様の挨拶を聞き流し動けるようになったらいくつかの人物を調べます
ダンスしているキッド組、床に座って料理をむさぼっているブラック☆スター組、そしてバルコニーに居るソウルかテーブルに居るマカを調べられます。
この中で2組に話しかけるとスピリットとマカが踊り始め、ソウルとマカのフラグが潰れ調べなくとも良くなるので距離が近いキッドとブラック☆スターを調べ
そのまま出現したスピリットを調べ、最後にシュタインとメデューサへ向かいます。
全員を調べるとフラグがアクティブになり、シド先生が登場します。この時、ホモ君が定位置に移動するまで会話ウィンドウが出ないのでシュタインを最後に調べた方がわずかに早くなります。
選択肢は無いので連打しましょう。途中で暗転が挟まりキャラの服装が変わりますがまだ会話は続くので連打は止めずにしておきましょう。
会話が終わるとロードが挟まり、また会話が続きます。この時、メデューサの目の前で作戦会議が開かれるので一瞬会話送りの手を止め一応配置を確認しておきましょう。
シュタイン博士がこっち向いたら連打を止めて会話を見ます。お前さっき俺らが着替えてる時、チラチラ見てただろ(因縁)
予定通りクロナ担当になりました。この後メデューサのイベント戦が挟まるので指が疲れないぐらいの連打を再開します。
このメデューサは固定位置からベクトルアローを飛ばしてくることしかしません。
しかし検証班によるとこのベクトルアローはシュタインルートで戦う時の物より威力が2割ほどまで落ちているらしいです。
その代わり対象を絞らず広範囲に撒き散らすここ限定の物になっております。
ぶっ刺されながらも進んで大したことないな!と思った兄貴も居るのでは?
さて、メデューサ戦が始まりました。
始まったらまずブラック☆スターの後ろに隠れましょう。人間の屑がこの野郎……
ブラック☆スターはベクトルアローを相殺しながら進むので必然的に後ろに飛んでくるアローが少なくなります。
俊敏値もこの時点ではバケモノではないので多少遅れるぐらいで済みます。
俊敏値がクソザコナメクジのタンクビルドの場合はアローに威力が無いのでガードしながら進めばいいです。
鈍足で紙装甲で低体力の火力ブッパマンビルドの場合はつみです でなおしてまいれ。
と言う訳ではありません。ちゃんとクリアできる方法があります。
回復ごり押しするか、実はシュタイン博士も後ろにいるので逆走してシュタイン博士の後ろに隠れましょう。
スピリットを使っているシュタインの攻撃判定は広く、真後ろに居ればほとんど当たりません。じりじりと進む博士の後ろに付いて進みましょう。
また、イベントの発生条件は自キャラが奥にたどり着く以外にもシュタインとメデューサの距離が一定距離になれば次に進めます。
なお、その場合でも主人公は突破したことになっています。えぇ……(困惑)
はい、特に画面には触れることも無くメデューサ突破です。
次はクロナ戦ですがマカに譲れと要求されます。友好度や信頼値が足りなくても断るを3回選べば戦えます。全イベント戦コンプ縛りの人はどうぞ。
カーソルはデフォで受けるの位置にあるので連打でOKです。映像フリー戦へ急ぎます。
キッドの銃が効かないイベントを見て戦闘開始です。
戦闘が開始したら魂感知を行います。これでイベントを挟み戦闘終了です。
魂感知があれば映像を送っているだけのフリーを見破ることが出来ます。次はエルカ、実体フリー戦なのですが……
この時何やっても鬼神は復活します。どれだけ鬼神の袋に攻撃しようがフリーとエルカを倒そうが幻覚でしたで済まされ鬼神は復活してしまいます。
二週目でどれだけ高い狂気耐性スキルを保持していようが復活します。悲しいなぁ……
ですのでさっさと注射器壊してイベントを進めましょう。注射器を鬼神に刺されるか注射器を壊せばイベントになります。
エルカ本体に攻撃し過ぎると幻覚でリセットされるので正面から殴りましょう。
注射器の耐久は低いので2、3発殴れば壊れます。
イベント後鬼神阿修羅(全裸)戦が始まりますが自キャラが戦闘不能になってもキッドとブラック☆スターが戦闘不能にならないとイベントになりません。
下手にこっちにタゲ貰うと変なことになる可能性があるので大人しくしておきましょう。
キッドとブラック☆スターが戦闘不能になりました。鬼神復活のイベント後、暗転してセーブ画面になります。
この時のセーブ画面ではキャンセルボタンではカーソルがいいえに行くだけなのでしっかりと選択しましょう。終わった気になって画面から目を離してはいけない(戒め)
所で五段重ねミズネとブレアのキャットファ
今回はここまで、ご視聴ありがとうございました。
――――――
――
今日は死武専創立記念前夜祭だ。
そうしてホールで待っていると死神様から挨拶……本当に挨拶だけだった、が終わりキッド君の挨拶に移る。
しかし性格通りきっちりした挨拶は始まってすぐ大声で遮られる。
「ひゃっはぁあ!!
