もんむす・くえすと!ぱらどっくす×ゼノバース   作:ジョーカー:ゼノ

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ドラゴンボールヒーローズの世界から、もんむす・くえすと!ぱらどっくすRPGの世界に来てしまったサイヤ人、ヴィクトリー。

父の背を追い、冒険の旅に出る勇者ルカ。

交わるはずの無い二人が出会い、共に壮絶な冒険の旅に出るのだった。

様々な仲間と共に、時に強敵に歯噛みし、時に面白おかしく旅路を進み……そうしてサバサのタルタロスに辿り着いたルカ達に、驚くべき真実が突きつけられた。

ある時空でパラドックスが起こり、それが原因で世界が連鎖的に滅びる……その滅びは、ルカ達の世界にも訪れる。

伝えられた真実と、託された遺志。そして、ラ・クロワの遺したノート……それらを持って、滅びゆく世界で強襲してきたアドラメレクを倒したルカ達は、新たなる旅路に出るのだった。


中章〜カオス・ミッション〜
ソニア、暴れる


 強敵アドラメレクを打ち倒し、滅びし世界から希望を託されたルカ達。

 

 新たな旅路に出る前に、ポケット魔王城で戦いの疲れを癒していた。

 

「それにしても、凄い戦いだったわね。ルカもヴィクトリーもどんどん強くなって、私達インフレに置いてかれちゃうんじゃないかって心配よ」

「きゅっきゅきゅー」

 

 そう言いながら通路を歩く、ソニア。足元にはヌルコがいて、何時もの調子で返事をする。

 

「そうだ、久々にルカの部屋に行ってみようっと! ルカの事だから、私がお手伝いしてあげないと色々困るに決まってるわ!」

「きゅ〜……」

 

 そう言うソニアは、ルンルン気分でルカの部屋へ向かう。ヌルコがその背をジト目で見ながら、一応後について行く。

 

 昔から、ソニアは世話焼きな気質だった。だが、根本にあるのは困っている人を放っておけない心。母親から譲り受けたのは白魔法の才覚(センス)と、その心だ。神殿僧侶という道を選んだのも、それが故だろう。

 

 なので、ルカの所へ今日も世話を焼きに行く……そうしようと、彼の自室の前まで来た時だった。

 

「ほら、ルカ……恥ずかしがるんじゃねぇよ! 俺も同じ格好すんだからよ!」

「でも、ヴィクトリー……うぅ……」

 

 ヴィクトリーとルカの、話す声。だが、何か様子がおかしい。ヴィクトリーの声に対して、ルカは何か恥ずかしがっているような声色。

 

「ほら、こことここ合わせるんだ! 力抜いた方がいいんじゃねぇか? よし、じゃあそこをピーンと伸ばしとくのを忘れんなよー?」

「はぁっ、はぁっ……い、意外とキツいっ……! 僕、これ苦手かもっ……!」

 

 ドア越しに、そんな会話が聞こえてきたのだ。

 

「………………」

 

 会話の内容を聞いていたソニアは、たちまちに顔を赤くする。ヌルコは何が何だか分からない様子で「きゅ?」と鳴いている。

 

 次の瞬間、ブチ切れたソニアが扉を蹴破った。

 

「うわっ!!?」

「ソニア!!?」

「ヴィクトリー!! あんたルカに何してんのよぉおおおっ!!!」

 

 ソニアは、何処からともなく取り出した棍棒でヴィクトリーを滅多打ちにする。見ていたヌルコは、言葉を失って白目を剥くしか出来なかった。

 

「ぎゃあぁああああ!!! 何の話だ!! やめろーっ!!」

「ソニア、落ち着いて!! 如何わしい事はしてないよ!!」

 

 ボコボコにされたヴィクトリーを横目に、ソニアはルカを抱きしめる。

 

「ルカっ!? 大丈夫!? 怪我はしてない!? お尻は平気!?」

「お尻……? ソニア、何の話してるの?」

 

 キョトンとするルカ。ここでヴィクトリーは、よろめきながら立ち上がる。

 

「そうだぞ、おめぇ何か変な誤解してるぞ……俺達はただ、【フュージョン】の練習をしてただけだ」

 

 ヴィクトリーの言葉で、ソニアはまた点火する。そして、彼を棍棒でボコボコにし始めた。

 

「やっぱヘンな事してたんじゃないの!! この変態!! 筋肉質だし、魔物の誘惑に乗らないから薄々そうなんじゃないかと思ってたけど、遂に本性を表したわね!!!」

「いだだだだだだだだ!! やめろやめろやめろやめろ!! 助けてくれルカーっ!!」

「わーっ、ソニア! 落ち着いてーっ!」

「きゅっきゅーっ!」

 