俺だ!俺様だ!!ここにいる全員俺様を目に焼き付けろ!」
ブラック☆スターだ。壇上傍のカーテンに上り全員から視界を確保している。
「え~……今こうして死武専が世の平安を保っていられるのもすべ「俺様の後光に焼かれないよう慎重かつ大胆に目ん玉かっぴらいて俺様を見ろぉ!!」
「……エ~と、なんと言うか」
「俺様の伝説て「虫酸ダッシュ!!!」
ブラック☆スターの妨害に堪忍袋の緒が切れたキッド君がブラック☆スターを蹴り落とす
「何すんだ!俺様の輝きを妨げやがって!」
「たわけめ!うつけめ!邪魔しているのは貴様の方だろうが!俺はきっちりと挨拶をしたかったのに!」
そのままもみ合いの喧嘩に移行する。
キッド君が顔面にパンチを入れカウンターにブラック☆スターが腹に蹴りを入れてそのまま距離が離れ喧嘩は終了した。
「クソ……
鬱だ……
死のう……」
「まったく……誰の祭りだと思ってやがんだ」
「少なくともお前のじゃねェーな……」
ソウル君の言う通りである。
まぁちょっとしたハプニングもあったけど死武専創立前夜祭は予定通り開催された。
立食パーティーでみんな着飾って音楽に合わせてダンスしたりしている。
こういったパーティーは良い思い出が無い。挨拶回りが無いだけ随分とマシだけど。
……ここには姉さんも兄さんも居ないし挨拶回りに連れまわされることもない。
けれども逆にやることが無いとそのことを思い出してしまう。
料理でもつまんで気分を変えようか……いや、あまり食欲が無い。水でももらって風に当たろう。
バルコニーの手すりに寄りかかり水が入ったグラスを傾ける。
グラスを手すりに置くとカラン、と氷が鳴った。……そういえばまだ慣れてない頃も気分が悪くなると水を持って逃げてきたな、と昔のことを思い出した。
いやいや、気分を変えようとしてきたのにこれじゃ逆効果だ。軽くかぶりを振り結露して水滴だらけになったグラスを額に当て熱を取る。
眉間を伝って水滴が服に入るが止める気にはなれなかった。頭が痛い。
……少し離れた方がいいな。仏頂面でいたら場が白けてしまう。
会場から出ようと身を預けていた手すりから体を起こすため少し後ろに重心を傾ける。身を振って起こそうとする瞬間に人影が現れた。
「ペグ……大丈夫かい?」
「あ……大丈夫だよ、ちょっと……疲れただけだから。」
「シュタイン博士かメデューサ先生を呼ぶかい?」
「大丈夫だって。 ちょっと人混みに酔っただけだから……」
「そう……保健室は閉まってるから悪くなったら先生に言うんだよ」
「はは……うん、そうする。ありがとう、基」
会話をしたことで少し楽になった。基を見送り、今度こそグラスを返しに行こうと手すりから離れる。
その時、丁度二つ離れたバルコニーにソウル君が居るのが見えた。
ソウル君は手すりに突っ伏して何の気なしにグラスを揺らしていた。
「ソウル君、気分でも悪いの?」
「! ペグか……なんでもねぇよ、こういうのはどうも苦手でな」
「はは……僕も。 ちょっと人に酔っちゃった」
「ダリぃな……フケるわけにもいかねぇしよ」
「ソウル、ペグ」
「ンあ、……マカか」
「こんばんは」
「こんばんは、 ……基ならあっちに居たよ」
「ん? あぁ、さっき会っ――」
いや、どうやらマカさんはソウル君と二人で話したいみたいだ。ここは素直に従っておこう。
「――ありがとう、マカさん、 それじゃ」
グラスをもって回収所に行くと椿さんと会った。同じく食器を返しに来たのだろうが……量が尋常じゃない。
向こうでブラック☆スターが皿の山を量産している。椿さんが往復するよりも早く空皿を作っているので周りに皿の壁が出来てしまっている。
「た……大変そうだね」
「あ、ペグくん こんばんは」
「こんばんは、……手伝おうか?」
「ううん、大丈夫、気にしないで。パーティーを楽しんで」
「そう……?無理しないでよ?」
椿さんと別れ出口へ向かう。だいぶ気分も良くなったし顔でも洗って出直そう。
出口付近に行くとシュタイン博士がメデューサ先生とダンスをしていた。二人とも笑顔だけど……その笑顔がなんか怖い
横を通って行けなさそうな雰囲気なのでしばらく待つ。そうしてステップが止みダンスが終わ……
え? メデューサ先生がシュタイン博士を抱き寄せて、ふいに顔を近づける。ちょちょ
これってキス――
あ、いや、人目が――
え、基なんでガン見してるの――
そうじゃない、早く離れなきゃ――
そうこうしているうちに二人の唇が重なっ――
「シュタイン!!!
早く!!
みんな!!早くココから出ろ!!!」
「シド先生!?」
傷だらけのシド先生が転がり込んできた
と、同時にメデューサ先生が弾かれたように走りだし僕の横を通り抜ける。
思わず目で追ってしまうがすぐにシド先生に向き直る。見た感じ背の上部、肩甲骨の辺りから腰に掛けての火傷がひどい。
「大丈夫か!?」
「あぁ……爆発の寸前地面に潜ったんだがこのザマだ……
それより早くここから……罠が仕掛けられてる、
奴らは鏡の中から出てきた死神様と死武専生が集まる今日この時を待っていたんだ……!」
「!! メデューサは!?」
「えっ、さっきそっちに……」
メデューサ先生が走って行った方を確認する。
丁度バルコニーへ出て手すりを持ち身を翻して外へ飛び出して行った所だった。
「魔女反応!! 3つ!……! いや、さらに5つ!!」
基が武器に変身しながらとんでもないことを言う。
「魔女!? 罠って!?」
「くぅ……お前らだけでも……!」
パリパリと部屋全体が揺れる。外を見ると薄く幕が張るように光が漂っているのが確認できた。
「間に合ってくれーーっ!」
「空間が歪んでいく……
マズイ!閉じ込められる!?」
「行くぞ!
……強制土葬!!」
床から棺桶が足元に出現する。普通の棺桶との差異を上げるとすれば底が無い事だろうか。
そのまま自由落下が始まり下の階へ落とされる。着地し、上を見上げると薄く発光した壁が途中に出来ており上の様子は確認できなかった。
「いてて……
職人は全員着地成功かよ……やっぱ違えな……」
「さらに追加……魔剣も居る」
基が言い切るや否やくぐもった爆発音が外から染み入ってきた。天井からぱらぱらと建材が脱落する。
「何が……」
「みなさん、落ち着いて聞いてください。
緊急事態です。死武専の地下には狂気の始まり、初代鬼神が封印されています。
そして今、保険医として潜入していた魔女……メデューサが鬼神をよみがえらせようとしている
これは絶対に阻止しなければなりません!」
「メデューサ先生が……魔女!?」
「死武専にそんなモンが封印されてんのか!?」
「確かなようだ。俺も父上から聞いたよ
父上はその鬼神の封印のためにこの地を離れられない」
「何!?死神のダンナはここを動けなかったのか!?