 ルカとヌルコがソニアをどうにか止め、根気よく説得する。それで、ようやくこの場は収まってくれた。ヴィクトリーの怪我も、ソニアの白魔法で治った。

 

「【フュージョン】ねぇ……二人が合体して一人になって……そんな事が可能なの?」

「何回かやったけど、ポーズも合わないし、気も合わせてるんだけど、それっぽい事は起きなくて……」

「失敗してデブかガリになってもいいはずなんだけど、それも出来なくてよ。異世界人同士だとやっぱ無理なのか……」

「きゅっきゅー」

 

 練習していたのは、【フュージョン】……それは読んで字のごとく、二人が一人の強大な戦士となる技。その強さは二人のパワーを足しただけではなく、更に大幅に跳ね上がるという。

 

 ルカとヴィクトリーはその練習をしていたようだが、結果は上手くいかないようだった。

 

「まぁ、無理なら無理で【フュージョン】抜きで戦うしかねぇな!」

「ああ……これから何が待ち受けるか分からないし、もっともっと強くならないと……」

 

 二人は息を吐きながら、そう言う。

 

「あんた達、強くなることに対するモチベーションが凄いわね……男の子って、みんなそうなの?」

「きゅきゅー?」

 

 ソニアは、呆れたように聞く。すると二人は、重く頷いた。

 

「当たり前だよ……あの時ラ・クロワさんの隣で戦えてたら、彼女も助けられたかもしれない。僕達は、まだまだ力不足だよ」

 

 ルカは勇者として、何より遺志を託された者として、力不足を痛感しているようだった。

 

「アドラメレクは一割の力で、俺が一対一で全く歯が立たなかったすげぇ奴なんだ。そんな奴と戦えたもんだから俺、燃えてん……だぁああっ!!!」

 

 ヴィクトリーは何とサイヤ人らしく、出会えた強敵に思いを馳せて燃えていた。しかも言葉の途中で熱がピークに達し、(スーパー)サイヤ人になっている。

 

「うわぁっ!? ビックリしたなぁ!」

「まぶしっ!? いきなり(スーパー)サイヤ人にならないでよ!」

「きゅっきゅー!」

 

 そう言っていると、部屋を覗いてくる影が一つ……アリスだった。

 

「ど、ドアが蹴破られてる……騒がしいと思えば、四人で何を遊んでおるのだ」

「アリス」

 

 ルカが言い、ソニア達も向く。ヴィクトリーも黒髪に戻って、アリスへ向いた。

 

「休息は充分に取れたと見て、ここらで作戦会議を開こうとしたのだが……取り込み中だったか?」

「ううん、いま落ち着いた所だよ」

「作戦会議ね……私達、あの世界で色んなもの見てきたしね」

「きゅきゅー」

「おお、すぐに集まろうぜ」

 

 四人は、既に準備万端。一悶着はあったものの、問題は無い。

 

「そういや、次はどこに行くんだ?」

「ノア地方だ。だがあの周辺はグランゴルドとグランドノアがあって、少し状況が切迫している。行く前に情報を整理して、動き方を決めるぞ」

 

 ヴィクトリーの疑問にアリスは答え、会議室へ歩いていく。

 

 消えゆく世界で知らされた、衝撃の事実。そして、世界のあちこちで起きている異変……

 

 現状とこれからについて、仲間達と話し合う必要がある。

 

 そういう訳で、ルカ達もアリスについて行くのだった。

 

 

「おや、意外と早かったですね」

「マスター」

 

 会議室でそう言って迎えてくれたのは、プロメスティンとヒルデだ。

 

「おお、二人とも」

「ヒルデ、おめぇ直ったんか! よかったなぁ!」

「うん、バッチリだよ。ラディオも直って、今は研究室でお茶汲みしてる……」

 

 あの激戦で大ダメージを負ったヒルデとラディオも、既に完治している模様。

 

「ありがとう、プロメスティン」

「いえいえ、これぐらいは朝飯前です」

 

 ルカも礼を言い、プロメスティンは当然と言わんばかりに返す。

 

 そうしてやり取りをしながら、みんな着席する。メンバーは、ルカ、ヴィクトリー、アリス、ソニア、ヌルコ、ヒルデ、プロメスティン……そして、進行のアリスだ。

 

 そうして、作戦会議が始まったのだった。

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