ただの引きこもりだと思ってたぜ」
「ともかくです、
地下へつながる隠し通路へ案内しましょう。みなさん、ついてきてください!」
この後、正装……特にマカさんがピンヒールで戦闘に向かない服装だったので一度ロッカーへ向かい着替えてから地下通路へ向かった。
秘密の地下通路……コンクリートなどではなく自然の切り出した石材で作られている。その緩やかな斜面をただひたすらに下って行く。
「けっこう走ってるよな~ なっ、マカ、モトイ
この先の魔女の魂反応は?感んの?」
「ううん……今はプロテクトをかけてるみたい」
「魔剣は1キロ行かないぐらいのところに居るけど……
いや、近くにもう一人……」
「え? あ! 博士!!」 「えぇ」
「間違いない……このひわいでサイテーな感じ……
パパ!」
「ひわいでサイテーな感じって……」
「よくあの魔法から逃れられましたね」
「女のケツ追っかけるのは誰よりも速い」 「さすが……」
ひわいでさいてーなかんじ……
「ともかく、助かりました。武器無しでどこまでやれるか不安だったんで
先輩……この先に?」
「あぁ、待ち構えてる」
あぁ、さっきのはジョークで緊張をほぐしてくれたのかな
あんまりにも真面目な顔で言うから分かりにくかったよ
「みなさん、ここからは何が起こるか分かりません。
武器の方は決して人間の姿に戻らないように。一撃で命を落とす危険性があります」
「……」「はい」「お……おう」「ほ~い」「……」
「……おい、何か聞こえないか?」
恐らくこの中で聴覚が一番鋭いであろうブラック☆スターが声を上げる。
「え……?そ、そう?」
皆が耳を澄ますと今までの会話を聞いていたかのように足跡が聞こえ出す。
「足音……」
「おそらく最前線で張っているのは相手が多人数で来た場合袋叩きにされない力と自信を持っている者……」
シュタイン博士の言葉に応えるように魂の波長が吹き荒れる。ソウルプロテクトを解除した――魔女
「やはりあなた達ね……クス
待っていたわ」
魔女……メデューサ。
「少しばかり俺から作戦を授けます。気張らずに聞いてください。
相手の出方はだいたい予想がつきます
第一の足止めにメデューサ
そこを抜けてきたものを抑える第二関門に魔剣。その二重構造
そして残り二人が目的の初代鬼神に向かっているでしょう。
前にマカが会った狼男が不死の体を生かした捨て身のガードで”黒血”を死守する……
そこで我々が取る行動ですが——
まず俺がメデューサを抑える
君たち4人は出来るだけ早くメデューサの壁を突破してください。
そしてこの中で一番機動力のあるキッド君、君が鬼神に向かう敵二人を追うように」
「分かりました」
「ブラック☆スターとペグはキッドとマカが先に進める様魔剣を抑える。
魂の波長を打ち込めるブラック☆スターと基なら魔剣に決定打を与えられる」
「おう」「はい」
魔剣……今度こそ仕留める
「そしてマカ、メデューサと魔剣を突破し、早くキッドに追いつき二人で”黒血”を破壊する」
「はい!」
「最後に……これだけは守ってください
命だけは落とさない事!
わかったな?」
「「「「はい(おう)」」」」
「敵の前で作戦会議?
……物凄く筒抜けよ」
「あれ? あなた死武専の保険医でしょ?」
博士が眼鏡を取り臨戦態勢を取る
「減らない口……いいわ――
始めましょう。
ネークスネーク、ネークスネーク――」
「いいですか、一度に突破しようと考えなくていい
隙は絶対に現れます。焦らず、冷静に
――来るぞ」
「ベクトルアロー
矢印の雨。魔女の背後から巻く様に矢印が殺到する。同時に僕たちは走り出した。
「デススライド!」
キッド君がスケボーを使って矢印をレールの代わりに使い一気に抜ける
「先に行ってるぞ」
「ペグ!ブラック☆スターの後ろに!」
基に言われてブラック☆スターを見ると矢印を切り裂いて直進している。
ブラック☆スターが通った後ろは矢印の密度がかなり薄い。
「ちっ……ベクトルの60%をペグへ」
ブラック☆スターを諦めて魔女がこちらに寄越す矢印を増やすが一手遅い。ルートはもう完全には塞げない
「はぁっ!」
どうしても避けられない矢印を爆発で吹き飛ばす。
周りの矢印も軌道が変わり十分なスペースが出来る。そこへ腕を差し込み重心を前へ
そのまま腹に当たる軌道の矢印を躱すために前宙する。着地の瞬間、次に迫って来ている矢印が顔に当たらない様にスライディングし
基を振り上げ道を拓く。立ち上がり右足を軸に180°左回転し右に体を移す。
バク宙し空中で矢印を踏み体を正面に向ける。足が流されないようにすぐに跳び、未来位置の密度が薄い場所に飛び降りる。
殺到する矢印に半身になって身を差し込みステップを踏む。後は基を振れば突破できる。
「おのれ!!」
ブラック☆スターはまだ見えるがキッド君の姿はもう見えない。速く追いつかないと。
暫く走り、少し開けた場所に出ると魔剣が待ち構えていた。
「ん、来たか。俺様のソロステージでもよかったんだが
特別にお前らも登らせてやるぜ」
「魔剣は液状化と硬質化を使い分けて攻撃してくる
気を付けて」
基を握りなおし、魂の波長を練る。
「待って!ブラック☆スター、ペグ!」
「? どんくさいお前にしては早かったな」「どうかした?」
「ここは私にやらせて」
「何?」
「無茶だ」
「俺たちの攻撃は魔剣に通用しないぞ」
「バカ野郎!俺様のステージを邪魔すんじゃねぇ!」
魔剣との間に割って入られる。刃は向いていないが鎌によって明らかに威嚇している。
「おい、おじょうちゃん!
調子乗ってると殺すぞテメェー」
マカさんはまっすぐ魔剣を見据えて動かない。もう魔剣の事しか目に入って無いみたい。
「……! 優等生のマカがセンセイの言いつけを守らないとはね
何? 反抗期?」
「うるさい」
口元は笑っている。そうか、ソウル君が受けた傷の借りを返したいのか
「いいぜ、このステージ譲ってやる
だが無理だと思ったら俺様を呼べ
小物のため駆けつけて熱烈解決してやるぜ」
「ペグ、波長の杭を打ち込めば多少戦えるように――」
「基、それは野暮だよ
……これはマカさんの問題だ」
「え? いやでも……
……分かったよ」
基は納得していない様だったけど魂の波長を投げ返してこない僕に諦めたのか折れてくれた。
ごめんね、でも、分かる気がするから。
「行くぜ、
ブラック☆スターが斜め上に跳躍して魔剣を飛び越す。
僕は魔剣の左手側から突破する。
「上!?
でもいいもん、背後からの方が接しやすいから……
死んでね。スクリーチ
右手に持った魔剣の切っ先を左手側から背中に回す。このまま右回りに回転して斬撃を放つのだろう。
基を伸ばして柄を抑え振り始め潰す。
「うじゅ!?」
そのまま後ろ蹴りを繰り出しマカさんに引き渡す。
「エイ!」
マカさんがうまく魔剣士を拘束した。これで大丈夫だろう
走り出し、完全に前方に意識を回そうとした瞬間に魔剣士が後ろから飛んできた
「うわ!?」
思わず突きで打ち返してしまう。仰向けで飛んできたが打ち返してうつ伏せに飛んで行った。
マカさんを通り越して入り口付近で滑走が止まる。
「ちょ、進行方向に飛ばさないでよ……」
「へへ、ごめんごめん」
「めちゃくちゃだよ、いきなりボコボコ……
あんな横暴な子とどう接していいかわからないよ……」
「殺せ!
クロナ!小僧二人はもういい!
今は目の前の小娘に集中しろ!」
「うん」
どうやら僕は見逃してくれるようだ。今度こそ僕は最初の広間を後にした。
石柱が倒れ足場が悪いカーブがかった道を進む。途中で爆発音が聞こえ、しばらく進むと壁に大穴が開いていた。
どうやら遠距離から攻撃を行っているようだ。気を付けて進もう。
「――ォオオ!」
さらに進むとブラック☆スターの声が聞こえた。声の大きさから恐らく近くにいる。
道に覆いかぶさっていた石柱を潜り抜けるとまた大広間に出る。そこでキッド君とブラック☆スターが不死の狼男と対峙していた。
「うぉっ!何だオメェー!!」
「おい見てみろよあの男――
左足に
「何!?
本当だ!何て奴だ」
なんとなく分かった。キッド君は多分面倒くさいやつになってた。
「……! あの狼男、魂が無い
と、言うより多分奥に本体が居る」
「え? ……本当だ。砂埃が体を貫通していってる」
「……映像か何かか!」
「フフ……ここまでのようだな」
「魔眼……これはあんたの魔法か?」
「あぁ、空間魔法
俺のライブ映像を指定した場所に映し出す魔法さ」
「クソ! まんまと時間を稼がれた……行くぞブラック☆スター、ペグ」
「うん」「オウ! 暴れたんねェ」
広間を後にして深部に向かう。
キッド君が先行しブラック☆スター、僕と続く。全力で走っているがブラック☆スターには追い付けない。
戦力の逐次投入にならないといいけれど……
そこまで考えたところで社に着く。と、同時に爆発音が響く。銃撃の音も絶え間なく聞こえてくる。
お願い……間に合って――!
社に突入すると黒い液体が入った注射器が奥に転がっていくところだった。
傍に女性とブラック☆スター。黒血に射線を通しているキッド君とそれを体で遮る狼男。
狼男の方は大丈夫、すぐに注射器に駆け寄る。ブラック☆スターが刀を注射器に振り下ろす
刀が届く前に黒く丸い生物が尻尾?を使って注射器を弾き飛ばす。
注射器は放物線を描いて――
注射器を目で追っていたら見たことのない包帯男が目の前にいた。
鋭い手刀と触手のように包帯が飛んでくる。
「なっ」
手刀をスウェーバックで避け触手をヘッドスリップで躱し腹に杭を打ち込む。
手ごたえがまるでない、しかしよく似た雰囲気を、知っている。
「——グ!? ペグ!?」
「っ 幻覚か」
よく似た感じ、基の、周りに居るもの、それと同じ雰囲気――
だったら、基は?
いや、今考えることじゃない。注射器はどこだ
「んぐぐ……」
あった。自分としてはあまりその場から動いていないつもりだったが5mは移動している。
もう封印の袋に注射針が食い込む寸前だ、シリンダーに力が籠められる。ギリギリ間に合うか!?
「遅ェんだよクソ女!
今度こそもらったぁ!!」
ブラック☆スター! 十分間に合う距離だ!
……しかし、ブラック☆スターは見当違いの方向に跳躍し、注射器ではなく、拘束具がつながっていた像を破壊した。
まさか……幻覚を見てるのか!? 杭をリロードし、注射器に飛び込むようにして突きを入れる。
注射器の黒血が舞い散る。しかし、その形がブレたかと思うと柱に形を変える。
「んう!?」
僕も何時の間にか見当違いの方向に攻撃を加えていた。
後ろを確認すると袋に注射器が刺さっていた。シリンダーは奥まで押し込まれている。
確認した直後、袋から暗い波長が吹き荒れる。狂気が空間を支配していく。種類は違うがよく、知っている。
「やっちゃった……」
「やった」
「なんということだ……」
「オイ……待て、なんでだよ
俺たちの勝ちだろ?
俺は注射器をぶっ壊した、黒血の注入を阻止しただろが!」
「ブラック☆スター、よく見て
君が切ったのは石像の方だ」
「んな……嘘だろ
失敗……?」
「――クソっ
死ねえええぇええ!!!」
キッド君が袋に銃を乱射するが袋が破ける気配すらない
やがて袋の一点が膨らみ地面に落ちる。膨らみの先は顔のような凹凸が見えた。
これは、袋じゃなくて、鬼神の皮だったのか
そうこうしている内に上半身まで鬼神が出てきた。
袋についていた鎖を引きちぎるように下半身が振るわれる。糸のように鎖がちぎれ飛び皮が張り付き足が見えてくる。
鬼神はその足で立つと皮の”ズレ”を直すように腕の皮を引っ張りパチンと戻した。
ゆっくりと歩を進め黒血を注入した女性の前に立つ。恐る恐るといった動作で女性の顔を覗き込む。
「ぎゃあああああああぁああああぁあああ!!」
「ひぃエエエエエエエエエエエ!!!」
「な……なに!?
エルカに……」
「びっくりしている!?」
「うるせェなぁ……
あいつが、鬼神……
椿、モード妖刀だ 起きぬけブッコロス!」
「無理よ……ブラック☆スターの体はもうボロボロ……
これ以上妖刀を扱えば私はあなたの魂を削り取ってしまう……」
「黙って言うこと聞け!
早くしろ!モード妖刀だ!」
「できません!」
「じゃあお前はそこで見てろ!」「ブラック☆スター!」
「俺たちも行くぞ!」「ほい!」「オ……オウ……」
「僕たちも……」「駄目だ……!」
「え?」
基が絞り出すような声で制止する。
「無理だ……少なくともこの戦力じゃ……!
逃走経路を確保しなければ……!」
「でも二人が……!」
僕たちが二の足を踏んでいる間にブラック☆スターが腕の一振りで弾き飛ばされた。
「く……!」
ブラックスターが魔女たちに人質に取られないよう位置取りを行う。
その間にもキッド君がやられてしまった。
鬼神はこちらのことは気にも留めず皮を引き延ばし包帯のように体に巻き付けた。
「スッポンポンじゃないか!!
重ね着しなければ!!
いいよなぁ!!マッチョはな!!」
何かよくわからないことを言い出して天井を突き破り逃げ出して行った。
上を見ていると視界の端から人影が飛び出し鬼神が足場に使っていた長い皮膚の包帯を掴む。
「「マカ!」」
マカさんが鬼神を追いかけて行ってしまった。ついていくにももう包帯は無いし、さすがにこの縦穴を登って出るのは危険だ。
事ここに至っては魔女たちを束縛したほうがいい。情報が手に入る。
「ふん……やる気か?」
狼男がヒトから獣に姿を変える。
「一応言っておく……投降しろ」
「そいつは聞けん相談だな
ああ、思い上がりさぁ」
「そうか……
魂の共鳴」
「ウールッフウルブスウルフウルブス――」
「氷錐体」「フっ!」
足元から高速でせり出してくる氷の円錐を殴って砕く。その間に接近を許してしまうが近接戦闘はこっちも望むところだ。
「ホオォオォウ! シッ! シッ!」
足枷のついた脚での後ろ回し蹴り、間合いが少し伸びる。
避け切った所に移動を制限する弧を描くようなジャブに最短距離を走るジャブ。
何とか受けることが出来た。見た目通りの力だ。急所に大きいのをもらえばいつでも倒される。
思ったよりも素早い一連の攻撃に対処を変える。捌き続けて大きい隙にカウンターを打ち込むことにする。
リロードし魂の波長を杭に込める。手を出せば逆にこちらが隙を晒すことになる。
「ほう? いいだろう……その誘い、乗ってやるぞ」
右の二連を躱し、返しの左膝を受ける。その左を踏み込んでの右のミドルキックを流しこちらが踏み込む。
が、氷柱生えてきて行く手を阻む。
「なかなか、だが……」
狼男が飛び込むように接近し上から抱きつくようにして腕を振るう。
これは誘い、隙だらけだが飛び込まず後ろに逃げる。
地面を蹴る瞬間何かが飛んできていることに気づいた。
つららだ。腕を振り下ろす際に一緒に飛ばしていたようだ。身を縮め半身になって防御する。
右脇腹に二本、脚に三本刺さってしまった。指の太さもないが、じくりと痛む。
狼男はその脚力で一気にこちらとの距離を詰める。
左が来る。脚に力を籠めるが思ったより動かない。パキリと音がした気がした。
今は確認できないがどうやら当たった所を凍らせる効果があったようだ。避けられない。
後ろに仰け反り倒れるようにして回避する。ゆっくりと景色が流れ、天井の割合が多くなってくる。
この間合いなら届か――
「ニィ」
「ぐァっ!」
狼男には指先に氷でできた爪が生えていた。
その分間合いが伸び右肩に突き刺さる。
爪の力を流すように回転する。無事な左足を軸に回り右足を踏み込み基を構える。
凍傷になったのか燃えるように痛いが踏ん張る。さっきの大振りで無防備になった脇腹を狙う。
が、あと一歩、踏み込めない。
そのまま狼男の左二の腕辺りを突く。
杭が射出され毛皮を貫き骨を断つ。内部から爆発を起こし腕を断裂する。
「クぉおっ!」
ガランと波長で練られた杭が落ちる。
狼男は腕を残して後ろに跳躍した。仕切り直しか。魂の波長を練り杭をリロードする。
「ふぅむ……ちまちまやってる時間はないんだが……
……どれ、やるか」
一言二言何かを呟きカパリと大口を開ける。ビリビリと空気を震わせ魔力が狼男の口内に集まっていく。
「くっ」
思い切り地面を蹴り全速力で駆けるが酷く遅い。
間に合うだろうか、避けたほうが、いや、後ろには皆が居る。
必死になって狼男に近づく。あと2歩。
「魔眼ほ――」
「あぁぁあああ!!!」
最後の一歩を踏み出すと同時に杭を打ち込む。
射出された杭が背骨を砕き、爆発によって腹膜を吹き飛ばし肺を捲り上げる。
上半身は辛うじて広背筋で繋がっている程度だ。もう一撃――
「な!」
腹に突き刺した右手を掴まれた。眼前に光球が突きつけられる。
「魔眼砲」
不死の力を甘く見ていた。攻撃力を過信しすぎた。刺されたせいで肩に力が入らない。振りほどけない。
脚ももう動かない。終わっ……
「ペグ!」
基が武器化を解き僕に覆いかぶさる。駄目だ、武器のままで居――
細切れになった思考の中、光線が僕たちを飲み込んだ。
■
「う……?」
激しい頭痛で目を覚ます。隣に基が倒れている。
背中側と腕、脚を武器化し光線を防御したらしい、赤熱した体から煙が上がっている。
「ク……カハ……」
息がある、辛うじて意識もあるようだ。激痛に襲われ気絶し、痛みで起きるを繰り返している。
「フリー!」
狼男の片割れが腕を持って行ったり狼男を介抱している。もう胸のあたりまで完全に再生している。
対して僕は立ち上がることが出来ない。また意識を手放さないようにするだけで精一杯だ。
「ぐむ……さすがに時間をかけすぎたな、ずらかるとするか」
「ゲコッ」
女性はカエルに姿を変え完全に再生した狼男の肩に乗る。黒い丸い生物はいつの間にか居なくなっていた。
狼男は鬼神が開けた縦穴に飛び込んでいった。
「うぅ……ぐ……」
負けた……いや、見逃された。去り際につららでも投げて止めを刺すぐらい訳ないことだっただろう。
それをしないってことは……障害とも思われていないってことだ。
基はデスサイズになったのに……いや、基は通用している。僕が、全然、足りない。
僕が、基の、足枷になっている。
隣の基を見る。いまだ赤熱している体は痛々しく、不甲斐ない自分に怒りを感じ、基に手を伸ばすが
その手は届くことなく地面に落ち、僕の意識は闇に消えた。
※追記あり
ちょっと気になったのでアンケート置いておきます ※終了しました。
作中視点に入る時の
~~side
この表記を消すかどうかです。
消すにしてもどうしたらいいか決まってないのでとりあえず消すだけ消して記号で区切るだけにするか、
書き出しの辺りで誰視点かわかる描写を加えるか
そもそも一人称視点ではなく三人称視点にするかです。
もし変わった場合は次話から変え、時間が出来たら投稿済みの話も変える予定です。
※追記
アンケートまで取ってその内容を反故にするのは大変恐縮なのですが、
考えた結果side表記は修正することにしました。
side表記を削り、文章の中で誰が語り手なのか分かるような表現にします。
作中視点の描写について
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1.sideを残す:今までと変わらず
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2.sideを消す:記号などで区切る
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3.sideを消す:誰視点か描写する
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4.sideを消す:三人称視点にする